Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite and Oracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド 11g リリース1(11.1.1) B55901-02 |
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この章では、コンポーネントがインストールされた後にOracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteを構成する方法を説明します。
内容は、次のとおりです。
インストールの完了後、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを実行して、新しいWebLogicドメインを作成および構成し、ドメイン内に構成する製品を選択する必要があります。 スパース・インストーラを実行した場合、Oracle Business Process Managementは、構成に使用できる製品のリストに含まれます。
構成物として選択した製品に応じ、管理サーバーおよびその他の管理対象サーバーが新しいドメインに含まれます。
新しいドメインを作成した後に、必要に応じて製品を追加してドメインを拡張できます。
注意: Oracle Business Process Managementのドメインを構成すると、Oracle SOA Suiteのみが含まれる同じOracleホーム内に別のドメインは作成できなくなります。 Oracle Business Process Managementが含まれないOracle SOA Suiteドメインは、Oracle Business Process Managementドメインと同じOracleホームを共有できません。 |
構成時には、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードにより、Fusion Middlewareシステム・コンポーネントをホストするための管理対象サーバーがドメイン内に自動作成されます。 これらの管理対象サーバーにはデフォルト構成の設定を使用することをお薦めします。 デフォルト構成の設定を変更した場合、Fusion Middleware環境を開始する前に、手作業でいくつかの構成手順を実行する必要があります。
デフォルトでは次の管理対象サーバーが作成されます。
構成ウィザードを実行する前に、稼働中の管理対象サーバーを停止する必要があります。 停止しなかった場合、現在稼働中の管理対象サーバーとのポート番号の競合により、管理対象サーバーの検証が失敗します。
詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理者ガイドのOracle Fusion Middlewareの開始と停止に関する項を参照してください。
バックエンドOracle RACデータベースを使用して構成ウィザードを実行する場合、すべてのRACインスタンスのサービスを起動および稼働する構成にしておくことをお薦めします。 これにより、JDBC妥当性チェックの信頼性が高まり、設定ミスの可能性を低くできます。
構成ウィザードは、SOA_ORACLE_HOME
/common/bin
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME
\common\bin
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)にあります。 このディレクトリに移動し、config.sh
スクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはconfig.cmd
スクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を実行して構成ウィザードを開始します。
UNIXオペレーティング・システムの場合
./config.sh
Windowsオペレーティング・システムの場合
config.cmd
実行するのが新規インストールで、新規のWebLogicドメインを作成する必要がある場合は、第3.1.6項「新規ドメインの作成」の手順を実行します。 また、第3.1.7項「既存のドメインの拡張」で説明されているように、構成ウィザードを実行して既存のWebLogicドメインを拡張できます。
32ビット・オペレーティング・システムを使用している場合、Oracle JRockit SDKがOracle WebLogicインストールの一部としてインストールされます。 これは、構成ウィザードでデフォルトにより使用されるJDKです。 Sun JDKで構成ウィザードを起動する必要がある場合、構成ウィザードを実行する前に次の処理を実行します。
JAVA_HOME
環境変数をSun JDKの場所に設定します。 たとえば、MW_HOME
/jdk160_18
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはMW_HOME
\jdk160_18
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)のOracle WebLogic ServerとともにインストールされたSun JDKに設定できます。
JAVA_VENDOR
環境変数を「Sun」に設定します。
構成セッションのログ・ファイルは、SOA_ORACLE_HOME
/common/bin
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME
\common\bin
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に作成されます。 構成ウィザードのログ・ファイルの詳細は、第D.2項「インストールおよび構成のログ・ファイル」を参照してください。
Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成の「WebLogicドメインの作成」の手順に従って、Oracle SOA Suiteコンポーネントの新規WebLogicドメインを作成します。
注意: ドメイン作成時にSOAインフラストラクチャ接続をテストして、SOAインフラストラクチャを正常に起動するには、Microsoft SQL ServerデータベースおよびMicrosoftオペレーティング・システムの両方でXAサポートを構成する必要があります。詳細は、第D.7項「Microsoft SQL Server 2008におけるSOAインフラストラクチャの起動に必要なXA構成」を参照してください。 |
WebLogicドメインの作成時に、Oracle SOA Suiteの一部のコンポーネントを構成しなかった場合、これらのコンポーネントを後から追加してドメインを拡張できます。 これが初めてのインストールの場合またはコンポーネントを追加しない場合は、この項を省略して次の項に進むことができます。
注意: ドメインを拡張する際は、構成するコンポーネントのスキーマがデータベース内に存在していることを確認してから手順を実行してください。 たとえば、ドメインを拡張してOracle BAMを構成する場合、Oracle BAMで必要となるスキーマ(prefix_ MDS 、prefix_ ORASDPM およびprefix_ ORABAM など)がデータベースに存在することを確認してから手順を実行してください。 |
Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成の「WebLogicドメインの拡張」の手順に従って、既存のドメインを拡張します。
注意: 構成ウィザードを実行し、旧バージョンのOracle Fusion Middlewareで作成されたドメインを拡張している場合、「JDBCコンポーネント・スキーマの構成」画面では、すべてのコンポーネントがデフォルトで選択解除されます。 次の画面に進んでJDBC接続テストを省略するには、コンポーネントを選択解除されたままとし、「次へ」をクリックする必要があります。「JDBCコンポーネント・スキーマの構成」画面でコンポーネントを選択した場合、そのコンポーネントのデータ・ソース接続がテストされ、エラー・メッセージを受け取る可能性があります。 この場合は、エラー・メッセージを無視してドメイン拡張操作を続行できます。 |
WebCenter SpacesによってOracle Business Process Management Suiteの機能の一部にアクセスする場合は、Process PortalをOracle WebCenterにインストールする必要があります。 ただし、そのためには、Oracle WebCenterがOracle DiscussionsおよびContent Serverによって構成されているか、Process Portalのインストールが接続を構成できる場所にDiscussionsおよびContent Serverが存在する必要があります。
詳細は、Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイドのWebCenter SpacesにおけるProcess Portalの構成に関する項を参照してください。
構成オプションおよび環境によっては、この項で説明しているようにOracle BAMにカスタム構成手順が必要となる場合があります。
Oracle BAM管理対象サーバー(bam_server1
)のデフォルトのポート番号は9001です。 WebLogic構成ウィザードでの構成時にこのポート番号を変更した場合やリスニング・アドレスを指定した場合は、次の変更が必要になります。
SOA_ORACLE_HOME
/bam/config/BAMICommandConfig.xml
ファイル(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME
\bam\config\BAMICommandConfig.xml
ファイル(Windowsオペレーティング・システムの場合)で、ポート番号を9001から新しいポート番号に手動で変更します。 変更が必要なパラメータは次のとおりです。
<ADCServerPort>9001</ADCServerPort>
Oracle BAMシングル・インスタンスWebアプリケーション構成情報は、MW_HOME
/user_projects/domains/
domain_name
/servers/
BAM_server_name
/tmp/_WL_user/oracle-bam_11.1.1/yhryfp/APP-INF/classes/config
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはMW_HOME
\user_projects\domains\
domain_name
\servers\
BAM_server_name
\tmp\_WL_user\oracle-bam_11.1.1\yhryfp\APP-INF\classes\config
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に格納されています。 これらのファイル内のプロパティは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで公開されるMbeanを使用して変更できます。 MBeanを介して公開されるプロパティは、サーバー固有のプロパティです。
注意: oracle-bam_11.1.1 内のフォルダ名はランダムに生成されます(この場合、yhryfp )。 実際のシステム上のディレクトリ名は、マニュアルで説明されている名前とは異なる場合があります。 |
デフォルトでOracle SOAとOracle BAMは、それぞれ別の管理対象サーバーに構成されます(Oracle SOAはsoa_server1
、Oracle BAMはbam_server1
)。構成ウィザードでsoa_server1
を削除してAdminServer
にOracle SOAを構成することを選択した場合で、Oracle BAMも構成として選択している場合は、bam_server1
を削除して、Oracle BAMのターゲットもAdminServer
にする必要があります。
Java Required Files(JRF)には、Oracle WebLogic Serverのインストールには含まれていないコンポーネントが含まれており、Oracleビジネス・アプリケーションおよびアプリケーション・フレームワークで使用する共通の機能を提供します。
JRFは他に依存することなく開発されたライブラリやアプリケーションで構成されており、これらが共通の場所にデプロイされます(Oracle共通ホームまたはoracle_common
ディレクトリ)。Java Required Filesの一部と考えられるコンポーネントには、Oracle Application Development Framework、Oracle Fusion Middleware Audit Framework、ダイナミック・モニタリング・サービス、インフラストラクチャ・セキュリティ、Javaオブジェクト・キャッシュ、Oracle Platform Security Services、ロギング、MDS、Oracle Web Services、Oracle Web Services Managerなどがあります。
ドメインを作成または拡張しており、JRFが「ドメイン・ソースの選択」画面または「拡張ソースの選択」画面で選択された唯一のコンポーネントである場合、JRFを手動で管理対象サーバーまたはクラスタに適用する必要があります。 手順は次のとおりです。
構成ウィザードを実行します(第3.1.4項「Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの実行」を参照)。
「オプションの構成を選択」画面が表示されたら、「デプロイメントとサービス」を選択します。
サービスのサーバーまたはクラスタへのターゲット設定画面で、mds-owsm
データ・ソースを管理サーバーにターゲット設定します(デフォルトではどのサーバーにもターゲット設定されていません)。
ドメインの作成または拡張を終了します。
デプロイメントを起動および稼働するには、管理サーバーと様々な管理対象サーバーを開始する必要があります。
管理サーバーを開始するには、新しいドメインを作成したディレクトリでstartWebLogic.sh
スクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはstartWebLogic.cmd
スクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を実行します。
UNIXシステムの場合
MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/startWebLogic.sh
Windowsシステムの場合
MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\startWebLogic.cmd
ドメイン名と場所は、構成ウィザードの「ドメイン名と場所の指定」画面で入力したものです。
管理対象サーバーを開始するには、ドメインを作成したディレクトリのbin
ディレクトリ内のstartManagedWebLogic.sh
スクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはstartManagedWebLogic.cmd
スクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を実行します。 これらの管理対象サーバーはコマンドラインから開始する必要があります。
このコマンドではサーバー名の指定も必要です。 開始する必要のあるサーバーは次のとおりです。
たとえば、UNIXシステム上のOracle SOAサーバーを開始する場合は、次のように入力します。
MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/bin/startManagedWebLogic.sh soa_server1
Windowsシステムの場合
MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\bin\startManagedWebLogic.cmd soa_server1
管理対象サーバーの開始前に、WebLogic Serverのユーザー名とパスワードを尋ねられます。 構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名とパスワードを入力します。
注意: インストールおよび構成後に初めてOracle SOAサーバーとOracle BAMサーバーを開始する場合は、Oracle SOAサーバーのスタートアップが完全に終了してからOracle BAMサーバーを開始してください。 |
管理サーバーがデフォルト以外のポートを使用している場合、または管理対象サーバーとは別のホスト上に管理サーバーがある場合(分散環境)、管理サーバーにアクセスするためのURLも指定する必要があります。
UNIXシステムの場合
MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/bin/startManagedWebLogic.sh soa_server1 http://host:admin_server_port
Windowsシステムの場合
MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\bin\startManagedWebLogic.cmd soa_server1 http://host:admin_server_port
コマンドラインで管理サーバーのユーザー名とパスワードを直接指定しておくと、ユーザー名とパスワードは尋ねられません。
UNIXシステムの場合
MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/bin/startManagedWebLogic.sh soa_server1 http://host:admin_server_port -Dweblogic.management.username=user_name -Dweblogic.management.password=password
Windowsシステムの場合
MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\bin\startManagedWebLogic.cmd soa_server1 http://host:admin_server_port -Dweblogic.management.username=user_name -Dweblogic.management.password=password
開始する必要のある管理対象サーバーの名前がわからない場合は、UNIXシステム上の次のファイルで確認できます。
MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/startManagedWebLogic_readme.txt
Windowsシステムの場合
MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\startManagedWebLogic_readme.txt
または、次のURLで管理サーバーのコンソールにアクセスできます。
http://host:admin_server_port/console
構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名とパスワードを入力します。 次に、環境→サーバーを選択し、管理対象サーバーの名前を確認します。
管理サーバーを開始すると、DOMAIN_HOME
/config
(UNIXシステムの場合)またはDOMAIN_HOME
\config
(Windowsシステムの場合)内のsoa-infra
ディレクトリの内容が管理サーバーによって上書きされます。 ただし、SOA構成パラメータは管理対象サーバー上でサーバーごとに更新されるため、管理サーバーをホストしているシステムで更新後のコピーを保持していない場合は、管理対象サーバーを再起動したときにSOA構成に対する更新がすべて失われることになります。
この問題は、SOA_ORACLE_HOME
/bin/ant-soa-util.xml
スクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME
\bin\ant-soa-util.xml
スクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を使用することで解決できます。 このスクリプトでは次の操作が実行されます。
注意: このスクリプトは、管理サーバーまたは管理対象サーバーのいずれかを開始する前に実行してください。 |
config/soa-infra
(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはconfig\soa-infra
(Windowsオペレーティング・システムの場合)をDOMAIN_HOME
/soa_backup/config/soa-infra
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはDOMAIN_HOME
\soa_backup\config\soa-infra
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に移動します。
startManagedWebLogic.sh
スクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはstartManagedWebLogic.cmd
スクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を、管理対象サーバーの開始を阻止するバージョンに置換します。
ノード・マネージャはOracle WebLogic Serverとは別のプロセスで実行するJavaユーティリティです。管理サーバーとの位置関係に関係なく、管理対象サーバーに対する共通操作が可能になります。 たとえば、ノード・マネージャは次の目的で使用できます。
リモート・マシンでのサーバーの開始(コンソールを使用)
障害の発生したサーバーの自動再起動
コンセンサスベース・リーシングの使用時における自動サービス移行
全体的なサーバー移行
ノード・マネージャの使用は任意ですが、高可用性が要求されるアプリケーションをWebLogic Server環境でホストしている場合は、高い効果をもたらします。
ノード・マネージャの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Node Manager Administrator's Guide for Oracle WebLogic Server』を参照してください。
インストールを検証するには、ブラウザを開始して、次のURLを入力します。
管理サーバーのコンソールにアクセスする手順は、次のとおりです。
http://host:admin_server_port/console
SSL接続を許可するように管理サーバーを構成した場合は、次のURLを使用してセキュア・モードで管理サーバーにアクセスします。
https://host:secure_admin_server_port/console
Enterprise Managerにアクセスする手順は、次のとおりです。
http://host:admin_server_port/em