Oracle Order Managementインプリメンテーション・マニュアル リリース11i B25742-01 | ![]() 目次 | ![]() 戻る | ![]() 次へ |
クイック受注では、簡素化された入力ウィンドウの使用により、データ入力量と入力時間が削減されます。簡易検索機能を使用して顧客データを検索できるため、様々なフィールドを検索して顧客情報を受注に含めることができます。ヘッダーと明細は、同じウィンドウ内に表示されます。「明細詳細」リージョンでは、価格と有効数量の検証に加えて、関連品目を追加したり、明細上の既存品目をアップセルできます。
クイック受注は、ユーザー・インタフェースをビジネス・フローのニーズにあわせて構成し、ユーザーが最小限のトレーニングで直観的に入力できるようにするために使用します。キーボード・ホットキーを作成したり、フォルダ機能を使用してキー入力を減らすようにウィンドウのボタンを構成できます。他のウィンドウへのナビゲーションの必要性が減ることでデータ入力が短縮されます。価格設定および自動データ・リフレッシュ処理をはじめとする受注処理の間は、処理を遅延させることができます。
このインタフェースは最小限のデータ入力とタイム・ラグで受注を入力できるように設計されています。次の特徴と機能が提供されます。
フォルダ機能を使用してヘッダーおよび明細の両方の列およびタブを表示または非表示にする構成可能なユーザー・インタフェース
処理の実行方法を構成する機能
ヘッダーと明細を単一の全画面に表示
単一画面上に明細と明細詳細を表示する新規アイコンの有効化可能
ユーザーが選択可能な関連品目/アップセル/相互販売の使用
ユーザーが選択可能な価格調整
受注品目および任意の品目に対する価格、有効数量および関連した価格分岐の表示
モデル・オプションの構成
入力処理中に、またはユーザーの指示で価格設定エンジンをコールするかどうかを選択する機能
受注品目または既存受注上の品目に対するサービス明細の関連付け
「顧客の検索」ウィンドウを有効化して選択内容を直接受注に挿入する新規アイコン
「明細詳細」リージョンへのナビゲート時に開く必要がある「優先明細詳細」リージョンの構成
クイック受注機能を使用可能にするために必要な設定手順はありません。ユーザー・インタフェースの構成を支援するフォルダ拡張があります。リリース11iの既存の受注はすべて、この機能を使用して既存の受注ウィンドウの場合と同様に問合せおよび変更できます。それ以前の既存の受注はすべて、このウィンドウから既存の受注ウィンドウで現在サポートされているのと同様に問合せおよび変更できます。クイック受注ウィンドウでは、現在のところ大量選択と税金詳細の表示はサポートされていません。これらの機能を実行するには「受注」ウィンドウを使用してください。予定作成オーガナイザと品目検索はサポートされていません。
OM: サイト・レベルの受注入力値におけるデフォルトの価格設定の遅延
このプロファイルは、「価格設定の遅延」のデフォルト設定を制御します。オプションは「Yes」または「No」です。この値は新規セッションの開始時にプロファイルから読み取られますが、ユーザーが直接「価格設定の遅延」を有効にできます。
OM: ユーザー・インタフェース「価格設定の遅延」
このプロファイルは、明細入力中に価格設定を遅延するかどうかを決定します。オプションは「保存する価格設定を遅延」および「No」です。「保存する価格設定を遅延」の場合、価格設定は明細の保存時に実行されます。明細レベルの価格設定は抑止されます。「No」を選択した場合、価格設定は遅延されません。
OM: クイック受注フォーム自動リフレッシュ。サイト, アプリケーション, LOV
このプロファイルは、変更があったときのウィンドウの自動リフレッシュを制御します。これにより、表示の即時更新が可能になります。オプションは、「明細」、「明細詳細」または「両方」です。
OM: Configuratorの使用
Advanced Configurator製品がインストール済で「OM: Configuratorの使用」プロファイルが「Yes」に設定されている場合、「コンフィギュレータ」ボタンを選択すると「コンフィギュレータ」ウィンドウが表示されます。「No」に設定されている場合は、明細詳細のオプション・セクションが表示されます。「コンフィギュレータ」ボタンを選択すると、モデル品目のオプション・セクションに移動します。
OM: 関連品目および手動代替の有効化
このプロファイルにより、関連品目を使用している場合に「明細詳細」リージョンでの関連品目の選択が可能になります。
価格設定の遅延
この機能を使用すると、明細レベルでの価格設定を遅延できます。「単価」、「販売単価」は、明細入力時および明細からのナビゲート時には表示されません。受注および明細の価格は、明細の保存時に設定されます。この機能は、「明細」ウィンドウに表示される「価格設定の遅延」チェック・ボックスで制御できます。
クイック受注入力ウィンドウの「明細詳細」のオプション
「明細詳細」の「オプション」リージョンには、「オプション番号」、「品目」、「品目摘要」、「単位」および「数量」の各フィールドがあります。「オプション」および「区分」は作成後にこのウィンドウに表示されます。「オプション番号」はシステムにより生成されるもので、構成の保存時にシステムが割り当てる実際のオプション番号でない場合があります。これは、表示目的で割り当てられる順序番号です。数量はモデル明細で入力された値にデフォルト設定されます。
自動リフレッシュ
「問合せ整合の切替え」チェック・ボックスが選択されている場合、新規作成されたオプション明細は、カーソルがその明細に移動したときにただちに明細ブロック内に表示されます。選択されていない場合、オプションは保存されます。明細に移動しても使用可能なオプションが明細リージョンにただちに表示されることはありません。表示するには手動で再度問い合せる必要があります。
Oracle Applicationsでフォルダを作成および管理して、各種フォームに表示されるデータのレイアウトをカスタマイズする方法は、『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』を参照してください。
クイック受注はフォルダ対応ですが、クイック受注のフォルダ機能ではヘッダーおよび明細の両方で追加のタブを表示できるため、どの「明細詳細」リージョンの表示が必要かを選択できます。フォルダは、どの特定の処理をボタンとして使用可能にするかを選択するよう構成できます。
フォルダは、クイック受注のヘッダーおよび明細リージョンごとに個別に拡張できます。
ヘッダー・レベルのフォルダ拡張で可能な事項は、次のとおりです。
「受注」タブの表示
「処理」ボタンの表示およびユーザー・プロンプトの変更
各種処理に対するアクセス・キーの割当
明細レベルのフォルダ拡張で可能な事項は、次のとおりです。
「明細タブ」の表示
「オプション」または「価格設定および有効数量」などの明細レベルの詳細リージョンの表示
ユーザーが「明細詳細」リージョンにナビゲートしたときに表示されるデフォルト・リージョンの選択
受注タブ
この機能を使用すると、「その他」チェック・ボックスを選択してフォルダを保存することにより「その他」タブを表示できます。このフォルダは、デフォルトのフォルダとしてオープンするように保存できます。この場合、フォームが起動したときに常にこのフォルダが自動的にオープンします。
構成ボタン
どの特定の処理を処理ボタンとして表示するかを選択できます。ヘッダーおよび明細から現在使用可能なすべての重要な処理がシードされ、ボタンとして表示するように選択できます。最大8個のボタンが表示できます。必要に応じて、カスタム・プロンプトとアクセス・キーを指定できます。アクセス・キーがすでに他のボタンで使用されている場合、ここで指定したアクセス・キーは無視されます。構成ボタン機能は、「ヘッダー」に対するフォルダの作成時にのみ有効になります。
注意: ユーザーがヘッダー・リージョンに対してフォルダを構成すると、「明細タブ」、「明細詳細」セクションおよび「デフォルト・リージョン」の値リストは無効になります。
クイック受注に対するヘッダー・レベルのフォルダ機能の設定
上の図は、「その他」タブがヘッダーに表示されるヘッダー・レベルのフォルダ構成を示しています。「処理」ボタンは、「コンフィギュレータ」、「価格設定/有効数量」、「価格調整」および「受注の価格設定」がボタンとして表示されるように構成されています。「処理」はボタン表示の対象としては選択されていません。
「価格調整」には「値引」というユーザー・プロンプトがあり、フォルダの起動時に「値引」と表示されます。
「受注の価格設定」および「価格調整」は、アクセス・キーがそれぞれ「P」と「D」のボタンとして表示されるように選択されています。
明細タブ
明細レベルでフォルダ拡張を使用すると、次の追加タブを選択して表示できます。
価格設定
所在地
出荷
返品
サービス
その他
上に示したタブは、対応するチェック・ボックスを選択してフォルダを保存することにより表示できます。このフォルダは、デフォルトのフォルダとしてオープンするように保存できます。この場合、フォームが起動したときに常にこのフォルダが自動的にオープンします。
明細詳細 (リージョン)
フォルダは、次の明細詳細(リージョン)の表示を制御するために使用できます。
オプション
サービス
調整
関連品目
価格設定/有効数量
「明細詳細の展開」モードに切り替えたときに表示されるデフォルトの「明細詳細」リージョンを選択できます。
クイック受注に対する明細レベルのフォルダ機能の設定
上の図は、「価格設定」および「所在地」の明細タブのみが表示されるように構成された明細レベルのフォルダを示しています。その他の「出荷」、「返品」、「サービス」および「その他」などの明細タブは、チェックされていないためこのフォルダの起動時には表示されません。
このフォルダでは、「オプション」、「サービス」、「調整」、「関連品目」および「価格設定/有効数量」タブがすべてチェックされているので、明細詳細(リージョン)をすべて表示できます。
ウィンドウの最下部にあるのは、「デフォルト・リージョン」フィールドです。前述した様々な「明細詳細 (リージョン)」が値リストで選択できます。この場合、「オプション」がデフォルトのリージョンとして選択されています。
注意: 「受注タブ」セクションおよび「構成ボタン」リージョンは、明細リージョンのフォルダを構成するときは使用不可になっています。「明細詳細」リージョンで選択されていない値を「デフォルト・リージョン」の値リストで選択した場合、フォルダは保存されません。「コンフィギュレータ」ボタンを選択したときに起動する「構成」ウィンドウは、Oracle Order Management ConfiguratorとOracle Configuratorのどちらを使用しているかにより異なります。Oracle Order Management Configuratorを使用している場合、「オプション」チェック・ボックスを選択してください。選択しないとアプリケーションはエラーになります。このチェック・ボックスは、Oracle Configuratorを使用している場合は使用不可になっています。
最大数受注インポートにより、基本処理を必要とする大量処理ユーザーの受注インポートのパフォーマンスが改善されます。
最大数受注処理(HVOP)は、Oracle8で導入された最大数処理機能を利用しています。HVOPでは、メモリー・キャッシングを最大限に使用しており、いくつかの処理操作がバルク使用可能です。記帳済ステータスでインポートされた明細の場合、明細を出荷にインタフェースするパフォーマンスも向上します。全数出荷の場合には、出荷の明細からOrder Managementへのインタフェース・パフォーマンスが向上します。
最大数受注処理(HVOP)の価格設定統合にはJava価格設定エンジンも利用されています。これは最適パフォーマンスに必要です。詳細は、『Oracle Pricing Implementation Guide』を参照してください。
注意: Java価格設定エンジンは、Approved Strategic Implementation Programの場合にのみ使用できます。
特定の機能は「最大数受注インポート」に対してバルク使用可能になっておらず、HVOP用に最適化されていません。該当する機能は、次のとおりです。
ワークフロー統合
ワークフロー経由の予定作成(自動予定作成はバルク使用可能)
与信チェック機能はHVOPによりサポートされますが、パフォーマンス向上のための最適化はされていません。
最大数受注処理は、受注インポート経由で作成された受注(EDI受注を含む)に対して実行できます。最大数受注処理では、サポートされている受注エンティティの作成がサポートされます。これには、受注全体、つまり「受注ヘッダー」、「受注明細」、「受注価格調整」/「明細価格調整」の作成が含まれます。「記帳済」ステータスでインポートされた明細は「出荷インタフェース」に対してバルク使用可能で、これは明細フローが出荷に到る時間が短縮されることを意味します。
価格設定の統合のパフォーマンスは、HVOP受注インポートを使用してOrder Managementに取り込まれた受注に対して最適化されています。また、大量処理ユーザーが使用する多くの価格設定機能に対して最適化されています。
参照: 『Oracle Advanced Pricingインプリメンテーション・マニュアル』のOracle Pricingの設定に関する項
HVOP受注インポートを使用する場合
出荷に対する明細のインタフェースは、現在はHVOP受注インポートを使用して最適化されています。一般的な明細フローを使用する場合、明細は入力および予定作成の後で出荷に対してインタフェースされます。HVOP出荷インタフェースを使用しない場合、個々の明細ワークフローがひとつずつ出荷とインタフェースします。しかし、予定作成済明細をHVOP受注インポートを使用して「記帳済」ステータスでインポートすると、バルク処理によってすべての明細が出荷とインタフェースされます。出荷とインタフェースされた明細は、ピック出荷などが可能になります。
HVOPを使用しない場合
明細に対しては、出荷後にOrder Managementに対して逆向きにインタフェースするパフォーマンスの最適化もあります。たとえば、出荷後に、出荷情報を使用して受注明細が更新されます。明細の全数が出荷されると、出荷から受注管理インタフェースへのパフォーマンスが最適化されます。最適化が発生するのは、手動で出荷確認する場合か、トリップ/ストップ・インタフェース・コンカレント・プログラムを実行する場合のいずれかです。
次に、最大数受注処理でサポートされている機能を示します。
自動予定作成
記帳
記帳済明細の出荷へのインタフェース
手動の価格調整
受注作成
LADおよび確約日の予定作成パラメータ
出荷可能フロー
標準品目およびキット
価格設定機能(『Oracle Pricing Implementation Manual』を参照)
次に、最大数受注処理でサポートされていない機能を示します。
顧客の追加
記帳以外の処理要求
ATO品目
監査証跡
自動添付
取引約定
キット以外の構成
クレジット・カードによる受注
DBIキー取引日
直接出荷
最終顧客
無欠番受注採番
価格設定属性のインポート
挿入ベースの制約
社内受注
iPayment統合
MACD(移動、追加、変更、切断)
複数支払と一部支払
価格設定属性、クーポンおよび販促請求
見積処理
包括営業基本契約に対するリリース
予約
返品
サービス品目
セット - 到着、出荷、履行
請求前の税金計算
更新/削除
デフォルト・ソースと階層の指定のためのデフォルティング・フレームワークの使用
バージョン作成
サポートされていない機能を使用する必要がある場合は、明細に対する標準の受注インポートを使用してください。
最大数受注では、次のタイプの品目を処理できます。
標準の非ATO品目
キットおよび展開品目
「受注の記帳」要求を伴う最大数受注処理を使用して作成される受注は、記帳を検証して記帳済として作成されます。価格設定は記帳イベントに基づいて行われます。記帳フェーズに関連付けられたモディファイアがこれらの受注について評価されます。
与信チェックはサポートされていますが、最適化されていません。リアルタイムの与信チェックまたは事前計算済債務機能を使用した与信チェックのいずれかを使用できます。パフォーマンスを向上させるには事前計算済債務機能を使用します。また、HVOPを使用したリアルタイムの与信チェックは、HVOPにおけるコミット境界がバッチ・サイズに依存するため、複数スレッドでは正確でない場合があります。バッチがコミットされる前にいくつかの受注が処理される可能性があり、その場合、その時点で他のスレッドで処理中の受注明細が与信債務の計算に含まれないことがあります。
自動予定作成は最大数受注処理用に最適化されています。ワークフローを経由した標準の予定作成を実行できますが、最大数受注処理用には最適化されていません。
自動予定作成では、現在、予約時間フェンスはサポートされていません。予定日が予約時間フェンス内に入ったときに警告メッセージが挿入されます。また、明細は予定作成されますが予約はされません。
注意: 最大数インポートでは、サポートされている品目タイプである標準の非ATO品目と展開品目を伴うキットの両方に対して自動予定作成をサポートしています。標準のインポートでは標準の非ATO品目に対してのみ自動予定作成がサポートされます。
与信チェックは、リアルタイムの与信債務または事前計算済の債務を計算するように設定できます。最適のパフォーマンスを得るためには、事前計算済の債務機能を使用します。また、リスクの高い顧客に対する与信チェックの使用制限も検討してください。
このソフトウェアでは、受注の営業担当に対して100%の販売実績が作成されます。受注明細の場合、営業担当が受注ヘッダーと一致する場合は明細レベルでの販売実績は作成されません。営業担当が異なる場合、明細の営業担当に対して100%の販売実績、受注ヘッダーの営業担当に対して100%の販売実績を生成します(これが標準の受注入力の方法です)。最大数受注処理の場合、販売実績インタフェース表内のデータは処理されません。
保留ソースを評価して、該当する受注/受注明細を自動的に保留できます。
最大数受注インポートでは、「値引」、「運送費」および「追加料金」のタイプの手動の価格調整のみがサポートされています。自動調整にはこのような制限はありません。最大数インポート中に受注の価格設定を行う場合、すべてのタイプの自動調整を定義して適用できます。
最大数受注インポート時に税金計算はありません。このモードでインポートされる受注明細には税額は表示されません。したがって、税金計算を必要としない売掛管理取引タイプの明細取引タイプまたは請求時に税金計算が実行される受注取引タイプのみを使用できます。
基本価格設定および拡張価格設定の両方が最適化されています。最大数受注の顧客が頻繁に使用する次の機能が最適化されています。
値引
追加料金
運送費および特別手数料
静的および動的算式
GSA価格設定
サポートされていない機能としては、価格設定属性、販促請求およびクーポンがあります。
参照: 『Oracle Advanced Pricingインプリテーション・マニュアル』
最大数受注処理を使用して作成された受注では、顧客には未知であり、そのために送信できない属性に対してデフォルト設定が行われます。これらの属性は、2つまたは3つのソースの固定階層を使用してデフォルト設定されます。この要件は、EDIのニーズに基づいています。
受注を正常に処理するために必要な特定のキー属性は、「デフォルティング使用可?」パラメータの設定とは関係なくデフォルト設定されません。後述する表は、これに関する詳細を示しています。
請求先と支払条件はヘッダーからデフォルト設定されますが、明細レベルでは行われません。これは与信チェックを簡素化するために行われるもので、ヘッダーと異なる請求先または支払条件の明細がある受注はエラーになることを意味しています。
後述する2つの表に、デフォルト設定される個々の属性と、各属性に使用される固定ソースおよび階層を示します。
受注ヘッダーのデフォルト・ソース
基本契約: 支払条件などの価格設定属性が基本契約上で同一の設定になるようにするためのものです。
請求先: 価格表、支払条件および受注タイプなどの請求/価格設定属性用です。
出荷先: FOB、出荷方法および受注タイプなどの出荷属性用です。
受注タイプ: 主要デフォルト・ソースで、受注に関する属性のほとんどがデフォルト設定されるように設定できます。
受注明細のデフォルト・ソース
品目: 基準単位および倉庫など特定のデフォルト設定は、最初に品目から取得されます。
出荷先: FOB、出荷方法およびソース・タイプなどの出荷属性用です。
受注ヘッダー: 主要デフォルト・ソースで、「請求先」、「基本契約」または「受注タイプ」からデフォルト設定を行う必要があるときの間接ソースにもなります。
受注明細に対して他にサポートされているソースはありません。
顧客が必要な属性をすべて提供している場合は、デフォルト設定をオフにできます。これは、「デフォルティング使用可?」パラメータを使用して実装されています。
注意: 最大数受注処理では、属性のデフォルト設定に標準の受注管理デフォルティング・フレームワークとは異なるデフォルト設定方法が使用されています。これは、限られた数のソース属性から固定階層を使用してデフォルト設定されます。ただし、受注が作成された後は、属性に対する更新により依存する属性の消去やデフォルトの再設定が発生する場合には標準の受注管理デフォルティング・フレームワークで設定されたルールが使用されます。バルク処理で使用される固定のデフォルト設定階層が標準のデフォルティング・フレームワークでシードされたルールを反映している場合がほとんどであっても、場合によっては、更新では異なる値がデフォルト設定されていることがあります。
デフォルト設定の詳細
最大数受注処理では、「デフォルティング使用可?」パラメータが「Yes」に設定されている場合、ある程度限定的なデフォルト設定が行われます。次の各表に、デフォルト設定される属性と、そのソースを示します。
注意: 次の各表の「最大数受注処理でデフォルティング使用可」欄に「No」が設定されている属性は、「デフォルティング使用可?」パラメータの設定に関係なくデフォルト設定されません。たとえば、「出荷先」、「請求先」、「出荷先担当」、「請求先担当」などは受注ヘッダー上でデフォルト設定されません。このため、必要に応じてユーザーがインタフェース表にこれらの値を指定する必要があります。
次の各表の「必須かどうか」欄に「Yes」が示されているフィールドは必須フィールドです。「デフォルティング使用可?」パラメータの値によっては、インタフェース表のこれらのフィールドの一部または全部に値を指定することが必要な場合があります。たとえば、受注ヘッダーでは、常にインタフェース表の「出荷先」と「請求先」に挿入する必要があります。これは、最大数受注処理ではこれらがデフォルト設定されないためです。ただし、「免税」の値は「デフォルティング使用可?」パラメータが「No」に設定されている場合にのみ指定します。「デフォルティング使用可?」パラメータが「Yes」に設定されている場合は、プログラムによって「標準」という一定値が供給されます。
また、標準受注インポートでデフォルト設定されるその他の非必須フィールドでも、これらのフィールドの値を使用して受注が作成される場合にはバルク・インポート用にインタフェース表に値を指定する必要があります。
その他、次に示す価格設定機能はサポートされますが、使用する場合、価格設定では最適化されたコード・パスは使用されません。
値引
追加料金
運送費および特別手数料
静的または動的算式
GSA価格設定
販促品
条件代替
品目のアップグレード
限度処理
キャッチ・ウェイト価格設定
価格設定属性
販促請求
クーポン発行
属性のソーシングはある程度制限されています。これは、受注の発行がデータベースへの転記の前に行われるためです。
一部の機能はHVOP受注インポートでサポートされていますが、最適化されていません。「与信チェック」が一例です。リスクの高い顧客に与信チェックを限定できる場合は、パフォーマンスを向上させることができます。
どの明細がHVOP受注インポートによりインポートされたかを解析すると役に立ちます。たとえば、明細の15%のみに記帳時の税金計算が必要な場合は、これらの明細を標準の受注インポートを使用してインポートし、残りの明細はHVOP受注インポートで処理することを検討します。
HVOPインタフェース表に予定日を挿入することで、明細の自動予定作成が可能です。この予定作成方法は、通常、ワークフローを使用して個々の明細の予定を作成するよりもパフォーマンスがよくなります。
また、記帳済のステータスで明細をインポートできるかどうかを検討します。インポートできる場合、出荷インタフェースを経由して明細のパフォーマンスを向上させることが可能です。
HVOP価格設定統合のパフォーマンスを最適化するには、サポートされている機能とJava価格設定エンジンを使用します。
明細が前述のサポートされていない価格設定機能のひとつを使用してインポートされた場合、明細全体はインポートされますが価格設定関連のパフォーマンスは認識されません。サポートされている機能を使用した明細にHVOP受注インポートのバッチを実行できるかどうかを評価する必要があります。この方法で、より高いパフォーマンスを得ることができます。
デフォルト設定可能な属性 | 最大数受注処理でデフォルティング使用可 | 最大数受注処理におけるデフォルト・ソース | 必須かどうか |
---|---|---|---|
会計基準 | Yes | 1. 基本契約 2. 受注タイプ | No |
基本契約 | No | N/A | No |
担当 | No | N/A | No |
換算レート日 | No | N/A | No |
換算タイプ | Yes | 受注タイプ | No |
クレジット・カード失効日 | No | N/A | No |
クレジット・カード保有者名 | No | N/A | No |
クレジット・カード番号 | No | N/A | No |
通貨 | No | N/A | Yes(入力済受注の場合) |
顧客 | No | N/A | Yes(記帳済受注の場合) |
顧客発注 | No | N/A | No |
搬送先担当 | No | N/A | No |
搬送先組織 | No | N/A | No |
需要区分 | Yes | 1. 出荷先 2. 受注タイプ | No |
最早出荷予定制限 | No | N/A | No |
FOBポイント | Yes | 1. 出荷先 2. 受注タイプ | No |
運送条件 | Yes | 1. 出荷先 2. 受注タイプ | No |
請求先 | No | N/A | Yes(記帳済受注の場合) |
請求先担当 | No | N/A | No |
請求ルール | Yes | 1. 基本契約 2. 受注タイプ | No |
最遅出荷予定制限 | Yes | 出荷先 | No |
受注日タイプ・コード | Yes | 出荷先 | No |
受注タイプ | Yes | 1. 請求先 2. 出荷先 | Yes(入力済受注の場合) |
受注日 | Yes | システム日付 | Yes(記帳済受注の場合) |
梱包指示 | No | N/A | No |
支払条件 | Yes | 1. 基本契約 2. 請求先 | Yes(記帳済受注の場合) |
価格表 | Yes | 1. 基本契約 2. 請求先 | Yes(記帳済受注の場合) |
価格設定日 | Yes | システム日付 | |
要求日 | Yes | システム日付 | |
販売チャネル | No | N/A | No |
営業担当 | No | N/A | Yes(記帳済受注の場合) |
出荷先 | No | N/A | Yes(記帳済受注の場合) |
出荷先担当 | No | N/A | No |
出荷許容範囲上限 | Yes | 出荷先 | No |
出荷許容範囲下限 | Yes | 出荷先 | No |
出荷優先度 | Yes | 受注タイプ | No |
出荷指示 | No | N/A | No |
出荷方法 | Yes | 1. 出荷先 2. 受注タイプ | No |
免税 | Yes | 定数: 標準 | Yes(記帳済受注の場合) |
免税番号 | No | N/A | No |
免税事由 | No | N/A | No |
倉庫 | Yes | 1. 出荷先 2. 受注タイプ | No |
次の表は、デフォルト設定される明細属性と、そのソースを示します。
デフォルト設定可能な属性 | 最大数受注処理でデフォルティング使用可 | 最大数受注処理におけるデフォルト・ソース | 必須かどうか |
---|---|---|---|
会計基準 | Yes | 1. 品目 2. 受注ヘッダー | No |
基本契約 | No | N/A | No |
価格の計算 | Yes | 1. 定数 = Yes | No |
取引約定 | No | N/A | No |
顧客発注 | No | N/A | No |
顧客発注明細番号 | No | N/A | No |
搬送先担当 | No | N/A | No |
搬送先組織 | No | N/A | No |
需要区分 | Yes | 1. 出荷先 2. 受注ヘッダー | No |
出発計画要 | No | N/A | No |
最早許容日 | No | N/A | No |
FOBポイント | Yes | 1. 出荷先 2. 受注ヘッダー | No |
運送条件 | Yes | 1. 出荷先 2. 受注ヘッダー | No |
グレード | No | N/A | No |
請求先 | Yes | 受注ヘッダー | Yes(記帳済明細の場合) |
請求先担当 | No | N/A | No |
請求ルール | Yes | 1. 品目 2. 受注ヘッダー | No |
品目識別子タイプ | Yes | 出荷先 | No |
品目改訂 | No | N/A | No |
最遅許容日 | No | N/A | No |
明細タイプ | Yes | Order Type.Outbound Line Type(バルクでは標準明細のみがサポート) | Yes(入力済明細の場合) |
受注数量単位 | Yes | Item.Primary UOM | Yes(記帳済明細の場合) |
受注数量 | No | N/A | Yes(記帳済明細の場合) |
梱包指示 | No | N/A | No |
支払条件 | Yes | 受注ヘッダー | Yes(記帳済明細の場合) |
価格表 | Yes | 受注ヘッダー | Yes(記帳済明細の場合) |
価格設定日 | Yes | システム日付 | No |
確約日 | No | N/A | No |
要求日 | Yes | システム日付 | No |
返品事由 | No | N/A | No |
営業担当 | Yes | 受注ヘッダー | No |
予定到着日 | No | N/A | No |
予定出荷日 | No | N/A | No |
第2数量 | No | N/A | No |
第2単位 | No | N/A | No |
サービス期間 | No | N/A | No |
サービス参照タイプ・コード | No | N/A | No |
サービス開始日 | No | N/A | No |
出荷先 | Yes | 受注ヘッダー | Yes(記帳済明細の場合) |
出荷先担当 | No | N/A | No |
出荷許容範囲上限 | Yes | 1. 品目 2. 出荷先 3. 受注ヘッダー | No |
出荷許容範囲下限 | Yes | 1. 品目 2. 出荷先 3. 受注ヘッダー | No |
出荷優先度 | Yes | 受注ヘッダー | No |
出荷指示 | No | N/A | No |
出荷方法 | Yes | 1. 出荷先 2. 受注ヘッダー | No |
ソース・タイプ | Yes | 定数 = 内部 | No |
保管場所 | No | N/A | No |
税コード | No | N/A | No |
税金日付 | No | N/A | No |
免税 | Yes | 受注ヘッダー | Yes(記帳済明細の場合) |
免税番号 | No | N/A | No |
免税事由 | No | N/A | No |
倉庫 | Yes | 1. 品目 2. 出荷先 3. 受注ヘッダー | No |
インタフェース表に値フィールドが提供されている場合、最大数インポートでは、それらの値をIDに変換してインタフェース表上のIDフィールドを直接更新します。IDフィールド内に値がある場合はその値が優先され、対応する値フィールドは処理で使用されることはありません。
注意: 受注のインポートに失敗したためにインタフェース表の値フィールドの一部を訂正する場合、インタフェース表上の対応するIDフィールドを消去する必要があります。たとえば「出荷先事業所」フィールドを訂正する場合、出荷先IDの値がNULLであることを確認してください。
エラー・メッセージ出力ファイルでは、次のタイプのエラーが示されます。
検証エラー
サポート対象外の機能のエラー
予期せぬエラー
出力ファイルでは、どの受注のインポートが失敗したかを識別する受注参照も示されます。検証エラーまたはサポート対象外の機能のエラーの場合は、1つ以上の受注のインポートが失敗しても他の受注は正常にインポートされることがあります。予期せぬエラー(メモリー・エラー、表領域の拡張不能など)の場合はすべての受注のインポートが失敗します。予期せぬエラーが発生した場合、バッチ内のすべてのレコードにエラーのマークが付けられます。このエラーは、最大数受注処理のために再度レコードを送信する前に消去する必要があります。
次のタイプのエラーは、エラー・カウントには示されません。
更新
削除
インタフェース表に渡された手動価格設定属性
インタフェース表に渡された手動販売実績
インタフェース表に渡された手動予約
記帳以外の処理要求
インタフェース表に入力します。
簡素化されたデフォルト・ルールで十分かどうかを評価します。十分な場合は、そのルールを使用して必要な値を指定します。
デフォルト・ルールが十分でない場合は、ルールをオフにしてインタフェース表に属性値を直接指定します。
注意: 「QP: 最大数受注処理承諾」プロファイル・オプションは、ユーザーが設定することはできません。「QP: QPクオリファイアの非正規化データの保守」価格設定コンカレント・プログラムを実行した結果として設定されます。このプログラムは、更新タイプがHVOP_Pricing_Setupの「最大数受注処理プロファイルの更新」プロファイルを使用して実行する必要があります。