20.1 配布の概要

配布XMLファイルは、レポート出力の配布を指定するために必須ではありませんが、配布が複雑である場合に役立ちます。たとえば、あるレポートの出力を様々な方法で発行する場合があります。レポートのエグゼクティブ・サマリーを上級管理職に、詳細な内訳を個別の部門管理者にそれぞれ電子メールで送信するとします。この場合、2つのレポート・セクションからなる1つのレポートを作成します。1つは縦長のサマリー・セクション、もう1つは横長のサマリー・セクションです。管理者のリストが含まれるデータ・モデル・グループに詳細セクションを関連付けてから、宛先を変更してグループの各インスタンスでレポートを一括処理し、関連する管理者に各部門の出力を送信します。

配布XMLファイルを使用すると、ある特定のレポートの複数の出力を1つのXMLファイルに定義し、そのファイルをコマンドラインまたはURLから呼び出すことができるため、配布の複雑さが軽減されます。

同じレポート定義ファイルを使用して、XMLやDELIMITEDDATAなどのデータ駆動型フォーマットと、PDFやENHANCEDSPREADSHEETなどのレイアウト駆動型フォーマットに一括処理して配布するには、次の要件が満たされていることを確認する必要があります。

• 配布XMLファイルでinclude要素を指定する必要があります。次に例を示します。

  <include src="mainSection"/>
  

• 配布XMLファイルで指定されたセクションに「繰返し」プロパティを適切に設定する必要があります。

• ペーパー・レイアウトを使用したレポートでは、配布XMLファイルで指定されたセクションを空欄にしないようにする必要があります。