| Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Application Adapter for PeopleSoftユーザーズ・ガイド 11g リリース1(11.1.1.3.0) B61416-01  | 
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この付録では、PeopleSoft提供のファイル出力インタフェースを使用して、PeopleSoftインテグレーション・ブローカー(リリース8.4)およびPeopleSoftアプリケーション・メッセージング(リリース8.1)を構成する方法について説明します。PeopleSoftリリース8.1では、メッセージング・アーキテクチャはアプリケーション・メッセージングと呼ばれ、アプリケーション・メッセージング・ゲートウェイが含まれます。リリース8.4では、メッセージング・アーキテクチャはインテグレーション・ブローカーと呼ばれ、インテグレーション・ゲートウェイが含まれます。このセクションでは、リリース特定ではない問題を扱う場合、リリース8.4の用語を使用します。リリース特定の問題の場合は、各リリース特定の用語を使用します。
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 注意: この項は、PeopleSoftドキュメントを代用するものではありません。PeopleSoftメッセージングおよびインテグレーション・ブローカーに関する完全情報および最新情報は、PeopleSoftシステムのPeopleSoftオンライン・ライブラリを参照してください。 | 
この付録の内容は以下のとおりです。
PeopleSoftインテグレーション・ブローカーは、XMLファイルを使用した外界との通信用メカニズムを提供します。通信は、異なるPeopleSoftアプリケーション間またはPeopleSoftとサード・パーティ・システムとの間で発生します。データをサブスクライブするには、サード・パーティ・アプリケーションは、使用可能なPeopleSoftコネクタを使用、またはカスタム構築されたコネクタをインテグレーション・ゲートウェイに追加することにより、PeopleSoftによってポストされるXMLメッセージを受け入れ、処理します。このトピックでは主に、提供されているファイル出力コネクタを使用したPeopleSoftシステムからサード・パーティ・アプリケーションへのアウトバウンド非同期メッセージの公開について説明します。アウトバウンド同期メッセージの詳細は、「アウトバウンド同期メッセージの使用」を参照してください。メッセージを送信するには、様々な内部構造およびプロセスを適切に構成する必要があります。次の記述は、たいていの場合リリースに特定されません。リリース8.1と8.4間の差異の詳細は、他のトピックで説明します。
メッセージ
メッセージは、XMLに記述されるデータ用のコンテナです。レコードおよびフィールドなど、基本的な構造情報が含まれます。メッセージをXMLファイルに送信するには、アクティブ・ステータスである必要があります。
メッセージ・チャネル
メッセージ・チャネルは、レコードを論理グループに構造化するためのメカニズムです。各メッセージは、1つのメッセージ・チャネルにのみ属します。メッセージが配信されるには、メッセージ・チャネルがアクティブ(実行)ステータスである必要があります。リリース8.1では、メッセージ・チャネルで事前ルーティング・インストラクションも提供されるため、メッセージを処理するメッセージ・ノードを指定できます。各メッセージ・チャネルは複数のメッセージ・ノードにメッセージをルーティングできます。
メッセージ・ノード
メッセージ・ノードの機能は8.1と8.4では異なります。8.1では、メッセージ・ノードの主な機能はメッセージを受信するゲートウェイを指定することです。リリース8.4では、メッセージ・チャネルに含まれていた機能の大部分はメッセージ・ノードに移動しました。これにより、リリース8.1よりもより柔軟性が提供されます。メッセージの処理が可能なメッセージ・ノードを指定できます。また、ゲートウェイ・コネクタは、メッセージ・ノードにバインドされます。各メッセージ・ノードは1つのコネクタにのみメッセージをルーティングできます。
インテグレーション・ゲートウェイ
インテグレーション・ゲートウェイは、PeopleSoft Webサーバー上で実行されるプログラムで、PeopleSoftとサード・パーティ・システム間の物理的なハブです。
ターゲット・コネクタ/ハンドラ
コネクタは、インテグレーション・ゲートウェイの制御化で実行されるJavaプログラムで、XMLファイルの最終出力先を制御します。PeopleSoftリリース8.4には、HTTP、FTP、 SMTP、JMS、 POP3、およびWeb Server上のディレクトリ内にファイルを置くSimple Fileコネクタなど、いくつかのコネクタが装備されています。この項では、Simple Fileコネクタについて説明します。
PeopleCode
PeopleCodeは、複雑なアプリケーション機能の作成を可能にする、PeopleTools提供のプログラミング・ツールです。メッセージは、特定のPeopleCodeインストラクションを使用してのみ開始されます。通常、このコードは、オンライン・パネルまたはバッチ・ジョブによる新規データベース・エントリの作成などのアプリケーション・イベントによってトリガーされます。
この項の例の大部分では、PeopleSoftエンタープライズ・インテグレーション・ポイント(EIP)であり、多くのPeopleSoftアプリケーションに装備されているLOCATION_SYNCメッセージを使用しています。LOCATION_SYNCがパッケージに含まれていない場合は、提供されているいずれかのメッセージを使用できます。
非同期アウトバウンドメッセージをファイル出力コネクタに送信するようにPeopleSoft 8.4を構成できます。
PeopleSoft 8.4でアプリケーション・メッセージングを構成するには:
メッセージがアクティブで、適切なメッセージ・チャネルにルーティングされることを確認します。
メッセージ・チャネルを構成します。
使用しているPeopleSoft 8.4と通信するようにIntegrationGateway.propertiesファイルを構成します。
インテグレーション・ゲートウェイおよびファイル出力コネクタを構成します。
新規のゲートウェイ・ノードを作成および構成します。
これらのタスクの詳細は、次の手順で説明します。
メッセージがアクティブであり、適切にルーティングされていることの確認
メッセージがアクティブで、適切なメッセージ・チャネルにルーティングされていることを確認するには:
アプリケーション・デザイナを開きます。
図D-1に示すように、ファイルメニューで、開くを選択し、メッセージをクリックして、「LOCATION_SYNC」メッセージを開きます。
メッセージに含まれているフィールドを表示するには、「LOCATION_TBL」を強調表示します。
「LOCATION_TBL」を右クリックし、プロパティを選択します。
図D-2に示すように、メッセージ・プロパティダイアログが表示されます。
使用タブを選択します。
アクティブチェック・ボックスが選択されていることを確認します。
メッセージがメッセージ・チャネルのENTERPRISE_SETUPにルーティングされ、デフォルト・メッセージ・バージョンは「VERSION_1」となります(メッセージには複数のバージョンが存在する場合があります)。
OKをクリックし、メッセージを保存します。
これで、メッセージがアクティブで、適切にルーティングされていることを確認できました。
IntegrationGateway.propertiesファイルの構成
IntegrationGateway.propertiesファイルを構成するには:
任意のエディタでIntegrationGateway.propertiesファイルを開きます。
ファイル内で、デフォルトのアプリケーション・サーバー用のJOLT接続文字列設定を指定するセクションを見つけます。通常、これは75行目付近にあり、次のような記述になっています。
## JOLT connect string setting for optional Default Application Server. Do NOT specify a NODENAME. # # Example: #ig.isc.serverURL=//MYSERVER:9000 #ig.isc.userid=MYUSERID #ig.isc.password=MYPASSWORD #ig.isc.toolsRel=8.40
接続を指定している4行を非コメント化(またはコピーおよび非コメント化)します。
適切な情報を入力します。
次の例では、ツールのリリースは「8.40.09」です。
ig.isc.serverURL=//isdsrv14:9000 ig.isc.userid=VP1 ig.isc.password=VP1 ig.isc.toolsRel=8.40.09
PeopleSoftツールのリリースは、最後の小数まで正確である必要があります。
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 注意: リリース8.42では、パスワードは暗号化されたフォーマットで格納される必要があります。PeopleSoftには、暗号化用にPSCipher.bat(UNIX上ではPSCipher.sh)と呼ばれるスクリプトが装備されています。通常、このスクリプトはIntegrationGateway.propertiesファイルのパスに存在します。このスクリプトの実行方法は、PeopleSoft提供のインストラクションに従ってください。 | 
これで、IntegrationGateway.propertiesファイルの構成が完了しました。
インテグレーション・ゲートウェイおよびファイル出力コネクタの構成
インテグレーション・ゲートウェイおよびファイル出力コネクタを構成するには:
Webブラウザで、PeopleSoft 8.4アプリケーションを4層モードで開きます。
メニューペインで、PeopleTools、インテグレーション・ブローカーの順に展開し、ゲートウェイをクリックします。
LOCALゲートウェイIDを開き、次のゲートウェイのURLを入力します。
host name/PSIGW/PeopleSoftListeningConnector
host nameは、PeopleSoft Webサーバーの名前です。
リフレッシュをクリックします。
図D-3に示すように、リフレッシュ処理の結果を示すメッセージが表示されます。
OKをクリックし、下へスクロールし、保存をクリックします。
続行する前に保存をクリックする必要があります。
FILEOUTPUT Connector IDのプロパティリンクをクリックします。
「FILEOUTPUT」コネクタのプロパティウィンドウが表示されます。
デフォルト値を受け入れるか、または上書きします。
図D-4に示すように、「FilePath PROPERTY」からのc:\temp defaultがd:\ps\cacheに変更されました。
ゲートウェイウィンドウに戻るには、OKをクリックします。
下へスクロールし、保存をクリックします。
新規のゲートウェイ・ノードの作成および構成
メニューペインで、PeopleTools、インテグレーション・ブローカーの順に展開し、ノードの定義をクリックします。
新規の値の追加タブを選択します。
ノード名フィールドにノード名を入力します。
最初の(試行用)メッセージ・ノードは、「EXTERNAL」の名前を付けることをお薦めします。このノードを使用して構成およびメッセージの送信に成功したら、アプリケーションに適切な名前で追加のメッセージ・ノードを作成できます。
追加をクリックします。
図D-5に示すように、ノード情報タブが表示されます。
次のステップを実行します:
説明フィールドで、適切な説明を入力します。
ノード・タイプリストから、「EXTERNAL」を選択します。
ノード・タイプリストから、暗黙的を選択します。
コネクタタブを選択します。
図D-6に示すように、コネクタタブが表示されます。
次のステップを実行します:
ゲートウェイIDに「LOCAL」を指定します。
コネクタIDに「FILEOUTPUT」を指定します。
デフォルトのゲートウェイのプロパティ値を受け入れるか、または上書きします。
保存をクリックします。
ノードにメッセージをルーティングするトランザクションを指定するには、トランザクションタブを選択し、トランザクションを追加をクリックします。
図D-7に示すように、ノード・トランザクションペインが表示されます。
次のステップを実行します:
トランザクション・タイプリストから、アウトバウンド非同期を選択します。
リクエスト・メッセージフィールドで「LOCATION_SYNC」を指定します。
リクエスト・メッセージ・バージョンフィールドで「VERSION_1」を指定します。
リクエスト・メッセージ・バージョンフィールドで「VERSION_1」を指定します。
追加をクリックします。
図D-8に示すように、トランザクションの詳細ペインが表示されます。
次のステップを実行します:
ルーティング・タイプが暗黙的であることを確認します。
保存をクリックし、トランザクション・リストに戻るリンクをクリックします。
データ・エントリが消失しないように、再度保存をクリックします。
これで、新規のゲートウェイ・ノードの作成および構成が完了しました。
詳細は、「メッセージ用のPeopleCodeの表示」を参照してください。
非同期アウトバウンドメッセージをSimple Fileハンドラに送信するようにPeopleSoft 8.1を構成できます。PeopleSoft 8.1でアプリケーション・メッセージングを構成するには:
新規のメッセージノードを作成および構成します。
メッセージがアクティブで、適切なメッセージ・チャネルにルーティングされることを確認します。
メッセージ・チャネルを構成します。
ゲートウェイでSimple Fileハンドラを構成します。
これらのタスクの詳細は、次の手順で説明します。
新規のメッセージ・ノードの作成および構成
新規のメッセージ・ノードを作成および構成するには:
ファイルメニューから新規を選択し、メッセージ・ノードをクリックします。
図D-9に示すように、メッセージ・ノードウィンドウが表示されます。
空白部分内の任意の場所を右クリックし、ロケーションを挿入を選択します。
図D-10に示すように、ロケーションのURLボックスが表示されます。
PeopleSoftアプリケーション・ゲートウェイ(ハンドラ・ディレクトリ)に次のURLを入力します。
host name:port/servlets/psft.pt8.gateway.GatewayServlet
ここで、host nameはPeopleSoft Webサーバーのホスト名で、portはサーバーがリスニングするソケットです。host nameの後に入力する文字は大/小文字が区別されます。
OKをクリックします。
図D-11に示すように、メッセージ・ノードのプロパティダイアログが表示されます。
次のステップを実行します:
使用タブを選択します。
テキスト・ボックスで、PeopleToolsおよびアプリケーションのバージョン番号を入力します。
OKをクリックします。
図D-12に示すように、別名保存ダイアログが表示されます。
メッセージ・ノードを保存するには、OKをクリックします。
最初の(試行用)メッセージ・ノードは、「EXTERNAL」の名前を付けることをお薦めします。このノードを使用して構成およびメッセージの送信に成功したら、アプリケーションに適切な名前で追加のメッセージ・ノードを作成できます。このメッセージ・ノードを別のPeopleSoft環境(テストからQSへの移行など)に移行する場合は、PeopleSoftプロジェクトを作成し、このメッセージ・ノードをプロジェクトに挿入します。これで、メッセージ・ノードの成功および構成が完了しました。
メッセージがアクティブであり、適切にルーティングされていることの確認
メッセージがアクティブで、適切なメッセージ・チャネルにルーティングされていることを確認するには:
アプリケーション・デザイナを開きます。
図D-13に示すように、ファイルメニューで、開くを選択し、メッセージをクリックして、「LOCATION_SYNC」メッセージを開きます。
メッセージに含まれているフィールドを表示するには、「LOCATION_TBL」を強調表示します。
「LOCATION_TBL」を右クリックし、プロパティを選択します。
図D-14に示すように、メッセージ・プロパティダイアログが表示されます。
次のステップを実行します:
使用タブを選択します。
メッセージがアクティブであることを示す、ステータスチェック・ボックスが選択されていることを確認します。
メッセージ・チャネルリストから、「ENTERPRISE_SETUP」を選択します。
デフォルト・バージョンリストから、「VERSION_1」を選択します(メッセージには複数のバージョンが存在する場合があります)。
OKをクリックします。
メッセージを保存します。
メッセージ・チャネルの構成
ファイルメニューから開くを選択し、メッセージ・チャネルをクリックします。
「ENTERPRISE_SETUP」メッセージ・チャネルを開くには、「ENTERPRISE_SETUP」を選択します。
「ENTERPRISE_SETUP」を右クリックし、プロパティを選択します。
図D-15に示すように、メッセージ・チャネルのプロパティダイアログが表示されます。
次のステップを実行します:
使用タブを選択します。
メッセージ・チャネルのステータスが実行になっていることを確認します。
OKをクリックします。
左ペインで、ルーティング・ルールタブを選択します。
図D-16に示すように、ペインが空白になります。
ペインを右クリックし、メッセージ・ノードを挿入を選択します。
図D-17に示すように、メッセージ・ノードの挿入ダイアログが表示されます。
次のステップを実行します:
「EXTERNAL」など、「新規のメッセージ・ノードの作成および構成」で作成したメッセージ・ノードを選択します。
挿入をクリックします。
取消をクリックします。
図D-18に示すように、ルーティング・ルールタブに情報が表示されます。
次のステップを実行します:
メッセージ・ノードを右クリックし、ルーティング方向を選択します。
ルーティング方向メニューから、公開先を選択します。
メッセージ・チャネルを保存し、必要に応じて、プロジェクト内に置きます。
ゲートウェイでのSimple Fileハンドラの構成
ゲートウェイでSimple Fileハンドラを構成するには:
Webブラウザで、次のURLを入力してPeopleSoft 8.1構成サーブレット・インタフェース(サーバー・ゲートウェイとも呼ばれる)を起動します。
host name:port/servlets/gateway.administration
ここで、host nameはPeopleSoftをホストするアプリケーション・サーバーのホスト名で、portはアプリケーション・サーバーがリスニングするポート番号です。
図D-19に示すように、ハンドラ・ディレクトリウィンドウが表示されます。
ハンドラの追加をクリックします。
図D-20に示すように、ハンドラの追加ウィンドウが表示されます。
Simple Fileハンドラ・クラス psft.pt8.filehandler.SimpleFileHandlerの完全名を入力します。
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 注意: 名前は大/小文字が区別されます。 | 
保存をクリックします。
図D-21に示すように、ハンドラ・ディレクトリウィンドウが表示されます。
ハンドラをロードするには、ロードをクリックします。
ハンドラのロード後、ステータス列にロードに成功しましたが表示されます。
構成をクリックします。
図D-22に示すように、Simple Fileハンドラ・ディレクトリウィンドウが表示されます。
ファイル・ハンドラ・ノードの追加をクリックします。
図D-23に示すように、ファイル・ハンドラの追加ウィンドウが表示されます。
ノード名フィールドで「EXTERNAL」など、「新規のメッセージ・ノードの作成および構成」で作成したメッセージ・ノードを選択します。
メッセージは、レコードに添付されているPeopleCodeによって開始されます。通常、このレコードはそのメッセージ自体に関連付けられているレコードの1つです。
図D-24に示すように、アプリケーション・デザイナを開きます。
レコード・フィールドタブを開き、「LOCATION_TBL」レコードを選択します。
PeopleCode表示オプションを選択します。
「LOCATION」フィールドのポストの変更の保存(SPo)ボックスを選択します。
図D-25に示すように、次のウィンドウに、LOCATION_SYNCメッセージを開始するPeopleCodeが表示されます。
PeopleCodeの詳細は、PeopleSoftオンライン・ライブラリを参照してください。
メッセージのPeopleCodeの確認が完了しました。これで、インテグレーション・ブローカー(PeopleSoft 8.4の場合)またはアプリケーション・メッセージング(PeopleSoft 8.1)をテストする準備ができました。
メッセージを生成することにより、インテグレーション・ブローカーをテストするには、ロケーション・トランザクションウィンドウにナビゲートし、アプリケーションでロケーション・エントリを追加、更新または削除できます。アプリケーションに基づき、ナビゲート方法は異なります。
図D-26は、Financials 8.4アプリケーションの例で、SetIDがSHAREで、ロケーション・コードがTEST001の新規ロケーションが追加されています。
図D-27は、XML出力の一部を示すものです。
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 注意: このファイルの名前はPSFT_EP.LOCATION_SYNC.69.xmlで、PSFT_EP(ローカルの公開ノード)、メッセージの名前および公開IDを連結したものです。 | 
メッセージが正常に送信されない場合、PeopleSoftにはメッセージの進捗監視用の一連のツールが装備されています。リリース8.1では、アプリケーション・メッセージング・モニターと呼ばれるツールを使用します。リリース8.4では、インテグレーション・ブローカーのモニターメニューを使用します。
メッセージ環境の問題の孤立および解決方法の詳細は、PeopleSoftオンライン・ライブラリを参照してください。XMLファイルをまだ送信できない場合は、PeopleSoftカスタマ・コネクションが問題解決のお手伝いをします。
PeopleTools 8.4から、アウトバウンド同期メッセージを送信できるようになりました。概して、アウトバウンド同期とアウトバウンド非同期の主な差異は、アウトバウンド非同期の場合、メッセージが実際に送信されたか受信されたかに関わらず、トランザクションは完了する点です。
同期アウトバウンド・メッセージには、次の特徴があります。
トランザクションは、続行する前に外部システムからのレスポンスを待つ必要があります。
トランザクションは、レスポンス・メッセージを処理する必要があります。
外部システムが、レスポンス・メッセージが正しいフォーマットであることを確認する必要があります。
Oracle Application Adapter for PeopleSoftでは、 PeopleSoftアウトバウンド非同期メッセージを使用できます。アウトバウンド同期メッセージの場合は、PeopleSoft内とOracle WebLogic Serverの両方で追加の構成手順が必要です。このトピックでは、PeopleSoft内の構成要件について簡単に説明します。
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 注意: このトピックのインストラクションは、アウトバウンド非同期メッセージ用のインストラクションに基づきます。アウトバウンド同期を試行する前に、アウトバウンド非同期メッセージングについて理解することを強くお薦めします。アウトバウンド非同期メッセージの詳細は、「PeopleSoft 8.4でのインテグレーション・ブローカーの構成」を参照してください。アウトバウンド・メッセージとインバウンド・メッセージの両方が作成され、アクティブであることを確認します。PeopleSoftには、IB_INST_VER_SYNC_MSGおよびIB_INST_VER_RESP_MSGと呼ばれるテンプレート例が装備されています。これらのメッセージの確認の詳細は、「メッセージがアクティブであり、適切にルーティングされていることの確認」を参照してください。  | 
既存のノードを使用または新規ノードを作成して、アウトバウンド同期メッセージを構成できます。ノードの作成および構成の詳細は、「新規のゲートウェイ・ノードの作成および構成」を参照してください。いずれの場合も、アウトバウンド同期トランザクションを設定する必要があります。
次の例では、PeopleSoft提供のノードおよびトランザクションを使用しています。ただし、この例は説明目的のみで、実際には追加の手順なしでは説明どおりには機能しません。Financialsリリース8.42の場合は、テスト目的で使用可能な事前構成済のアウトバウンド同期トランザクションはありません。
1つのアウトバウンド同期メッセージの構成
アウトバウンド同期メッセージを構成するには:
ノード定義ページにナビゲートし、「PT_LOCAL」ノードを開きます。
トランザクションタブをクリックします。
図D-28に示すように、トランザクションペインが表示されます。
1つのアウトバウンド同期メッセージ、IB_INST_VER_SYNC_MSGがトランザクション・タイプリストに表示されます。
IB_INST_VER_SYNC_MSG行の編集リンクをクリックします。
図D-29に示すように、次のペインが表示されます。
メッセージタブをクリックします。
リクエストおよびレスポンス・メッセージの両方が表示されます。ターゲット・システムで、レスポンス・メッセージがリクエスト・メッセージのフォーマットに従っていることが確認される必要があります。ターゲット・システムは、Oracle WebLogic Serverで、最終送信先に送信し、戻されたXMLを変換する必要があります。
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 注意: 同期アウトバウンド・メッセージを操作する場合、PeopleSoft提供のHTTPターゲット・コネクタを使用する必要があります。アウトバウンド同期メッセージにTCPIP84TARGETコネクタは使用できません。 | 
次の例と同じPeopleCodeは、同期アウトバウンド・メッセージ用で、レスポンス・メッセージの処理が必要とされる非同期アウトバウンドとは異なります。
PeopleCode for a Financials同期アウトバウンド・メッセージの表示
次のサンプル・コードは、Financialsアプリケーションに装備されており、IB_INST_VER_SYNC_MSGおよびIB_INST_VER_RESP_MSG2つのメッセージと関連付けられています。
このコードを表示するには、次のステップを実行します:
アプリケーション・デザイナで、「PSINST_VER」レコードを開きます。
PeopleCode表示オプションを選択します。
「IB_SEND_SOS_BTN」フィールドのフィールド変更(FCh)ボックスを選択します。
図D-30に示すように、次のウィンドウが表示されます。
この項は、PeopleToolsバージョン8.48および8.49を使用したPeopleSoftイベント生成プロセス方法を説明するチュートリアルです。このチュートリアルでは、PeopleToolsバージョン8.48.02および8.90 Financial / SCMアプリケーションを使用しています。このため、異なるプラットフォームを使用している場合はそのオペレーティング・システムに特定の用語およびコマンドと置き換えてください。詳細は、それぞれ特定のコンポーネントに適切なユーザー・ガイドを参照してください。
この項では、PeopleSoftサービスの構成方法について説明します。
リモート・ノードの追加
リモート・ノードを追加するには:
ブラウザベースのGUI(ピュア・インターネット・アーキテクチャ)を使用してPeopleSoftにログオンします。
PeopleTools、インテグレーション・ブローカー、インテグレーション設定、ノードの順に選択します。
図D-31に示すように、ノード定義タブが表示されます。
次のステップを実行します:
ノード名フィールドで、「EXTERNAL」など、新規のノード定義の名前を入力します。
説明フィールドで、新規のノード定義に関する簡単な説明を入力します。
ノード・タイプドロップダウン・リストから外部を選択します。
認証オプションドロップダウン・リストでデフォルトのおぷしょんであるなしが選択されていることを確認します。
デフォルトのユーザーIDフィールドで、「PS」など、PeopleSoftシステムで使用されるユーザーIDを入力します。
アクティブ・ノードチェック・ボックスを選択します。
コネクタタブをクリックします。
図D-32に示すように、コネクタタブが表示されます。
次のステップを実行します:
ゲートウェイIDフィールドに「LOCAL」を入力します。
コネクタIDフィールドに「HTTPTARGET」を入力します。
「PRIMARYURL」値には、イベントのリスニングに使用されるPeopleSoftアダプタ・インスタンスのホストおよびポート番号を入力します。
残りのプロパティはデフォルト値のままにします。
変更を保存します。
サービスの選択
サービスを選択するには:
PeopleTools、インテグレーション・ブローカー、インテグレーション設定、サービスの順に選択します。
「DEPT_SYNC」サービスを検索し、選択します。
図D-33に示すように、DEPT_SYNCサービスペインが表示されます。
左下部の既存の操作セクションで「DEPT_SYNC.VERSION_1」サービス操作をクリックします。
図D-34に示すように、サービス操作 - 全般ペインが表示されます。
アクティブチェック・ボックスをクリックします。
図D-35に示すように、ルーティングタブをクリックして、新規のルーティングを追加します。
ルーティング名フィールドで、「ADD_DEPT」など、新規のルーティングの名前を入力します。
追加をクリックします。
図D-36に示すように、ルーティング定義タブをクリックして、新規のルーティング定義を追加します。
次のステップを実行します:
センダー・ノードフィールドで、メッセージを公開するデフォルトのPeopleSoftノードである「PSFT_HR」を入力します。
レシーバー・ノードフィールドで、PeopleSoftにより公開されるメッセージをサブスクライブするのに使用された新規ノードである「EXTERNAL」を入力します。
図D-37に示すように、コネクタのプロパティタブをクリックします。
次のステップを実行します:
ゲートウェイIDフィールドに「LOCAL」を入力します。
コネクタIDフィールドに「HTTPTARGET」を入力します。
「PRIMARYURL」値には、イベントのリスニングに使用されるPeopleSoftアダプタ・インスタンスのホストおよびポート番号を入力します。
保存をクリックし、戻るをクリックします。
ルーティング定義ペインに戻ります。図D-38に示すように、新規のルーティング定義(ADD_DEPT)がリストに追加されたことがわかります。
保存をクリックし、サービス操作の詳細を保存します。
サービスに戻るリンクをクリックして、サービスペインに戻ります。
サービスペインで保存をクリックします。
ゲートウェイのアクティブ化
ゲートウェイをアクティブ化するには:
PeopleTools、インテグレーション・ブローカー、構成、ゲートウェイの順に選択します。
「Local」など、インテグレーション・ゲートウェイIDを検索し、選択します。
図D-39に示すように、ゲートウェイペインが表示されます。
Pingゲートウェイをクリックします。
図D-40に示すように、新規のブラウザ・ウィンドウが表示され、ゲートウェイがアクティブであることが示されます。
図D-41に示すように、新規ブラウザ・ウィンドウ閉じゲートウェイペインに戻ります。
コネクタセクションに「HTTPTARGET」がリストされていることを確認します。リストされていない場合は、ゲートウェイ・コネクタのロードをクリックして、使用可能なコネクタをリフレッシュします。
ドメインのアクティブ化
ドメインをアクティブ化するには:
PeopleTools、インテグレーション・ブローカー、構成、クイック構成の順に選択します。
図D-42に示すように、クイック構成ペインが表示されます。
ドメインがアクティブであることを確認します。
サービスのアクティブ化
サービスをアクティブ化するには:
PeopleTools、インテグレーション・ブローカー、インテグレーション設定、サービスの順に選択します。
図D-43に示すように、サービスペインが表示されます。
サービスがアクティブであることを確認します。
サービス操作(キューおよびメッセージ・ノード)のアクティブ化
サービス操作をアクティブ化するには:
PeopleTools、インテグレーション・ブローカー、構成、インテグレーション設定、サービスの順に選択します。
図D-44に示すように、サービスペインが表示されます。
左下部の既存の操作セクションで「DEPT_SYNC.VERSION_1」サービス操作をクリックします。
図D-45に示すように、サービス操作 - 全般ペインが表示されます。
図D-46に示すように、ページの下部のメッセージ情報セクションで、サービス操作のキュー名フィールドの値を確認します。
キューの表示リンクをクリックします。
図D-47に示すように、キュー定義が表示されます。
キュー・ステータスドロップダウン・リストで実行が選択されていることを確認します。
戻るをクリックして、サービス操作に戻ります。
図D-48に示すように、ルーティングタブをクリックします。
ルーティングがアクティブであることを確認します。
ペイン下部のサービスに戻るリンクをクリックして、サービスペインに戻ります。
検索に戻るをクリックし、サービス検索ペインに移動します。
前述の手順で、いずれかのコンポーネントのいずれかのペインでステータスがアクティブになっている場合、ステータスを適切なペインおよび各コンポーネントで保存します。
PeopleTools、インテグレーション・ブローカー、構成、インテグレーション設定、サービス、ノードの順に選択します。
図D-49に示すように、ノード定義ペインが表示されます。
「EXTERNAL」ノードのステータスがアクティブであることを確認します。
これで、PeopleSoft側の構成が完了しました。
このイベント結果の確認方法について説明します。
結果の確認
結果を確認するには:
ブラウザベースのGUI(ピュア・インターネット・アーキテクチャ)を使用してPeopleSoftにログオンします。
メイン・メニュー、PeopleTools、インテグレーション・ブローカー、サービス操作モニター、非同期サービスの順に選択します。
図D-53に示すように、モニターの概要タブが表示されます。
ここではイベントの結果をキュー・レベルで表示できます。
結果セクションで番号リンク(5)キュー(Enterprise_Setup)をクリックします。
図D-54に示すように、操作インスタンスタブが表示されます。
イベント(部門)の新規レコードが作成されたことがわかります。
右下の詳細リンクをクリックします。
図D-55に示すように、新規のブラウザ・ウィンドウ(非同期の詳細)が表示されます。
公開およびサブスクライバーノードのトランザクションのステータスが完了であることを確認します。