Sun Management Center 4.0 インストールと構成ガイド

第 8 章 Sun Management Center の起動と停止

この章では、Sun Management Center の起動と停止の方法について説明します。

この章では、次の内容について説明します。


注 –

この章の手順は、Sun Management Center がデフォルトのファイルシステム /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。


Linux エージェントがサポートするコマンド

Linux エージェントがサポートしているコマンドは次のとおりです。

Solaris プラットフォームでのコンポーネントの起動

この節では、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) とコマンド行スクリプトを使用して Sun Management Center コンポーネントを起動する方法について説明します。


注 –

Solaris 10 の場合、サービスの実行に失敗すると、サービス管理機能 (SMF) によってそのサービスが開始されます。サービスを停止する唯一の方法は、es-stop コマンドを使用することです。


es-guistart によるコンポーネントの起動

この GUI ウィザードを使用することで、次の手順に従って特定の Sun Management Center コンポーネントを起動できます。

Procedurees-guistart を使用して Sun Management Center を起動する

  1. 起動する Sun Management Center コンポーネントがあるマシンに root としてログインします。

  2. /opt/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。

  3. 次のコマンドを入力して起動ウィザードを実行します。

    # ./es-guistart

    「起動するコンポーネントを選択」画面が表示されます。

    マシンにインストールされているコンポーネントに応じて、次の 1 つまたは複数のオプションを選択できます。

    • サーバーコンポーネントを起動

    • Sun Management Center エージェントを起動

    • プラットフォームエージェントを起動

    • プラットフォームエージェントのインスタンスを起動

  4. 起動するコンポーネントを選択し、「次へ」をクリックします。

    「コンポーネントを起動しています」画面が表示され、各コンポーネントのステータスが示されます。

es-start によるコンポーネントの起動

es-start コマンド行スクリプトを使用して、特定の Sun Management Center コンポーネントを起動できます。es-start コマンドの構文は次のとおりです。

es-start -achlYAS [-y instance-name] [ -- args... ]

注 –

es-start は、SMF を使用して Sun Management Server サービスを開始します。


次の表は、es-start コマンドのパラメータの説明です。

表 8–1 es-start のオプション

オプション 

パラメータ 

定義 

-a

 

エージェントを起動します 

-c

 

コンソールを起動します 

-c

-- -XmxNNm

64M バイトのデフォルトヒープサイズでコンソールを起動します

-c

-- -p port-number

コンソールを起動し、port-number を使用してデフォルトポートを上書きします

-c -n

login-file

コンソールを起動し、login-file を使用して、ユーザー名とパスワード、ホスト、ポート情報を提供します

-h

 

es-start のオプションを一覧を表示します

-l

 

プラットフォームエージェントを起動します 

-y

instance-name

プラットフォームエージェントの新しいインスタンスを起動します (instance-name はプラットフォームインスタンスの名前)

-Y

 

プラットフォームエージェントのインスタンスをすべて起動します 

-A

 

コンソール以外のコンポーネントをすべて起動します 

-S

 

サーバーとサーバーのサブコンポーネントをすべて起動します 

-S

-- -XmxNNm

サーバーおよびすべてのサーバーコンポーネントを起動します (引数は、起動時にコンソールまたはサーバーに渡される) 

 

login-file は、-c および - n オプションと組み合わせて、ログイン情報を読み出すテキストファイルの指定に使用します。書式は次のとおりです。


username=user
password=password
serverhost=local-host
serverport=port-namber

注 –

コンソールを起動するユーザーは、login-file で指定したユーザー名と同じである必要があります。


次の例は、es-start とそのパラメータの使用方法を示しています。

Sun Management Center プロセスをすべて起動するには、次のように入力します。


# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -A

ログイン情報を指定したファイルを使用して、コンソールを自動的に起動することができます。このためには、login-file を作成し、次のように入力します。


# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c -n login-file

コンソールとサーバー、エージェントを起動するには、次のように入力します。


# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -Ac

コンソールの起動時に最大のヒープサイズを指定するには、es-start-c パラメータと -X パラメータを使用します。


 # /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c -- -Xmx100m

コンソールの起動時に特定のポートを指定するには、 es-start-c パラメータと -p パラメータを使用します。


 # /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c -- -p 2090

サーバーの起動時に最大のサーバーヒープサイズを指定するには、es-start-s パラメータと -X パラメータを使用します。


# es-start -S -- -Xmx100m

コンソールの起動

この節では、Solaris プラットフォームと Microsoft Windows 上の Sun Management Center コンソールを起動する方法について説明します。

Sun Management Center 4.0 は、PAM に基づいてユーザー認証をします。

ProcedureSolaris プラットフォームでコンソールを起動する

この手順は、Linux プラットフォームでも使用できます。

  1. Sun Management Center コンソールをインストールしてある Solaris マシンに、権限を付与された Sun Management Center ユーザーとしてログインします。

  2. /opt/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。

  3. 次のように入力して Sun Management Center コンソールを起動します。

    # ./es-start - c &

    「Sun Management Center ログイン」画面が表示されます。

  4. 「ログイン ID」フィールドに自分の Sun Management Center ユーザー名を入力します。

  5. 「パスワード」フィールドに自分の Sun Management Center パスワードを 入力します。

  6. Sun Management Center サーバーレイヤーがインストールされているサーバーの名前を入力します。

  7. 「ログイン」をクリックします。

    Sun Management Center サーバーに対する接続が確立され、ログインが認証されます。Sun Management Center の Java コンソールが表示されます。

ProcedureMicrosoft Windows でコンソールを起動する

  1. 「Sun Management Center ログイン」ウィンドウにアクセスします。

    Sun Management Center ショートカットアイコンをダブルクリックするか、あるいは「開始」、「すべてのプログラム」、「Sun Management Center」、「コンソール」の順に選択してください。

    「Sun Management Center ログイン」ウィンドウが表示されます。また、Sun Management Center によって実行されるコマンドを表示するコマンドプロンプトウィンドウも表示されます。

  2. 「ログイン ID」フィールドに自分の Sun Management Center ユーザー名を入力します。

  3. 「パスワード」フィールドに自分の Sun Management Center パスワードを 入力します。

  4. Sun Management Center サーバーレイヤーがインストールされているサーバーの名前を入力します。

  5. 「ログイン」をクリックします。

    Sun Management Center サーバーに対する接続が確立され、ログインが認証されます。コンソールが表示されます。

Solaris プラットフォームでのコンポーネントの停止

この節では、GUI またはコマンド行スクリプトを使用して Sun Management Center コンポーネントを停止する方法について説明します。

es-guistop によるコンポーネントの停止

この GUI ウィザードを使用すると、次の手順で特定の Sun Management Center コンポーネントを停止できます。

Procedurees-guistop を使用して Sun Management Center コンポーネントを停止する

  1. 停止する Sun Management Center コンポーネントがあるマシンに root としてログインします。

  2. /opt/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。

  3. 次のコマンドを入力して停止ウィザードを実行します。

    # ./es-guistop

    「停止するコンポーネントを選択」画面が表示されます。

    マシンにインストールされているコンポーネントに応じて、次の 1 つまたは複数のオプションを選択できます。

    • サーバーコンポーネントを停止

    • Sun Management Center エージェントを停止

    • プラットフォームエージェントを停止

    • プラットフォームエージェントのインスタンスを停止

  4. 停止するコンポーネントを選択し、「次へ」をクリックします。

    「コンポーネントを停止しています」画面が表示されます。各コンポーネントのステータスが示されます。

es-stop によるコンポーネントの停止

es-stop コマンド行スクリプトは、特定の Sun Management Center コンポーネントを停止するために使用できます。es-stop コマンドの構文は次のとおりです。

es-stop -ahlYAS [-y instance-name]

注 –

Solaris 10 では、 es-stop は SMF によって管理されているサービスを停止します。


次の表は、es-stop コマンドのパラメータを示しています。

表 8–2 es-stop のオプション

オプション 

パラメータ 

定義 

-a

 

Sun Management Center エージェントを停止します 

-h

 

es-stop のオプションを一覧表示する

-l

 

プラットフォームエージェントを停止する 

-y

instance-name

instance-name という名前のプラットフォームエージェントインスタンスを停止します

-Y

 

プラットフォームエージェントのインスタンスをすべて停止します 

-A

 

コンソール以外のすべての Sun Management Center コンポーネントを停止します 

-S

 

Sun Management Center サーバーとすべてのサーバーコンポーネントを停止します 

以下の例は、es-stop とこのコマンドのパラメータの使用方法を示しています。

Sun Management Center プロセスをすべて停止するには、次のように入力します。


# /opt/SUNWsymon/sbin/es-stop -A

エージェント以外の Sun Management Center プロセスをすべて停止するには、次のように入力します。


# /opt/SUNWsymon/sbin/es-stop -S