ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B62260-01
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

2 Oracle Data Integratorクイックスタート

Oracle Data Integratorクイックスタートでは、Oracle Data Integratorを使用して統合プロジェクトを作成するための基本的な手順を説明し、作成したプロジェクトをすぐに使用できるようにする方法を示します。ここでは、基本的な機能と最低限必要な手順のみを示すことで、Oracle Data Integratorの使用を開始するユーザーを支援します。

この項は、拡張された構成、使用方法またはトラブルシューティング目的で使用することは意図していません。

2.1 Oracle Data Integratorクイックスタート・リスト

Oracle Data Integrator統合プロジェクトについて最低限必要な手順を実行するには、ODIクイックスタート・リストに従って、このガイドの特定の項に直接移動してください。

クイックスタート手順を実行する前に、次のことを確認してください。

  1. Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイドの指示に従ってOracle Data Integratorをインストール済みです。

  2. Oracle Data Integratorリポジトリ・アーキテクチャを設定済みです。つまり、変換および統合処理に関係するアプリケーションのメタデータ、開発したプロジェクト・バージョンおよびそれらを使用するために必要なすべての情報(計画 スケジュールおよび実行レポート)を格納するリポジトリが作成されている必要があります。Oracle Data Integratorリポジトリ・アーキテクチャを設定するには:

    1. 企業のITリソースのトポロジ、セキュリティ、およびプロジェクトやデータ・モデルのバージョン管理に関する情報を保持するマスター・リポジトリを1つ作成する必要があります。詳細は、3.3項「マスター・リポジトリの作成」を参照してください。

      マスター・リポジトリをテストするには、3.4項「マスター・リポジトリへの接続」を参照してください。

    2. データ・モデル、プロジェクトおよびそれらの操作に関する情報を保持する作業リポジトリを少なくとも1つ作成する必要があります。詳細は、3.5項「作業リポジトリの作成」を参照してください。

      作業リポジトリの接続をテストし、デザイナおよびオペレータを介してこのリポジトリにアクセスするには、3.6項「作業リポジトリへの接続」の項を参照してください。

ODIクイックスタート・リスト

クイックスタートの最初の部分(ステップ1から3)では、データ・サーバー、そのデータ・サーバーに格納するスキーマおよびコンテキストを定義することで、企業の情報システムのトポロジを設定します。これらの概念をよく理解していない場合は、第1章「Oracle Data Integratorの概要」を参照してください。

クイックスタートの2番目の部分(ステップ4)では、モデルを作成します。モデルとは、物理スキーマに保持されているデータ構造に対応する一連のデータストアです。表、ファイル、JMSメッセージ、XMLファイルの要素がデータストアとして表されます。

クイックスタートの3番目の部分(ステップ5から7)では、統合プロジェクトを作成します。このプロジェクトでは、1つ以上のソース・データストアから1つのターゲット・データストアにデータをロードする統合インタフェースを作成します。

クイックスタートの最後の部分(ステップ8と9)では、ステップ7で作成したインタフェースを実行し、実行結果を表示および監視します。

  1. ソースおよびターゲット・システムに接続するには、データ・サーバーを宣言する必要があります。データ・サーバーには、データベース、MOM、コネクタまたはファイル・サーバーを指定できます。データ・サーバーは、必ず1つのテクノロジのみとリンクされます。Oracle Data Integratorで使用するサーバーに対応するデータ・サーバーを作成する方法については、 第4章「データ・サーバーの作成」を参照してください。

  2. 物理スキーマは、データ・サーバーに定義するコンポーネントの1つです。物理スキーマによってデータストアを分類でき、そのデータ・サーバーに格納されているオブジェクトにアクセスできます。物理スキーマはデータ・サーバーごとに作成します。第4章「物理スキーマの作成」を参照してください。デフォルトのグローバル・コンテキストを使用します。

  3. Oracle Data Integratorでは、論理トポロジの最上部で開発を実行します。論理アーキテクチャの概念をよく理解していない場合は、第1章「Oracle Data Integratorの概要」を参照してください。論理スキーマを作成し、グローバル・コンテキスト内で物理スキーマに関連付けます。第4章「論理スキーマの作成」を参照してください。

  4. 統合インタフェースでは、ソースおよびターゲット・データストアを保持するデータ・モデルを使用します。データ・モデルは、通常、Oracle Data Integratorリポジトリ内のデータ・サーバーのメタデータからリバースエンジニアリングされます。5.2項「モデルの作成およびリバースエンジニアリング」に従って、モデルを作成してください。

  5. 開発した統合コンポーネントはプロジェクトに格納されます。新規プロジェクトの作成方法については、9.2項「新規プロジェクトの作成」を参照してください。

  6. 統合インタフェースでは、ナレッジ・モジュールを使用してそれぞれのコードを生成します。詳細は、第1章「Oracle Data Integratorの概要」で、E-LTの概念に関する説明を参照してください。統合インタフェースを作成するには、その前に、使用するデータのテクノロジに対応するナレッジ・モジュールをインポートする必要があります。ナレッジ・モジュールをインポートする方法については、18.2.3項「オブジェクトのインポート」を参照してください。インポートする必要があるナレッジ・モジュールについては、Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続性およびナレッジ・モジュール・ガイドを参照してください。

  7. ターゲット・データストアをソース・データストアのデータとともにロードするには、インタフェースを作成する必要があります。インタフェースは、1つ以上のソース・データストアから1つのターゲット・データストアへのロードを定義する一連のルールで構成されます。統合プロジェクト用の新規インタフェースを作成する方法については、11.3項「インタフェースの作成」を参照してください。

  8. 統合インタフェースの作成を完了した後は、そのインタフェースを実行できます。インタフェースの実行については、11.3.8項「統合インタフェースの実行」を参照してください。「ローカル(エージェントなし)」を選択して、Oracle Data Integratorで直接インタフェースを実行してください。

  9. 実行結果は、オペレータで表示および監視できます。インタフェースの実行をオペレータで追跡する方法については、第20章「統合プロセスの監視」を参照してください。

  10. 統合ワークフローでは、複数のターゲット・データストアを正確な順序でロードする必要がある場合があります。インタフェースの順序付けが必要な場合は、パッケージを作成します。このオプションのステップについては、第10章「新規パッケージの作成」を参照してください。