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Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド
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10 BPELプロセスのサービス・コンポーネントとエンジンの構成

この章では、BPELプロセス・サービス・コンポーネントとサービス・エンジンの構成方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

10.1 BPELプロセス・サービス・エンジン・プロパティの構成

BPELプロセス・サービス・エンジン・プロパティを構成できます。このプロパティは、BPELサービス・コンポーネントの処理時に、BPELプロセス・サービス・エンジンで使用されます。

BPELプロセス・サービス・エンジン・プロパティを構成する手順は、次のとおりです。

  1. ページには、次のいずれかの手順でアクセスします。

    「SOAインフラストラクチャ」メニューからアクセスする手順 ナビゲータの「SOA」フォルダからアクセスする手順
    1. 「SOA管理」「BPELプロパティ」の順に選択します。
    1. 「soa-infra」を右クリックします。
    2. 「SOA管理」「BPELプロパティ」の順に選択します。


    「BPELサービス・エンジン・プロパティ」ページに、監査証跡しきい値と大容量ドキュメントしきい値の設定、ディスパッチャ・スレッド・プロパティの設定、ペイロード・スキーマの検証、および監査証跡レベルの設定を行うためのプロパティが表示されます。

    soaadmin_bpel_props.gifの説明は次にあります。
    図版soaadmin_bpel_props.gifの説明

  2. 使用環境に適するようにサービス・エンジン・プロパティを変更します。

    プロパティ 説明
    監査レベル 次のいずれかのオプションを選択します。
    • オフ: コンポジット・インスタンスのトラッキング情報とペイロード・トラッキング情報は収集されません。

    • 継承: ロギング・レベルは、SOAインフラストラクチャの監査レベルと同じです。この設定を使用すると、グローバル設定が変更されたときに、BPEL監査レベルも自動的に変更できます。このページで別の監査レベル・トラッキングを設定すると、SOAインフラストラクチャ・レベルで設定したトラッキングが上書きされます。

    • 最小: BPELサービス・エンジンでは、監査詳細がキャプチャされません。したがって、フローの監査証跡で監査詳細は使用できません。他のすべてのイベントは記録されます。

    • 本番: BPELサービス・エンジンでは、ペイロードがキャプチャされません。フローの監査証跡でペイロード詳細は使用できません。他のBPELアクティビティのペイロード詳細は、assignアクティビティを除いて収集されます。このレベルは、通常の操作とテストに最適です。

    • 開発: コンポジット・インスタンスのトラッキングとペイロード・トラッキングの両方を実行できます。すべてのイベントが記録されます。ただし、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。このレベルは通常、デバッグする際に便利です。

    監査証跡しきい値(バイト) 監査証跡とは別にチャンクされてデハイドレーション・ストア表に保存される前の、インスタンスの監査証跡の最大サイズをバイト単位で入力します。このしきい値を超えると、ペイロードのかわりに、「XMLの表示」リンクが監査証跡に表示されます。
    大容量のドキュメントしきい値(バイト) デハイドレーション・ストアの別の表に保存される前の、BPELプロセス・コンポーネント・インスタンス内に生成されるドキュメントの最大サイズを入力します。
    ディスパッチャ・システム・スレッド システム・ディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てるスレッド合計数を指定します。システム・ディスパッチャ・メッセージは、通常、サーバーによって迅速に処理される一般的なクリーン・アップ・タスク(ステートフル・メッセージBeanの元のプールへの解放など)です。通常、実行時に生成されたシステム・ディスパッチャ・メッセージの数を処理するために必要なスレッド数はごく少数です。

    デフォルト値は2スレッドです。1スレッド未満の値は、デフォルト値に変更されます。

    ディスパッチャ呼出しスレッド 呼出しディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てるスレッド合計数を指定します。呼出しディスパッチャ・メッセージは、受信したペイロードごとに生成され、新規インスタンスをインスタンス化するために使用されます。エンジンで処理されるリクエストの大多数が(インスタンス・コールバックではなく)インスタンス呼出しである場合は、呼出しスレッド数を増加させることでパフォーマンスが大幅に向上する可能性があります。スレッド数が多くなるほど、コンテキスト切替えコストが高くなるため、CPU使用率が大幅に増加する可能性があります。

    デフォルト値は20スレッドです。1スレッド未満の値は、デフォルト値に変更されます。

    ディスパッチャ・エンジン・スレッド エンジン・ディスパッチャ・メッセージの処理に割り当てるスレッド合計数を指定します。エンジン・ディスパッチャ・メッセージは、アクティビティを非同期で処理する必要がある場合に必ず生成されます。デプロイされるプロセスの大多数が永続的で、多数のデハイドレーション・ポイント(midprocess receive、onMessage、onAlarmおよびwaitアクティビティ)がある場合は、エンジン・スレッド数を増加させることでパフォーマンスが大幅に向上する可能性があります。スレッド数が多くなるほど、コンテキスト切替えコストが高くなるため、CPU使用率が大幅に増加する可能性があることに注意してください。

    デフォルト値は30スレッドです。1スレッド未満の値は、デフォルト値に変更されます。

    ペイロードの検証 インバウンド・メッセージとアウトバウンド・メッセージの検証を有効にする場合に選択します。スキーマに準拠しないペイロード・データが捕捉され、フォルトとして表示されます。

    注意: この設定は、SOAコンポジット・アプリケーションおよびSOAインフラストラクチャのペイロード検証レベルの設定に依存しません。ペイロード検証がサービス・エンジンとSOAインフラストラクチャの両レベルで有効な場合、データは2回チェックされます。1回目は、データがSOAインフラストラクチャに入るとき、2回目は、データがサービス・エンジンに入るときです。

    BPELモニターおよびセンサーの無効化 デプロイ済のすべてのSOAコンポジット・アプリケーションのすべてのBPELコンポーネントに定義されているすべてのBPELモニターおよびセンサーを無効にするには、このチェック・ボックスを選択します。

  3. 「適用」をクリックします。

  4. システムMBeanブラウザで拡張BPELプロパティを構成するには、「詳細BPEL構成プロパティ」をクリックします。表示されるプロパティの一部を次に示します。各プロパティには説明が記載されています。

    • BpelcClasspath: BPELで生成されたJavaソースをコンパイルするときに含める追加BPELクラスのパス。

    • DisableAsserts: BPELでアサーションの実行を無効化します(bpelx:assertアクティビティを含む)。

    • DisableSensors: センサーへのすべての呼出しを無効にします。

    • ExpirationMaxRetry: 失敗した期限切れ呼出し(待機/onAlarm)が失敗するまでに再試行される最大回数。

    • ExpirationRetryDelay: 次の期限切れ呼出しの再試行までの遅延。

    • InstanceKeyBlockSize: 1回のフェッチごとにデハイドレーション・ストアから割り当てられるインスタンスIDのブロック・サイズ。

    • MaximumNumberOfInvokeMessagesInCache: メモリー内キャッシュに格納される起動メッセージ数。

    • OneWayDeliveryPolicy: 一方向呼出しメッセージを配信するかどうかを変更します。

    • StatsLastN: 最近処理されたリクエスト・リストのサイズ。

    • SyncMaxWaitTime: タイムアウトする前に実行されるリクエスト操作およびレスポンス操作の最大回数。

  5. 使用環境に適した変更を行います。

10.2 BPELプロセス・サービス・コンポーネント・レベルでの監査レベルの設定

BPELプロセス・サービス・コンポーネントには監査レベルを設定できます。この設定は、SOAインフラストラクチャ、サービス・エンジン、SOAコンポジット・アプリケーションの各レベルの監査レベル設定より優先されます。サービス・コンポーネント・レベルの設定は、BPELプロセスにのみ使用可能であり、メディエータ、ヒューマン・ワークフローおよびビジネス・ルールの各サービス・コンポーネントではサポートされません。

BPELプロセス・サービス・コンポーネントの監査レベルを設定する方法は2つあります。サポートされる値は、「オフ」「最小」「継承」「開発」および「本番」です。

監査レベルの詳細は、第1.4.1.1項「監査レベル設定の優先順位の理解」を参照してください。