Grid Engine システムがジョブを振り分ける前に、ジョブは優先順位の高い順に、優先順位に組み込まれます。管理者の介入がなければ、この順番は FIFO (先入れ先出し) 方式です。
「Policy Configuration」ダイアログボックスでは、「Policy Importance Factor」で、ジョブのソート順を制御する、3 つの優先順位の種類の相対的な重要性を指定できます。
Priority。POSIX 優先順位とも呼びます。qsub コマンドの –p オプションで、サイト固有の優先順位ポリシーを指定します。
Urgency Policy。ジョブには、その相対的な重要性を決定する緊急度の値を割り当てることができます。保留中のジョブは、緊急度の値に従ってソートされます。
Ticket Policy。ジョブは常に、ジョブが有するチケットの数により定義される相対的な重要性にしたがって扱われます。保留中のジョブはチケット順にソートされます。
ジョブの優先順位の詳細については、「ジョブのソート」を参照してください。
各優先順位の種類に対しては、重み付け係数を指定できます。この重み付け係数は、各種類の優先順位がジョブ全般の優先順位に影響を与える程度を決定します。各優先順位の種類の値の範囲を制御しやすくするため、生のチケットの値、緊急度の値、および POSIX 優先順位の値の代わりに、正規化された値が使用されます。
ジョブの優先順位値がどのように決定されるかは、次の式で表されます。
ジョブ優先順位 = 緊急度 * 正規化された緊急度の値 + チケット * 正規化されたチケットの値 + 優先順位 * 正規化された優先順位の値 |
「Priority」、「Ticket 」、および「Priority」は、「Policy Importance Factor」でユーザーが指定する 3 つの重み付け係数です。たとえば、「Priority」に 1、「Urgency」に 0.1、および「Ticket 」に 0.01 を指定した場合、qsub –p コマンドにより指定されるジョブの優先順位には最大の重みが与えられ、「Urgency Policy」により指定されるジョブの優先順位は次に考慮され、「Ticket Policy」により指定されるジョブの優先順位はもっとも低い重みが与えられます。