ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55906-02
  ドキュメント・ライブラリへ
ライブラリ
製品リストへ
製品
目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

2 Oracle Fusion Middlewareの概念

インストール・プロセスでは、様々なディレクトリの場所を指定するよう要求されます。この項では、これらの各ディレクトリを定義し、各ディレクトリの内容について説明します。

この章は、次の項で構成されています。

2.1 Oracle Fusion Middlewareの概念

すべてのユーザーにとって重要なOracle Fusion Middlewareの概念の詳細は、Oracle Fusion Middlewareの概要を参照してください。

2.2 Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造

この項では、Oracle Fusion Middleware製品のインストール時に作成される各種ディレクトリについて説明します。

2.2.1 Middlewareホーム・ディレクトリとWebLogicホーム・ディレクトリ

すべてのOracle Fusion Middleware製品のトップレベルのディレクトリは、Middlewareホームと呼ばれます。このディレクトリは、Oracle WebLogic Serverがインストールされると作成されます。WebLogicホーム・ディレクトリは、Middlewareホーム内に存在し、Oracle WebLogic Serverのインストール時に作成されます。図2-1は、Oracle WebLogic Serverのインストール後のディレクトリ構造を示しています。

図2-1 Oracle WebLogic Serverインストール後のディレクトリ構造

図2-1の説明は次にあります。
「図2-1 Oracle WebLogic Serverインストール後のディレクトリ構造」の説明

2.2.2 Oracleホーム・ディレクトリとOracle Commonホーム・ディレクトリ

Oracle Fusion Middlewareの各製品は、個別のOracleホームの場所にインストールする必要があります。製品がインストールされると、2つのOracleホーム・ディレクトリが作成されます。この2つのホーム・ディレクトリが製品のOracleホームとOracle Commonホームになります。

製品のソフトウェア・バイナリは、製品のOracleホームにインストールされ、ランタイム・プロセスがこのディレクトリに書き込むことはできません。

Oracle Commonホームには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびJava Required Files(JRF)に必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが格納されます。各Middlewareホーム内に配置できるOracle Commonホームは1つだけです。

製品のOracleホーム(図2-2に示す例ではSOA Oracleホーム)とOracle Commonホームのディレクトリは、両方とも既存のMiddlewareホーム・ディレクトリ内に存在する必要があります。

図2-2 Oracleホーム・ディレクトリのあるディレクトリ構造

図2-2の説明は次にあります。
「図2-2 Oracleホーム・ディレクトリのあるディレクトリ構造」の説明

2.2.2.1 製品のOracleホームの作成

製品のOracleホーム・ディレクトリは、次の方法で作成できます。

  • インストールを実行する前に、システム上にOracleホーム・ディレクトリを作成できます。OracleホームがMiddlewareホーム・ディレクトリ内に存在し、これが空のディレクトリであることが必要であることに注意してください。この後、インストーラの実行時にOracleホームの場所を指定するよう要求されたときに、ここで作成したディレクトリを指定できます。

  • インストーラの実行時には、新しいディレクトリの名前を指定できます。このディレクトリはインストーラによって自動的に作成されて、Middlewareホーム・ディレクトリ内に置かれます。

2.2.2.2 Oracle Commonホームの作成

Oracle Commonホーム・ディレクトリは、次の方法で作成できます。

  • Oracle Application Developerのインストール。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Application Developerインストレーション・ガイド』を参照してください。

  • 任意のOracle Fusion Middleware製品のインストール。Middlewareホーム・ディレクトリ内に、ディレクトリoracle_commonが自動的に作成されます。

2.2.2.3 複数のOracleホームにわたるポート番号のチェック

各製品には、個別のOracleホーム・ディレクトリが必要です。複数の製品(つまり、複数のOracleホーム・ディレクトリ)を使用する環境を作成する場合には、staticports.iniファイルを使用することをお薦めします。このファイルを使用すれば、システムで使用中のすべてのポートに関する記録が得られるため、競合を回避できます。

staticports.iniファイルを使用するには、インストール時に「ポートの構成」画面で「構成ファイルを使用してポートを指定」を選択します。

2.2.3 WebLogicドメイン

製品をインストールしたら、その製品をWebLogicドメイン内に構成できます。WebLogicドメインの詳細は、Oracle Fusion Middlewareの概要を参照してください。

構成時に、ドメインとアプリケーションのデータを格納する場所を指定するように要求されます。これらの場所はそれぞれ、ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームと呼ばれます。ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームは、システム上の任意の場所に作成できます。

ドメイン・ホームのデフォルトの場所は、Middlewareホームの下のuser_projects/domainsです。アプリケーション・ホームのデフォルトの場所も同様に、Middlewareホームの下のuser_projects/applicationsです。

ドメインの構成に関する追加情報および推奨事項は、製品固有のエンタープライズ・デプロイメント・ガイドを参照してください。

図2-3 WebLogicドメイン作成後のディレクトリ構造

図2-3の説明は次にあります。
「図2-3 WebLogicドメイン作成後のディレクトリ構造」の説明

2.2.4 複数の製品と複数のWebLogicドメイン

複数の製品をインストールし、各製品に対して個別のドメインを作成する場合、ディレクトリ構造は次の図2-4のようになります。

図2-4 複数のOracle Fusion Middleware製品のあるディレクトリ構造

図2-4の説明は次にあります。
「図2-4 複数のOracle Fusion Middleware製品のあるディレクトリ構造」の説明

各製品に個別のOracleホーム・ディレクトリがあることに注目してください。すべての製品のOracleホーム・ディレクトリを識別するため、インストール・ガイドでは一般的に各Oracleホームを製品名で表しています。たとえば、Oracle SOA SuiteのOracleホームはSOA Oracleホーム、Oracle WebCenter SuiteのOracleホームはWebCenter Oracleホームと表しています。

2.2.4.1 複数のドメインを作成する場合の注意事項

単一マシン上に複数のドメインを作成する場合は、各ドメインに一意の名前を付けてください。構成ウィザードを実行してドメインを作成および構成する場合は、「ドメイン名と場所の指定」画面で、一意のドメイン名を必ず指定してください。たとえば、図2-4では、WebCenterのドメイン名はwc_domain、SOAのドメイン名はsoa_domainとなります。詳細は、製品のインストレーション・ガイドを参照してください。

また、複数のドメインを構成する場合には、各ドメインにある管理サーバーと管理対象サーバーには、必ず一意のポート番号を使用してください。ポート番号は、複数のドメインにわたってシステムでチェックする機能がないため、手動で追跡する必要があります。

管理サーバーのポート番号をカスタマイズするには、構成ウィザードの「オプションの構成を選択」画面で「管理サーバー」を選択します。これにより「管理サーバーの構成」画面が表示されるので、そこで管理サーバーのポート番号を指定できます。

管理対象サーバーのポート番号をカスタマイズするには、構成ウィザードの「オプションの構成を選択」画面で「管理対象サーバー、クラスタ、およびマシン」を選択します。これにより「管理対象サーバーの構成」画面が表示されるので、そこで管理対象サーバーのポート番号を指定できます。

2.2.4.2 複数製品および複数ドメインの詳細

複数製品および複数ドメインの詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド

  • Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterエンタープライズ・デプロイメント・ガイド

  • Oracle Fusion Middleware Enterprise Deployment Guide for Oracle Identity Management

2.2.5 既存のドメインの拡張

インストールおよび構成時に、ドメインを新しく作成するのでなく、既存のドメインを拡張することもできます。ドメインの拡張とは、既存のドメインに製品および機能を追加することを意味します。たとえば、最初にOracle SOA Suiteをインストールして新しいドメインを作成した後、その既存のOracle SOA Suiteドメインを拡張してOracle WebCenterをインストールする場合のトポロジは図2-5のようになります。

図2-5 単一ドメイン内に複数のOracle Fusion Middleware製品のあるディレクトリ構造

図2-5の説明は次にあります。
「図2-5 単一ドメイン内に複数のOracle Fusion Middleware製品のあるディレクトリ構造」の説明

基本的には、Oracle WebCenter Suiteの製品および機能を既存のOracle SOA Suiteドメインに追加することになります。

2.2.6 OracleインスタンスとWebLogicドメイン

図2-6は、2つの製品がインストールされ、一方の製品(Oracle SOA Suite)がWebLogicドメイン内に構成され(Javaコンポーネントで構成されているため)、他方の製品(Oracle WebTier)がOracleインスタンス内に構成されている(システム・コンポーネントで構成されているため)場合のディレクトリ構造を示しています。

図2-6 OracleインスタンスとWebLogicドメインのあるディレクトリ構造

図2-6の説明は次にあります。
「図2-6 OracleインスタンスとWebLogicドメインのあるディレクトリ構造」の説明

Javaコンポーネントおよびシステム・コンポーネントの詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの主要概念の理解に関する項を参照してください。