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Oracle® Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B61006-01
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17 User Messaging Serviceのパフォーマンス・チューニング

この章では、User Messaging Serviceのチューニングのヒントを示します。この章の内容は次のとおりです。

17.1 Oracle User Messaging Servicesについて

Oracle User Messaging Serviceを使用すると、Oracle JDeveloperを使用して開発し、Oracle WebLogic ServerにデプロイしたSOAアプリケーションから、通知を受信できます。

アプリケーション・レベルでは、特定の配信チャネル(SMSや電子メールなど)に対応した通知アクティビティが存在します。たとえば、電子メール通知を送信するSOAアプリケーションを構築する際には、Emailアクティビティ・コンポーネントをJDeveloperコンポーネント・パレットからワークフロー内の適切な場所にドラッグ・アンド・ドロップします。このアプリケーションは、接続して通知を送信します。

Oracle User Messaging Serviceの詳細は、Oracle WebLogic Communication Servicesの管理者ガイドOracle WebLogic Communication Servicesの開発者ガイドおよび『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。

17.2 チューニングに関する基本的な考慮事項

ユーザー・メッセージングの使用状況およびパフォーマンスの問題に応じて、次の点をチューニングすることを検討してください。

17.2.1 SMPPドライバのパフォーマンス・チューニング

Short Messaging Peer-Peer Protocol(SMPP)メッセージング・ドライバは、Enterprise Managerを使用して構成できます。SMPPのパフォーマンスを最適化するうえで重要なパラメータの1つにWindowSizeがあります。これは、SMPPドライバがリモートSMSCに接続され、2つの要素の間のネットワーク待機時間が長い場合に、特に重要です。WindowSizeパラメータを構成すると、SMPPドライバが確認応答を待たずにショート・メッセージ・サービス・センター(SMSC)へ複数のリクエストを送信できるようになります。ウィンドウ機能を使用しない場合(WindowSizeが1)、ドライバはSMSCからの同期確認応答を待った後、次のメッセージを送信します。ウィンドウ機能を使用すると、1回のネットワーク・ラウンドトリップで送信できるメッセージが増えるため、全体的なスループットが向上します。

WindowSizeを増やしたことによる利点を十分に生かすには、ドライバのMDBスレッドの数も同じだけ増やす必要があります。ドライバ・スレッドがリクエストの確認応答を待たずにメッセージを処理して送信できるように、2つの値を一致させてください。2つの値を増やすことで、パフォーマンスが向上する場合もありますが、送信速度がネットワーク待機時間の影響を受けなくなった時点で、向上は止まります。また、WindowSizeに指定できる最大値は、通常SMSCのオペレータがサービス・ポリシーとして定義します。

詳細は、Oracle WebLogic Communication Servicesの管理者ガイドのOracle User Messaging Serviceの構成に関する項を参照してください。

17.2.2 電子メール・ドライバのポーリング頻度

電子メール・ドライバのCheckMailFreq構成パラメータでは、ドライバが受信電子メールをチェックする頻度を定義します。たとえば、値が30の場合、ドライバは構成済の受信ボックスを30秒おきにチェックします。このパラメータはパフォーマンスに影響を与えることがあります。チェックの頻度を上げれば、ドライバが対応可能な受信電子メールの負荷も大きくなりますが、IMAP操作またはPOP3操作が頻繁に行われるため、パフォーマンスに影響が出る可能性があります。デフォルト値は30秒です。

17.3 データベース・チューニングによるスループットの最適化

User Messaging Serviceは、送信済メッセージや受信済メッセージなどのメッセージング状態、および配信ステータス情報をデータベースに格納します。したがって、データベースおよびデータ・ソースをチューニングすると、メッセージングのスループットにその効果が表れることがあります。データ・ソースの接続プール・サイズをチューニングして、対応可能な負荷レベルを上げることもできますが、ほとんどの場合はデフォルト値で十分です。

データベース・チューニングに関する一般的な考慮事項は、2.6項「データベース・パラメータのチューニング」を参照してください。