ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B62261-01
  ドキュメント・ライブラリへ
ライブラリ
製品リストへ
製品
目次へ
目次

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

25 Oracle Changed Data Capture Adapters

この章では、Oracle Data Integratorを使用してレガシー・ソースで取得された変更を統合するための、Oracle Changed Data Capture AdaptersおよびAttunity Streamの使用方法ついて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

25.1 概要

Oracle Changed Data Capture Adaptersでは、CICS、VSAM、Tuxedo、IMS DBおよびIMS TMなどのエンタープライズ・データ・ソースのログ・ベースのチェンジ・データ・キャプチャが提供されます。取得された変更は、ステージング領域と呼ばれる領域に格納されます。このステージング領域はOracle Data Integratorインタフェースのステージング領域とは異なります。

Attunity StreamAttunity Integration Suite(AIS)の一部で、Oracle Changed Data Capture Adaptersと同じ機能を提供します。この項では、両製品ともAttunity Streamと呼びます。

Attunity Streamのステージング領域には、ソースから取得された変更の格納にAttunity Streamで使用される変更表が含まれます。これには、Oracle Data Integratorで読み取られた最後の位置が保持され(これはAttunity Streamのコンテキストと呼ばれ、Oracle Data Integratorのコンテキストの概念とは異なります)、次にOracle Data Integratorからのリクエストを受け取った際ここから開始されます。変更表はAttunity Streamデータソースを使用してアクセスされます。

Oracle Data Integratorでは、Attunity Streamデータソースを統合インタフェースのソースとして使用します。ターゲットまたはステージング領域として使用することはできません。このテクノロジでは、ジャーナル化またはデータ品質チェックを行うことはできません。

25.1.1 概念

Attunity Streamの概念は、Oracle Data Integratorの概念に次のようにマップされます。ポートをリスニングしているAttunity Agent(デーモン)内の各作業領域は、Oracle Data Integratorの1つのデータ・サーバーに対応します。このデーモン内で、各データソース(データソースと所有者のペア)は、1つのODI物理スキーマに対応します。各データソースで、変更表は、Attunityテクノロジに基づいたODIモデルのODIデータストアとして表されます。

25.1.2 ナレッジ・モジュール

Oracle Data Integratorには、Attunity Streamデータを処理するためのLKM Attunity to SQLが用意されています。これらのKMではAttunity Stream固有の機能が使用されます。

Oracle Data Integrator CDCナレッジ・モジュールでは、JDBCインタフェースを介したAttunity Streamステージング領域からの統合が提供されます。次のことが可能です。

  • Attunity StreamデータソースからAttunity Streamデータを読み取ります。

  • このAttunity Streamデータを、Oracle Data Integratorステージング領域内のステージング領域として使用するANSI SQL-92準拠データベースにロードします。

  • 読み取られた変更の一貫した使用を保証するAttunity Streamコンテキストを処理します。

Oracle CDC KMではAttunityステージング領域で提供されるデータを使用して、作業環境のクリーニング(一時表の削除)、Attunity Streamコンテキスト情報の決定と保存、ジャーナル化されたデータの収集表へのロードおよびロードされたデータのジャーナルからのパージが行われます。


注意:

Attunity Streamはソース・システムでの変更の取得に使用されますが、通常のJDBCソースとして使用されます(LKMのみ使用されます)。このテクノロジにはOracle Data Integratorジャーナル化フレームワークが使用されません。

25.2 インストールおよび構成

Oracleナレッジ・モジュールの使用を開始する前に、この項の情報を必ず読んでください。

25.2.1 システム要件

インストールを実行する前に、システム要件および動作要件のドキュメントを読んで、使用する環境がインストールする製品の最低インストール要件を満たすことを確認する必要があります。

サポートされているプラットフォームおよびバージョンのリストには、次のOracle Technical Network(OTN)からアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/products/oracle-data-integrator/index.html

25.2.2 テクノロジ固有の要件

使用するソース・サーバーのStreamsのインストールおよび設定に関する要件および手順は、Attunity StreamsまたはOracle Changed Data Capture Adaptersのドキュメントを参照してください。

25.2.3 接続性要件

Attunity Streamテクノロジを使用するには、まず、Oracle Data IntegratorインストールのdriversディレクトリにAttunityドライバをインストールし、ODIを再起動する必要があります。『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイド』の追加のドライバおよびオープン・ツールの追加に関する項を参照してください。

ドライバ・ファイルにはnvjdbc2.jarnvapispy2.jarnvlog2.jarが含まれます。

25.3 トポロジの設定

トポロジの設定には次が含まれます。

  1. Attunity Streamデータ・サーバーの作成

  2. Attunity Stream物理スキーマの作成

25.3.1 Attunity Streamデータ・サーバーの作成

各Attunity Streamデータ・サーバーは、Attunity Streamデータソースを格納するサーバーおよび作業領域に対応します。

25.3.1.1 データ・サーバーの作成

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のデータ・サーバーの作成に関する項に記載されている標準の手順で、Attunity Streamテクノロジ用データ・サーバーを作成します。この項では、Oracleデータ・サーバーの定義に関する必須または固有のフィールドのみについて説明します。

  1. 「定義」タブ:

    • ユーザー: 作業領域に接続するユーザーのプロファイル。匿名アクセスを使用する場合、またはURLでユーザーとパスワードを指定する場合、このフィールドと「JDBCパスワード」フィールドを空のままにします。

    • パスワード: ユーザー・プロファイルのマスター・パスワード。

  2. 「JDBC」タブ:

    • JDBCドライバ: com.attunity.jdbc.NvDriver

    • JDBC URL: jdbc:attconnect://<host_name>:<port>/<workspace> [;AddDefaultSchema=1][;<parameter>=<value>]

      URLでは、次の表にリストされているプロパティを使用できます。

      表25-1 JDBC Attunityドライバのプロパティ

      オプション 説明

      <host_name>

      Attunityデーモンを実行しているマシンの名前。

      <port>

      デーモンがリスニングするポート。

      <workspace>

      デーモンの作業領域。デフォルトはNavigator

      AddDefaultSchema=1

      このパラメータは、データソースで本来所有者をサポートしない場合にスキーマでデフォルトの所有者名(public)を示すことを指定します。Oracle Data Integratorで所有者の値を使用することがあるため、これが必要です。

      <parameter>=<value>

      JDBCドライバに使用できる任意のパラメータ。Oracle Data Integratorでは完全修飾構文(DATASOURCE:OWNER.TABLE_NAME)を使用して変更表にアクセスするため、DefTdpNameドライバ・パラメータを使用してデータソースを指定する必要がないことに注意してください。


      JDBC URL接続の詳細は、『Oracle Application Server CDC Adaptersインストレーション・ガイド』を参照してください。

25.3.2 Attunity Stream物理スキーマの作成

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の物理スキーマの作成に関する項に記載されている標準の手順で、Attunity Stream物理スキーマを作成します。

この物理スキーマは、変更されたデータを読み取るAttunity Streamデータソースを表します。データ・サーバーが正しく構成されている場合、物理スキーマを定義する際、作業領域で使用できるデータソースと所有者のリストが表示されます。データソースおよび所有者が存在しない場合は、publicが表示されます。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の論理スキーマの作成に関する項に記載されている標準の手順で、この物理スキーマ用の論理スキーマを作成し、特定のコンテキストで関連付けます。

25.4 統合プロジェクトの設定

Attunity Streamを使用してプロジェクトを設定するには、標準の手順に従います。『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の統合プロジェクトの作成に関する項を参照してください。

Attunity Streamでの作業を開始するにあたり、使用するプロジェクトにLKM Attunity to SQLをインポートすることをお薦めします。

25.5 Attunity Streamモデルの作成およびリバース・エンジニアリング

この項の内容は次のとおりです。

25.5.1 Attunity Streamモデルの作成

『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のモデルの作成に関する項に記載されている標準の手順で、Attunity Streamモデルを作成します。

25.5.2 Attunity Streamモデルのリバース・エンジニアリング

Attunity Streamでは、標準のリバース・エンジニアリングがサポートされています。標準リバースエンジニアリングでは、データソースに格納されている変更表がデータストアとして返されます。変更表には、統合に使用されるデータ列の他に一部のCDCヘッダー列も含まれます。これらの列には、タイムスタンプ、表名、操作、トランザクションID、コンテキストなどが含まれます。ヘッダー列のコンテンツに関する詳細は、Attunity Streamのドキュメントを参照してください。

Oracleで標準のリバース・エンジニアリングを実行するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のモデルのリバース・エンジニアリングに関する項に記載されている通常の手順を行います。

25.6 LKM Attunity to SQLを使用したインタフェースの設計

Oracle Data Integratorでは、Attunity Streamデータソースを統合インタフェースのソースとして使用します。ターゲットまたはステージング領域として使用することはできません。このテクノロジでは、ジャーナル化またはデータ品質チェックを行うことはできません。

Attunity StreamデータをOracle Data Integrator統合プロジェクトにロードする統合インタフェースを作成するには、次のようにします。

  1. Attunity Streamソース・データストアを使用して統合インタフェースを作成します。

  2. 通常どおり結合、フィルタおよびマッピングを作成します。変更表間の結合はソースで許可されないことに注意してください。インタフェースのステージング領域で行う必要があります。

  3. インタフェースの「フロー」タブでソース変更表を含むソース・セットを選択し、LKM Attunity to SQLを選択します。

  4. 次のようにKMのオプションを設定します。

    • DELETE_TEMPORARY_OBJECTS: 一時オブジェクト(ファイルとスクリプト)を統合後保持する場合、このオプションをNoに設定します。

    • PK_LIST: ジャーナル化された表の主キーを含むソース列のリストを指定します。SQL構文を使用し、ORDER_ID, CUSTOMER_IDなどのように各列名は先頭に表の別名を付けず、カンマ(,)で区切ります。


注意:

このLKMを使用してインタフェースを実行する場合、変更表からの変更が使用されます。このKMでは、同じ変更を2回読み取ることはサポートされません。