Sun N1 Grid Engine 6.1 ユーザーズガイド

簡単なクエリーの作成と実行

クエリーでは、検索するデータセットを設定します。システムが SQL クエリー文字列を生成し、簡単なクエリーを作成できます。SQL に精通している場合は、自分でクエリーを記述して、高度なクエリーを作成することもできます。

Procedure簡単なクエリーを作成する

  1. 「Query List」ページで「New Simple」ボタンをクリックします。

    3 つのタブがある次の画面が表示されます。この画面には、クエリーカテゴリや説明などの一般的な情報が表示されます。この情報は省略可能です。クエリーを定義するには、「Simple Query」タブに移動します。クエリーの結果の表示方法を定義するには、「View」タブに移動します。

    「Simple Query」タブをクリックして、「Query Definition」ページにアクセスします。このページには、次の機能があります。

    • クエリーを事前定義するための、データベーステーブルまたはビューの選択に使用する「Table/View」ドロップダウンメニュー

    • すべてのフィールドが 1 行ずつ表示される「Field List」

    • クエリーに対してフィルタ条件を定義するための「Filter List」

    • クエリーの結果エントリの数を制限するための「Row Limit」フィールド

    簡単なクエリーを作成する方法を次の手順で簡潔に示します。

  2. テーブルリストからテーブルを選択します。

  3. 表示するフィールドを定義します。

    「Field Function」はフィールドで使用される機能を説明します。「Field Function」でサポートされている値のリストを次に示します。

    VALUE

    フィールドの現在値を使用します。

    SUM

    フィールドの値を累積します。

    COUNT

    フィールドの値の数をカウントします。

    MIN

    フィールドの最小値を取得します。

    MAX

    フィールドの最大値を取得します。

    AVG

    フィールドの平均値を取得します。

    • 「Field Name」は、選択されたテーブル内のフィールドです。

    • 「User Defined Name」では、より意味のある名前を表示させることができます。

    • 「Sort」では、必要に応じて各フィールドのソート順を定義できます。

  4. (オプション) フィルタを定義します。

    フィルタを定義する前に、1 つ以上のフィールドを指定してください。

    • 「AND/OR」は 2 番目以降のフィルタでは必須です。この設定により、前のフィルタ条件と論理的な関連付けを行います。

    • 「Field Name」は、フィルタ対象のフィールドの名前です。フィールドがユーザー定義の名前を持つ場合は、その名前が選択リストに表示されます。その他の場合は、生成された名前が表示されます。

    • 「Condition 」フィールドでは、データベースからの値のフィルタリングに使用される演算子を指定します。サポートされている演算子を次の表に示します。

    フィルタ 

    シンボル 

    説明 

    要件数 

    Equal 

    値は「Requirement」と同じでなければならない 

    Not Equal 

    <>、!= 

    値は「Requirement」と異ならなければならない 

    Less Than 

    値は「Requirement」未満でなければならない 

    Less Than or Equal 

    <=, ≤ 

    値は「Requirement」以下でなければならない 

    Greater Than 

    値は「Requirement」より大きくなければならない 

    Greater Than or Equal 

    >=, ≥ 

    値は「Requirement」以上でなければならない 

    Null 

     

    値はヌルでなければならない 

    Not Null 

     

    値はヌルであってはならない 

    Between 

     

    値は指定された値の間になければならない 

    In 

     

    値は指定されたリストの要素の 1 つと等しくなければならない 

    1 以上 

    Like 

     

    値は指定された「Requirement」を含まなくてはならない 

    「Requirement」フィールドには、クエリーの戻り値をフィルタリングするために使用される値が含まれます。次の表に、「Requirement」フィールドに入れられる項目の例を示します。

    1 AND 100

    between 条件で使用

    d%

    like 条件で使用

    %d%

    like 条件で使用

    %d%e%

    like 条件で使用

    Wert-1'、Wert-2'、...、'Wert-n

    in 条件で使用

  5. (オプション) データセットの数を制限します。

    データセットの数を制限するには、「Limit Query To First」オプションを選択します。次に、戻り値となるデータセットの数を入力します。

  6. 「Save」をクリックし、クエリーを保存します。

    次の図に「 Save this Query As 」画面を示します。「Query Name」フィールドにクエリーの名前を入力し、「Ok」をクリックします。

    クエリーを保存すると、変更された「Simple Query」画面に戻ります。

Procedureビューを作成する

  1. クエリーのビューを変更するには、「View」タブをクリックします。

    保存したクエリーに対するビューを作成するには、次の手順を実行します。

    • 「Overview」ページの「Query List」からクエリーを選択します。

    • 「編集」ボタンをクリックします。

    • 「View」タブをクリックします。

    クエリーの現在のビューが表示されます。

  2. クエリー結果をどのように表示するかを宣言します。

    ビュー構成には、3 つの異なるセクションを追加できます。また、クエリーに関する追加情報を表示するかどうかを決定し、どの順番で表示するかも設定できます。

    ページ最上部にあるリンクを使用して、対応するセクションに移動できます。ジャンプ可能なセクションには、「Database Table」、「Pivot Table」、および「Graphic」があります。「View Configuration」セクションは常に表示可能で、「Common」タブに入力されたクエリーの説明、フィルタリストに設定されているフィルタ条件、およびクエリー定義で作成した SQL 文や高度なクエリー用の SQL タブの内容を表示するかどうかを切り替えることができます。

    「Add Database」、「Add Pivot」、または「Add Graphic」をクリックすると、対応するセクションが追加されます。

    一部のクエリーでは、可能なビュー選択肢のサブセットだけが意味を持ちます。たとえば、選択対象の列が 2 つしかない場合は、ピボットは意味を持ちません。

    「Database Table」では、表示する必要のある列を選択して、「Name」の下に追加し、「Type」および「Format」を調整します。列は、追加した順番で表示されます。このレポートで選択した項目は、データに適用されるフィルタには影響されません。

    Pivot Table では、ピボット列、行、およびデータエントリを追加します。次に「Name」、「Type」、「Format」などの列を選択します。エントリを別のピボットタイプに移行するには、「Pivot Type」でタイプを選択します。

    「Graphic」セクションでは、クエリーデータをさまざまなタイプのグラフに貼り付けることができます。「Diagram Type」メニューでは、次のタイプのグラフが使用できます。

    • 棒グラフ

    • 棒グラフ (3D)

    • 積み重ね棒グラフ

    • 積み重ね棒グラフ (3D)

    • 円グラフ、円グラフ 3D

    • 折れ線グラフ

    • 積み重ね折れ線グラフ

    次の 3 つのタイプのグラフが使用できます。

    • 棒グラフ

    • 円グラフ

    • 折れ線グラフ

    棒グラフおよび円グラフは、3D 効果を使用して表示できます。棒グラフおよび折れ線グラフは、y 軸の値が集計された積み重ねグラフとして描画できます 。

  3. 「Save」または「Save As」をクリックして、クエリーに対するビュー構成を保存します。

  4. 「Run」をクリックして、クエリーを実行します。

図のデータ系列の定義

図のデータ系列を定義する方法は 2 つあります。


例 5–1 部署ごとのアカウンティング円グラフ

クエリー「部署ごとのアカウンティング」の結果が時間、部署、および CPU の列で構成される次の表に示されています。

結果を円グラフで表示するには、次の構成を選択します。

複数の円グラフで結果が表示されます。



例 5–2 すべての部署に関する CPU、I/O、およびメモリー使用量の棒グラフ

次のクエリーは、すべての部署に関する CPU、I/O、およびメモリー使用量を集計します。

結果を棒グラフで表示するには、次の構成を選択します。

部署ごとに 3 本の棒グラフで結果が表示されます。


Procedure簡単なクエリーを実行する

  1. クエリーを実行します。

    • 今作成したクエリーを実行するには、「Simple Query」画面の「Run」をクリックします。

    • 以前に保存したクエリーを実行するには、「Query List」画面でクエリーを選択して、「Run」をクリックします。

Procedure簡単なクエリーを編集する

  1. 「Query List」画面のリストからクエリーを選択します。

  2. 「Edit」をクリックします。

    選択した「Simple Query」画面が表示されます。

  3. 簡単なクエリーの作成と同じように、タブ間を移動して変更内容を入力し、「Simple Query 」画面を変更します。

  4. 変更したクエリーを保存または実行します。