pack
およびunpack
コマンドを使用すると、コマンド・ラインからドメインやテンプレートを簡単に1つの手順で作成できます。ただし、これらのコマンドを使用して、他のツールと同じようにドメインやテンプレートのコンテンツをカスタマイズすることはできません。
pack
およびunpack
コマンドは、製品のインストール・ディレクトリの\common\bin
サブディレクトリにあります。
注意: pack およびunpack コマンドの他に、構成ウィザード、ドメイン・テンプレート・ビルダーまたはWebLogicスクリプト・ツールを使用して、ドメインおよびテンプレートを作成できます。 |
pack
コマンドを使用して以下の種類のテンプレートを作成します。作成したテンプレートを使用し、unpack
コマンドを使用してテンプレートを作成できます。
ドメイン・テンプレート:ドメイン内のすべてのリソースを定義しているテンプレート。これには、インフラストラクチャ・コンポーネント、アプリケーション、サービス、セキュリティ・オプション、一般的な環境とオペレーティング・システムのオプションが含まれます。ドメイン・テンプレートは、新しいドメインのベースとして使用できます。
管理対象サーバー・テンプレート: この種類のテンプレートは、リモート・マシン上での管理対象のサーバー・ドメインのディレクトリ作成に必要な、ドメイン内のリソースのサブセットを定義します。管理対象サーバー・テンプレートは、pack
コマンドと-managed=true
オプションを使用して作成できます。
続いて、管理対象サーバー・テンプレートとunpack
コマンドを使用する場合、作成される管理対象サーバー・ドメインのディレクトリには、リモート・マシン上で管理対象サーバーを起動するのに十分なブーとストラップ情報が含まれます。ノード・マネージャまたはリモート・マシン上でテンプレートをアンパックしたときに作成されるカスタマイズされた起動スクリプトを使用して、リモート・マシン上で管理対象サーバーを起動できます。
pack
コマンドは、1つの簡単なステップでコマンド・ラインからテンプレートを作成する代替的な手段を提供します。pack
コマンドを使用して、ドメイン・テンプレート・ビルダーと同じようにテンプレートのコンテンツをカスタマイズすることはできませんが、このツールは以下のようなタスクを素早く実行する場合に役立ちます。
ドメイン全体のスナップショットを含むドメイン・テンプレートを作成します。
次に、このテンプレートをunpack
コマンド、構成ウィザードおよびWLSTのいずれかを使用して新しいドメインのベースとして使用することができます。
リモート・マシン上に管理対象サーバー・ドメインのディレクトリ階層を作成するために必要なファイルのサブセットをドメイン内に含む管理対象サーバー・テンプレートを作成します。
次に、unpack
コマンドを使用することにより、リモート・マシン上に管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリを作成できます。
unpack
コマンドを使用すると、既存のテンプレートに定義されているデフォルト設定を使用して、そのテンプレートから1つのステップでドメインを素早く作成できます。ドメインを作成する際、unpack
には構成ウィザードやWLSTと同じようなカスタマイズ・オプションは用意されていません。ただし、ドメイン・テンプレートでunpack
コマンドを使用すると、次のことを行えます。
テンプレートに定義されているデフォルトの管理ユーザーのパスワードを変更します。
デフォルトの管理ユーザーのパスワードがテンプレートにすでに指定されている場合に、管理ユーザーを追加します。
ドメインのJDKと起動モードを指定します。
アプリケーション・ディレクトリがテンプレートによってサポートされている場合、そのディレクトリを指定します。
pack
コマンドで作成した管理対象サーバー・テンプレートを基に、unpackを使用して管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリを作成することもできます。管理対象サーバーでは管理サーバーに定義されている設定を使用するため、JDKまたは起動モードの変更、管理ユーザーの追加、または管理者パスワードの変更はできません。
注意: unpack を使用してドメインを拡張することはできません。 |