移行可能な対象
このページでは、テーブルのカラムの表示のカスタマイズ、新しい移行可能な対象の作成、および移行可能な対象の削除を行います。移行可能な対象とは、一度にクラスタ内の 1 つのサーバでのみアクティブになり、移行可能な固定サービスをホストすることができるサーバを制御する対象です。 移行可能なサービスには、JMS サーバ、SAF エージェント、パス サービス、カスタム永続ストアがあります。 移行可能な対象は、手動で移行することもできますが、自動移行をコンフィグレーションすることも可能です。
カラムの表示
[このテーブルのカスタマイズ] を展開して [カラムの表示] リストを変更すると、このページに表示されるデータ ポイントを減らしたり増やしたりできます。それぞれのデータ ポイントは各自のテーブル カラムに表示されます。
以下のテーブルに、このページのカラムに表示できるすべてのデータ ポイントを記載します。
名前 説明 名前 移行可能な対象を作成したときに指定した名前。
クラスタ このシングルトン サービスが関連付けられているクラスタを返します。
MBean 属性:
MigratableTargetMBean.Cluster
ユーザの優先サーバ ユーザがシングルトン サービスをアクティブにするように優先的に定義したサーバを返します。
候補サーバ この移行可能な対象にデプロイされる移行可能サービスをホストする候補サーバのリスト。constrainedCandidateServers リストが空の場合、クラスタ内のすべてのサーバが返されます。constrainedCandidateServers リストが空でない場合、指定されているサーバのみが返されます。ユーザが優先するサーバがリスト内の最初の要素となります。
移行ポリシー この移行可能な対象でホストされるサービスに対して使用する移行ポリシーのタイプを定義します。有効なオプションは、次のとおりです。
[サービスの手動での移行のみ]
この移行可能な対象でホストされるサービスの自動移行は行われないことを示します。
Auto-Migrate Exactly-Once Services
候補サーバのリストにある管理対象サーバが 1 つ以上動作しているかどうかを示します。この移行可能対象でホストされるサービスは、サーバが失敗するか管理者によって (正常または強制的に) シャットダウンされた場合に、クラスタ内のいずれかの場所でアクティブ化されます。たとえば、推奨されるベストプラクティスは、移行可能対象にパス サービスがホストされている場合にこのポリシーを使用することです。そのようにすると、対応する優先サーバが失敗したりシャットダウンされたりした場合に、パス サービスが自動的に別の候補サーバに移行し、クラスタ内で常にアクティブな状態となります。
注意 : この値を指定すると、対象が 1 つのサーバ メンバーにグループ化される場合があります。たとえば、必ず 1 回の指定された移行可能対象が 5 つあり、クラスタ内で管理対象サーバが 1 つのみ起動されている場合、5 つの対象すべてがそのサーバ上でアクティブ化されます。
Auto-Migrate Failure-Recovery Services
この移行可能対象のユーザ優先サーバ (User Preferred Server : UPS) が起動している場合にのみ、移行可能対象でホストされているサービスが起動することを示します。管理者が手動で UPS を正常または強制的にシャットダウンした場合、障害回復サービスは移行しません。ただし、内部エラーによって UPS が失敗した場合、サービスは別の候補サーバに移行されます。そのような候補サーバが (手動シャットダウンまたは内部障害のために) 使用できない状態の場合、移行フレームワークではまずサービスをその UPS サーバ上で再アクティブ化しようとします。その際に UPS サーバが使用できない状態の場合、サービスは別の候補サーバに移行されます。
MBean 属性:
MigratableTargetMBean.MigrationPolicy
移行前スクリプトのパス 移行可能な対象が実際にアクティブ化される前に実行する移行前スクリプトのパスを指定します。スクリプトは
BEA_HOME/user_projects/domains/mydomain/bin/service_migration
ディレクトリに配置する必要があります。移行可能な対象をアクティブ化する前に、スクリプトが指定されていて、ノード マネージャが使用可能な場合は、スクリプトが実行されます。使用できるノード マネージャがない状態でスクリプトを指定すると、移行時にエラーが生じます。
スクリプトが失敗するか見つからなかった場合は、現在のサーバで移行は続行されなくなり、次の適当なサーバ上で移行が試行されます。候補サーバ リスト内の次のサーバか、候補サーバ リストがない場合はクラスタ内の次のサーバが使用されます。
MBean 属性:
MigratableTargetMBean.PreScript
移行後スクリプトのパス 移行可能な対象が完全に非アクティブ化された後で実行する移行後スクリプトのパスを指定します。スクリプトは
BEA_HOME/user_projects/domains/mydomain/bin/service_migration
ディレクトリに配置する必要があります。移行可能な対象を非アクティブ化した後、スクリプトが指定されていて、ノード マネージャが使用可能な場合は、スクリプトが実行されます。使用できるノード マネージャがない状態でスクリプトを指定すると、移行時にエラーが生じます。
MBean 属性:
MigratableTargetMBean.PostScript
移行後スクリプトの致命的な失敗 非アクティブ化後スクリプトの実行中の障害が移行にとって致命的かどうかを指定します。
致命的な場合は、管理者がその対象をサーバに手動で移行して非アクティブ化するまで、移行可能な対象は自動的に移行されません。
注意 : この値を有効にすると、「必ず 1 回」の保証が弱くなります。この機能は、非アクティブ化後スクリプトが失敗した場合に、より危険なデータの破損を防ぐために提供されています。また、この値が有効な場合、移行可能対象が非アクティブ化された後や、移行可能対象をホストするサーバまたはマシンがクラッシュあるいはネットワークから分離した後に、移行フレームワークでスクリプトが 1 回以上呼び出されることがあります。このようなシナリオで複数回呼び出された場合、スクリプトから異なる終了値が返されないことが予期されます。
ローカル以外の移行後スクリプトを許可 別のマシン上で非アクティブ化後スクリプトの実行を許可するかどうかを指定します。
通常、移行が行われるとき、サービスの現在の場所で非アクティブ化後スクリプトが実行され、サービスの新しい場所でアクティブ化前スクリプトが実行されます。現在の場所が何らかの理由でアクセスできない場合、サービスの新しいマシン上でスクリプトを実行しても安全かどうかを確認するために、この値がチェックされます。
非アクティブ化後スクリプトがネットワーク リソースへのアクセスを制御しており、現在のマシンからのデータを必要としない場合に、この機能は便利です。
失敗した場合に再起動する 障害が発生したサービスが、移行される代わりに、その場所で最初に非アクティブ化されて、再アクティブ化されるかどうかを指定します。
再起動の試行回数は NumberOfRestartAttempts で制御されます。この回数だけ再起動の試行が行われると、サービスは移行されます。移行可能な対象を再起動すると、その対象にあるすべてのサービスは順に非アクティブ化されてから、再アクティブ化されます。
MBean 属性:
MigratableTargetMBean.RestartOnFailure
再起動間隔 (秒) 障害が発生したサービスの再起動を試行する間隔を秒数で指定します。
再起動回数 障害が発生したサービスを移行する前に、再起動を試行する回数を指定します。
この試行は連続的に行われます。値を 6 に設定した場合、サービスの再起動が 5 回失敗してから成功し、その後で再び失敗しても、サービスはすぐに移行されません。成功の前後で、再起動の試行回数がそれぞれカウントされます。
0 の値は RestartOnFailure を false に設定する場合と同じになります。-1 の値は、サービスが移行されず、代わりに、サービスが機能するか、サーバが停止されるまで、サービスが再起動されることを示します。