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Oracle® Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55906-02
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1 インストールの開始点について

Oracle Fusion Middlewareは、J2EEや開発者用ツールから、統合サービス、ビジネス・インテリジェンス、コラボレーションおよびコンテンツ管理までの各種ツールとサービスを含む、標準に準拠したソフトウェア製品群です。Oracle Fusion Middlewareでは、開発、デプロイおよび管理を完全サポートしています。

このガイドでは、システムの準備に関する重要な情報、およびOracle Fusion Middlewareの最新バージョンである11gリリース1(11.1.1.3.0)を入手するための手順について説明します。実行する手順は、既存のシステムの構成によって異なります。

現在の環境に最もよく当てはまる開始点を見つけ、その項に進んで詳細を参照してください。

1.1 Oracle Fusion Middlewareの新規ユーザーとして開始

11gリリース(11.1.1.3.0)のインストーラは、既存のインストールへのパッチ適用にのみ対応しているため、このリリースの製品を直接インストールすることはできません。したがって、製品の最新のフル・バージョンをインストールする必要があります。これには、11gリリース1(11.1.1.2.0)を利用できます。インストールが済んだらパッチを適用して、ソフトウェアを最新バージョンに更新してください。

図1-1は、インストールと構成の全体的なフローを示しています。

図1-1 Oracle Fusion Middlewareの新規ユーザーが11g(11.1.1.3.0)をインストールするフロー

図1-1の説明は次にあります。
「図1-1 Oracle Fusion Middlewareの新規ユーザーが11g(11.1.1.3.0)をインストールするフロー」の説明


注意:

SUSE11 LinuxプラットフォームにOracle Fusion Middlewareリリース11.1.1.3.0をインストールする場合は、次の点に注意してください。

SUSE11 Linuxプラットフォームがサポートされているのは、リリース11.1.1.3.0以降のみです。まず(SUSE11をサポートしていない)リリース11.1.1.2.0をインストールしてから、ソフトウェアにパッチを適用してリリース11.1.1.3.0に更新する必要があるため、コマンドラインから-ignoreSysPrereqsオプションを使用して、リリース11.1.1.2.0のインストーラを起動してください。


1.1.1 データベース・スキーマの作成

ほとんどのOracle Fusion Middleware製品では、インストール時にデータベースを使用する必要があります(データベースが不要なのはOracle Web Tierのみ)。データベースが稼働している必要がありますが、コンポーネントのインストール先と同じシステムにある必要はありません。Oracle Fusion Middlewareコンポーネントに必要なスキーマを作成する際にリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用するため、データベースにはこのRCUとの互換性も必要です。


注意:

RCUは32ビットのLinuxおよびWindowsのプラットフォーム上でのみ使用できます。Linux RCUとWindows RCUはいずれも、サポートされている任意のデータベース・プラットフォーム上にスキーマを作成する際に使用できます。

Oracle Fusion MiddlewareとRCUで動作保証されているデータベースに関する情報、およびデータベース構成に関する重要な情報については、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のRCUシステムおよびデータベースの要件に関する項を参照してください。

データベースのインストールと構成が終了したら、最新バージョンのRCUを実行してスキーマを作成します。手順については、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のスキーマの作成に関する項を参照してください。

1.1.2 Oracle WebLogic Serverのインストール

すべてのOracle Fusion Middleware製品において、インストール時にOracle Middlewareホーム・ディレクトリが存在している必要があります。このディレクトリは、Oracle WebLogic Serverのインストール時に作成できます。

どのWebLogic Serverのバージョンをインストールする必要があるか判断するには、次のシステム要件と仕様に関するドキュメントのOracle WebLogic Serverの情報に関する項を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm

Oracle WebLogic Serverは、使用可能な最新バージョンをインストールする必要があります。インストール手順については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のグラフィカル・モードでのインストール・プログラムの実行に関する項を参照してください。

1.1.3 Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)製品のインストール

スキーマおよびOracle WebLogic Serverがインストールされたら、Oracle Fusion Middleware製品をインストールできるようになります。


注意:

11gリリース1(11.1.1.2.0)バージョンの製品をインストールする必要はありますが、構成は行わないでください。製品の構成は、パッチ・セット・インストーラを実行して、ソフトウェアを最新バージョンに更新してからにしてください。

これは、Javaコンポーネントを使用するFusion Middleware製品(たとえば、Oracle SOA SuiteやOracle WebCenter)では、インストーラを実行しても、パッチ・セット・インストーラを実行してソフトウェアを更新するまでは、Fusion Middlewareの構成ウィザードは実行しないということです。

システム・コンポーネントを使用するFusion Middleware製品(たとえば、Oracle Identity Management、Oracle Portal、Oracle Forms、Oracle Reports、Oracle Discoverer)では、「インストール・タイプの選択」画面で、インストール・タイプとして「ソフトウェアのインストール - 構成なし」を選択する必要があります。

ソフトウェアを最新バージョンにアップグレードする前に製品を構成してしまった場合には、ソフトウェアのアップグレードと構成を適切に行うために、第1.4項「Oracle Fusion Middleware 11g(11.1.1.2.0)からの開始」に記載されている手順に従う必要があります。


表1-1に、Oracle Fusion Middleware製品とその製品に対応するインストレーション・ガイドを示します。インストレーション・ガイドの手順に従って、製品をインストールしてください。

表1-1 Oracle Fusion Middleware製品と対応するインストール・ガイド

製品 インストール・ガイド

Oracle SOA Suite

『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteインストレーション・ガイド』


Oracle WebCenter

『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterインストレーション・ガイド』


Oracle Application Developer

『Oracle Fusion Middleware Application Developerインストレーション・ガイド』


Oracle Web Tier

『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Tierインストレーション・ガイド』


Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscoverer

『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererインストレーション・ガイド』


Oracle Identity Management

『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』


Oracle Enterprise Content Management Suite

Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイド



1.1.4 11gリリース1(11.1.1.3.0)への製品の更新

パッチ・セット・インストーラを実行して、ソフトウェアを最新バージョンに更新します。手順については、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のOracle Fusion Middlewareの最新パッチ・セットの適用に関する項を参照してください。


注意:

Oracle Fusion Middlewareを初めて使用する方は、この章にある次の各項のみをお読みください。
  • パッチ・セットのインストール・プロセスのサマリーに関する項

  • インストール前の作業に関する項

  • パッチ・セット・インストーラのダウンロードと起動に関する項

  • パッチ・セット・インストーラの手順に関する項

これらの項に記載されている操作を完了したら、第1.1.5項「製品の構成とWebLogicドメインの作成」に進んでください。



注意:

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.3.0)には新しい製品である、Oracle Business Process Management Suiteが含まれています。この製品は、Oracle SOA Suiteのパッチ・セット・インストーラを実行するとインストールされます。

1.1.5 製品の構成とWebLogicドメインの作成

製品のインストールが終了したら、製品を使用できるように構成する必要があります。システム・コンポーネントの場合は、OUIベースの構成ツールを実行して、WebLogicドメイン、Oracleインスタンスおよび管理対象サーバーを作成できます。Javaコンポーネントの場合は、Oracle Fusion Middlewareの構成ウィザードを実行して、WebLogicドメイン、管理サーバーおよび各種管理対象サーバーを作成できます。

システム・コンポーネントに構成ツールを実行する手順は、各種製品インストレーション・ガイドに記載されています(表1-1を参照)。

構成ウィザードを使用してドメインおよび管理対象サーバーを作成する方法については、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』を参照してください。

1.2 Oracle Application Server 10gからの開始

Oracle Application Server 10gからOracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.3.0)にアップグレードする方法については、『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』、およびOracle Fusion Middleware 11gドキュメント・ライブラリにある次のアップグレード・ガイドを参照してください。

1.3 Oracle Fusion Middleware 11g(11.1.1.1.0)からの開始

図1-2は、インストールと構成の全体的なフローを示しています。

図1-2 11g(11.1.1.1.0)の既存ユーザーが11g(11.1.1.3.0)をインストールするフロー

図1-2の説明は次にあります。
「図1-2 11g(11.1.1.1.0)の既存ユーザーが11g(11.1.1.3.0)をインストールするフロー」の説明

1.3.1 Oracle WebLogic Serverの更新

まず、システム上にあるOracle WebLogic Serverのバージョンを10.3.2に更新する必要があります。WebLogic Serverを更新するには、My Oracle Supportのアカウントを持っている必要があります。バージョンが10.3.0または10.3.1のOracle WebLogic Serverを使用している場合、次の2通りの方法でWebLogic Serverを10.3.2に更新できます。

  • Smart Updateツールを使用します。詳細は、『Oracle Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストール』のメンテナンス・パックのダウンロードおよびインストールに関する項を参照してください。

  • アップグレード・インストーラを使用します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のMy Oracle Supportからのアップグレード・インストーラのダウンロードに関する項を参照してください。


    注意:

    このリンクは、リリース11.1.1.3.0のドキュメント・ライブラリにあるドキュメントにリンクされています。ただし、そこに記載されている手順はOracle WebLogic Serverを10.3.2に更新するためのものであり、これは、リリース11.1.1.2.0でサポートされているバージョンです。

バージョン10.2.x以前のOracle WebLogic Serverを使用している場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverアップグレード・ガイド』のアップグレード手順を参照してください。

1.3.2 Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)製品のインストール

11gリリース(11.1.1.3.0)のインストーラは、既存のインストールへのパッチ適用にのみ対応しているため、このリリースの製品を直接インストールすることはできません。したがって、製品の最新のフル・バージョンをインストールする必要があります。これには、11gリリース1(11.1.1.2.0)を利用できます。

表1-1に、Oracle Fusion Middleware製品とその製品に対応するインストレーション・ガイドを示します。インストレーション・ガイドの手順に従って、製品をインストールしてください。

表1-2 Oracle Fusion Middleware製品と対応するインストール・ガイド

製品 インストール・ガイド

Oracle SOA Suite

『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteインストレーション・ガイド』


Oracle WebCenter

『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterインストレーション・ガイド』


Oracle Application Developer

『Oracle Fusion Middleware Application Developerインストレーション・ガイド』


Oracle Web Tier

『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Tierインストレーション・ガイド』


Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscoverer

『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererインストレーション・ガイド』


Oracle Identity Management

『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』


Oracle Enterprise Content Management Suite

Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Content Management Suiteインストレーション・ガイド



1.3.3 既存のソフトウェアの更新

パッチ・セット・インストーラを使用して、既存のソフトウェアを最新バージョンに更新します。手順については、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のパッチ・セット・インストーラによるOracle Fusion Middlewareの最新パッチ・セットの適用に関する項を参照してください。


注意:

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.3.0)には新しい製品である、Oracle Business Process Management Suiteが含まれています。この製品は、Oracle SOA Suiteのパッチ・セット・インストーラを実行するとインストールされます。

1.3.4 データベース・スキーマの更新

次のスキーマの1つ以上を使用しているソフトウェアを更新する場合は、パッチ・セット・アシスタントを実行して、データベース内に存在しているスキーマを、バージョン11.1.1.2.0からバージョン11.1.1.3.0にアップグレードする必要があります。

  • Oracle Portal(PORTAL

  • Oracle Identity Management(OID

  • SOAインフラストラクチャ(SOAINFRA

  • 監査サービス(IAU

手順については、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のパッチ・セット・アシスタントによるスキーマの更新に関する項を参照してください。

1.4 Oracle Fusion Middleware 11g(11.1.1.2.0)からの開始

図1-3は、インストールと構成の全体的なフローを示しています。

図1-3 11g(11.1.1.2.0)の既存ユーザーが11g(11.1.1.3)をインストールするフロー

図1-3の説明は次にあります。
「図1-3 11g(11.1.1.2.0)の既存ユーザーが11g(11.1.1.3)をインストールするフロー」の説明

1.4.1 WebLogic Serverの更新

まず、システム上にあるOracle WebLogic Serverのバージョンを10.3.3に更新する必要があります。WebLogic Serverを更新するには、My Oracle Supportのアカウントを持っている必要があります。バージョンが10.3.0、10.3.1または10.3.2のOracle WebLogic Serverを使用している場合、次の2通りの方法でWebLogic Serverを10.3.3に更新できます。

  • Smart Updateツールを使用します。詳細は、『Oracle Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストール』のメンテナンス・パックのダウンロードおよびインストールに関する項を参照してください。

  • アップグレード・インストーラを使用します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のMy Oracle Supportからのアップグレード・インストーラのダウンロードに関する項を参照してください。


    注意:

    このリンクは、リリース11.1.1.3.0のドキュメント・ライブラリにあるドキュメントにリンクされています。ただし、そこに記載されている手順はOracle WebLogic Serverを10.3.3に更新するためのものであり、これは、リリース11.1.1.3.0でサポートされているバージョンです。

バージョン10.2.x以前のOracle WebLogic Serverを使用している場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverアップグレード・ガイド』のアップグレード手順を参照してください。

1.4.2 既存のソフトウェアの更新

パッチ・セット・インストーラを使用して、既存のソフトウェアを最新バージョンに更新します。手順については、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のパッチ・セット・インストーラによるOracle Fusion Middlewareの最新パッチ・セットの適用に関する項を参照してください。


注意:

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.3.0)には新しい製品である、Oracle Business Process Management Suiteが含まれています。この製品は、Oracle SOA Suiteのパッチ・セット・インストーラを実行するとインストールされます。

1.4.3 データベース・スキーマの更新

次のスキーマの1つ以上を使用しているソフトウェアを更新する場合は、パッチ・セット・アシスタントを実行して、データベース内に存在しているスキーマを、バージョン11.1.1.2.0からバージョン11.1.1.3.0にアップグレードする必要があります。

  • Oracle Portal(PORTAL

  • Oracle Identity Management(ODS

  • SOAインフラストラクチャ(SOAINFRA

  • 監査サービス(IAU

手順については、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のパッチ・セット・アシスタントによるスキーマの更新に関する項を参照してください。