ヘッダーをスキップ
Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55916-02
  ドキュメント・ライブラリへ
ライブラリ
製品リストへ
製品
目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

B Oracle SOA Suiteのトラブルシューティング

この付録では、Oracle SOA Suiteを使用する際に発生する可能性がある問題のトラブルシューティング方法について説明します。

この付録の内容は、次のとおりです。

B.1 管理対象サーバーの起動および停止のベスト・プラクティス

ベスト・プラクティスとして、管理対象サーバーを起動および停止するとき、次の方法のいずれか一方のみを使用することを常にお薦めします。管理対象サーバーをコマンドラインから起動して、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールから停止する(またはその逆)など、これらの方法を混合して使用しないでください。

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールからサーバーを停止および起動する手順は、次のとおりです。

  1. 「WebLogicドメイン」を展開します。

  2. 管理対象サーバー(例: soa_server1という名前のサーバー)を選択します。

  3. 「制御」「停止」の順に選択します。

  4. 「制御」「起動」の順に選択します。

コマンドラインからの管理対象サーバーの起動および停止の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。

B.2 インスタンスおよびフォルトのメトリックのあるページのロードの最適化

本番システムには、多数のコンポジット・インスタンスおよびフォルトが含まれることがあり、情報の取得が比較的遅くなると、SOA Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールの各ページでタイムアウトが発生する可能性があります。ページのロード効率を最適化するには、ページをロードするときにすべてのメトリック情報のロードを無効化する「SOAインフラストラクチャの共通プロパティ」ページのプロパティ設定を有効化します。インスタンスとフォルトのメトリックは、サーバーから必要に応じて取得できます。

  1. ナビゲータで「soa-infra」をクリックします。

  2. 値が表示されるのは、「最新のコンポジット・インスタンス」セクションの「実行中」フィールドと「合計」フィールド、および「デプロイ済コンポジット」セクションの「インスタンス」列です。これらの値が大きいと、このページや類似した情報を持つ他のページをロードするときに、時間がかかる場合があります。

    soaadmin_fetch1.gifの説明は次にあります。
    図版soaadmin_fetch1.gifの説明

  3. 「SOAインフラストラクチャ」メニューから、「SOA管理」「共通プロパティ」の順に選択します。

  4. 「データ数の表示」セクションで、「インスタンス数とフォルト数のメトリックのフェッチの無効化」チェック・ボックスを選択します。

  5. 「適用」をクリックします。

  6. 「SOAインフラストラクチャ」の「ダッシュボード」ページに戻ります。

  7. 以前に表示されていた値がリンクに置き換えられています。

  8. リンクをクリックします。

    soaadmin_fetch2.gifの説明は次にあります。
    図版soaadmin_fetch2.gifの説明

    選択したリンクの値が計算されます。計算が完了すると、メッセージに合計値が表示されます。

    soaadmin_fetch3.gifの説明は次にあります。
    図版soaadmin_fetch3.gifの説明

このプロパティの設定方法については、第3.1項「SOAインフラストラクチャ・プロパティの構成」を参照してください。


注意:

  • リンクをクリックして、インスタンス数とフォルト数のメトリックを取得しようとすると、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールがタイムアウトする場合は、トランザクション・タイムアウト・プロパティの値を増やします。詳細は、B.5項「接続タイムアウトの解決」を参照してください。

  • 「再計算」をクリックすると、再計算がすぐに実行されますが、進行状況インジケータは表示されません。ただし、データに対する更新は画面に反映されます。


B.3 開いているファイルが多すぎることが原因で発生したメッセージの失敗の解決

使用中のJARファイル数、またはJDK 6/JREによるファイル記述子の使用(あるいはその両方)によっては、実行時またはコンパイル時に、次のエラーが発生する可能性があります。

Message send failed: Too many open files 

このエラーを解決するには、ファイル記述子の数を少なくとも4096に増やします。

  1. descriptorsの値を識別するには、limitコマンド(C shellの場合)またはulimitコマンド(Bash shellの場合)を使用します。通常、1024の値は低すぎます(特にJDK 6の場合)。

    % limit
    
    cputime      unlimited
    filesize     unlimited
    datasize     unlimited
    stacksize    10240 kbytes
    coredumpsize unlimited
    memoryuse    unlimited
    vmemoryuse   unlimited
    descriptors  1024
    memorylocked 500000 kbytes
    maxproc      46720
    
  2. rootユーザーでオペレーティング・システムにログインします。

  3. /etc/security/limits.confファイルを編集してdescriptorsの値を大きくします。

    この例の場合、すべてのユーザーについて制限を4096に増やすと、limits.confファイルは、次のようになります。

    #<domain>      <type>  <item>         <value>
    #
    
    #*               soft    core            0
    #*               hard    rss             10000
    #@student        hard    nproc           20
    #@faculty        soft    nproc           20
    #@faculty        hard    nproc           50
    #ftp             hard    nproc           0
    #@student        -       maxlogins       4
    
    # End of file
    @svrgroup    soft    memlock         500000
    @svrgroup    hard    memlock         500000
    *           soft    nofile          4096
    *           hard    nofile          4096
    
  4. 端末を閉じてから再度開き、変更内容を有効にします。システムの再起動は不要です。

B.4 表領域の拡張による実行時の問題の回避

データベース表領域が拡張されていない場合は、実行時処理に影響を与える可能性があります。メッセージが処理または保持されず、次のような例外エラーがログ・ファイルに表示される可能性があります。これは、Oracle BPEL Process Managerではインスタンス・データの格納をデータベースに依存しているためです。データベースが使用可能でない場合は、実行時処理に影響を与えます。

INFO: MediatorServiceEngine returning after processing the request for 
operation = processResponse 

[EL Warning]: 2009.01.14 11:46:16.783--UnitOfWork(32372128)--Exception 
[EclipseLink-4002] (Eclipse Persistence Services - 1.1 (Build 
SNAPSHOT-20081007)): org.eclipse.persistence.exceptions.DatabaseException 
Internal Exception: java.sql.BatchUpdateException: ORA-01691: unable to 
extend lob segment SH_SOAINFRA.SYS_LOB0000145067C00007$$ by 1024 in 
tablespace SH_SOAINFRA 

Error Code: 1691 
Query: InsertObjectQuery(com.collaxa.cube.persistence.dto.AuditTrail@199b33d) 
[EL Warning]: 2009.01.14 11:46:16.782--UnitOfWork(32372128)--Exception 
[EclipseLink-4002] (Eclipse Persistence Services - 1.1 (Build 
SNAPSHOT-20081007)): org.eclipse.persistence.exceptions.DatabaseException 
Internal Exception: java.sql.BatchUpdateException: ORA-01691: unable to 
extend lob segment SH_SOAINFRA.SYS_LOB0000145067C00007$$ by 1024 in 
tablespace SH_SOAINFRA 
. . .
. . .

表領域は、サイズ制限に達したときに、それ自体が指定のサイズだけ拡張するように設定してください。自動拡張を有効にしない場合は、表領域がクリティカルまたは警告のしきい値サイズに達したことを示すアラートが生成されたときに、必ず対応してください。サイズ・アラートには、表領域サイズを手動で大きくすることで対応できます。

B.5 接続タイムアウトの解決

次のような状況では、接続タイムアウト・エラーが発生する可能性があります。

トランザクション・タイムアウト・プロパティを増加して、タイムアウト・エラーの発生を回避する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle WebLogic管理コンソールにログインします。

  2. 「JTA」をクリックします。

  3. 「タイムアウト」の値を変更します(デフォルトは30です)。

  4. 「保存」をクリックします。

  5. Oracle WebLogic Serverを再起動します。

B.6 データベース接続値を増やす

データベースへの接続が遅いと、次のエラー・メッセージを受信する場合があります。

Exception [TOPLINK-4002] (Oracle TopLink - 11g Release 1 (11.1.1.1.0) (Build 
090304)): oracle.toplink.exceptions.DatabaseException 
Internal Exception: java.sql.SQLException: Internal error: Cannot obtain 
XAConnection weblogic.common.resourcepool.ResourceDeadException: Pool 
SOADataSource has been disabled because of hanging connection tests, cannot 
allocate resources to applications.

このことが発生した場合は、次の手順を実行します。

  1. DOMAIN_HOME\bin\setSOADomainEnv.cmdファイルを開きます。

  2. 太字で表示されている行を非コメント化します。

    # 8331492: Value of weblogic.resourcepool.max_test_wait_secs is 10 
    # seconds. It can be increased by uncommenting line below if your database 
    # connections are slow. See SOA documentation for more details. 
     EXTRA_JAVA_PROPERTIES="${EXTRA_JAVA_PROPERTIES}
    -Dweblogic.resourcepool.max_test_wait_secs=30" 
    export EXTRA_JAVA_PROPERTIES 
    
  3. 変更を保存して、管理対象のOracle WebLogic Serverを再起動します。

B.7 IPv4とIPv6をサポートするデュアル・スタック・ホスト上のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールへのアクセス

IPv4とIPv6をサポートするデュアル・スタック・ホスト上でOracle SOA Suiteを実行する場合、IPv4クライアントがOracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlコンソールでIPv6 URLにアクセスするために、表B-1に示すようにetc/hostsファイルを更新する必要があります。

表B-1 etc/hostsファイルのIPv4とIPv6の設定

クライアント etc/hostsファイルを次のように編集します

IPv4クライアント上で:

xx.xxx.xxx.xxx myhost10-ipv6 

ここで、xx.xxx.xxx.xxxはIPv6のIPアドレスです。

IPv6クライアント上で:

fdf5:74cc:db0a::0:1  myhost10-ipv6 myhost10-ipv6.us.oracle.com

注意:fdf5:74cc:db0a::0:1は、使用するホスト環境に適した値に置き換えます。