この節では、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) とコマンド行スクリプトを使用して Sun Management Center コンポーネントを起動する方法について説明します。
Solaris 10 の場合、サービスの実行に失敗すると、サービス管理機能 (SMF) によってそのサービスが開始されます。サービスを停止する唯一の方法は、es-stop コマンドを使用することです。
この GUI ウィザードを使用することで、次の手順に従って特定の Sun Management Center コンポーネントを起動できます。
起動する Sun Management Center コンポーネントがあるマシンに root としてログインします。
/opt/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力して起動ウィザードを実行します。
# ./es-guistart
「起動するコンポーネントを選択」画面が表示されます。
マシンにインストールされているコンポーネントに応じて、次の 1 つまたは複数のオプションを選択できます。
サーバーコンポーネントを起動
Sun Management Center エージェントを起動
プラットフォームエージェントを起動
プラットフォームエージェントのインスタンスを起動
起動するコンポーネントを選択し、「次へ」をクリックします。
「コンポーネントを起動しています」画面が表示され、各コンポーネントのステータスが示されます。
es-start コマンド行スクリプトを使用して、特定の Sun Management Center コンポーネントを起動できます。es-start コマンドの構文は次のとおりです。
es-start -achlYAS [-y instance-name] [ -- args... ]es-start は、SMF を使用して Sun Management Server サービスを開始します。
次の表は、es-start コマンドのパラメータの説明です。
表 8–1 es-start のオプション
オプション |
パラメータ |
定義 |
---|---|---|
-a |
エージェントを起動します |
|
-c |
コンソールを起動します |
|
-c |
-- -XmxNNm |
64M バイトのデフォルトヒープサイズでコンソールを起動します |
-c |
-- -p port-number |
コンソールを起動し、port-number を使用してデフォルトポートを上書きします |
-c -n |
login-file |
コンソールを起動し、login-file を使用して、ユーザー名とパスワード、ホスト、ポート情報を提供します |
-h |
es-start のオプションを一覧を表示します |
|
-l |
プラットフォームエージェントを起動します |
|
-y |
instance-name |
プラットフォームエージェントの新しいインスタンスを起動します (instance-name はプラットフォームインスタンスの名前) |
-Y |
プラットフォームエージェントのインスタンスをすべて起動します |
|
-A |
コンソール以外のコンポーネントをすべて起動します |
|
-S |
サーバーとサーバーのサブコンポーネントをすべて起動します |
|
-S |
-- -XmxNNm |
サーバーおよびすべてのサーバーコンポーネントを起動します (引数は、起動時にコンソールまたはサーバーに渡される)
|
login-file は、-c および - n オプションと組み合わせて、ログイン情報を読み出すテキストファイルの指定に使用します。書式は次のとおりです。
username=user password=password serverhost=local-host serverport=port-namber |
コンソールを起動するユーザーは、login-file で指定したユーザー名と同じである必要があります。
次の例は、es-start とそのパラメータの使用方法を示しています。
Sun Management Center プロセスをすべて起動するには、次のように入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -A |
ログイン情報を指定したファイルを使用して、コンソールを自動的に起動することができます。このためには、login-file を作成し、次のように入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c -n login-file |
コンソールとサーバー、エージェントを起動するには、次のように入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -Ac |
コンソールの起動時に最大のヒープサイズを指定するには、es-start で -c パラメータと -X パラメータを使用します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c -- -Xmx100m |
コンソールの起動時に特定のポートを指定するには、 es-start で -c パラメータと -p パラメータを使用します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c -- -p 2090 |
サーバーの起動時に最大のサーバーヒープサイズを指定するには、es-start で -s パラメータと -X パラメータを使用します。
# es-start -S -- -Xmx100m |