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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity Managementクイック・インストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55907-02
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2 Oracle Identity Managementのインストールの準備

この章では、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1.3.0)コンポーネントをインストールする前に確認する必要のある情報を提供します。

内容は次のとおりです。

2.1 OID、OVD、ODSM、ODIPおよびOIFをインストールする前に

このトピックでは、Oracle Internet Directory(OID)、Oracle Virtual Directory(OVD)、Oracle Directory Services Manager(ODSM)、Oracle Directory Integration Platform(ODIP)およびOracle Identity Federation(OIF)をインストールする前に確認する必要のある情報を提供します。

2.1.1 システム要件と動作要件

インストールを実行する前に、システム要件と動作要件に関するドキュメントを読んで、お使いの環境がインストールするコンポーネントの最小インストール要件を満たしていることを確認します。これらのドキュメントは、Oracle Technology Network(OTN)で入手できます。

Oracle Fusion Middlewareのシステム要件、前提条件および仕様

システム要件に関するドキュメントには、ハードウェア要件およびソフトウェア要件、ディスク領域とメモリーの最小要件、必要なシステム・ライブラリ、パッケージ、パッチなどの情報が記載されています。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm

注意:

システム要件に関するドキュメントには、Oracle Universal Installerの起動要件も記載されています。

Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成

動作要件に関するドキュメントには、サポートされるインストール・タイプ、プラットフォーム、オペレーティング・システム、データベース、JDKおよびサード・パーティ製品が記載されています。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

2.1.2 Java Access Bridgeのインストールと構成(Windowsのみ)

Oracle Identity ManagementをWindowsシステムにインストールする場合、第508条のアクセシビリティに対応するJava Access Bridgeをインストールおよび構成することもできます。これは、第508条のアクセシビリティ機能が必要な場合にのみ必要です。

  1. 次のWebサイトからJava Access Bridgeをダウンロードします。

    http://java.sun.com/javase/technologies/accessibility/accessbridge/
    
  2. Java Access Bridgeをインストールします。

  3. access-bridge.jarjaccess-1_4.jarをインストール場所からjre\lib\extディレクトリにコピーします。

  4. WindowsAccessBridge.dllJavaAccessBridge.dllおよびJAWTAccessBridge.dllの各ファイルをインストール場所からjre\binディレクトリにコピーします。

  5. accessibility.propertiesファイルをjre\libディレクトリにコピーします。

2.1.3 Oracle Identity Managementのインストール用のOracle WebLogic Serverノード・マネージャ・ユーティリティの管理

Oracle WebLogic Serverを必要とするOracle Identity Managementのインストールでは、Oracle WebLogic Serverのインストール後およびOracle Identity Managementのインストール前に、次の手順を実行する必要があります。

  1. Oracle WebLogic Serverノード・マネージャ・ユーティリティが停止していることを確認します。実行中の場合は、プロセスを停止します。

  2. WL_HOME/common/nodemanager/ directoryディレクトリにnodemanager.propertiesファイルがあるかどうかを確認します。

    • nodemanager.propertiesファイルがない場合、Oracle Identity Managementのインストールを続行します。

    • nodemanager.propertiesファイルがある場合、ファイルを開き、ListenPortパラメータが含まれていて、値が設定されていることを確認します。ListenPortパラメータが含まれていないか、設定されていない場合、次のようにnodemanager.propertiesファイルを編集して、NODE_MANAGER_LISTEN_PORTがノード・マネージャのリスニング対象となるポートを示すようにします(5556など)。

      ListenPort=NODE_MANAGER_LISTEN_PORT
      

2.1.4 Oracle Databaseのインストール

次のような一部のOracle Identity Managementコンポーネントをインストールする場合、事前にOracle Databaseをインストールしておく必要があります。

  • Oracle Internet Directory

  • Oracle Identity Federation(RDBMSデータ・ストアを使用する場合)

サポートされているデータベースの最新情報については、次のWebサイトにアクセスしてください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

関連のOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、データベースが起動して稼働している必要があります。データベースは、Oracle Identity Managementコンポーネントをインストールするシステムに置く必要はありません。

データベースは、Oracle Repository Creation Utility(RCU)との互換性がある必要もあります。RCUを使用して、Oracle Identity Managementコンポーネントで必要なスキーマを作成します。RCU要件の詳細は、次のWebサイトのあるシステム要件に関するドキュメントを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm

2.1.5 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用したデータベース・スキーマの作成

次のOracle Identity Managementコンポーネントおよび構成をインストールする前に、データベースで適切なOracle Fusion Middlewareスキーマを作成し、ロードしておく必要があります。

  • Oracle Internet Directory。インストール時にインストーラを使用して新しいスキーマを作成するのではなく、既存のスキーマを使用する場合。


    注意:

    Oracle Internet Directoryをインストールする場合、既存のスキーマを使用するか、インストーラを使用して新しいスキーマを作成するかを選択できます。既存のスキーマを使用する場合、Oracle Internet Directoryをインストールする前にリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してスキーマを作成する必要があります。インストール時に新しいスキーマを作成する場合は、インストーラによって適切なスキーマが作成されるため、RCUを使用する必要はありません。

  • フェデレーション・ストア、セッション・ストア、メッセージ・ストア、または構成ストアにRDBMSを使用するOracle Identity Federation拡張構成。

RCUを使用してデータベースでOracle Fusion Middlewareスキーマを作成し、ロードします。RCUは、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1)リリース・メディアおよびOracle Technology Network(OTN)のWebサイトで入手できます。次のURLでOTNのWebサイトにアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/index.html


注意:

RCUは、LinuxおよびWindowsプラットフォームでのみ使用できます。LinuxのRCUを使用して、サポートされるUNIXデータベースでスキーマを作成します。WindowsのRCUを使用して、サポートされるWindowsデータベースでスキーマを作成します。

RCUを実行する場合、Oracle Identity Managementの次のスキーマのみを作成してロードします。RCUで使用可能な他のスキーマは選択しないでください。

  • Oracle Internet Directoryの場合、Identity Management - Oracle Internet Directoryスキーマのみを選択します。

  • Oracle Identity Federationの場合、Identity Management - Oracle Identity Federationスキーマのみを選択します。


注意:

スキーマを作成する場合、RCUに表示されるスキーマの所有者とパスワードを必ず覚えておいてください。Oracle Identity Federationの場合、形式はPREFIX_OIFになります。RDBMSストアを使用するOracle Identity Federationを構成する場合、この情報を提供する必要があります。


関連項目:

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

2.2 OIM、OAM、OAAM、OAPMおよびOINをインストールする前に

ここでは、Oracle Identity Manager(OIM)、Oracle Access Manager(OAM)、Oracle Adaptive Access Manager(OAAM)、Oracle Authorization Policy Manager(OAPM)およびOracle Identity Navigator(OIN)の、次の内容について説明します。

2.2.1 Oracle Fusion Middlewareの動作要件

Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成ドキュメントには、サポートされているインストール・タイプ、プラットフォーム、オペレーティング・システム、データベース、JDK、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)に関連するサード・パーティ製品などの、Oracle Fusion Middlewareの動作要件情報が記載されています。

Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成ドキュメントにアクセスするには、次のOracle Technology Network(OTN)のWebサイトを検索します。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

2.2.2 システム要件

このトピックでは、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)のインストールのシステム要件について説明します。内容は次のとおりです。

2.2.2.1 最新情報

このトピックの情報は、公開時点で最新のものです。最新情報については、Oracle Fusion Middlewareのシステム要件、前提条件および仕様ドキュメントを参照してください。このドキュメントには、ハードウェア、ソフトウェア、ディスク領域、メモリー、システム・ライブラリ、パッチ要件に関連する情報が記載されています。

Oracle Fusion Middlewareのシステム要件、前提条件および仕様ドキュメントにアクセスするには、次のOracle Technology Network(OTN)のWebサイトを検索します。

http://www.oracle.com/technology

2.2.2.2 インストーラ起動要件

インストーラを起動する場合、表2-1にリストされている要件を確認します。要件が満たされていない場合、通知が表示されます。

表2-1 インストーラ起動要件

カテゴリ 最小値または許可される値

プラットフォーム

UNIX:

  • Solaris 9、Solaris 10

  • HP-UX 11i(11.23)、HP-UX 11i(11.31)

  • Oracle Enterprise Linux 4、Oracle Enterprise Linux 5、Red Hat Linux 4、Suse 11、Red Hat Linux 5、SUSE 10

  • IBM AIX 5.3、IBM AIX 6.1

Windows:

  • Windows XP SP2(Win32プラットフォームのみ)、Windows 2003、Windows 2008、Windows Vista、Windows 7

CPU速度

300MHZ以上

一時領域

500MB以上

スワップ領域

500MB以上

モニター

256色以上


2.2.2.3 メモリー要件

表2-2に、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)のインストールの最小メモリー要件を示します。

表2-2 最小メモリー要件

オペレーティング・システム 最小物理メモリー 最小使用可能メモリー

Linux

2GB

1GB

UNIX

2GB

1GB

Microsoft Windows

2GB

1GB


Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)デプロイメントに固有のメモリー要件は、インストールしたコンポーネントやコンポーネントの組合せによって異なります。

2.2.3 Java Access Bridgeのインストールと構成(Windowsのみ)

Oracle Identity ManagementをWindowsオペレーティング・システムにインストールする場合、第508条のアクセシビリティに対応するJava Access Bridgeをインストールおよび構成することもできます。これは、第508条のアクセシビリティ機能が必要な場合にのみ必要です。

  1. 次のURLからJava Access Bridgeをダウンロードします。

    http://java.sun.com/javase/technologies/accessibility/accessbridge/
    
  2. Java Access Bridgeをインストールします。

  3. access-bridge.jarjaccess-1_4.jarをインストール場所からjre\lib\extディレクトリにコピーします。

  4. WindowsAccessBridge.dllJavaAccessBridge.dllおよびJAWTAccessBridge.dllの各ファイルをインストール場所からjre\binディレクトリにコピーします。

  5. accessibility.propertiesファイルをjre\libディレクトリにコピーします。

2.2.4 最新のOracle WebLogic ServerおよびOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアの入手

最新のOracle WebLogic ServerおよびOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアの詳細は、次の記述を参照してください。

  • 最新のOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアは、Oracle Technology Network(OTN)からダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technology

    Oracle WebLogic Serverのダウンロードの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』の製品の配布に関する項を参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware 11gには、Oracle WebLogic Serverの最新バージョンも必要です。このドキュメントの公開時点では、Oracle WebLogic Serverの最新バージョンは、Oracle WebLogic Server 11g(10.3.3)でした。

  • Oracle Fusion Middleware 11gに最新リリースへのパッチを適用する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。

2.2.5 Oracle WebLogic Server 10.3.3のインストールとOracleミドルウェア・ホームの作成

Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)コンポーネントをインストールするには、Oracle WebLogic Serverをインストールし、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成する必要があります。

次の手順を実行して、Oracle WebLogic Serverをインストールし、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成します。Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』を参照してください。

  1. Oracle WebLogic ServerのCD-ROMを挿入するか、次のURLでOracle WebLogic Serverのインストーラをダウンロードしてください。

    http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/wls_main.html
    

    Oracle WebLogic Serverのダウンロードの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』の製品の配布に関する項を参照してください。

  2. 使用するシステムに適切な実行可能ファイルを検索します。

    • 32ビットLinuxシステムにはwls_linux32.bin

    • 32ビットWindowsシステムにはwls_win32.exe

    • すべての64ビット・プラットフォームにはwls_generic.jar

    32ビット実行可能ファイルは、該当のJDKバージョンにバンドルされています。64ビット・インストーラを使用する場合、使用するプラットフォームに対してサポートされているJDKでインストーラを起動する必要があります。Oracle WebLogic Serverをインストールする前に、このJDKをシステムにインストールしておく必要があります。プラットフォームに対してサポートされているJDKについては、Oracle Fusion Middlewareの動作要件のドキュメントを参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
    
  3. Oracle WebLogic ServerのインストーラをCD-ROMから直接実行するか、ローカル・システムにファイルをコピーしてローカルで実行します。

    32ビット・システムの場合:

    Linux:

    ./wls_linux32.bin
    

    Windows:

    wls_win32.exe
    

    64ビット・システムの場合:

    UNIX:

    JAVA_HOME/bin/java -jar wls_generic.jar
    

    または

    JAVA_HOME/bin/java -d64 -jar wls_generic.jar
    

    Windows:

    JAVA_HOME\bin\java -jar wls_generic.jar
    

    64ビット・インストールの場合:

    • インストーラを実行する前に、システムで環境変数DISPLAYを設定します。

    • JAVA_HOMEを、使用するプラットフォーム用にインストールした、サポートされているJDKのインストール場所に置き換えます。

    • 32/64ビット・ハイブリッドJDK(HP-UXの場合はHP JDK、Solaris SPARCの場合はSUN JDKなど)を使用する場合は、-d64フラグを使用します。

    • JAVA_HOME/bin/java -version(または32/64ビット・ハイブリッドJDKではJAVA_HOME/bin/java -d64 -version)を実行して、JAVA_HOMEが64ビットJDKを参照するようにします。


    注意:

    Oracle WebLogic Serverのインストーラを起動すると、「ようこそ」画面が表示されます。

  4. 「次へ」をクリックします。「ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択」画面が表示されます。

  5. 「新しいミドルウェア・ホームを作成する」を選択し、新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリの目的の場所を特定します。このディレクトリは、すべてのOracle Fusion Middleware製品のトップレベル・ディレクトリになります。WebLogicホーム・ディレクトリがミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に作成されます。


    注意:

    ミドルウェア・ホーム・ディレクトリがシステムにすでに存在する場合は空のディレクトリになります。ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ名に特殊文字は使用しないでください。

    「次へ」をクリックします。「セキュリティ更新のための登録」画面が表示されます。

  6. 最新の製品とセキュリティ更新を受け入れるかどうかを選択します。何も受け入れない場合、続行するには選択内容の確認が求められます。

    「次へ」をクリックします。「インストール・タイプの選択」画面が表示されます。

  7. 「標準」インストール・タイプを選択し、「次へ」をクリックします。「JDKの選択」画面が表示されます。この画面で、Sun JDKまたはOracle JRockit JDKを選択します。「次へ」をクリックします。

    「製品インストール・ディレクトリの選択」画面が表示されます。

  8. WebLogic Serverホーム・ディレクトリの目的の場所を指定し、「次へ」をクリックします。

    UNIXシステムにOracle WebLogic Serverをインストールする場合は、「インストールの概要」画面が表示されます。手順9に進みます。

    WindowsシステムにOracle WebLogic Serverをインストールする場合は、「ショートカットの場所の選択」画面が表示されます。WindowsでOracle製品へのショートカットを作成する場所を指定し、「次へ」をクリックします。「インストール・サマリー」画面が表示されます。

  9. 「インストールの概要」画面で「次へ」をクリックします。

    「インストールの進行状況」画面が表示されます。

  10. 「次へ」をクリックします。「インストール完了」画面が表示されます。

  11. 「Quickstartの実行」の選択を解除し、「完了」をクリックしてインストーラを終了します。


注意:

  • Oracle WebLogic Serverをインストールした同じユーザーがOracle Identity Managementをインストールしてください。

  • Oracle Identity Managementのインストール時にOracle WebLogic Server管理コンソールにログインしないでください。


Oracle WebLogic Serverのディレクトリ構造

Oracle WebLogic Serverをインストールしてミドルウェア・ホームを作成後、ミドルウェア・ホームの下に、wlserver_10.3など、Oracle WebLogic Serverのホーム・ディレクトリが作成されます。このホーム・ディレクトリはWL_HOMEまたはWLS_HOMEと呼ばれます。

WL_HOMEと同じレベルに、Oracle WebLogic Serverに関連する次のコンポーネントのディレクトリが別個に作成されます。

  • Sun JDK - jdk160_18

  • Oracle JRockit - jrockit_160_17_R28.0.0-679

WebLogicドメインは、ミドルウェア・ホームの下のuser_projectsディレクトリにあるdomainsというディレクトリに作成されます。WebLogic管理ドメインでOracle Identity Management製品を構成すると、ドメインの新しいディレクトリがdomainsディレクトリに作成されます。また、applicationsというディレクトリがuser_projectsディレクトリに作成されます。このapplicationsディレクトリには、ドメインにデプロイされたアプリケーションが含まれます。

2.2.6 Oracle Databaseのインストール

一部のOracle Identity Managementコンポーネントをインストールする場合、事前にOracle Databaseをインストールしておく必要があります。関連のOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、データベースが起動して稼働している必要があります。データベースは、Oracle Identity Managementコンポーネントをインストールするシステムに置く必要はありません。

次のデータベース・バージョンがサポートされています。

  • 10.2.0.4

  • 11.1.0.7

  • 11.2


注意:

サポート対象のデータベースの最新情報については、この章の「Oracle Fusion Middlewareの動作要件」を参照してください。

データベースは、Oracle Repository Creation Utility(RCU)との互換性がある必要もあります。RCUを使用して、Oracle Identity Managementコンポーネントで必要なスキーマを作成します。

表2-3に、公開時のRCUのデータベース要件を示します。

表2-3 RCUのデータベース要件

カテゴリ 最小値または許可される値

バージョン

AL32UTF8キャラクタ・セットを使用するOracle Database 10.2.0.4、11.1.0.7または11.2(非XEデータベースの場合は11.1.0.7以上)

共有プール・サイズ

147456KB

SGA最大サイズ

147456KB

ブロック・サイズ

8KB

プロセス

500



注意:

Oracle Identity ManagerにOracle Database 11.1.0.7を使用している場合は、Oracle Identity Managerスキーマを作成する前に、プラットフォーム固有のパッチ・セットをインストールする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

Oracle 11gデータベースのインストール後、次の手順を実行する必要があります。

  1. sys(デフォルト)ユーザーとしてデータベースにログインします。

  2. 次のスクリプトを実行します。

    alter system set session_cached_cursors=100 scope=spfile;

    alter system set processes=500 scope=spfile;

  3. データベースをバウンスし、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)のインストールとスキーマのロードを続けます。


2.2.7 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用したデータベース・スキーマの作成

次のOracle Identity Managementコンポーネントおよび構成をインストールする前に、データベースで適切なOracle Fusion Middlewareスキーマを作成し、ロードしておく必要があります。

  • Oracle Identity Manager

  • Oracle Access Manager

  • Oracle Adaptive Access Manager

  • Oracle Authorization Policy Manager

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してデータベースでOracle Fusion Middlewareスキーマを作成し、ロードします。RCUは、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1)リリース・メディアおよびOracle Technology Network(OTN)のWebサイトで入手できます。次のURLでOTNのWebサイトにアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/index.html


注意:

RCUは、LinuxおよびWindowsプラットフォームでのみ使用できます。LinuxのRCUを使用して、サポートされるUNIXデータベースでスキーマを作成します。WindowsのRCUを使用して、サポートされるWindowsデータベースでスキーマを作成します。rcuHome.zipファイルのコンテンツをディレクトリに解凍すると、BINディレクトリに実行可能ファイルrcuが表示されます。

RCUの起動および実行の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』の様々な方法でのRCUの起動およびリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の実行に関する項を参照してください。RCUのトラブルシューティングの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』のリポジトリ作成ユーティリティのトラブルシューティングに関する項を参照してください。


RCUを実行する場合、インストールしているOracle Identity Managementコンポーネントの次のスキーマのみを作成してロードします。RCUで使用可能な他のスキーマは選択しないでください。

  • Oracle Identity Managerの場合、Identity Management - Oracle Identity Managerスキーマを選択します。デフォルトで、SOAインフラストラクチャ・スキーマ、ユーザー・メッセージング・サービス・スキーマおよびメタデータ・サービス・スキーマも選択されます。

  • Oracle Adaptive Access Managerの場合、Identity Management - Oracle Adaptive Access Managerスキーマを選択します。デフォルトで、AS共通スキーマ - メタデータ・サービス・スキーマも選択されます。

    パーティション・スキーマ・サポート付きのOracle Adaptive Access Managerの場合、Identity Management - Oracle Adaptive Access Manager(パーティション・サポート)スキーマを選択します。デフォルトで、AS共通スキーマ - メタデータ・サービス・スキーマも選択されます。


    注意:

    Oracle Adaptive Access Managerスキーマ・パーティションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のOAAMパーティション・スキーマ・リファレンスに関する項を参照してください。

  • Oracle Access Managerの場合、Identity Management - Oracle Access Managerスキーマを選択します。デフォルトで、AS共通スキーマ - 監査サービス・スキーマも選択されます。

  • Oracle Authorization Policy Managerの場合、Identity Management - Authorization Policy Managerスキーマを選択します。デフォルトで、AS共通スキーマ - メタデータ・サービス・スキーマも選択されます。


注意:

スキーマを作成する場合、RCUに表示されるスキーマの所有者とパスワードを必ず覚えておいてください。

Oracle Database Vaultがインストールされているデータベースでスキーマを作成する場合、CREATE USER、ALTER USER、DROP USER、CREATE PROFILE、ALTER PROFILEおよびDROP PROFILEなどの文は、DV_ACCTMGRロールを持つユーザーのみが発行できます。「アカウント/プロファイルを保守可能」ルール・セットを変更して発行できるようにした場合にかぎり、SYSDBAがこれらの文を発行できます。



関連項目:

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

2.2.8 既存のデータベース・スキーマのアップグレード

既存のデータベース・スキーマを再利用する場合は、Oracle Fusion Middleware 11g製品およびコンポーネントを使用できるように、古いデータベース・スキーマをアップグレードする必要があります。

既存のデータベース・スキーマのアップグレードの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementアップグレード・ガイド』を参照してください。

2.2.9 Oracle SOA Suiteの最新バージョンのインストール(Oracle Identity Managerユーザーのみ)

Oracle Identity Managerをインストールする場合、最新バージョンのOracle SOA Suite(11.1.1.3.0)をインストールする必要があります。

この項の手順に従って、最新のOracle SOA Suiteソフトウェアをインストールします。Oracle Identity Managerを構成するにあたっては、Oracle SOA Suiteがインストールされていることが前提となります。

Oracle SOA Suite 11gの最新バージョンのインストールは、次の手順で行われます。

  1. 最新のOracle WebLogic ServerおよびOracle SOAソフトウェアの入手

  2. Oracle WebLogic Serverのインストールとミドルウェア・ホームの作成

  3. Oracle SOA Suiteの最新バージョンのインストール

  4. ソフトウェアに11.1.1.3.0へのパッチを適用

2.2.9.1 最新のOracle WebLogic ServerおよびOracle SOAソフトウェアの入手

最新のOracle WebLogic ServerおよびOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアの詳細は、次の記述を参照してください。

  • 最新のOracle Fusion Middleware 11gソフトウェアは、Oracle Technology Network(OTN)からダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technology/
    
  • このドキュメントの公開時点では、Oracle Fusion Middleware 11gの最新リリースは11gリリース1(11.1.1.3.0)でした。このリリースでは、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.1.0)と11gリリース1(11.1.1.2.0)に取ってかわる新機能が提供されています。

  • Oracle Fusion Middleware 11gには、Oracle WebLogic Serverの最新バージョンも必要です。このドキュメントの公開時点では、Oracle WebLogic Serverの最新バージョンは、Oracle WebLogic Server 11g(10.1.3.3)でした。

  • Oracle Fusion Middleware 11gに最新リリースへのパッチを適用する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。

2.2.9.2 Oracle WebLogic Serverのインストールとミドルウェア・ホームの作成

Oracle SOA Suiteには、Oracle WebLogic Serverおよびミドルウェア・ホーム・ディレクトリが必要です。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のOracle WebLogic Serverのインストールに関する項を参照してください。また、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のグラフィカル・モードでのインストール・プログラムの実行に関する項も参照してください。


注意:

Oracle Identity Managementコンポーネントをインストールする前に、すでにミドルウェア・ホームが作成されている場合、再度ミドルウェア・ホームを作成する必要はありません。Oracle SOA Suiteのインストールには、同じミドルウェア・ホームを使用する必要があります。

2.2.9.3 Oracle SOA Suiteの最新バージョンのインストール

Oracle Identity Managerには、Oracle SOA Suite 11g(11.1.1.3.0)が必要です。この手順が必要な理由は、Oracle Identity ManagerはOracle SOA Suiteのプロセス・ワークフローを使用してリクエスト承認を管理するためです。

表2-4の手順に従って、Oracle SOA Suiteをインストールします。インストール画面の詳細なヘルプが必要な場合は、「ヘルプ」をクリックしてオンライン・ヘルプにアクセスします。

Oracle SOA Suiteインストール・ウィザードを起動するには、次の手順を実行する必要があります。

  1. soa.zip(11.1.1.2.0)のコンテンツを、soaなどのディレクトリに解凍します。

  2. 現在作業しているディレクトリから、soaの下のDisk1に移動します。

  3. Disk1ディレクトリからrunInstaller(UNIX)またはsetup.exe(Windows)実行可能ファイルを実行して、Oracle SOA Suite 11.1.1.2.0インストール・ウィザードを起動します。

表2-4 インストールのみオプションのインストール・フロー

番号 画面 説明および必要な操作

1

「ようこそ」画面

「次へ」をクリックして続行します。

2

「前提条件のチェック」画面

「次へ」をクリックして続行します。

3

「インストール場所の指定」画面

ミドルウェア・ホームとOracleホームの場所を指定します。Oracle Identity Managementコンポーネントのあるミドルウェア・ホームの場所を指定する必要があります。

これらのディレクトリの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のOracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念に関する項を参照してください。

「次へ」をクリックして続行します。

4

セキュリティ更新の指定画面

製品に関する最新の問題を通知する電子メール・アドレスを指定します。

「次へ」をクリックして続行します。

5

「インストール・サマリー」画面

この画面で情報を確認します。

「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

6

「インストールの進行状況」画面

UNIXシステムにインストールしている場合、ORACLE_HOME/oracleRoot.shスクリプトを実行して適切なファイル権限およびディレクトリ権限を設定するよう要求されることがあります。

「次へ」をクリックして続行します。

7

「インストール完了」画面

「終了」をクリックしてインストーラを終了します。



注意:

インストール・プロセスのこの段階では、Oracle SOA SuiteのWebLogicドメインを構成しないでください。

2.2.9.4 ソフトウェアに11.1.1.3.0へのパッチを適用

インストールの完了後、Oracle SOA Suiteパッチ・セット・インストーラ(soa_patchset.zipファイルの下のDisk1ディレクトリにあります)を実行して、11.1.1.2.0ソフトウェアを最新バージョンのOracle SOA Suite(11.1.1.3.0)に更新する必要があります。

手順については、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のパッチ・セット・インストーラを使用した最新のOracle Fusion Middlewareパッチ・セットの適用に関する項を参照してください。