すべての Grid Engine システムコマンドを実行する前に、まず実行可能な検索パスやその他の環境条件を適切に設定する必要があります。
コマンド行から次のコマンドのいずれかを入力します。
コマンドインタプリタとして csh または tcsh を使用している場合は、次のように入力します。
% source sge-root/cell/common/settings.csh |
sge-root は、Grid Engine システムのルートディレクトリの場所を指定します。このディレクトリは、インストール手順の最初に指定されています。
コマンドインタプリタとして sh、ksh、または bash を使用している場合は、次のように入力します。
# . sge-root/cell/common/settings.sh |
これらのコマンドは、.login、 .cshrc、または .profileファイルの中で適当なものに追加できます。これらのコマンドを設定すると、今後開始するすべての対話セッションに適切な設定を保証できます。
次のコマンドを入力して、クラスタに単純なジョブスクリプトを発行します。
% qsub simple.sh |
コマンドは、simple.sh がスクリプトファイルの名前で、このファイルがユーザーの現在の作業ディレクトリにあるとみなします。
次のジョブを /sge-root/examples/jobs/simple.sh ファイル内で見つけることができます。
#!/bin/sh # # # (c) 2004 Sun Microsystems, Inc. Use is subject to license terms. # SGE バッチスクリプトの簡単な例 # Bourne シェルに次のジョブを要求する。 #$ -S /bin/sh # # 日時を印刷する date # 20 秒スリープする sleep 20 # 日時を再び印刷する date |
ジョブが正しく発行されると、qsub コマンドは次の例のようなメッセージで応答します。
your job 1 (“simple.sh”) has been submitted |
次のコマンドを入力して、ジョブのステータス情報を検索します。
% qstat |
Grid Engine システムが現在認識しているすべてのジョブの情報が示されたステータスレポートを受け取ることができるはずです。ステータスレポートは、ジョブごとに次の項目を一覧表示します。
発行の確認に含まれる一意の番号であるジョブ ID
ジョブスクリプトの名前
ジョブの所有者
実行中を表す r などの状態インジケータ
発行時または開始時
ジョブが実行されるキューの名前
qstat を実行しても何も出力されなかった場合、システムが認識しているジョブはありません。たとえば、ジョブはすでに終了している可能性もあります。
stdout および stderr リダイレクトファイルをチェックすると、終了ジョブの出力を制御できます。デフォルトでは、これらのファイルはジョブを実行したホスト上のジョブ所有者のホームディレクトリに生成されます。ファイルの名前は、stdout ファイルの場合は .o、stderr ファイルの場合は .e の拡張子が付くジョブスクリプトのファイル名のあとに一意のジョブ ID が続く構成となります。ジョブの stdout および stderr ファイルは、それぞれ simple.sh.o1 と simple.sh.e1 という名前で見つけることができます。これらの名前は、そのジョブが、新たにインストールされた Grid Engine システムで初めて実行されるジョブの場合に使用されます。