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Oracle® Fusion Middlewareパッチ適用ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61412-01
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7 Oracle Enterprise Content Management 11g(11.1.1.2.0)に対する11g(11.1.1.3.0)のパッチ適用

この章は、Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.2.0)をインストールおよび構成しているOracle Enterprise Content Management Suiteのユーザーを対象読者としています。ご使用のインストールを新しいOracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)に更新する方法を説明しています。

この章の内容は、次のとおりです。

7.1 Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.2.0)と11g(11.1.1.3.0)の相違点

Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.2.0)には次のOracle Enterprise Content Management Suiteコンポーネントが含まれていました。

Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)には次のコンポーネントが含まれています。

7.2 Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)更新手順の開始ポイント

この章で説明する手順の開始ポイントは、Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.2.0)が次のように構成されていることを前提としています。

7.3 Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)更新手順の概要

表7-1は、Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.2.0)環境を更新する手順の概要を示しています。

表7-1 Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)更新手順の概要

手順番号 手順

1

前提条件のタスクを実行します。

第7.3.1項「Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.2.0)環境の更新開始前の処理」


2

Oracle WebLogic Server 11g(11.1.1.3.0)をインストールして、新しいMiddlewareホームを作成します。

Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイドのMiddlewareホームへのOracle WebLogic Serverのインストールに関する項

3

MiddlewareホームにOracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)をインストールします。

Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイドのOracle Fusion MiddlewareへのOracle Enterprise Content Management Suiteのインストールに関する項

4

新しいOracle Enterprise Content Management Suiteドメインで、Oracle I/PMおよびOracle IRM 11g(11.1.1.3.0)を構成します。

オプションで、同じドメインにOracle UCMおよびOracle URM 11g(11.1.1.3.0)を構成します。

第7.3.2項「Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)ドメインの構成」


5

Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)からOracle I/PM 11g(11.1.1.3.0)に構成設定を移動する手順を実行します。

第7.3.3項「Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)から11g(11.1.1.3.0)への構成情報の移動」


6

Oracle IRM 11g(11.1.1.2.0)からOracle IRM 11g(11.1.1.3.0)に構成設定を移動する手順を実行します。

第7.3.4項「Oracle IRM 11g(11.1.1.2.0)から11g(11.1.1.3.0)への構成情報の移動」



7.3.1 Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.2.0)環境の更新開始前の処理

アップグレード・プロセスの開始前に、次の重要な前提条件を必ず確認してください。

7.3.1.1 11g(11.1.1.2.0)環境での入力エージェントの停止

Oracle I/PMの入力エージェントを停止する手順は次のとおりです。

  1. 11g(11.1.1.2.0)ドメインのOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインします。

  2. ナビゲーション・ペインで、ファーム、「WebLogicドメイン」の順に開きます。

  3. Oracle Enterprise Content Management Suiteドメインを開き、Oracle I/PMで管理されているサーバー(デフォルトではIPM_server1)を選択します。

  4. WebLogic Server」メニューから、「システムMBeanブラウザ」を選択します。

  5. MBeanブラウザで、oracle.imaging/Server:IPM_server1/config/configにナビゲートします。

  6. AgentUserpropertyuseridを削除します。

7.3.1.2 すべてのアクティブ・プロセスの完了確認

すべてのアクティブ・プロセスが完了したことを確認するには、次の手順のようにOracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、プロセスを監視し、すべてが完了した時点を確認します。

  1. 11g(11.1.1.2.0)ドメインのOracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. ドメインの「JMSサーバー」ページにナビゲートします(「サービス」→「メッセージング」→「JMSサーバー」)。

  3. 監視」タブを選択します。

  4. 現在のメッセージ数」と「保留メッセージ数」の値がゼロ(0)になるまで、一定の間隔で表示をリフレッシュします。

7.3.2 Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)ドメインの構成

新しいOracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)ドメインを構成するには、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイドの「Oracle Enterprise Content Management Suiteの構成」の章の手順を使用します。

ただし、Oracle Fusion Middlewareの構成ウィザードの各画面への情報の入力時は、次の事項に注意する必要があります。

  • WebLogic Serverの管理者名を入力する際は、必ずOracle I/PMおよびOracle IRM11g(11.1.1.2.0)の構成時に使用した名前を使用してください。

  • Oracle I/PMおよびOracle IRMデータベース接続に必要な情報を入力する際は、Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)の構成時に使用した接続情報を使用する必要があります。

  • 管理サーバー、管理対象サーバー、クラスタ、およびノード・マネージャを構成する際は、Oracle I/PMおよびOracle IRM 11g(11.1.1.2.0)の構成時に使用した設定を使用します。物理識別子は必要に応じて変更できますが、その他の構成設定は変更できません。

    特に、ドキュメントURLの整合性を保持するため、必ず同じOracle I/PMポートを使用する必要があります。

7.3.3 Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)から11g(11.1.1.3.0)への構成情報の移動

次の各項で、Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)の構成情報を新しいOracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)ドメインに移動する際に実行が必要な手順を説明します。

7.3.3.1 タスク1: 新しいドメインでの管理サーバーおよびノード・マネージャの起動

新しいOracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)ドメインの管理サーバーおよびノード・マネージャを起動する方法については、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイドで次の項を参照してください。

  • 管理サーバーの起動に関する項

  • ノード・マネージャの起動に関する項

7.3.3.2 タスク2: 新しいドメインでのセキュリティ設定の更新

新しいOracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)ドメインでセキュリティ設定を更新する手順は、デフォルトのOracle WebLogic Serverセキュリティ・プロバイダと外部のLDAPプロバイダのいずれを使用しているかによって異なります。

外部のLDAPプロバイダを使用している場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイドのアイデンティティ・ストアと外部LDAP認証プロバイダの再関連付けに関する項で新しいドメインと既存の外部LDAPプロバイダとの関連付けに関する情報を参照してください。

デフォルトのOracle WebLogic Serverセキュリティ・プロバイダを使用している場合は、Oracle WebLogic Server管理コンソールのオンライン・ヘルプで組込みLDAPサーバーの構成に関する項を参照し、その手順を使用して、Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)ドメインに現在定義されている次のアカウントを追加します。

  • Oracle I/PM管理者アカウント。これはOracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)システムがインストールされた後に初めてサインインしたユーザーです。

  • アプリケーションごとに、ドキュメントへのアクセス許可が付与されたユーザーまたはグループに対応する1つ以上のユーザーまたはグループ。

組込みLDAPサーバーに必要なユーザーおよびグループのすべてを入力した後に、次のWLSTコマンドを実行します。

  1. ディレクトリをORACLE_HOME/common/binディレクトリに変更します。

  2. Weblogic Scripting Tool(WLST)を起動します。

    たとえば、UNIXオペレーティング・システムの場合は、./wlst.shを入力します。

  3. 次のWLSTコマンドを入力します。

    connect('AdminUser', 'AdminUser_Password', 't3://localhost:16000')
    
  4. 次のWLSTコマンドを入力します。

    refreshIPMSecurity()
    

注意:

ローカル・ユーザーのユーザー・プリファレンスは保持されません。ユーザーが各自の設定を再構成する必要があります。外部プロバイダのユーザーのプリファレンスは保持されます。

7.3.3.3 タスク3: 新しいドメインの資格証明の構成とワークフロー接続の作成

Oracle BPELサーバーでOracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)を構成している場合は、ワークフロー接続情報がOracle I/PMデータベースに格納されていることに注意してください。これにより新しいOracle I/PM環境で同じデータベースを使用するように構成すると、これらの接続が元の環境と同様に機能します。

ただし、Oracle I/PMからワークフロー・サーバーへの接続を可能にするには、新しいOracle I/PMのインストールを必要な資格情報によって構成する必要があります。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Imaging and Process Management管理者ガイドのワークフロー接続CSF資格情報の構成に関する項を参照してください。

7.3.3.4 タスク4: 新しいドメインでのポリシー・ストアの構成

Oracle Web Services Managerのポリシーは、Oracle WebLogic Serverデプロイメント・プランを使用して構成されます。Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)環境で、デプロイメント・プランを使用してWebサービスにポリシーを適用するように構成されている場合は、新しい11g(11.1.1.3.0)環境にも同じポリシーを適用する必要があります。

実行する手順は、Oracle I/PMアプリケーションのデプロイメントによって異なります。

  • Oracle I/PMアプリケーションがデフォルトのポリシーのみを使用してデプロイされている場合、デフォルトのポリシーは新しい環境のインストール時に設定されるため、特に必要な処理はありません。

  • Oracle I/PMにパッケージされているデプロイメント・プランのいずれかを使用してOracle I/PMアプリケーションがデプロイされている場合は、元の環境にアプリケーションをデプロイする際に実行したタスクを同様に実行する必要があります。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Imaging and Process Management管理者ガイドのサービスに対するポリシーの設定に関する項を参照してください。

  • Oracle I/PMアプリケーションがカスタム・セットのポリシーを使用してデプロイされている場合は、次の手順を使用して新しい環境にポリシーを移動する必要があります。

    元の環境で作成したPlan.xmlファイルを、関連付けられたディレクトリとともに新しい環境の同じ場所にコピーします。

    Oracle Fusion Middleware Oracle Imaging and Process Management管理者ガイドのサービスに対するポリシーの設定に関する項の説明に従って、このデプロイメント・プランを使用するようにOracle I/PMのアプリケーション・デプロイメントを更新します。

7.3.3.5 タスク5: 新しいドメインでの入力エージェント・ディレクトリの更新

新しいOracle I/PM 11g(11.1.1.3.0)環境を使用するように構成を更新する際は、入力エージェントで使用される入力ディレクトリが新しい環境に応じて適切に構成されていることを確認する必要があります。

Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)のインストール時に、入力エージェントで使用されるデフォルトの入力ディレクトリは次のローカル・ファイル・パスに設定されます。

MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/IPM/InputAgent/Input

通常、この場所は単純な単一コンピュータのインストールで使用されますが、この場所を外部の場所に変更して、クラスタ化されたOracle I/PMインスタンスによる共有を容易にし、外部のスキャン・ソリューションからの入力ファイルの配置を簡略にすることもできます。

11g(11.1.1.2.0)のデフォルトの場所を変更しているかどうかによって、次の事項への注意が必要になります。

  • 入力ディレクトリにカスタムの集中的な場所を使用するようにOracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)を構成している場合、Oracle I/PM 11g(11.1.1.3.0)で同じOracle I/PMデータベースを使用するように構成していれば、新しい11g(11.1.1.3.0)インスタンスでもその場所が保存されます。これは、入力ディレクトリの場所が他のOracle I/PM構成設定とともにOracle I/PMデータベースに格納されることによります。

    11g(11.1.1.3.0)への更新の一環としてそのパスの一部が変更された場合は、それに応じてImaging config MBeanのInputDirectoriesプロパティを更新する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Imaging and Process Management管理者ガイドのMBeanの構成に関する項を参照してください。

  • Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)のデフォルトの入力ディレクトリ構成を変更していない場合は、未完了の入力アクティビティがあればそれを新しい11g(11.1.1.3.0)のMiddlewareホームに移動する必要があります。

    これは、Oracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.2.0)Middlewareホームから新しい11g(11.1.1.3.0)Middlewareホームの同じ場所に入力ディレクトリ全体をコピーして実行します。デフォルトのディレクトリおよびそのすべてのサブディレクトリは、11g(11.1.1.2.0)Middlewareホームの次の場所にあります。

    MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/IPM/InputAgent/Input
    

    入力ファイルがファイル・パスを使用して取り込まれるドキュメント・イメージを参照している場合もよくあります。このパス参照は11g(11.1.1.3.0)への更新後も有効性を保持する必要があります。たとえば、ドキュメント参照のいずれかに変更の可能性があるホスト名やその他の物理的IDが含まれる場合、これらの参照は入力ファイルで更新する必要があります。

7.3.3.6 タスク6: 新しいドメインでのOracle I/PM構成設定の更新

Oracle I/PM Mbeanの構成設定は、Oracle I/PMデータベース内で保存されます。このため、新しい11g(11.1.1.3.0)環境で同じOracle I/PMデータベースへの接続が構成されているかぎり、新しい環境の起動時に同じ構成を使用できます。

ただし、MBeanの構成設定を調べて、アップグレード後も正当であるかどうかを検証する必要があります。MBean値のいずれかの変更が必要な場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle Imaging and Process Management管理者ガイドのMBeanの構成に関する項を参照してください。

新しいシステムで、Oracle Application Extension Framework(AXF)を含む管理対象サーバーのリスニング・アドレスを設定します。

  1. 新しい11g(11.1.1.3.0)ドメインのOracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. Oracle I/PM管理対象サーバーにナビゲートします(「環境」→「サーバー」→「ipm_server1」)。

  3. リスニング・アドレス」フィールドで、元の11g(11.1.1.2.0)Oracle I/PMサーバーに使用した名前と同様に入力します。たとえば、完全修飾されたドメイン名かロード・バランサ名を入力します。

  4. Oracle I/PM管理対象サーバーを再起動します。

7.3.3.7 タスク7: 新しいOracle I/PMインスタンスのOracle UCMの構成

Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)をOracle Universal Content Management 10gインスタンスで構成している場合は、Oracle UCM接続情報がOracle I/PMデータベースに格納されることに注意してください。これにより新しいOracle I/PM環境で同じデータベースを使用するように構成すると、これらの接続が元の環境と同様に機能します。

ただし、新しいOracle I/PM 11g(11.1.1.3.0)インスタンスの情報でOracle UCMを更新する必要があります。

  1. Webブラウザで、システム管理者としてOracle UCM 10g Webクライアントにログインします。

  2. Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)リポジトリ・コンポーネントを無効化します。

    1. 「管理」→「管理サーバー」を選択します。

    2. idc」をクリックします。

    3. ナビゲーション・パネルから、「コンポーネント・マネージャ」を選択します。

    4. 有効なコンポーネントの一覧からIpmRepositoryを選択して、無効化します。

  3. 「サーバーの起動または終了」ページにナビゲートして、コンテンツ・サーバーを再起動します。

  4. Oracle I/PM 11g(11.1.1.2.0)リポジトリ・コンポーネントをアンインストールします。

    1. 「コンポーネント・マネージャ」ページに戻ります。

    2. IpmRepositoryコンポーネントを指定して、「アンインストール」を選択します。

    3. OK」をクリックして、「コンポーネント・マネージャ」ページに戻ります。

  5. 新しいOracle I/PM 11g(11.1.1.3.0)リポジトリ・コンポーネントをインストールして、有効化します。

    1. 参照」をクリックして新しいOracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)Middlewareホームの次のディレクトリにナビゲートします。

      ECM_ORACLE_HOME/ipm/lib
      
    2. IpmRepository.zipファイルを指定して、「インストール」をクリックします。

    3. 「続行」をクリックします。

    4. コンポーネントを有効化するオプションを選択します。

  6. 「サーバーの起動または終了」ページにナビゲートして、コンテンツ・サーバーを再起動します。

  7. Oracle I/PM 11g(11.1.1.3.0)からOracle UCM 10gインスタンスに正常に接続していることを確認します。

7.3.3.8 タスク8: Oracle UCM 10gからOracle UCM 11gへのアップグレード

Oracle I/PM 11g(11.1.1.3.0)が既存のOracle UCM 10gインストールに正常に接続していることが確認できたら、Oracle UCM 10gをOracle UCM 11g(11.1.1.3.0)へのアップグレードを実行できます。

Oracle UCM 11g(11.1.1.3.0)へのアップグレードの詳細情報は、Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteアップグレード・ガイドを参照してください。

7.3.3.9 タスク9: 任意のOracle I/PMの統合の検証

Oracle I/PM 11g(11.1.1.3.0)では、Oracle I/PM Application Programming Interface(API)に若干の変更が加えられています。このため、ご使用のOracle I/PMアプリケーションが新しいAPIで正常に機能することを確認する必要があります。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Imaging and Process Management Java APIリファレンスを参照してください。

7.3.4 Oracle IRM 11g(11.1.1.2.0)から11g(11.1.1.3.0)への構成情報の移動

次の各項で、Oracle IRM 11g(11.1.1.2.0)の構成情報を新しいOracle Enterprise Content Management Suite 11g(11.1.1.3.0)ドメインに移動する際に実行が必要な手順を説明します。

7.3.4.1 タスク1: 新しいドメインへのOracle IRM構成ファイルの移動

既存のOracle IRMの構成設定を11g(11.1.1.2.0)ドメインから新たな11g(11.1.1.3.0)ドメインにコピーする手順は次のとおりです。

  1. 11g(11.1.1.2.0)ドメインのOracle IRM構成設定が格納されたXMLファイルの場所を確認します。

    このファイルは、irm-config.xmlと呼ばれ、ドメイン・ホームの次のディレクトリに存在します。

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/irm-config.xml
    
  2. Oracle IRM 11g(11.1.1.2.0)のirm-config.xmlファイルを新しい11g(11.1.1.3.0)ドメイン・ホームの同じ場所にコピーします。

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/irm-config.xml
    

7.3.4.2 タスク2: 新しいドメインへのOracle IRMキーストアのコピー

Oracle IRM 11g(11.1.1.2.0)キーストアを新しい11g(11.1.1.3.0)ドメインにコピーする手順は次のとおりです。

  1. Oracle IRM 11g(11.1.1.2.0)キーストア・ファイルの場所を確認します。

    Oracle IRM 11g(11.1.1.2.0)のインストールの説明では、キーストアがドメイン・ホームの次の場所に格納されているとされますが、実際にはOracle IRMホストのいずれかの場所に格納されていることもあります。

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/
    

    通常、このファイルの名前はirm.jksまたはirm.jceksですが、ファイルの命名には制約がありません。

    正確なファイルの位置、およびキーストアのファイル名を確認するには、次の2つの方法のいずれかを使用できます。

    • Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで、「IRM」ホーム・ページにナビゲートし、「IRM」メニューから「管理」→「一般設定」を選択します。

    • getIRMKeyStore() WebLogic Scripting Tool(WLST)コマンドを使用します。詳細は、Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Tool コマンド・リファレンスのgetIRMKeyStoreに関する項を参照してください。

  2. Oracle IRM 11g(11.1.1.3.0)ドメインの対応する場所にキーストア・ファイルをコピーします。

7.3.4.3 タスク3: 新しいドメインへのOracle IRMキーストア資格証明のコピー

Oracle IRMのキーストア資格証明をOracle IRM 11g(11.1.1.3.0)ドメインにコピーする手順は次のとおりです。

  1. Oracle IRM 11g(11.1.1.3.0)ドメインの管理サーバーが起動し稼働中であることを確認します。

  2. Oracle IRM 11g(11.1.1.3.0)ドメインの次の場所に、ディレクトリを変更します。

    MW_HOME/Oracle_ECM1/common/bin
    
  3. WLSTシェルを起動して、管理サーバーに接続し、コマンドcreateCredを使用して新しいOracle IRM 11g(11.1.1.3.0)ドメインで資格証明を構成します。

    例:

    connect("weblogic", "welcome1", "adminserver.example.com:7001")
    createCred("IRM", "keystore:irm.jceks", "user", "password")
    createCred("IRM", "key:irm.jceks:oracle.irm.wrap", "user", "password")
    

    このサンプルを次のように使用します。

    • irm.jceksを、実際のOracle IRMキーストアの名前に置き換えます。

    • userpasswordは、キーストアのユーザー名とパスワードに置き換えます。

    詳細は、次の情報を参照してください:

    • Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンスのcreateCredに関する項

    • Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイドの資格証明ストアへのキーストア・パスワードの追加に関する項