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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity Managementクイック・インストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55907-02
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3 共通のインストール・タスクの実行

この章では、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成に共通のタスクについて説明します。内容は次のとおりです。

3.1 OID、OVD、ODSM、ODIPおよびOIF

この項の内容は次のとおりです。

3.1.1 インストールの開始

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成の開始に共通する手順について説明します。インストールは、インストーラを起動して開始し、「前提条件チェック」画面の手順を終了して完了します。


注意:

rootユーザーとしてのインストーラの開始はサポートされていません。

Oracle Identity Managementのインストールを開始するには、次の手順を実行します。

  1. 次のいずれかのコマンドを実行してインストーラを起動します。

    UNIX: ./runInstaller

    Windows: DRIVE:\setup.exe

    インストーラが起動すると、「ようこそ」画面が表示されます。

  2. 「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。「インストール・タイプの選択」画面が表示されます。

  3. インストール - 構成なしを選択し、「次へ」をクリックします。「前提条件チェック」画面が表示されます。

  4. 前提条件チェックを監視します。

    • 問題がある場合は、エラーまたは警告メッセージが表示されます。問題を調査して解決します。問題を解決したら、「再試行」をクリックして、前提条件チェックを再開します。


      注意:

      問題を解決せずにインストールを続行するには、「続行」をクリックします。ただし、前提条件チェックの際に問題が解決できない場合、インストールの後半でさらに問題が発生することがあります。

    • すべての前提条件の確認が完了したら、「次へ」をクリックします。

    ソフトウェアのインストール後、Oracle Identity Management構成ウィザードを実行してOracle Identity Managementコンポーネントを構成できます。この構成ウィザードを起動するには、次のコマンドを実行します。

    • UNIXの場合: <Oracle_Home>/bin/config.sh

    • Windowsの場合: <Oracle_Home>\bin\config.bat

    「ドメインの選択」画面が表示されます。このドキュメントで、実行するインストールに対応した手順を参照して続行します。

3.1.2 インベントリ・ディレクトリの作成(UNIXのみ)

UNIXシステムへのインストールで、Oracle Universal Installerを使用して初めてシステムにOracle製品をインストールする場合、インベントリ・ディレクトリの場所を指定するよう求められます。インベントリ・ディレクトリは、インストーラがサブディレクトリを設定し、このシステムにインストールされる各Oracle製品のインベントリ・データを保持する場所です。

表3-1の手順に従って、インベントリ・ディレクトリ情報を構成します。

表3-1 インベントリ・ディレクトリとグループの画面

画面 説明

インベントリ・ディレクトリの指定

Oracleインベントリ・ディレクトリおよびこのディレクトリのグループ権限を指定します。このグループには、Oracleインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限が必要です。

「OK」をクリックして続行します。

インベントリの場所の確認

reateCentralInventory.shスクリプトをルートとして実行します。

「OK」をクリックして続行します。



注意:

集中インベントリを使用しない場合は、oraInst.locファイルを作成し、インベントリのカスタム・ロケーションを追加して、次のコマンドを使用してrunInstallerを実行できます。

runInstaller -invPtrLoc <full location to oraInst.loc>


3.1.3 インストール・ディレクトリの特定

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成で特定する必要のあるディレクトリについて説明します。特定のインストーラ画面については記載していません。インストール時に、このトピックに記載されていない他のコンポーネントに固有のディレクトリを特定する必要があります。

この項で説明する共通ディレクトリの内容は、次のとおりです。

3.1.3.1 Oracle Middlewareホームの場所

Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリの場所を特定します。このフィールドで特定するOracleミドルウェア・ホームの下に、インストールするコンポーネントのOracleホーム・ディレクトリが作成されます。また、Oracleミドルウェア・ホームの下にOracle共通ホーム・ディレクトリが作成されます。Oracle共通ホームには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびJava Required Files(JRF)に必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが含まれます。各Oracleミドルウェア・ホーム内には、1つのOracle共通ホームのみ作成できます。

Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、通常MW_HOMEと呼ばれます。


注意:

既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。

3.1.3.2 Oracleホーム・ディレクトリ

コンポーネントのOracleホーム・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下にOracleホーム・ディレクトリを作成します。バイナリやライブラリなどの、コンポーネントのホストに必要なファイルがOracleホーム・ディレクトリにインストールされます。

Oracleホーム・ディレクトリは、通常ORACLE_HOMEと呼ばれます。


注意:

既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracleホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。

3.1.3.3 WebLogic Serverディレクトリ

Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのパスを入力します。このディレクトリには、Oracle WebLogic Serverのホストに必要なファイルが含まれます。通常WL_HOMEと呼ばれます。


注意:

既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。

3.1.3.4 Oracleインスタンスの場所

Oracleインスタンス・ディレクトリを作成する場所のパスを入力します。インストーラは、このフィールドに入力する場所と、「Oracleインスタンス名」フィールドに入力する名前を使用してOracleインスタンス・ディレクトリを作成します。ファイルを含む既存ディレクトリのパスは入力しないでください。既存ディレクトリのパスを入力する場合、そのディレクトリは空である必要があります。

コンポーネントの構成ファイルとランタイム・プロセスがOracleインスタンス・ディレクトリにインストールされます。ランタイム・コンポーネントは、このディレクトリにのみ書き込みます。Oracleインスタンス・ディレクトリ用にシステムで任意の場所を特定できます。Oracleインスタンス・ディレクトリは、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に存在する必要はありません。

3.1.3.5 Oracleインスタンス名

Oracleインスタンス・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracleインスタンスの場所」フィールドに指定する場所にOracleインスタンス・ディレクトリを作成します。このディレクトリは通常ORACLE_INSTANCEと呼ばれます。

インスタンス名は、インスタンスを一意に識別するためにOracle Fusion Middlewareで使用されるため重要です。同じコンピュータに複数のOracle Fusion Middlewareインスタンス(Oracle Identity ManagementインスタンスやOracle WebLogic Serverインスタンスなど)をインストールする場合、これらのインスタンスに異なる名前を付ける必要があります。

Oracleインスタンス・ディレクトリに入力する名前には次の条件があります。

  • 英数字とアンダースコア(_)のみ使用可

  • 先頭は英字(a〜zまたはA〜Z)

  • 4〜30文字で構成

  • コンピュータのホスト名またはIPアドレスの使用は不可


注意:

インストール後、Oracleインスタンス名は変更できません。

3.1.4 ポート番号の特定

Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントを既存のOracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、既存コンポーネントのポートを特定する必要があります。たとえば、Oracle Directory Integration Platform 11gリリース1(11.1.1)を既存のOracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、Oracle Directory Integration Platformのインストール時にポートを特定する必要があります。

ポートについての情報は、次の方法を使用して入手できます。

  • WebLogic Server管理コンソール。

    管理コンソールにログインします。「環境」の下の「サーバー」をクリックして、管理サーバーと管理対象サーバーに使用されているポートを確認します。

  • $ORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/ports.prop


    注意:

    インストール後にコンポーネントのポート番号を変更する場合、ports.propファイルは更新されません

  • ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl status -lコマンドを実行して、OPMNにより管理されているコンポーネントのポート番号を確認します。

3.1.5 インストールの完了

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成の完了に共通する手順について説明します。インストールは、「インストール・サマリー」画面の手順で開始し、「インストール 完了」画面で終了します。

「インストール・サマリー」画面が表示されたら、次の手順を実行してインストールを完了します。

  1. 「インストール・サマリー」画面でインストールと構成の情報を確認します。

    • 「保存」をクリックして、インストールのレスポンス・ファイルを保存します。このファイルには、インストーラのプロンプトとフィールドに対するレスポンスが含まれます。このレスポンス・ファイルを使用して、サイレント・インストールを実行できます。


      注意:

      インストールのレスポンス・ファイルは、デフォルトでは保存されません。保持するには「保存」をクリックしてください。

    • 「インストール」をクリックします。「インストールの進行状況」画面が表示されます。

  2. インストールの進行状況を監視します。インストール・ログ・ファイルの場所が参照用にリストされます。インストールの進行状況が100%に達すると、「構成の進行状況」画面が表示されます。


    注意:

    UNIXシステムの場合、インストールの進行状況が100%に達すると、確認のダイアログ・ボックスが表示され、oracleRoot.shスクリプトに関する情報が示されます。別の端末でスクリプトを実行して、「構成の進行状況」画面に進みます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のUNIXプラットフォームでのoracleRoot.shスクリプトの実行に関する項を参照してください。

  3. 構成の進行状況を監視します。構成ログ・ファイルの場所が参照用にリストされます。構成の進行状況が100%に達すると、「インストール 完了」画面が表示されます。

  4. デフォルトでは、管理の開始に役立つインストール・サマリー・ファイルがOUI_INVENTORY/logs/ディレクトリに保存されます。ファイル名の形式はinstallSummaryDATE.txtです。このファイルには、管理コンポーネントのインストール・ディレクトリの場所やURLなど、構成に関する情報が含まれます。

    必要に応じて、「インストール完了」画面で「保存」ボタンをクリックして、ファイルに別の名前や場所を選択できます。

    「終了」をクリックしてインストーラを終了します。

3.1.6 オプション: Oracle WebLogic Serverの最大ヒープ・サイズの最小容量の構成

Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)のインストール後、Oracle Identity ManagementをホストするためにOracle WebLogic Serverで必要な最大ヒープ・サイズ(-Xmx)の最小(最低)レベルを構成する場合は、この項の手順を実行します。


注意:

この手順はオプションで、一般にテスト、開発またはデモ環境でのみ実行されます。

最大ヒープ・サイズの最小(最低)レベルは、次のとおりです。

  • Oracle WebLogic管理サーバー: 512MB

  • Oracle WebLogic管理対象サーバー: 256MB

Oracle WebLogic管理サーバーとOracle WebLogic管理対象サーバーのヒープ・サイズを構成するには、次の手順を実行します。

  1. MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_NAME/bin/ディレクトリでsetDomainEnvスクリプト(.shまたは.bat)を開きます。

  2. EXTRA_JAVA_PROPERTIESエントリの最後のオカレンスを検索します。

  3. EXTRA_JAVA_PROPERTIESの最後のオカレンスで、ヒープ・サイズ・パラメータの最後のオカレンスを検索します(-Xmx-Xmsなど)。


    注意:

    これらは、Oracle WebLogic管理サーバーのヒープ・サイズ・パラメータです。

  4. 必要に応じて、Oracle WebLogic管理サーバーのヒープ・サイズ・パラメータ(-Xmsおよび-Xmx)を設定します。例: -Xms256mおよび-Xmx512m

  5. Oracle WebLogic管理対象サーバーのヒープ・サイズ・パラメータを設定するには、EXTRA_JAVA_PROPERTIESエントリの最後のオカレンスのすぐ下に例3-1のテキストを入力し、次の手順を実行します。

    • 必要に応じて、ヒープ・サイズ・パラメータ(-Xmsおよび-Xmx)を設定します。例: -Xms256m -Xmx256m

    • wls_ods1を、Oracle Directory Services ManagerをホストするOracle WebLogic管理対象サーバーの名前に置き換えます。

    • wls_oif1を、Oracle Identity FederationをホストするOracle WebLogic管理対象サーバーの名前に置き換えます。

    例3-1 Oracle WebLogic管理対象サーバーのヒープ・サイズ・パラメータ

    if [ "${SERVER_NAME}" = "wls_ods1" -o  "${SERVER_NAME}" = "wls_oif1" ] ; then
            EXTRA_JAVA_PROPERTIES=" ${EXTRA_JAVA_PROPERTIES} -Xms256m -Xmx256m "
            export EXTRA_JAVA_PROPERTIES
    fi
    
  6. setDomainEnvスクリプトを保存して終了します。

  7. 「スタックの起動」を参照して、Oracle WebLogic管理サーバーとOracle WebLogic管理対象サーバーを再起動します。


注意:

UNIXシステムでは、ps -efコマンドおよびgrepを、AdminServerまたはOracle WebLogic管理対象サーバーの名前(ps -ef | grep AdminServerまたはps -ef | grep wls_oif1など)に対して実行すると、出力にヒープ・サイズ・パラメータの複数のオカレンスが含まれます(-Xmxおよび-Xms)。

出力内のヒープ・サイズ・パラメータの最後のオカレンスが有効で、前のオカレンスに優先されます。


3.1.7 インストール・ログ・ファイルの検索

ログ・ファイルは、UNIXシステムの場合はORACLE_INVENTORY_LOCATION/logsディレクトリに、Windowsシステムの場合はORACLE_INVENTORY_LOCATION\logsディレクトリに書き込まれます。

UNIXシステムでは、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合、ORACLE_HOME/oraInst.locファイルで検索できます。

Microsoft Windowsシステムでは、インベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsです。

次のインストール・ログ・ファイルがログ・ディレクトリに書き込まれます。

  • installDATE-TIME_STAMP.log

  • installDATE-TIME_STAMP.out

  • installActionsDATE-TIME_STAMP.log

  • installProfileDATE-TIME_STAMP.log

  • oraInstallDATE-TIME_STAMP.err

  • oraInstallDATE-TIME_STAMP.log

  • opatchDATE-TIME_STAMP.log

3.2 OIM、OAM、OAAM、OAPMおよびOIN

この項の内容は次のとおりです。

3.2.1 インストールの開始

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成の開始に共通する手順について説明します。インストールは、インストーラを起動して開始し、「前提条件チェック」画面の手順を終了して完了します。


注意:

rootユーザーとしてのインストーラの開始はサポートされていません。

Oracle Identity Managementのインストールを開始するには、次の手順を実行します。

  1. iamsuite.zipファイルのコンテンツを、ディレクトリに解凍します。デフォルトでは、このディレクトリはiamsuiteと名前が付けられています。

  2. iamsuiteフォルダの下のDisk1ディレクトリに移動します。

  3. 次のいずれかのコマンドを実行してインストーラを起動します。

    UNIX: <runInstallerディレクトリへのフル・パス>/runInstaller -jreLoc <ミドルウェア・ホーム>/jrockit_160_05_R27.6.2-20/jre

    Windows: <setup.exeディレクトリへのフル・パス>\ setup.exe -jreLoc <ミドルウェア・ホーム>\jrockit_160_05_R27.6.2-20\jre


    注意:

    インストーラから、システムにインストールされているJDKへの絶対パスを入力するよう要求されます。Oracle WebLogic Serverをインストールすると、ミドルウェア・ホームの下にjrockit_160_05_R27.6.2-20ディレクトリが作成されます。インストーラの起動時には、このJDKにあるJREフォルダの絶対パスを入力する必要があります。たとえば、Windowsでは、JREがD:\oracle\Middleware\jrockit_160_05_R27.6.2-20にある場合、インストーラをコマンド・プロンプトから次のように起動します。

    D:\setup.exe -jreLoc D:\oracle\Middleware\jrockit_160_05_R27.6.2-20\jre

    Oracle JRockit JDKの使用時にコマンド・ラインで-jreLocオプションを指定しないと、次の警告メッセージが表示されます。

    -XX:MaxPermSize=512m is not a valid VM option.Ignoring

    この警告メッセージは、インストールには影響しません。インストールを続行できます。


    インストーラが起動すると、「ようこそ」画面が表示されます。このドキュメントで、実行するインストールに対応した手順を参照して続行します。

3.2.2 Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの起動

新規または既存のWebLogic管理ドメインでのOracle Identity Management製品の構成に使用するOracle Fusion Middleware構成ウィザードを起動するには、<IDM_Home>/common/bin/config.shスクリプト(UNIXの場合)を実行します。Windowsでは、<IDM_Home>\common\bin\config.batスクリプトを実行します。Oracle Fusion Middleware構成ウィザードが表示されます。


注意:

config.cmdまたはconfig.shコマンドを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

*sys-package-mgr*: can't create package cache dir

このエラー・メッセージは、デフォルトのキャッシュ・ディレクトリが有効でないことを示しています。コマンド・ラインに-Dpython.cachedir=<valid_directory>オプションを含めることで、キャッシュ・ディレクトリを変更できます。


3.2.3 実行可能ファイルのリスト

表3-2に、Oracle WebLogic Server、Oracle Identity Management、Oracle SOA Suite、Oracle Web TierおよびOracle HTTP Server 11g WebGate for Oracle Access Managerの各インストーラに含まれる実行可能ファイルをリストします。

表3-2 実行可能ファイル

ファイル名 説明

iamsuite.zip

Oracle Identity Manager、Oracle Access Manager、Oracle Adaptive Access Manager、Oracle Authorization Policy ManagerおよびOracle Identity Navigator用Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)インストーラ

32ビットLinuxシステムにはwls_linux32.bin、32ビットWindowsシステムにはwls_win32.exeおよびすべての64ビット・プラットフォームにはwls_generic.jar

Oracle WebLogic Server 10.3.3インストーラ

soa.zip

Oracle SOA Suite 11g(11.1.1.2.0)インストーラ

soa_patchset.zip

Oracle SOA Suite 11g(11.1.1.3.0)パッチ・セット・インストーラ

webtier.zip

Oracle Web Tier 11g(11.1.1.2.0)インストーラ

webgate.zip

Oracle HTTP Server 11g WebGate for Oracle Access Managerインストーラ

rcuHome.zip

リポジトリ作成ユーティリティ


3.2.4 インストール・ディレクトリの特定

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成で特定する必要のあるディレクトリについて説明します。特定のインストーラ画面については記載していません。インストール時に、この項に記載されていない他のコンポーネントに固有のディレクトリを特定する必要があります。

この項で説明する共通ディレクトリの内容は、次のとおりです。

3.2.4.1 Oracle Middlewareホームの場所

Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリの場所を特定します。このフィールドで特定するOracleミドルウェア・ホームの下に、インストールするコンポーネントのOracleホーム・ディレクトリが作成されます。Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、通常MW_HOMEと呼ばれます。

3.2.4.2 Oracleホーム・ディレクトリ

コンポーネントのOracleホーム・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下にOracleホーム・ディレクトリを作成します。

バイナリやライブラリなどの、コンポーネントのホストに必要なファイルがOracleホーム・ディレクトリにインストールされます。Oracleホーム・ディレクトリは、通常ORACLE_HOMEと呼ばれます。


注意:

Oracle Homeなど、ディレクトリ名にスペースは使用しないでください。ディレクトリ名でのスペースの使用は、サポートされていません。

3.2.4.3 Oracle共通ディレクトリ

このディレクトリは、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下に作成されます。

コンポーネントのホストに必要なJava Required Files(JRF)が、Oracle共通ディレクトリにインストールされます。各Oracleミドルウェア・ホーム内には、1つのOracle共通ホームのみ作成できます。Oracle共通ディレクトリは、通常oracle_commonと呼ばれます。

3.2.4.4 Oracle WebLogicドメイン・ディレクトリ

WebLogicドメインには、ドメイン内のすべてのリソースを一元的に構成および管理する、管理サーバーという特別なWebLogic Serverインスタンスが含まれます。通常、ドメインは、管理対象サーバーという追加のWebLogic Serverインスタンスを含めるように構成します。Webアプリケーション、EJB、WebサービスなどのJavaコンポーネントおよびその他のリソースを管理対象サーバーにデプロイし、管理サーバーは構成および管理目的にのみ使用します。

ドメイン内の管理対象サーバーは、クラスタにグループ化できます。

ドメインのディレクトリ構造は、WebLogic Serverホームのディレクトリ構造とは別個です。任意の場所に配置でき、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に配置する必要はありません。ドメインはOracleインスタンスのピアです。

Oracle Fusion Middleware構成ウィザードは、ミドルウェア・ホーム(MW_HOME)の下のuser_projectsというディレクトリにドメインを作成します。

3.2.4.5 WebLogic Serverディレクトリ

Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのパスを入力します。このディレクトリには、Oracle WebLogic Serverのホストに必要なファイルが含まれます。通常WL_HOMEと呼ばれます。

3.2.5 ポート番号の特定

Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントを既存のOracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、既存コンポーネントのポートを特定する必要があります。たとえば、Oracle Identity Manager 11gリリース1(11.1.1)を既存のOracle Internet Directory 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、Oracle Identity Managerのインストール時にポートを特定する必要があります。

3.2.6 インストールの完了

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成の完了に共通する手順について説明します。インストールは、「インストール・サマリー」画面の手順で開始し、「インストール 完了」画面で終了します。

「インストール・サマリー」画面が表示されたら、次の手順を実行してインストールを完了します。

  1. 「インストール・サマリー」画面でインストールと構成の情報を確認します。

    • 「保存」をクリックして、インストールのレスポンス・ファイルを保存します。このファイルには、インストーラのプロンプトとフィールドに対するレスポンスが含まれます。このレスポンス・ファイルを使用して、サイレント・インストールを実行できます。『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のサイレント・インストールの実行に関する項を参照してください。


      注意:

      インストールのレスポンス・ファイルは、デフォルトでは保存されません。保持するには「保存」をクリックしてください。

    • 「インストール」をクリックします。「インストールの進行状況」画面が表示されます。

  2. インストールの進行状況を監視します。インストール・ログ・ファイルの場所が参照用にリストされます。インストールの進行状況が100%に達したら、「OK」をクリックします。「インストール完了」画面が表示されます。

  3. 「保存」をクリックして、インストールのサマリー・ファイルを保存します。このファイルには、構成および管理の開始に役立つ、インストール・ディレクトリの場所など構成に関する情報が含まれます。


    注意:

    インストールのサマリー・ファイルは、デフォルトでは保存されません。保持するには「保存」をクリックしてください。

    「終了」をクリックしてインストーラを終了します。

3.2.7 インストール・ログ・ファイルの検索

ログ・ファイルは、UNIXシステムの場合はORACLE_INVENTORY_LOCATION/logsディレクトリに、Windowsシステムの場合はORACLE_INVENTORY_LOCATION\logsディレクトリに書き込まれます。

UNIXシステムでは、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合、ORACLE_HOME/oraInst.locファイルで検索できます。

Microsoft Windowsシステムでは、インベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsです。

次のインストール・ログ・ファイルがログ・ディレクトリに書き込まれます。

  • installDATE-TIME_STAMP.log

  • installDATE-TIME_STAMP.out

  • installActionsDATE-TIME_STAMP.log

  • installProfileDATE-TIME_STAMP.log

  • oraInstallDATE-TIME_STAMP.err

  • oraInstallDATE-TIME_STAMP.log