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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド
11g リリース1 (10.3.3)
B60986-01
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2 インストールの準備

この節では、以下のトピックについて説明します。

インストーラの種類

次の種類のWebLogic Serverインストーラが利用可能です。

使用可能なインストーラのリストは、付録C「WebLogic Serverインストーラ」を参照してください。プラットフォームに応じた適切なインストーラを取得する方法は、「製品の配布」を参照してください。

製品の配布

WebLogic Serverインストーラは、次の方法で配布されます。

Oracle E-Deliveryからのインストーラのダウンロード

Oracle E-Delivery Webサイトからインストーラをダウンロードするには:

  1. WebブラウザでE-DeliveryのURL(http://edelivery.oracle.com/)を入力します。

  2. 言語を選択して、「続行」をクリックします。

  3. サイトの指示どおりにエクスポート・ライセンス契約を完了して、「続行」をクリックします。

  4. 「メディア・パック検索」ページの「製品パックの選択」ドロップダウンリストから「Oracle Fusion Middleware」を選択します。

  5. 「プラットフォーム」ドロップダウン・リストからプラットフォームを選択して、「実行」ボタンをクリックします。選択内容に一致するすべての製品が「結果」リストに表示されます。

  6. 「Oracle Fusion Middleware 11g メディア・パック」のリンクをクリックします。

  7. ダウンロードするWebLogic Serverインストーラの「ダウンロード」リンクをクリックします。

  8. 「保存」をクリックします。

  9. ファイルを保存するディレクトリを参照します。「保存」をクリックして、ダウンロードを開始します。圧縮ZIPファイルがダウンロードされます。

  10. ZIPファイルを任意のディレクトリに解凍します。

Oracle Technology Networkからのインストーラのダウンロード

Oracle Technology Networkからインストーラをダウンロードするには:

  1. WebブラウザでOracle Technology NetworkのURL「http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/wls_main.html」を入力します。

  2. 「OTNライセンス契約」をクリックしてライセンス契約を読みます。

  3. 「ライセンスに同意する」オプションを選択します。インストーラをダウンロードする前に、ライセンス契約に同意する必要があります。

  4. オペレーティング・システムの表の列に現在のリリースをダウンロードするには、ダウンロードするインストーラの種類の「File1」リンクをクリックします。利用可能なインストーラの種類はプラットフォームによって異なります。

  5. 「保存」をクリックします。

  6. インストーラを保存するディレクトリを参照します。「保存」をクリックして、ファイルのダウンロードを開始します。

My Oracle Supportからのアップグレード・インストーラのダウンロード

現在のWebLogic Serverインストールでパッチ・リリースまたはメンテナンス・パックを利用できる場合、My Oracle Supportからアップグレード・インストーラをダウンロードできます。アップグレード・インストーラを使用すると、既存のWebLogic Serverインストールに利用できるパッチ・リリースまたはメンテナンス・パックをインストールできます。たとえば、アップグレード・インストールを使用して、既存のWebLogic Server10.3.0、10.3.1、または10.3.2インストールにWebLogic Server 10.3.3リリースをインストールできます。


注意:

アップグレード・インストーラをダウンロードするには、アクティブなMy Oracle Supportアカウントが必要です。

また、WebLogic Serverに含まれているSmart Updateツールにより、パッチ・リリースをインストールすることもできます。Smart UpdateにはアクティブなMy Oracle Supportアカウントが必要です。詳細は、『Oracle Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストール』を参照してください。


アップグレード・インストーラをダウンロードするには:

  1. WebブラウザでMy Oracle SupportのURL「https://support.oracle.com/」を入力します。

  2. 「サインイン」をクリックして、My Oracle Supportのユーザー名とパスワードを入力します。

  3. 「パッチと更新版」タブを選択します。

  4. 「パッチ検索」ペインで、「製品またはファミリ(拡張検索)」をクリックします。

  5. 製品ドロップダウン・リストから「Oracle WebLogic Server」を選択します。

  6. リリースドロップダウン・リストから、Oracle WebLogic Serverフォルダの横にある矢印をクリックします。ダウンロードするリリースを選択して「クローズ」をクリックします。(WebLogic Server 10.3.3をアップグレードするには、リストから「WLS 10.3.3.0」を選択します。)

  7. 「プラットフォーム」ドロップダウン・リストから、ご使用のプラットフォームを選択して「クローズ」をクリックします。複数のプラットフォームを選択できます。選択されたプラットフォームにはチェック・マークが表示されます。

  8. 「検索」をクリックします。検索結果リストには、選択されたすべてのプラットフォーム向けの選択されたリリースに対して有効なすべてのアップグレード・インストーラが表示されます。

  9. パッチを選択するには、パッチIDまたはパッチの説明をクリックします。ダウンロードを開始するには右側の「ダウンロード」ボタンをクリックします。

  10. 「保存」をクリックします。

  11. インストーラを保存するディレクトリを参照し、「保存」を再度クリックして、ファイルのダウンロードを開始します。選択したプラットフォーム用の圧縮ファイルがダウンロードされます。

  12. ダウンロードが完了したら、選択したプラットフォームに対応するインストーラの実行ファイルを含む圧縮ファイルを展開します。

インストールの要件

以下の節では、インストール要件について説明します。

システム要件

インストール・プログラムを実行するシステムの要件を表2-1に示します。

表2-1 システム要件

コンポーネント 要件

プラットフォーム構成

インストールする製品固有のハードウェア、オペレーティング・システム、JDKおよびデータベースの、サポートされている構成。

JDKの推奨バージョンなど、他の前提条件および推奨の最新情報については、http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.htmlの「Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations」ページを参照してください。

プロセッサ

1 GHz CPU

メモリー

1GB以上のRAM(2GB以上を推奨)。

カラー・ビット深度ディスプレイ

グラフィカル・モード・インストールの場合、8ビット色深度(256色)。

コンソール・モードおよびサイレント・モードでインストールする場合、カラー・ビット深度の要件はありません。

JDK

WebLogic Serverインストール・プログラムの実行には、Javaランタイム環境(JRE)が必要になります。JREは、Windows 32ビット、Linux x86インストール・プログラムおよび一部のUNIXインストール・プログラム(ファイル名が.binで終わるプログラム)に付属しています。

それ以外のプラットフォームでは、WebLogic Serverインストール・プログラムはJDKをインストールしません。これらのインストール・プログラムのファイル名の末尾は.jarです。.jarインストール・プログラムを実行するには、JDKの適切なバージョンをシステムにインストールした上で、JDKのbinディレクトリをPATH変数の先頭に指定する必要があります。

注意: インストール・プロセスでは、このディレクトリを指し示すJAVA_HOMEと関連する変数が設定されるので、必ずJDKを使用することが重要です。サンプル・アプリケーション、構成ウィザードおよび他の開発ツールを起動するスクリプトなど、インストール・プログラムによってインストールされるすべてのスクリプトがデフォルトでこのJDKを使用します。


インストール・プログラムを開始する前に

インストール・プログラムを開始する前に次の情報を確認します。

  • UNIXまたはLinuxマシン上にグラフィック・モードでソフトウェアをインストールする場合、インストーラを実行する前にDISPLAY環境変数を設定する必要があります。

  • .binインストーラを使用する場合、JAVA_HOMEをプラットフォーム上にインストールしたサポート対象のJDKのインストール場所に置き換えます。

  • 製品をインストールする場合、サポートされているハードウェアまたはソフトウェア構成を使用します。詳細は、http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.htmlの「Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations」ページを参照してください。

  • 同一のミドルウェア・ホーム・ディレクトリまたは同一のファイルの場所で、同じ製品の以前インストールしたバージョンの上に製品を再インストールすることはできません。

    ただし、既存のインストールに製品および製品コンポーネントを追加できます。たとえば、あるインストールでコア・アプリケーション・サーバー、管理コンソールおよび構成ウィザード・アップグレード・フレームワークをインストールし、別のインストールでWebLogic JDBCドライバとServerサンプルを追加できます。ただし、製品の同じバージョンを再インストールするには、前のインストールをアンインストールする必要があります。第7章「ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。

    アップグレード・インストーラまたはSmart Updateを使用して、既存のインストールへのパッチをインストールできます。たとえば、WebLogic Server 10.3.3アップグレード・インストーラを使用して、既存のバージョン10.3.0をバージョン10.3.3にアップグレードできます。

  • WebLogic Serverの既存のインストールにコンポーネントを追加する場合は、インストールを開始する前に稼働中のサーバーをシャットダウンする必要があります。

一時ディスク領域の要件

インストール・プログラムは、一時ディレクトリを使用して、ターゲット・システム上にソフトウェアをインストールするために必要なファイルを解凍します。インストール・プロセスでは、インストール・プログラムに付属の圧縮済Java Run-time Environment (JRE)と、一時ディレクトリに展開されるJREの解凍済コピーを格納するために、一時ディレクトリに十分な空き容量が必要です。解凍されたファイルは、インストール・プロセスの終了時に一時ディレクトリから削除されます。一時ディレクトリのファイルに必要な容量は、最終的にインストールが必要とする領域の約2.5倍です。

デフォルトでは、インストール・プログラムによって以下の一時ディレクトリが使用されます。

  • Windowsプラットフォーム - TMPシステム変数が参照するディレクトリ

  • UNIXプラットフォーム - システム依存の一時ディレクトリ


    注意:

    インストール・プログラムを実行するための十分な一時領域がない場合は、別のディレクトリを指定するかインストール・プログラムを終了するよう求められます。

十分な一時領域を確保するために、かわりのディレクトリの割り当てが必要になる場合があります。その場合、表2-2の手順に従います。

表2-2 一時ディレクトリの設定

プラットフォーム 手順

Windows

次のいずれかを行います。

  • TMPシステム変数を、一時ディレクトリとして使用するディレクトリに設定します。

  • インストール・プログラムをコマンド・ラインから起動する場合は、コマンド・ラインで--Djava.io.tmpdir=tmpdirpathオプションを入力します。このオプションでは、tmpdirpathは、WebLogic Serverインストール・プログラムによって使用されるファイルを一時的に格納するために使用するディレクトリのフルパスです。

    たとえば、WindowsのWebLogic Serverパッケージ・インストーラを実行する場合、一時ディレクトリを設定するには、次のコマンドを実行します。

    wls1033_win32.exe -mode=console -Djava.io.tmpdir=C:\Temp
    

UNIX

インストール・プログラムを起動するときに、コマンド・ラインに次のオプションを入力します。

-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath

このtmpdirpathは、インストール・プログラムによって使用されるファイルを一時的に格納するために使用するディレクトリのフルパスです。


管理者権限

Windowsマシンで、「All Users」フォルダまたはローカル・ユーザーのスタート・メニュー・フォルダにスタート・メニューのショットカットを作成したい場合、ターゲット・システムにログインするときに管理権限を持つアカウントを使用する必要があります。

表2-3 は使用可能なオプションを示します。

表2-3 使用可能なショートカット・オプション

オプション 動作

All Users

マシン上に登録されているすべてのユーザーに、インストールされたソフトウェアへのアクセス権が与えられます。その後、管理者権限を持たないユーザーがこのインストールで構成ウィザードを使用してWebLogicドメインを作成しても、そのドメインへのスタート・メニューのショートカットは作成されません。この場合、必要であれば、ローカルのスタート・メニュー・フォルダに手動でショートカットを作成できます。

ローカル・ユーザー

このマシン上に登録されている他のユーザーがインストールしたスタート・メニューのエントリにはアクセスできません。


管理者権限を持たないユーザーがソフトウェアをインストールすると、そのユーザーのローカルのスタート・メニュー・フォルダにスタート・メニューのエントリが作成されます。

Windowsサービスとしてのノード・マネージャのインストール

ソフトウェアをWindowsプラットフォームにインストールする場合、WebLogic ServerノードマネジャをWindowsサービスとしてインストールすることもできます。WebLogic Serverノードマネージャは次の場合に使用されます。

  • リモートで、サーバー・インスタンス(管理サーバーおよび管理対象サーバーの両方)を開始および停止します。

  • サーバーの自己報告されるヘルスを監視し、ヘルス状態が「FAILED」になっているサーバー・インスタンスを自動的に強制終了します。

  • WebLogic Server クラスタ内のサーバーを移行します。

  • ヘルス状態が「失敗」のサーバーや、システムのクラッシュや再起動により予期せずシャットダウンされたサーバーを自動的に再起動します。

複数のマシン環境では、WebLogic Serverの管理対象サーバーおよび管理サーバーのインスタンスをホストする各マシンにノード・マネージャをインストールする必要があります。


注意:

ノード・マネージャをWindowsサービスとしてインストールするには管理者権限が必要です。

初回インストールでノード・マネージャのWindowsサービスをインストールするには、カスタム・インストールを選択する必要があります。詳細は、実行するインストール・タイプに応じて次の章を参照してください。

初回インストールでサービスをインストールしていない場合は、インストール後、installNodeMgrSvc.cmdコマンドを使用してインストールできます。また、uninstallNodeMgrSvc.cmdコマンドを使用してサービスをいつでもアンインストールできます。詳細は、「ノード・マネージャ・サービスのインストールとアンインストール」を参照してください。

インストール用のディレクトリの選択

インストール・プロセス中に、次のホーム・ディレクトリの場所を指定する必要があります。

次の図は、基本ミドルウェア・ホームおよびミドルウェア製品のディレクトリ構造を示しています。表2-4に記述されているように、追加のディレクトリとファイルもミドルウェア・ホーム・ディレクトリにあります。最初のWebLogicドメインを作成するまでuser_projectsディレクトリは存在しません。

周囲のテキストは dir_structure.gif を説明しています。

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択

WebLogic Serverをインストールするときには、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリを指定するよう求められます。このディレクトリは、同じマシンにインストールされる複数のFusion Middleware製品が使用する共通ファイルのリポジトリとして機能します。そのため、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、システムにインストールされているすべてのFusion Middleware製品のセントラル・サポート・ディレクトリと見なすことができます。

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内のファイルは、システムでWebLogic Serverが正しく機能するために必要不可欠です。これらによって、インストール時の製品間の依存関係のチェックが容易になります。

WebLogic Serverをインストールするときに、既存のミドルウェア・ホーム・ディレクトリを選択するか、新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成するパスを指定するよう求められます。新しいディレクトリを作成するよう選択すると、インストール・プログラムによって自動的に作成されます。

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、Fusion MiddlewareのドキュメントではMW_HOMEと示されています。

ミドルウェア・ホームの考慮事項

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成する場合およびFusion Middleware製品をインストールする場合には、次の事項を考慮してください。

  • ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの名前に空白は使用できません。ディレクトリ名に空白が含まれている場合、CLASSPATHを適切に解決できない場合があります。

  • 単一のミドルウェア・ホーム・ディレクトリには、WebLogic Server製品の各バージョンのインスタンスは1つのみインストールできます。

    たとえば、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリにはWebLogic Serverの現行バージョンの1つのインスタンスのみをインストールできますが、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリはWebLogic Serverの以前のバージョンのインスタンスも含むことができます。

  • ホーム・ディレクトリが空でなくregistry.xmlが含まれていない場合、または製品のインストール・ディレクトリがいずれも空でない場合は、次のいずれかのメッセージが表示されます。

    • ホーム・ディレクトリ選択タスクの場合: ミドルウェア・ホーム・ディレクトリは空ではありません。インストールを続行しますか。

    • 製品インストールのディレクトリ選択タスクの場合: 1つまたは複数のインストール・ディレクトリが空ではありません。インストールを続行しますか。

ホーム・ディレクトリの機能

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内のディレクトリは、使用しているインストーラおよび選択されたインストール対象の製品によって異なります。

たとえば、インストール対象としてすべてのコンポーネントを選択した場合、WebLogic Serverインストーラによって次の表にリストされているディレクトリとファイルが作成されます。

表2-4 ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの説明

ディレクトリまたはファイル 説明

jdkversion

このディレクトリにはソフトウェアとともにインストールされたSun JDKのソフトウェアが含まれます。JDKによって、Javaランタイム環境(JRE)と、Javaアプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールが提供されます。

jrockit_version

(WindowsおよびLinuxのみ)

ソフトウェアとともにインストールされたJRockit JDKのソフトウェアが含まれます。JDKによって、Javaランタイム環境(JRE)と、Javaアプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールが提供されます。

logs

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリのインストールとアンインストールの情報が記載されてある履歴ファイルが含まれます。

modules

ホーム・ディレクトリにインストールされているモジュールが含まれます。

utils

このホーム・ディレクトリにインストールしたすべての製品のインストールをサポートするユーティリティが含まれます。パッチとメインテナンス・パックのインストールの詳細は、『Oracle Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストール』を参照してください。

wlserver_version

WebLogic Serverホーム・ディレクトリ。

coherence_version

Coherenceホーム・ディレクトリ。

oepe_version

Enterprise Pack for Eclipseホーム・ディレクトリ。

.home

このファイルにはミドルウェア・ホーム・ディレクトリについての情報が含まれています。

ocm.rsp

このレスポンス・ファイルにはOracle Configuration Manager (OCM)インストールについての情報が含まれています。

registry.xml

ターゲット・システム上にインストールされているすべてのWebLogic製品の永続的レコードを含むレジストリ・ファイル。このレジストリには、バージョン番号、サービス・パック番号、およびインストール・ディレクトリなどの製品関連の情報が格納されています。さらに、このレジストリには、インストールされたJDKおよびJavaホームの名前が含まれています。

注意: このファイルは変更しないでください。このファイルを変更した場合、現在インストールされているWebLogic製品の操作に関する問題が発生したり、将来製品のインストールまたはメンテナンス・アップグレードでインストールに関する問題が発生する可能性があります。

registry.dat

registry.xmlファイルの暗号化バージョン。

domain-registry.xml

このレジストリ・ファイルにはWebLogic Serverインストールに現在登録されているすべてのドメインの場所が含まれています。新しいドメインを追加する場合、このファイルに登録されます。



注意:

WebLogicドメインおよびアプリケーションを作成すると、それらが格納されているディレクトリもミドルウェア・ホーム・ディレクトリに含まれます(デフォルトの場所は、user_projectsです)。このディレクトリには、applicationsおよびdomainsのサブディレクトリがあり、applicationsには作成した各アプリケーションのサブディレクトリが含まれ、domainsには作成した各ドメインのサブディレクトリが含まれます。

複数のホーム・ディレクトリの作成

複数のミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成することは可能ですが、実行しないことをお薦めします。ほとんどの場合、ホーム・ディレクトリは1つで十分です。ただし、開発環境と本番環境を分けて保持し、それぞれに製品を揃えておきたい場合もあります。ディレクトリが2つあれば、開発環境を更新しても、準備が整うまで本番環境を変更せずに済みます。

製品インストール・ディレクトリの選択

インストール・プログラムの「製品インストール・ディレクトリの選択」の画面上で、次の製品のホーム・ディレクトリを入力するように求められます。

  • Oracle WebLogic Server

  • Oracle Coherence (このコンポーネントのインストールを選択した場合のみ)

  • Enterprise Pack for Eclipse (この製品を含むインストーラを使用する場合のみ)

WebLogic Serverホーム・ディレクトリには、プログラム・ファイルおよびサンプルなど、システムにインストールすることを選択したすべてのWebLogic Serverコンポーネントが格納されます。WebLogic Server 10.3.3のデフォルト・インストール・ディレクトリは、C:\MW_HOME\wlserver_10.3です。このディレクトリ・パスは、Fusion MiddlewareドキュメントではWL_HOMEディレクトリとして示されます。

Coherenceのデフォルト・インストール・ディレクトリは、C:\MW_HOME\coherence_3.5.2です。

Enterprise Pack for Eclipseのデフォルト・インストール・ディレクトリは、C:\MW_HOME\oepe_10.3です。

インストール・モード

インストール・プログラムは、次のモードで実行できます。

インストール・タイプの選択

グラフィック・モード・インストールまたはコンソール・モード・インストールを実行する場合は、インストール・プログラムでは、標準インストールとカスタム・インストールの2つのタイプのインストールが提供されます。

製品配布および標準インストールに含まれているソフトウェア・コンポーネントのリストは、「インストール可能な製品コンポーネント」を参照してください。

Derbyデータベースを使用するために事前に構成されるサンプル・ドメインは、インストール済コンポーネント専用に作成されます。

WindowsおよびLinuxシステム上に、次の2つのJDKがインストールされています:

インストール可能な製品コンポーネント

表2-5は、インストールに使用できるコンポーネントについて説明しています。標準インストールでインストールされるコンポーネントはアスタリスク(*)で示されます。これらのコンポーネントの中からいくつかのコンポーネントまたは追加コンポーネントをインストールするには、カスタム・インストールを実行します。


注意:

WebLogic Server 11g リリース 1 (10.3.2)以降、WebLogic Serverには、WebLogic Workshopが同梱されなくなりました。そのかわりに、JDeveloperの使用をお薦めします。

表2-5 インストール・コンポーネント

コンポーネント 説明

コア・アプリケーション・サーバー*

Java Enterprise Edition 5 (JEE 5)テクノロジ、Webサービスおよびその他の最新のインターネット標準に準拠した、フル機能アプリケーション・サーバーです。可用性とスケーラビリティに優れた安全なアプリケーションとサービスの構築するための、信頼性の高いフレームワークを提供します。基幹的なWebLogic Serverランタイムを構成するすべてのコンポーネントを含んでおり、JEE 5を完全にサポートします。

このコンポーネントには、管理コンソール、Webサーバー・プラグイン、JDBCドライバなどの管理ツールとアドオン・テクノロジは含まれていません。

管理コンソール*

WebLogicドメインを構成、管理および監視するためのWebアプリケーションです。

管理コンソールをインストールしない場合は、管理サーバーの起動時にコンソールを使用することができません。

詳細は、『Oracle WebLogic Serverの紹介』の管理コンソールに関する項を参照してください。

構成ウィザードとアップグレード・フレームワーク*

構成ウィザードは、ターゲット環境にあわせてドメインを作成したり、必要な構成オプションを選択するための手順を示します。アップグレード・フレームワークは、以前のWebLogic Serverリリースから現在のリリースにドメイン構成を変換するためのツールを提供します。

このコンポーネントをインストールしない場合は、新しいドメインを作成したり、バージョン9.0以前のドメインをアップグレードしたりすることはできません(このコンポーネントをインストールしなくても、現在のバージョンのWebLogic Serverで作成された既存のドメインを操作することは可能です)。たとえば、インストールする本番環境に、本番前の別の環境で作成したドメイン構成を後で移行する場合は、このコンポーネントは選択しなくてもかまいません。

注意: WebLogic Scripting Tool (WLST)は構成ウィザードに依存するため、構成ウィザードのインストールを選択している場合にのみWLSTを選択できます。

構成ウィザードの詳細は、『構成ウィザードを使用したドメインの作成』を参照してください。アップグレード・ツールの詳細は、『Oracle WebLogic Serverアップグレード・ガイド』を参照してください。

Web 2.0 HTTP Pub-Subサーバー*

Webベースのクライアントで、HTTPによる非同期のメッセージの送受信に使用するチャネル・ベースのパブリッシュ/サブスクライブ・メカニズムです。Webクライアントは、HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーを使用することで、チャネルをサブスクライブし、そのチャネルにメッセージをパブリッシュできます(Bayeuxでは送り先をチャネルと表現します)。開発を行う場合は、Serverサンプル製品コンポーネントを選択してpub-subサンプルをインストールすることをお薦めします。

このコンポーネントをインストールしない場合は、Web 2.0 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ機能を利用できません。

詳細は、『Oracle WebLogic Server Webアプリケーション、サーブレット、JSPの開発』のHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーの使用に関する項を参照してください。

WebLogic SCA*

サービスの公開および参照の起動のためのSCAセマンティクスを使用するJavaアプリケーション用のSpringコンテナです。このSpringコンテナは、WebLogic Serverにオプション・ライブラリとして含まれています。

WebLogic JDBCドライバ*

WebLogic Server環境から外部データベースへの接続に使用できるJDBCドライバのWebLogic Server実装です。

このコンポーネントをインストールしない場合は、WebLogic JDBCドライバを使用できません。

このコンポーネントの詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理』を参照してください。

サード・パーティJDBCドライバ*

WebLogic Serverに付属する他のJDBCドライバを使用すると、WebLogic Server環境を外部データベースに接続することができます。

このコンポーネントをインストールしない場合は、WebLogic Serverに付属している以下のJDBCドライバおよびファイルを使用できません。

  • 以下のOracleシン・ドライバ・ファイル:

    ojdbc5_g.jar (デバッグ・バージョン)

    ojdbc6_g.jar (JDK 6で使用するデバッグ・バージョン)

    orai18n.jar (国際化のサポート)

  • 以下のサード・パーティMySQLドライバ・ファイル

    mysql-connector-java-commercial-5.0.3-bin.jar

このコンポーネントの詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理』のWebLogic ServerでのJDBCの使用に関する項を参照してください。

WebLogic Serverクライアント*

WebLogic Serverインスタンスに接続するために必要なシン・クライアントJARです。Webサービス、JMS、ストア・アンド・フォワード、Weblogic RMI、JMS .NET、JMXクライアントのJARが含まれています。

このコンポーネントをインストールしない場合でも、サーバー・ランタイムやデプロイされているアプリケーションには何の影響もありません。ただし、シン・クライアントを使用しており、すべてのWebLogic JARではなく一部のJARのみを配布する必要がある場合は、このインストール・オプションを選択する必要があります。

このコンポーネントの詳細は、『Oracle WebLogic Serverスタンドアロン・クライアントのプログラミング』のスタンドアロン・クライアントの概要に関する項を参照してください。

WebLogic Web Serverプラグイン*

Apache、Sun One、およびIIS WebサーバーからWebLogic Serverへの接続に使用するWebLogicプラグインです。

このコンポーネントをインストールしない場合でも、サーバー・ランタイムやデプロイされているアプリケーションには何の影響もありません。

このコンポーネントの詳細は、『Oracle WebLogic ServerにおけるWebサーバー・プラグインの使い方』を参照してください。

UDDIおよびXQueryのサポート*

WebLogic UDDI (Universal Description, Discovery and Integration)およびUDDIディレクトリ・エクスプローラ・アプリケーション。

UDDIプロジェクトは、企業が互いに迅速、簡潔、動的にトランザクションを検索および実行できるようにするための業界イニシアティブです。UDDIレジストリには、ビジネス、ビジネスが提供するサービス、およびビジネスがトランザクションを実行するために使用する通信規格とインタフェースに関する情報がカタログ化されて格納されます。UDDIはSOAP (Simple Object Access Protocol)データ通信規格に基づいて構築されており、グローバルでプラットフォームに依存しないオープンなアーキテクチャを実現して企業にメリットをもたらします。

このコンポーネントをインストールしない場合は、サーバー実行時にWebLogic UDDIおよびUDDIディレクトリ・エクスプローラ・アプリケーションを使用できません。アプリケーションでUDDIおよびUDDIディレクトリ・エクスプローラ・アプリケーションを使用している場合は、このインストール・オプションを選択する必要があります。

WebLogic UDDIの詳細は、『Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービスの高度な機能のプログラミング』のUDDIを使用したWebサービスのパブリッシュおよび検索に関する項を参照してください。

このコンポーネントには、WebLogic Xquery実装JARも含まれています。アプリケーション内でWebLogic XQueryライブラリを使用している場合は、このインストール・オプションを選択してください。

Serverサンプル

WebLogic Serverの主要な機能を示すサンプル・アプリケーション。このコンポーネントを選択すると、評価データベースもインストールされます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverインフォメーション・ロードマップ』のサンプル・アプリケーションおよびコード例に関する項を参照してください。

注意: Serverサンプルは標準インストールの一部としてはインストールされないため、使用するシステムにServerサンプルをインストールするにはカスタム・インストールを選択する必要があります。

注意: このオプションを選択すると、「評価データベース」オプションの選択を解除できません。ServerサンプルにはDerby評価データベースが必要となります。

評価データベース

Serverサンプルで使用されるDerby評価データベースをWL_HOME/common/derbyディレクトリにインストールします。ただし、Serverサンプルをインストールせずに評価データベースをインストールすることもできます。評価データベースは標準インストールにおいてデフォルトでインストールされます。

Coherence製品ファイル*

Coherenceは、信頼のおけるスケーラビリティの高いピア・ツー・ピアのクラスタリング・プロトコル上で、複製および配布した(パーティション化した)データの管理とキャッシュ・サービスを行います。Coherenceでは単一点障害がなく、サーバーが正常に動作しなくなったときやネットワークから切断されたときには、クラスタ・データの管理サービスを自動的かつ透過的にフェイルオーバーして再配布します。新しいサーバーが追加されたとき、または障害が発生したサーバーを再起動するときは、クラスタを自動的に接続し、Coherenceがサービスをフェイルバックして、そのクラスタの負荷を透過的に再分配します。Coherenceには、サーバーが自動回復できるよう、ネットワークレベルでのフォルト・トレランス機能と透過的なソフト再起動機能も搭載されています。

Coherenceの詳細は、『Oracle Coherenceスタート・ガイド』を参照してください。

Coherenceサンプル

Coherenceの機能の使用方法をすべてのサポート対象言語(Java、.NET、C++)で示すサンプル。サンプルには、1つまたは複数の機能の使用方法を示すコードが体系的にまとめられており、すべてのサンプルをビルドして実行する1つの共通の方法(言語別)が提供されています。サンプルのソース・コードも含まれています。

Oracle Enterprise Pack for Eclipse*

WebLogic Server向けアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグに役立つよう設計された、認証済みのEclipseプラグインのセット。既存のEclipseへのプラグインとしてインストールするか、またはEclipseそのものをインストールすることができ、Java、Java EE、Spring、ORM、そしてWebサービスのEclipse機能を拡張します。

注意: この製品は、ファイル名がoepeで始まるインストーラを使用するときにのみ使用できます。使用できるインストーラのリストについては、付録C「WebLogic Serverインストーラ」を参照してください。


詳細なインストール・ログの生成

コマンド・ラインまたはスクリプトからインストールを起動する場合は、詳細なインストール・ログを生成する-logオプションを指定できます。インストール・ログには、情報メッセージ、警告メッセージ、エラー・メッセージ、および致命的メッセージなど、インストール・プロセス中のイベントに関するメッセージが格納されます。これは、サイレント・インストールを行う場合に特に有用です。


注意:

インストール・ログ内に警告メッセージが含まれている場合があります。しかし、致命的エラー(リカバリ不能なエラー)が発生しない限り、インストール・プログラムはインストールを正常に完了します。インストール・ユーザー・インタフェースには、それぞれのインストールの試みが成功したか失敗したかが示され、インストール・ログ・ファイルには、インストールが成功したことを示すエントリが含まれます。

インストール時に詳細なログ・ファイルを作成するには、コマンド・ラインで-log=full_path_to_log_fileオプションを指定します。

たとえば、Windows用のWebLogic Serverパッケージ・インストーラの詳細ログ・ファイルを作成するには、次のように入力します。

wls1033_win32.exe -log=C:\logs\server_install.log

パスにはファイルを指定する必要があります。パス名に名前を指定するだけでフォルダを作成することはできません。パスには既存のフォルダのみを指定する必要があります。コマンドの実行時に存在しないフォルダがパスに含まれていた場合、インストール・プログラムはログ・ファイルを作成しません。