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Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite and Oracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55901-02
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3 Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの構成

この章では、コンポーネントがインストールされた後にOracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteを構成する方法を説明します。

内容は、次のとおりです。

3.1 構成の手順

インストールの完了後、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを実行して、新しいWebLogicドメインを作成および構成し、ドメイン内に構成する製品を選択する必要があります。 スパース・インストーラを実行した場合、Oracle Business Process Managementは、構成に使用できる製品のリストに含まれます。

構成物として選択した製品に応じ、管理サーバーおよびその他の管理対象サーバーが新しいドメインに含まれます。

新しいドメインを作成した後に、必要に応じて製品を追加してドメインを拡張できます。


注意:

Oracle Business Process Managementのドメインを構成すると、Oracle SOA Suiteのみが含まれる同じOracleホーム内に別のドメインは作成できなくなります。 Oracle Business Process Managementが含まれないOracle SOA Suiteドメインは、Oracle Business Process Managementドメインと同じOracleホームを共有できません。

3.1.1 管理対象サーバーにデフォルト設定を使用

構成時には、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードにより、Fusion Middlewareシステム・コンポーネントをホストするための管理対象サーバーがドメイン内に自動作成されます。 これらの管理対象サーバーにはデフォルト構成の設定を使用することをお薦めします。 デフォルト構成の設定を変更した場合、Fusion Middleware環境を開始する前に、手作業でいくつかの構成手順を実行する必要があります。

デフォルトでは次の管理対象サーバーが作成されます。

  • soa_server1 - Oracle SOAのホスト

  • bam_server1 - Oracle BAMのホスト

3.1.2 稼働中の管理対象サーバーの停止

構成ウィザードを実行する前に、稼働中の管理対象サーバーを停止する必要があります。 停止しなかった場合、現在稼働中の管理対象サーバーとのポート番号の競合により、管理対象サーバーの検証が失敗します。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理者ガイドのOracle Fusion Middlewareの開始と停止に関する項を参照してください。

3.1.3 構成ウィザードの実行(Oracle RACデータベースを使用)

バックエンドOracle RACデータベースを使用して構成ウィザードを実行する場合、すべてのRACインスタンスのサービスを起動および稼働する構成にしておくことをお薦めします。 これにより、JDBC妥当性チェックの信頼性が高まり、設定ミスの可能性を低くできます。

3.1.4 Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの実行

構成ウィザードは、SOA_ORACLE_HOME/common/binディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME\common\binディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)にあります。 このディレクトリに移動し、config.shスクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはconfig.cmdスクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を実行して構成ウィザードを開始します。

UNIXオペレーティング・システムの場合

./config.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合

config.cmd

実行するのが新規インストールで、新規のWebLogicドメインを作成する必要がある場合は、第3.1.6項「新規ドメインの作成」の手順を実行します。 また、第3.1.7項「既存のドメインの拡張」で説明されているように、構成ウィザードを実行して既存のWebLogicドメインを拡張できます。

32ビット・オペレーティング・システムを使用している場合、Oracle JRockit SDKがOracle WebLogicインストールの一部としてインストールされます。 これは、構成ウィザードでデフォルトにより使用されるJDKです。 Sun JDKで構成ウィザードを起動する必要がある場合、構成ウィザードを実行する前に次の処理を実行します。

  1. JAVA_HOME環境変数をSun JDKの場所に設定します。 たとえば、MW_HOME/jdk160_18ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはMW_HOME\jdk160_18ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)のOracle WebLogic ServerとともにインストールされたSun JDKに設定できます。

  2. JAVA_VENDOR環境変数を「Sun」に設定します。

3.1.5 構成のログ・ファイル

構成セッションのログ・ファイルは、SOA_ORACLE_HOME/common/binディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME\common\binディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に作成されます。 構成ウィザードのログ・ファイルの詳細は、第D.2項「インストールおよび構成のログ・ファイル」を参照してください。

3.1.6 新規ドメインの作成

Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成の「WebLogicドメインの作成」の手順に従って、Oracle SOA Suiteコンポーネントの新規WebLogicドメインを作成します。


注意:

ドメイン作成時にSOAインフラストラクチャ接続をテストして、SOAインフラストラクチャを正常に起動するには、Microsoft SQL ServerデータベースおよびMicrosoftオペレーティング・システムの両方でXAサポートを構成する必要があります。

詳細は、第D.7項「Microsoft SQL Server 2008におけるSOAインフラストラクチャの起動に必要なXA構成」を参照してください。


3.1.7 既存のドメインの拡張

WebLogicドメインの作成時に、Oracle SOA Suiteの一部のコンポーネントを構成しなかった場合、これらのコンポーネントを後から追加してドメインを拡張できます。 これが初めてのインストールの場合またはコンポーネントを追加しない場合は、この項を省略して次の項に進むことができます。


注意:

ドメインを拡張する際は、構成するコンポーネントのスキーマがデータベース内に存在していることを確認してから手順を実行してください。 たとえば、ドメインを拡張してOracle BAMを構成する場合、Oracle BAMで必要となるスキーマ(prefix_MDSprefix_ORASDPMおよびprefix_ORABAMなど)がデータベースに存在することを確認してから手順を実行してください。

Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成の「WebLogicドメインの拡張」の手順に従って、既存のドメインを拡張します。


注意:

構成ウィザードを実行し、旧バージョンのOracle Fusion Middlewareで作成されたドメインを拡張している場合、「JDBCコンポーネント・スキーマの構成」画面では、すべてのコンポーネントがデフォルトで選択解除されます。 次の画面に進んでJDBC接続テストを省略するには、コンポーネントを選択解除されたままとし、「次へ」をクリックする必要があります。

「JDBCコンポーネント・スキーマの構成」画面でコンポーネントを選択した場合、そのコンポーネントのデータ・ソース接続がテストされ、エラー・メッセージを受け取る可能性があります。 この場合は、エラー・メッセージを無視してドメイン拡張操作を続行できます。


3.2 WebCenter SpacesによるOracle Business Process Management Suiteの使用

WebCenter SpacesによってOracle Business Process Management Suiteの機能の一部にアクセスする場合は、Process PortalをOracle WebCenterにインストールする必要があります。 ただし、そのためには、Oracle WebCenterがOracle DiscussionsおよびContent Serverによって構成されているか、Process Portalのインストールが接続を構成できる場所にDiscussionsおよびContent Serverが存在する必要があります。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイドのWebCenter SpacesにおけるProcess Portalの構成に関する項を参照してください。

3.3 Oracle BAMの手動構成

構成オプションおよび環境によっては、この項で説明しているようにOracle BAMにカスタム構成手順が必要となる場合があります。

3.3.1 カスタム・ポート番号を使用したOracle BAMの構成

Oracle BAM管理対象サーバー(bam_server1)のデフォルトのポート番号は9001です。 WebLogic構成ウィザードでの構成時にこのポート番号を変更した場合やリスニング・アドレスを指定した場合は、次の変更が必要になります。

  1. SOA_ORACLE_HOME/bam/config/BAMICommandConfig.xmlファイル(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME\bam\config\BAMICommandConfig.xmlファイル(Windowsオペレーティング・システムの場合)で、ポート番号を9001から新しいポート番号に手動で変更します。 変更が必要なパラメータは次のとおりです。

    <ADCServerPort>9001</ADCServerPort>
    
  2. Oracle BAMシングル・インスタンスWebアプリケーション構成情報は、MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/servers/BAM_server_name/tmp/_WL_user/oracle-bam_11.1.1/yhryfp/APP-INF/classes/configディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはMW_HOME\user_projects\domains\domain_name\servers\BAM_server_name\tmp\_WL_user\oracle-bam_11.1.1\yhryfp\APP-INF\classes\configディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に格納されています。 これらのファイル内のプロパティは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで公開されるMbeanを使用して変更できます。 MBeanを介して公開されるプロパティは、サーバー固有のプロパティです。


    注意:

    oracle-bam_11.1.1内のフォルダ名はランダムに生成されます(この場合、yhryfp)。 実際のシステム上のディレクトリ名は、マニュアルで説明されている名前とは異なる場合があります。

    1. BAMCommonConfig.xmlの変更

      <ApplicationURL>パラメータには新しいURLを指定する必要があります。

    2. BAMServerConfig.xmlの変更

      <ADCServerName>localhost</ADCServerName>
      <ADCServerPort>9001</ADCServerPort>
      
    3. BAMWebConfig.xmlの変更

      <ServerName>localhost</ServerName>
      <ServerPort>9001</ServerPort>
      

3.3.2 Oracle SOAとOracle BAMの異なるサーバーへのデプロイ

デフォルトでOracle SOAとOracle BAMは、それぞれ別の管理対象サーバーに構成されます(Oracle SOAはsoa_server1、Oracle BAMはbam_server1)。構成ウィザードでsoa_server1を削除してAdminServerにOracle SOAを構成することを選択した場合で、Oracle BAMも構成として選択している場合は、bam_server1を削除して、Oracle BAMのターゲットもAdminServerにする必要があります。

3.3.3 外部LDAPサーバーに対するOracle SOAおよびOracle BAMの構成

外部LDAPサーバーに対してOracle SOAおよびOracle BAMを構成している場合、外部LDAPサーバーに次のものが存在することを確認します。

  • OracleSystemUser(外部LDAPサーバーのユーザー)

  • OracleSystemGroup(外部LDAPサーバーのグループ)

  • OracleSystemUserはOracleSystemGroupに含まれる必要があります

3.4 Java Required Files(JRF)の適用

Java Required Files(JRF)には、Oracle WebLogic Serverのインストールには含まれていないコンポーネントが含まれており、Oracleビジネス・アプリケーションおよびアプリケーション・フレームワークで使用する共通の機能を提供します。

JRFは他に依存することなく開発されたライブラリやアプリケーションで構成されており、これらが共通の場所にデプロイされます(Oracle共通ホームまたはoracle_commonディレクトリ)。Java Required Filesの一部と考えられるコンポーネントには、Oracle Application Development Framework、Oracle Fusion Middleware Audit Framework、ダイナミック・モニタリング・サービス、インフラストラクチャ・セキュリティ、Javaオブジェクト・キャッシュ、Oracle Platform Security Services、ロギング、MDS、Oracle Web Services、Oracle Web Services Managerなどがあります。

ドメインを作成または拡張しており、JRFが「ドメイン・ソースの選択」画面または「拡張ソースの選択」画面で選択された唯一のコンポーネントである場合、JRFを手動で管理対象サーバーまたはクラスタに適用する必要があります。 手順は次のとおりです。

  1. 構成ウィザードを実行します(第3.1.4項「Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの実行」を参照)。

  2. 「オプションの構成を選択」画面が表示されたら、「デプロイメントとサービス」を選択します。

  3. サービスのサーバーまたはクラスタへのターゲット設定画面で、mds-owsmデータ・ソースを管理サーバーにターゲット設定します(デフォルトではどのサーバーにもターゲット設定されていません)。

  4. ドメインの作成または拡張を終了します。

3.5 サーバーの開始

デプロイメントを起動および稼働するには、管理サーバーと様々な管理対象サーバーを開始する必要があります。

  1. 管理サーバーを開始するには、新しいドメインを作成したディレクトリでstartWebLogic.shスクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはstartWebLogic.cmdスクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を実行します。

    UNIXシステムの場合

    MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/startWebLogic.sh
    

    Windowsシステムの場合

    MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\startWebLogic.cmd
    

    ドメイン名と場所は、構成ウィザードの「ドメイン名と場所の指定」画面で入力したものです。

  2. 管理対象サーバーを開始するには、ドメインを作成したディレクトリのbinディレクトリ内のstartManagedWebLogic.shスクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはstartManagedWebLogic.cmdスクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を実行します。 これらの管理対象サーバーはコマンドラインから開始する必要があります。

    このコマンドではサーバー名の指定も必要です。 開始する必要のあるサーバーは次のとおりです。

    • soa_server1(Oracle SOAサーバー)

    • bam_server1(Oracle BAMサーバー)

    たとえば、UNIXシステム上のOracle SOAサーバーを開始する場合は、次のように入力します。

    MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/bin/startManagedWebLogic.sh soa_server1
    

    Windowsシステムの場合

    MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\bin\startManagedWebLogic.cmd soa_server1 
    

    管理対象サーバーの開始前に、WebLogic Serverのユーザー名とパスワードを尋ねられます。 構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名とパスワードを入力します。


    注意:

    インストールおよび構成後に初めてOracle SOAサーバーとOracle BAMサーバーを開始する場合は、Oracle SOAサーバーのスタートアップが完全に終了してからOracle BAMサーバーを開始してください。

    管理サーバーがデフォルト以外のポートを使用している場合、または管理対象サーバーとは別のホスト上に管理サーバーがある場合(分散環境)、管理サーバーにアクセスするためのURLも指定する必要があります。

    UNIXシステムの場合

    MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/bin/startManagedWebLogic.sh soa_server1 http://host:admin_server_port
    

    Windowsシステムの場合

    MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\bin\startManagedWebLogic.cmd soa_server1 http://host:admin_server_port
    

    コマンドラインで管理サーバーのユーザー名とパスワードを直接指定しておくと、ユーザー名とパスワードは尋ねられません。

    UNIXシステムの場合

    MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/bin/startManagedWebLogic.sh soa_server1 http://host:admin_server_port -Dweblogic.management.username=user_name -Dweblogic.management.password=password
    

    Windowsシステムの場合

    MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\bin\startManagedWebLogic.cmd soa_server1 http://host:admin_server_port -Dweblogic.management.username=user_name -Dweblogic.management.password=password
    

開始する必要のある管理対象サーバーの名前がわからない場合は、UNIXシステム上の次のファイルで確認できます。

MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/startManagedWebLogic_readme.txt

Windowsシステムの場合

MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\startManagedWebLogic_readme.txt

または、次のURLで管理サーバーのコンソールにアクセスできます。

http://host:admin_server_port/console

構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名とパスワードを入力します。 次に、環境→サーバーを選択し、管理対象サーバーの名前を確認します。

3.6 管理サーバーのみのドメインの作成

管理サーバーを開始すると、DOMAIN_HOME/config(UNIXシステムの場合)またはDOMAIN_HOME\config(Windowsシステムの場合)内のsoa-infraディレクトリの内容が管理サーバーによって上書きされます。 ただし、SOA構成パラメータは管理対象サーバー上でサーバーごとに更新されるため、管理サーバーをホストしているシステムで更新後のコピーを保持していない場合は、管理対象サーバーを再起動したときにSOA構成に対する更新がすべて失われることになります。

この問題は、SOA_ORACLE_HOME/bin/ant-soa-util.xmlスクリプト(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME\bin\ant-soa-util.xmlスクリプト(Windowsオペレーティング・システムの場合)を使用することで解決できます。 このスクリプトでは次の操作が実行されます。


注意:

このスクリプトは、管理サーバーまたは管理対象サーバーのいずれかを開始する前に実行してください。

3.7 ノード・マネージャの開始

ノード・マネージャはOracle WebLogic Serverとは別のプロセスで実行するJavaユーティリティです。管理サーバーとの位置関係に関係なく、管理対象サーバーに対する共通操作が可能になります。 たとえば、ノード・マネージャは次の目的で使用できます。

ノード・マネージャの使用は任意ですが、高可用性が要求されるアプリケーションをWebLogic Server環境でホストしている場合は、高い効果をもたらします。

ノード・マネージャの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Node Manager Administrator's Guide for Oracle WebLogic Server』を参照してください。

3.8 インストールおよび構成の検証

インストールを検証するには、ブラウザを開始して、次のURLを入力します。