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Oracle® Fusion Middleware Oracle Service Busインストレーション・ガイド
11g リリース1(11.1.1.3)
B61431-01
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6 サイレント・インストールの実行

この章では、Oracle Service Busをサイレント・モードでインストールする方法について説明します。内容は次のとおりです。

6.1 サイレント・インストールについて

サイレント・インストールでは、グラフィック出力が表示されず、ユーザーによる入力が不要であるため、Oracle Service Busのインストールを監視する必要はありません。

Oracle Service Busのサイレント・インストールを実行するには-silentフラグを付けてインストーラを起動し、コマンドラインからレスポンス・ファイルを指定します。レスポンス・ファイルは、インストーラ・プロンプトへのレスポンスになる変数およびパラメータ値が含まれるテキスト・ファイルです。

6.2 サイレント・インストールを実行する前に

このトピックでは、サイレント・インストールを実行する前に、必要になる可能性がある作業について説明します。このトピックの内容は次のとおりです。

6.2.1 UNIXシステム: oraInst.locファイルの作成

インストーラは、Oracleインベントリ・ディレクトリを使用して、システムにインストールされているすべてのOracle製品を追跡します。インベントリ・ディレクトリは、oraInst.locという名前のファイルに格納されています。このファイルがまだシステムにない場合、サイレント・インストールを開始する前に作成する必要があります。

oraInst.locファイルがない場合、次の手順を実行して作成します。

  1. ルート・ユーザーとしてログインします。

  2. viやemacsなどのテキスト・エディタを使用して、任意のディレクトリにoraInst.locファイルを作成します。ファイルの内容は、次の2行です。

    inventory_loc=oui_inventory_directory
    inst_group=oui_install_group
    

    oui_inventory_directoryは、インストーラでインベントリ・ディレクトリを作成するディレクトリへのフルパスに置き換えます。oui_install_groupは、メンバーがこのディレクトリへの書込み権限を持つグループの名前に置き換えます。

  3. ルート・ユーザーを終了します。


注意:

UNIXプラットフォームでサイレント・インストールを実行した後、ルート・ユーザーとしてORACLE_HOME/root.shスクリプトを実行する必要があります。root.shスクリプトによって環境変数の設定が検出され、ローカルのbinディレクトリのフルパスを入力できるようになります。

6.2.2 Windowsシステム: レジストリ・キーの作成

Oracle Service Busがシステムにインストールされていない場合、次のレジストリ・キーおよび値を作成する必要があります。

HKEY_LOCAL_MACHINE / SOFTWARE / Oracle / inst_loc = [inventory_directory]

inventory_directoryは、インストーラ・ファイルへのフルパスに置き換えます。例: C:Program Files\Oracle\Inventory

6.3 レスポンス・ファイルの作成

サイレント・インストールを実行する前に、インストール固有の情報をレスポンス・ファイルで指定する必要があります。レスポンス・ファイルは、テキスト・エディタで作成または編集できるテキスト・ファイルです。正しく構成されていないレスポンス・ファイルを使用してサイレント・インストールしようとすると、インストーラは失敗します。

レスポンス・ファイルは、インストーラの「インストール・サマリー」画面で作成できます。GUIインストーラを使用して1度Oracle Service Busをインストールして、レスポンス・ファイルを保存できます。このレスポンス・ファイルを、後からサイレント・インストールに使用できます。

インストール・メディアに、デフォルトのレスポンス・ファイルがいくつか含まれています。それをテンプレートとして使用して、環境にあわせてカスタマイズすることもできます。このデフォルトのレスポンス・ファイルは、UNIXではDisk1/stage/Responseディレクトリ、WindowsではDisk1\stage\Responseディレクトリにあります。

インストール・メディアに含まれるデフォルトのレスポンス・ファイルのリストを次に示します。

6.3.1 サイレント・インストールの保護

レスポンス・ファイルには、インストーラにより要求されるパスワードが含まれます。レスポンス・ファイル内のパスワードに関するセキュリティ上の問題を最小限に抑えるには、次のガイドラインに従います。

  • サイレント・インストールを実行するオペレーティング・システム・ユーザー以外は読み取ることができないように、レスポンス・ファイルに権限を設定します。

  • 可能な場合は、サイレント・インストールの完了後に、システムからレスポンス・ファイルを削除します。

6.4 サイレント・インストールの実行

Oracle Service Busのサイレント・インストールを実行するには、-silentフラグを付けてインストーラを起動し、コマンドラインからレスポンス・ファイルを指定します。

UNIXの場合

UNIXシステムでコマンドラインからインストーラを実行するための構文を次に示します。

runInstaller [-mode] [-options] [(COMMAND_LINE_VARIABLE=VARIABLE_VALUE)*]

例:

./runInstaller -silent -response /home/abc/im_install.rsp

Windowsの場合

Windowsシステムでコマンドラインからインストーラを実行するための構文を次に示します。

setup.exe [-mode] [-options] [(COMMAND_LINE_VARIABLE=VARIABLE_VALUE)*]

例:

setup.exe -silent -response FILE

6.5 インストーラのコマンドライン・パラメータ

(手順番号は不明) に、サポートされているインストーラのコマンドライン・パラメータをリストして、説明します。

表6-1 インストーラのコマンドライン・パラメータ

パラメータ 説明

インストール・モード - 指定できるモードは1つのみ

-i | -install

インストーラをGUIモードで起動します。これはデフォルトのモードで、コマンドラインでモードを指定しない場合に使用されます。

-silent

サイレント・モードでインストールします。インストーラに、レスポンス・ファイル、またはコマンドラインの変数と値のペアを渡す必要があります。

-d | -deinstall

削除のために、インストーラをGUIモードで起動します。

-p | -prerequisite

GUIモードでインストーラを起動しますが、前提条件のチェックのみ行います。ソフトウェアはインストールされません。

-v | -validate

GUIモードでインストーラを起動し、すべての前提条件チェックと妥当性チェックを実行しますが、ソフトウェアはインストールしません。

-sv | -silentvalidate

すべての前提条件チェックと妥当性チェックを、サイレント・モードで実行します。インストーラに、レスポンス・ファイル、またはコマンドラインの変数と値のペアを渡す必要があります。

インストール・オプション

-help | --help | --usage

runInstallerコマンドの使用方法のパラメータを表示します。

-invPtrLoc file

インベントリ場所ファイルへのポインタです。fileを、oraInst.locファイルのフルパスと名前に置き換えます。

-response file | -responseFile file

レスポンス・ファイルへのポインタです。fileを、レスポンス・ファイルのフルパスと名前に置き換えます。

-jreLoc location

Java Runtime Environment (JRE)がインストールされる場所へのポインタです。locationを、JREがインストールされるjreディレクトリへのフルパスに置き換えます。

-logLevel level

インストーラによって実行されるロギングのレベルを指定します。指定したレベルより優先順位が低いすべてのメッセージが記録されます。有効なレベルは次のとおりです。

  • severe

  • warning

  • info

  • config

  • fine

  • finer

  • finest

-debug

インストーラからデバッグ情報を入手します。

-force

空でないディレクトリでサイレント・インストールを続行できます。

-printdiskusage

ディスク使用量に関連するログ・デバッグ用情報です。

-printmemory

メモリー使用量に関連するログ・デバッグ用情報です。

-printtime

使用時間に関連するログ・デバッグ用情報です。このコマンドにより、timeTakentimestamp.logファイルが作成されます。

-waitforcompletion

Windowsのみ。インストーラは、Javaエンジンを生成して終了せず、完了を待機します。

-noconsole

メッセージをコンソール・ウィンドウに表示しません。

-ignoreSysPrereqs

システム前提条件チェックの結果を無視して、インストールを続行します。

-executeSysPrereqs

システム前提条件チェックのみ実行して、終了します。

-paramFile file

oraparam.iniファイルへのフルパスを指定します。このファイルは、インストーラのための初期化ファイルです。このファイルのデフォルトの場所は、Disk1/install/platformです。

-novalidation

インストーラが実行したすべての妥当性チェックを無効にします。

-nodefaultinput

GUIインストールの場合、いくつかの画面は、情報やデフォルト値が事前に入力されています。このオプションを指定するとその動作が無効になり、情報や値が事前に入力されません。

コマンドライン変数

コマンドライン変数

インストーラ変数を指定するには、varName=valueを使用します。例:

ORACLE_HOME=/scratch/install/Oracle_IDM1

セッション変数

セッション変数を指定するには、session:varName=valueを使用します。