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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Application Adapter for SAP R/3(SAP JCo 3.0)ユーザーズ・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.3.0)
B61422-01
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2 スタート・ガイド

この項は、Oracle Application Adapter for SAP R/3を使用するためのクイック・スタート・ガイドです。この章の内容は以下のとおりです。

SAP Java Connector (SAP JCo)の検証

SAP Java Connector (SAP JCo)をインストールしたら、コネクタが正しくインストールされ、必要なすべてのSAP JCoライブラリ・ファイルが利用可能であることを検証することをお薦めします。

Windowsプラットフォーム上でのSAP JCoの検証

以下の手順を実施して、Windows上でのSAP JCoを検証します。

  1. sapjco3.jarファイルが置かれたディレクトリに移動します。

  2. sapjco3.jarファイルを右クリックし、コンテキスト・メニューから「次を使用してオープン」を選択し、Java 2 Platform Standard Editionバイナリをクリックします。

    図2-1に示すように、SAP Java Connector (JCo)ダイアログが表示されます。

    図2-1 SAP Java Connector (JCo)ダイアログ

    SAP Java Connector (JCo)
    「図2-1 SAP Java Connector (JCo)ダイアログ」の説明

    Windowsプラットフォーム上で、SAP Java Connectorに関して必要な情報がすべて提供されます。

  3. SAP Java Connectorファイルを確認したら、「クローズ」をクリックします。

UNIXプラットフォーム上でのSAP JCoの検証

以下の手順を実施して、UNIX上でのSAP JCoを検証します。

  1. UNIXのコマンド・プロンプトに移動します。

  2. 以下のコマンドを実行します。

    $ java -jar sapjco3.jar -stdout
    

    次の例で示すように、UNIXプラットフォーム上で、SAP Java Connectorに関して必要な情報がすべて提供されます。

    ----------------------------------------------------------------------| SAP Java Connector (JCo) || Copyright (c) 2000-2007 SAP AG. All rights reserved.|| Version Information |----------------------------------------------------------------------Java Runtime:Operating System: SunOS 5.7 for sparcJava VM: 1.4.0-beta3 Sun Microsystems Inc.Java Codepage: ASCIIVersions:JCo API: 3.0.5 (2010-03-03)JCo middleware: 3.0.5 (2010-03-03)JCo library: 3.0.5 (2010-03-03)RFC library: 640.0.165Paths:JCo classes: /u4/fpgjpr/iWay55sm/lib/sapjco3.jarJCo library: /u4/fpgjpr/iWay60/lib/libsapjcorfc.soRFC library: System-defined path----------------------------------------------------------------------| Manifest |----------------------------------------------------------------------Manifest-Version: 1.0Ant-Version: Apache Ant 1.6.4Created-By: 1.3.1_18-b01 (Sun Microsystems Inc.)Specification-Title: SAP Java ConnectorSpecification-Version: 3.0.5Specification-Vendor: SAP AG, WalldorfImplementation-Title: com.sap.mw.jcoImplementation-Version: 20070108 2139 [3.0.5 (2010-03-03)]Implementation-Vendor-Id: com.sapImplementation-Vendor: SAP AG, WalldorfMain-Class: com.sap.mw.jco.About----------------------------------------------------------------------$
    
  3. UNIXプラットフォーム上で、SAP Java Connectorについての情報をレビューします。

SAP R/3ログオン・パラメータの特定

この項では、This section identifies the SAP R/3ログオン・パラメータを特定します。このパラメータは、Oracle Application Adapter for SAP R/3を使用してSAP R/3への接続を構成するのに使用します。この情報は、参照用として使用することができます。

ユーザー・パラメータ

次の表では、ユーザー・パラメータを一覧で表示して説明しています。

表2-1

パラメータ 説明 コメント

「クライアント」

SAPクライアントの特定

800

商業的、組織的、および技術的な用語。個別のマスター・レコードと専用の表セットを備えた、SAPシステム内の自立ユニット。クライアントとしては、たとえば、企業グループがあります。

「ユーザー」

SAPログインID.

"abc123"

対話のないシステム間通信のためのユーザー・タイプ

「パスワード」

機密認証情報

"xyz999"

SAPシステムにアクセスするユーザーを特定または認証するための、保護された単語または文字列

「言語」

言語キー。EN(英語)がデフォルトです。

EN


「コードページ」

キャラクタ・コード・ページの値

Cp1252


「認証モード」

接続を検証する方法

選択 - 次の列を参照してください。

パスワード - 供給フィールドの値を使用

ここで述べるパスワード・パラメータとは、アプリケーション・エクスプローラのパスワード・パラメータのことです。


システム設定(アプリケーション・サーバー)パラメータ

次の表では、システム設定(アプリケーション・サーバー)パラメータを一覧で表示して説明しています。

表2-2

パラメータ 説明 コメント

「アプリケーション・サーバー」

ABAPアプリケーション・サーバーへの接続

iwjpsap

R/3システムでのアプリケーション・プログラムはアプリケーション・サーバー上で動作します。メタデータ情報を取得するには、単一アプリケーション・サーバーへの接続が必要となります。

「システム番号」

アプリケーション・サーバー上で一意のインスタンスを特定します。

00

アプリケーション・サーバーにはいろいろなシステム番号が備わっている場合があります。管理者が提供する番号を使用してください。


システム設定(メッセージ・サーバー)パラメータ

次の表では、システム設定(メッセージ・サーバー)パラメータを一覧で表示して説明しています。

表2-3

パラメータ 説明 コメント

「メッセージ・サーバー」

ABAPメッセージ・サーバーへの接続

iwjpsap

ロード・バランシングの目的のため、あるSAPシステムからのアプリケーション・サーバーは通常、ログオン・グループで構成され、各グループが特殊なユーザーに応対します。メッセージ・サーバーは、アプリケーション・サーバー間の通信を処理する責任があります。メッセージ・サーバーは、あるアプリケーション・サーバーからのリクエストをシステム内の別のアプリケーション・サーバーに渡します。また、メッセージ・サーバーは、アプリケーション・サーバー・グループについての情報とそのグループ間の現在のロード・バランシングについての情報を把握しています。この情報を使用して、ユーザーがシステムにログオンするときに、適切なサーバーを選択します。

「R/3名」

アプリケーション・サーバー上で一意のインスタンスを特定します。

P47

システムを特定するために使用されるSAPシステムの記号名

「サーバー・グループ」

ログオン・グループの特定


ユーザーIDが属しているログオン・グループ


接続プール・パラメータ

次の表では、接続プール・パラメータを一覧で表示して説明しています。

表2-4

パラメータ 説明 コメント

「接続プール・サイズ」

プールの最大接続数

2

プールから割り当てることのできる接続の最大数を設定します。

「接続タイムアウト」

空き接続のオープンを維持する最大時間(分)

10

少なくとも接続タイムアウト間隔の間に使われなかった接続はクローズされます。

「接続待機時間」

空き接続を待機する最大時間

30(秒)

空き接続を求める接続リクエストにおいて待機する最大時間を設定します。プールが使い尽くされている場合で、指定した時間の後も使用可能な接続がない場合、キーJCO_ERROR_RESOURCEとともにJCO例外が生成されます。デフォルト値は、30秒です。


SAPゲートウェイ・パラメータ

次の表では、SAPゲートウェイ・パラメータを一覧で表示して説明しています。

表2-5

パラメータ 説明 コメント

SAPゲートウェイ・ホスト

SAPゲートウェイ・サーバーの名前を入力します。

"isdsrv2"

SAPゲートウェイは、SAPワールドの範囲内でCPI-Cサービスを実行します。これはTCP/IPに基づいたサービスです。このサービスにより、SAPシステムと外部プログラムが互いに通信を行うことができます。

SAPゲートウェイ・サービス

サービス名を入力します(通常、サービス名とシステム番号を合成したもの)。

Sapgw00

ゲートウェイ・ホストでのサービス名

「プログラムID」

SAPゲートウェイ・サービス上で指定されているプログラム識別子(大文字/小文字を区別)

"S1PROG"

システム管理者が指定した通信のセッションのための一意の識別子。このフィールドに入力した値は、ゲートウェイ上で公開された値と一致しなければなりません。


ALEパラメータ

次の表では、ALEパラメータを一覧で表示して説明しています。

表2-6

パラメータ 説明 コメント

「Ediバージョン」

ターゲット・システムのALEバージョンを指定します。

3

リリース4.0以降のすべてのR/3パートナ・システムでは、ポートの説明にバージョン"3"(リリース4.0以降)を選択する必要があります。

リリース4.0よりも前のすべてのR/3パートナ・システムでは、ポートの説明にバージョン"2"(リリース3.0/3.1)を選択する必要があります。

IDOCリリース

IDOC定義がリリースされたバージョンを指定します。

空白または特定のSAPリリース・バージョン("46C"など)

以前のリリースのセグメント定義を現在のリリースのIDocタイプに割り当てることができます。これは、たとえば、パートナが、現在のセグメント定義ではなく現在のIDocタイプをサポートしている古いリリースを使用している場合に必要となります。

IDOCリリース・プロバイダ

アダプタがリリース情報を受信する場所を指定します。

選択 - 次の列を参照してください。

IDOCDORELは、IDOCヘッダーの情報を使用します。

SAPリリースは、ユーザー・アカウント・ログオンから情報を取得します。

USERINPUTは、上記のIDOCリリース・フィールドを使用して情報を取得します。


グローバル処理パラメータ

次の表では、グループ処理パラメータを一覧で表示して説明しています。

表2-7

パラメータ 説明 コメント

エラー処理

アダプタのエラー処理メソッドを指定します。

選択 - 次の列を参照してください。

「エラー文書が作成されます」により、例外ドキュメントがフル・エラー・テキストとともに出力先に対して記述されます。

「例外がスローされます」により、java例外が生成されます。これは、基本コンポーネント・エラーに応じて、フル・エラー・テキストが表示される場合と表示されない場合があります。

「待機中コミット」

コミット動作を指定します。

選択 - 次の列を参照してください。

「オフ」(デフォルト)

ドキュメントでアプリケーション・サーバーにコミット・リクエストを送信します。コミット・エラーがあっても反映されません(最適パフォーマンス)。

「オン」(選択) - ドキュメントでフル・データベース・サーバー・コミットを待ってから返します。コミット・エラーは元のアダプタ・レベルに反映されます(最小パフォーマンス)。

推奨設定値については、SAP管理者に問い合せてください。

「SAPトレース」

SAP Java Connectorのトレース動作を有効にします。

選択 - 次の列を参照してください。

「オフ」(デフォルト) - ハード・エラーのみが追加モードでトレース・ファイルに記録されます。

「オン」 - 各リクエストごとに個別のrfc*.trcとJCO*.trcが書き込まれます。エラーの検出に役立ちますが生産システムでは推奨されません。

トレース・レベル

SAPトレースでの詳細レベルを示します。

5

0~10の範囲の値をリストから選択します。


SNCパラメータ

次の表では、SNCパラメータを一覧で表示して説明しています。

表2-8

パラメータ 説明 コメント

「SNCモード」

SNCを有効にするためのフラグ

1(オン)

必須

「SNCパートナ」

アプリケーション・サーバーのSNC名を指定します。

p:CN=ABC、O=MyCompanyC=US

プロファイル・パラメータsnc/identity/asにアプリケーション・サーバーのSNC名が見つかります。

「SNCレベル」

接続で使用する保護のレベルを指定します。

選択 - 次の列を参照してください。

1: 「認証のみ」 2:整合性保護 3: プライバシ保護(デフォルト) 8: snc/データ保護の値を使用/アプリケーション・サーバー上で使用 9: snc/データ保護の値を使用/アプリケーション・サーバー上で最大(デフォルト値 = 3)

「SNC名」

「SNC名」

p:CN=SAPJ2EEO=MyCompany、C=US

このパラメータはオプションですが、正しいSNC名を確実に接続で使用できるよう、これを設定することをお薦めします。

「SNCライブラリ・パス」

外部ライブラリのパスとファイル名を指定します。

C:\SAP J2EE_Engine\SAPCry ptolib\sa pcrypto.dll

デフォルトは、環境変数SNC LIBで定義したシステム定義ライブラリです。