Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle B2Bインタフェースの「構成」タブで設定されないプロパティに対するB2B構成プロパティを設定します(第15章「B2Bシステム・パラメータの構成」を参照)。 B2Bプロパティはconfigmbeanutilユーティリティを使用して設定することもできます。
ここでは、次の項目について説明します。
次のプロパティは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで設定できます。 プロパティの設定方法は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』を参照してください。
注意: B2Bプロパティを変更する場合は、SOAサーバーの再起動が必要です。 |
デプロイメント時の検証を無効にするには、次のプロパティをfalseに設定します。
b2b.deploy.validation
多数のアグリーメントをデプロイするとき、データが確実に有効である場合に便利です。
メタデータ・サービス(MDS)のインスタンス・キャッシュ・サイズを設定するには、次のプロパティを設定します。
b2b.mdsCache cache_size
xmxとmdsCacheの値の比率は5:1にすることをお薦めします。 たとえば、xmxサイズが1024の場合、mdsCacheは200MBで管理します。
スレッド数とスレッド・スリープ時間を設定して、メッセージ処理を向上させるには、次のプロパティを設定します。
b2b.inboundThreadCount b2b.inboundThreadSleepTime b2b.outboundThreadCount b2b.outboundThreadSleepTime b2b.defaultThreadCount b2b.defaultThreadSleepTime
b2b.inboundThreadCount
およびb2b.outboundThreadCount
の推奨値は、使用しているシステムによって異なります。 2GBのコンピュータの場合は、3〜5に設定することをお薦めします。
b2b.inboundThreadSleepTime
およびb2b.inboundThreadSleepTime
プロパティを設定すると、メッセージ処理後にスレッドがスリープ状態になります。 10〜1000(ミリ秒)に設定することをお薦めします。
HA環境でFile、FTPまたは電子メール・トランスポートを設定するには、次のプロパティを使用して、各インスタンスに対して一意の名前を指定します。
b2b.HAInstanceName unique_instance_name
値に#ServerName#
を使用した場合、B2Bでは、HAInstanceName
としてWebLogic Server名が取得されます。
EDIエンベロープ検証を無効にするには、次のプロパティに対してカンマ区切りのエンベロープ・ヘッダーを設定できます。
b2b.edi.ignoreValidation
次に例を示します。
b2b.edi.ignoreValidation=InterchangeSenderID,InterchangeReceiverID
または、ALL
を設定すると、エンベロープ・ヘッダー検証全体が無効になります。
hl7エンベロープ検証を無効にするには、次のプロパティに対してカンマ区切りのエンベロープ・ヘッダーを設定できます。
b2b.hl7.ignoreValidation
次に例を示します。
b2b.hl7.ignoreValidation = MessageReceivingFacility,MessageSendingApp
または、ALL
を設定すると、エンベロープ・ヘッダー検証全体が無効になります。
次のプロパティを使用して、インバウンドおよびアウトバウンドのFA検証を制御します。
b2b.fa.outbound.validation b2b.fa.inbound.validation
アウトバウンドFA検証を無効にするには、b2b.fa.outbound.validation
プロパティをfalse
に設定します。 デフォルト値はtrue
です。
インバウンドFA検証を無効にするには、b2b.fa.inbound.validation
プロパティをfalse
に設定します。 デフォルト値はtrue
です。
生成したFAの交換およびグループIDを送信者と受信者の間で入れ替えるには、次のプロパティをtrueに設定します。
b2b.FAInternalProperties
注意: このプロパティは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールを使用して設定しないでください。 「管理」 > 「構成」タブの「機能確認の内部プロパティ」構成パラメータを使用してください。 「構成」タブの設定によって、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールを使用して設定したプロパティが上書きされます。 |
テスト使用インジケータ・パラメータもマップされます。つまり、テスト・メッセージとして設定されたインバウンド・メッセージでは、フラグがテスト・メッセージに設定されたFAが生成されます。 b2b.FAInternalProperties
をtrue
(デフォルト)に設定すると、ISAセグメント要素(1〜4)はマップされません。
機能確認の処理方法を指定するには、次のプロパティをtrueまたはfalseに設定します。
b2b.FAHandledByB2B
注意: このプロパティは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールを使用して設定しないでください。 「管理」 > 「構成」タブの「B2Bによって処理される機能確認」構成パラメータを使用してください。 「構成」タブの設定によって、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールを使用して設定したプロパティが上書きされます。 |
b2b.FAHandledByB2B
プロパティをfalseに設定すると、インバウンドEDIメッセージの場合、B2Bによって機能確認(FA)は生成されません。
アグリーメントでFAが必要とマーク付けされている場合、メッセージはMSG_WAIT_FAの状態になります。バックエンド・アプリケーションはFAを生成する必要があり、パートナに返すアウトバウンド・メッセージとしてFAをB2Bに送信します。
バックエンド・アプリケーションからのFAの生成時に、次の制限が適用されます。
FAは、エンキュー・プロパティに設定したReferToMsgID値に基づいて、元のメッセージと相関付けられます。 管理番号に基づいて相関付けられる場合もあります。
FAに、受信したメッセージにエラーがあったことが示されている場合でも、相関メッセージの状態は、エラーを示すように更新されません。 相関メッセージはMSG_COMPLETEに更新されます。
これらの制限は、FAがB2Bによって生成される場合(つまり、b2b.FAHandledByB2B
がtrueの場合)は適用されません。
同じ管理番号が同じ取引パートナ間で使用されている場合、インバウンドFAとアウトバウンドFAを正しく相関付けるには、次のプロパティをtrue
に設定します。
b2b.FACorrelatedByInterchangeId
デフォルトでは、同じ管理番号が同じ取引パートナ間で使用されている場合、Oracle B2Bでは、インバウンドFAとアウトバウンドFAが正しく相関付けられません。 このプロパティをtrue
に設定すると、インバウンド・メッセージとアウトバウンド・メッセージの両方に対する管理番号+ (交換送信者ID + 交換受信者ID)に基づいて相関付けられます。
行レベルのロックを有効にするには、次のパラメータをtrueに設定します。
b2b.rowLockingForCorrelation
この行レベルのロック・パラメータを使用すると、相関付けられたFAとAckが同時に処理される場合に、元のEDIFACTメッセージに順番にアクセスできます。 この結果、Oracle B2Bによって元のメッセージが更新される際の競合条件が回避されます。
エラーに対するフラグ付け方法を指定するには、次のプロパティをtrueまたはfalseに設定します。
b2b.outboundOneErrorAllError
アウトバウンド・メッセージの場合、b2b.outboundOneErrorAllError
をtrueまたはfalseに設定できます。 デフォルトはfalseです。 このパラメータをtrueに設定すると、アウトバウンド・メッセージについては、エラーのメッセージが1つの場合でも、すべてのアウトバウンド・バッチ・メッセージがエラー状態に設定されます。 バッチ処理したいずれのメッセージも取引パートナに送信されません。
b2b.outboundOneErrorAllError
パラメータを使用する場合、インバウンド・メッセージは、b2b.outboundOneErrorAllError
がfalseに設定されている場合と同様に動作します。つまり、インバウンド・メッセージの処理中にエラーが発生した場合、そのメッセージにのみエラーのフラグが付けられ、他のメッセージにはエラーのフラグは付けられません。 すべてのメッセージに失敗のフラグを付けるオプションはありません。
ペイロードの不明瞭化を有効にするには、次のプロパティをtrueに設定します。
b2b.payloadObfuscation
詳細は、第1.4.1項「ペイロードの不明瞭化」を参照してください。
EDIメッセージの交換検証エラーを無視するには、次のプロパティを使用します。
b2b.edi.ignoreValidation
このフラグを追加または更新する場合、サーバーの再起動は必要ありません。 ただし、フラグを削除する場合は、変更を有効にするためにサーバーを再起動する必要があります。
TPを受信メッセージに存在するTP情報から識別するには、次のプロパティを使用します。
b2b.edi.identifyToTP
このプロパティは、インバウンド・メッセージ処理に使用されます。 true
に設定すると、受信メッセージに存在するTP情報からtoTPが識別されます。 デフォルト値はfalse
です。
重複メッセージをチェックするには、次のプロパティを使用します。
b2b.checkDuplicate
このプロパティをfalseに設定すると、受信ビジネス・メッセージの重複チェックは実行されません。 デフォルトで、Oracle B2Bでは、受信メッセージのビジネス・メッセージIDに基づいて重複メッセージがチェックされます。
報告されるエラーが累積かどうかを指定するには、次のプロパティを使用します。
b2b.errorsCumulativeReported
このプロパティをtrue(デフォルト)に設定すると、累積の形式でエラーが報告されます。 falseに設定すると、エラー・テキストとエラー説明のフィールドは連結されず、説明は新規行で始まります。 このプロパティは、EDIバッチ処理のエラー・メッセージに最も有効です。
Oracle B2B 10gバージョンのEDI ecsおよびxsdファイルを使用するには、次のプロパティを使用します。
b2b.setDynamicNameSpace
Oracle B2B 10gで使用されていたEDI ecsおよびxsdファイルをOracle B2B 11gで使用する場合は、XEngineによって、変換後のxmlに対する動的ネームスペースが生成される場合があります。 次に例を示します。
xmlns="NS_31CA8D0F33324F95A0BF15D85539C27E20060518215520"
EDIメッセージに対する動的ネームスペース生成を無効にするには、このプロパティをfalseに設定します。
configmbeanutilユーティリティを使用してプロパティを設定することもできます。
configmbeanutilユーティリティを使用する手順は、次のとおりです。
注意: Fusion Middlewareディレクトリにアクセスするには、ホスト、ポート、ユーザーおよびパスワードの情報が含まれているmbeanプロパティ・ファイル(mbeanutil.properties )を指定する必要があります。 次に例を示します。
host=myfmw.com port=7001 user=weblogic password=mypwd |
MW_HOME
環境変数を、Fusion Middlewareインストール・ディレクトリを指すように設定します。 次に例を示します。
setenv MW_HOME /scratch/$user/fmwhome
JAVA_HOME
環境変数を設定します。 次に例を示します。
setenv JAVA_HOME ${MW_HOME}/jdk160_14_R27.6.4-18
Java binディレクトリをPATH
環境変数に追加します。 次に例を示します。
setenv PATH ${JAVA_HOME}/bin:${PATH}
例B-1、例B-2、例B-3および例B-4に、このユーティリティの使用方法を示します。
例B-1 コンソールへの全プロパティの出力
java -cp $MW_HOME/AS11gR1SOA/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/b2b.jar:$MW_HOME/ wlserver_10.3/server/lib/wljmxclient.jar:$MW_HOME/modules/ glassfish.jaxb_1.2.0.0_2-1-7.jar oracle.tip.b2b.utility.ConfigMBeanUtility
例B-2 プロパティの追加
java -cp $MW_HOME/AS11gR1SOA/soa/modules/oracle.soa.b2b_11.1.1/b2b.jar:$MW_HOME/ wlserver_10.3/server/lib/wljmxclient.jar:$MW_HOME/modules/ glassfish.jaxb_1.2.0.0_2-1-7.jar oracle.tip.b2b.utility.ConfigMBeanUtility add b2b.test cool ok