リライタに関する問題の原因を特定するには、デバッグログを有効にする必要があります。
デバッグメッセージは、次のように分類されます。
Error : リライタが修復できないエラー。
Warning : リライタの動作に重大な影響を及ぼさない警告。リライタはこのようなエラーを修復できますが、動作不良が生じる可能性もあります。一部の警告メッセージは情報提供用です。たとえば、警告メッセージとして「Not rewriting image content」がログに記録されたとします。リライタは画像を書き換えるという動作を想定していないので、これは問題ありません。
Message : リライタが提供する最上位レベルの情報。
ゲートウェイマシンに root としてログインし、次のファイルを編集します。
gateway-install-root/SUNWam/config/AMConfig-instance-name.properties |
デバッグレベルを設定します。
com.iplanet.services.debug.level= |
次のデバッグレベルがあります。
error : 重要なエラーだけがログとしてデバッグファイルに記録されます。このようなエラーが発生すると、通常、リライタは機能を停止します。
warning : 警告メッセージがログに記録されます。
message : すべてのデバッグメッセージがログに記録されます。
off : デバッグメッセージはログに記録されません。
AMConfig-instance-name.properties ファイルの次のプロパティーに、デバッグファイルのディレクトリを指定します。
com.iplanet.services.debug.directory=/var/opt/SUNWam/debug |
この /var/opt/SUNWam/debug は、デフォルトのデバッグディレクトリです。
端末ウィンドウからゲートウェイを再起動します。
./psadmin start-sra-instance –u amadmin – f <password file> –N <profile name>– t <gateway> |
デバッグレベルを「message」に設定すると、複数のファイルが生成されます。「デバッグファイル名」はリライタのデバッグファイルとその内容を示しています。
表 4–2 リライタのデバッグファイル
ファイル名 |
説明 |
---|---|
RuleSetInfo |
書き換えに使用されたすべてのルールは、このファイルに記録されます。 |
Original Pages |
ページの URI、解決された URI (ページ URI と異なる場合)、コンテンツの MIME、ページに適用されたルールセット、パーサー MIME、および元のコンテンツが記録されます。 このファイルには、解析に関連する具体的な error/warning/message も記録されます。 message モードでは、すべてのコンテンツが記録されます。warning モードと error モードでは、書き換え時に発生した例外だけが記録されます。 |
Rewritten Pages |
ページの URI、解決された URI (ページ URI と異なる場合)、コンテンツの MIME、ページに適用されたルールセット、パーサー MIME、および書き換えられたコンテンツが記録されます。 この情報は、デバッグモードを message に設定した場合にだけ記録されます。 |
Unaffected Pages |
このファイルには、変更されなかったページのリストが含まれます。 |
URIInfo Pages |
検出され、変換された URL が記録されます。コンテンツが元のデータと同じ状態で残された、すべてのページの詳細が記録されます。 記録される詳細情報はページの URI、MIME、符号化データ、書き換え時に適用されたルールセットの ID、およびパーサー MIME です。 |
これらのファイルのほかに、リライタはこれらのファイルに記録されないデバッグメッセージを記録するファイルを生成します。このファイルの名前は 2 つの部分から構成されます。最初の部分は pwRewriter または psSRARewriter で、2 番目の部分は portal または gateway-profile-name を使用した拡張子です。
デバッグファイルは、ポータルまたはゲートウェイに表示されます。これらのファイルは、AMConfig-instance-name.properties ファイルに指定されているディレクトリに格納されます。
リライタコンポーネントは、デバッグ用に次のファイルを生成します。
prefix_RuleSetInfo.extension
prefix_OrginalPages.extension
prefix_RewrittenPages.extension
prefix_UnaffectedPages.extension
prefix_URIInfo.extension
各表記の意味は次のとおりです。
prefix は、URL スクレーパーを使用した場合は psRewriter、ゲートウェイを使用した場合は psSRAPRewriter です。
extension は、URL スクレーパーを使用した場合は portal、ゲートウェイを使用した場合は gateway-profile-name です。
たとえば、ページの変換にゲートウェイ上のリライタとデフォルトのゲートウェイプロファイルを使用した場合は、次のデバッグファイルが生成されます。
psSRAPRewriter_RuleSetInfo.default
psSRAPRewriter_OriginalPages.default
psSRAPRewriter_RewrittenPages.default
psSRAPRewriter_UnaffectedPages.default
psSRAPRewriter_URIInfo.default
psSRAPRewriter.default