Oracle E-Business Suite リリース11iから12.2へのアップグレード・ガイド E51767-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章の内容は次のとおりです。
この項では、アップグレードの必須タスクに関する全般的なチェックリストを示し、手動アップグレード・スクリプト (TUMS) を説明します。TUMSでは、現行の構成が検査され、指示に含まれるタスクのうち完了する必要があるタスクと無視してもよいタスクを示す詳細レポートが作成されます。
残りのアップグレード準備タスクを進める前に、11i.AD.I.7ミニパックを適用しておく必要があることを示すリマインダも記載されています。
注意: 第1章のビジネスへの影響および機能変更の情報をまだ確認していない場合は、開始前に確認してください。付録E、付録F、付録Gおよび付録Iのタスクには、システム停止時間の短縮とデータ移行の検証に役立つ情報が記載されているため、DBAとアプリケーション担当者がその内容をよく理解しておくことが特に重要です。
11i.AD.I.7の適用 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
まだ適用していない場合は、すべてのアプリケーション層ノードに11i.AD.I.7ミニパックを適用します。リリース12.2にアップグレードするには、このミニパックがシステム上に適用されている必要があります。
注意: 『About Oracle Applications DBA Minipack 11i.AD.I.7』 (Doc ID: 233044.1) を参照してください。
TUMSユーティリティの実行 (推奨)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
TUMSレポートには、システムに適用されないためアップグレードから省略できるタスク (使用しない製品の必須タスクや適用済のパッチを適用するための必須タスクなど) がリストされます。TUMSはパッチに同梱されており、システムの検査とレポートの作成に必要なスクリプトが提供されます。アップグレードを開始する前に、TUMSレポートを作成して確認することをお薦めします。
TUMSパッチをダウンロードして適用します。
パッチ17199711をダウンロードし、リリース11iのAPPL_TOP上の管理サーバー・ノードに適用します。このパッチには、TUMSレポート (tumsr12.html) の生成に必要なスクリプト (adtums.sql) が同梱されています。
TUMSレポートを生成します。
レポートを生成するには、次のコマンドを実行します。
UNIX
$ cd $AD_TOP/patch/115/sql
$ sqlplus <APPS username> / <APPS password> @adtums.sql <DIRECTORY>
Windows:
C:\ > cd %AD_TOP%\patch\115\sql
C:/ > sqlplus <APPS username> / <APPS password> @adtums.sql <DIRECTORY>
<DIRECTORY>値には、レポートの書込み先ディレクトリのフルパスを入力します。TUMSでレポートを書き込むには、このディレクトリがinit.oraファイルのUTL_FILE_DIRパラメータにリストされている必要があり、適切なWRITE権限が必要です。
レポートを確認します。
tumsr12.htmレポートには、インストール環境に適用されないステップ (このマニュアルではTUMSステップ・キーで識別) がリストされます。このレポートにリストされたステップは、無視しても問題ありません。
これらの一般的なタスクはすべてのシステムに関係します。この章で説明する製品固有のタスクに進む前に完了する必要があります。この項で説明するステップは既存のシステムの稼働中に実行できます。次のデータベースおよびシステム管理タスクを完了する前に、12.1.1アップグレード・ガイドに記載されているように、必要な事前アップグレード・パッチをマージして適用します。
データベース、アプリケーションおよびカスタマイズのバックアップ (推奨)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
Oracle E-Business Suiteデータベースのコールド・バックアップを作成します。アップグレード・プロセス中に問題が発生した場合は、バックアップを使用してデータベースをリストアできます。
注意: データベースの停止にはNORMALオプションを使用します。IMMEDIATEまたはABORTオプションを使用すると、データベースをバックアップからリストアできない場合があります。
データベース・ファイルのみでなく、APPL_TOP、製品のカスタマイズおよびカスタマイズしたヘルプ・ファイル (HTML形式) もバックアップします。
注意: アップグレード・プロセスでは、カスタマイズは保存されません。アップグレード後にカスタマイズを再適用できるように、カスタマイズしたファイルをすべてコピーして安全な場所に保管する必要があります。
カスタマイズに関するアップグレード計画の準備 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
システムをビジネス用にカスタマイズしている場合があります。カスタム・データベース・オブジェクトをアップグレードする前に、次の重要な考慮事項を確認してください。
Oracle E-Business Suite開発者ガイドには、カスタム・データベース・オブジェクトのアップグレードに関連するネーミング標準と問題に関する広範な指示が記載されています。アップグレードを開始する前に、この情報をよく理解してください。
テスト・アップグレードを数回実行し、カスタム・データベース・オブジェクトに対する影響を追跡します。
Oracleオブジェクト名と競合しないように、作成したアプリケーション接頭辞を使用してカスタム・データベース・オブジェクトを名称変更します。
注意: アップグレード前にカスタム・データベース・オブジェクトに対する影響をテストしないと、機能が失われることがあります。
システムのカスタマイズによっては、必要に応じて次のタスクも実行する必要があります。
CUSTOM.pllのバックアップ・コピーを作成して、CUSTOMライブラリを保持します。このコピーを後からアップグレード・プロセスで使用して、CUSTOMライブラリをリリース12.2に移行できます。
Oracle Forms 6iでフォームをカスタマイズした場合は、アップグレード後にOracle Forms 10gにアップグレードします。
複数組織アーキテクチャへの変換 (必須)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: FND_ENABLE_MULTI_ORG
複数組織アーキテクチャでは、すべてのOracle Applications間のパフォーマンス向上をサポートしています。また、複数組織アクセス管理もサポートしており、必要に応じてアプリケーションの職責で複数の営業単位にアクセスできます。このリリースでは、複数組織を有効化している必要があります。まだ実行していない場合は、ここで複数組織アーキテクチャに変換する必要があります。
複数組織に変換しても、複数営業単位または会計帳簿を使用する必要はありません。変換後には、この機能は将来いつでも使用できるようになります。
単一組織アーキテクチャから複数組織アーキテクチャに変換する場合は、次のステップを実行します。
営業単位を作成します。
プロファイル・オプション「MO: 営業単位」に作成した営業単位を割り当てます。
注意: 次のドキュメントを参照してください。『Use of Multiple Organizations (Multi-Org) in Release 11i』 (Doc ID: 210193.1) のリリース12での複数組織の使用に関する項、および『MOAC in Oracle Purchasing』 (Doc ID: 404800.1) 。HRMSユーザーは、『Setting Up Multiple Organizations for Oracle HRMS』 (Doc ID: 259546.1) も参照してください。
カスタム・スキーマ内のイベント・アラート・トリガーの削除 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
カスタム・スキーマ内のイベント・アラート・データベース・トリガーをすべて削除するには、$ALR_TOP/admin/sql (リリース11iシステム内) にあるalrdtrig.sqlスクリプトを実行します。アップグレード完了後に、トリガーを再作成します。
新旧の表領域のサイズ確認 (必須)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
十分な表領域を割り当てる必要があります。最大のOracle本番システム (oraprod) のアップグレードに基づくガイドラインについては、『Applications Release 12 Upgrade Sizing and Best Practices』 (Doc ID: 399362.1) を参照してください。
AD準備スクリプトの実行 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
Oracle Applications表領域モデル (OATM) 機能用にシステムを準備するには、いくつかの準備スクリプトを実行する必要があります。パッチ13435302をダウンロードして解凍します。READMEファイルに記載されている指示に従って、次のスクリプトを実行します。
adgncons.sql
このリリースの表領域モデル (OATM) は、製品提携ではなくデータベース・オブジェクト・タイプに基づいています。adgncons.sqlスクリプトを実行するとadcrtbsp.sqlが準備され、アップグレード中に追加される新製品を保持するようにデータベースが構成され、システムは新しい表領域モデルを使用するように切り替わります。
adcrtbsp.sql
adgncons.sqlにより生成されるこのスクリプトでは、新規表領域の作成、全APPSユーザーへの表領域の無制限な割当、正しいデータおよび索引表領域情報によるfnd_product_installation表の更新、全APPSユーザーへのデフォルト表領域の割当、fnd_product_groupsにあるnew_ts_modeフラグの「Y」への設定が実行されます。adcrtbsp.sqlによって行われるすべての変更および追加に十分なディスク領域があることを確認してください。
注意: オラクル社によるテストは、小規模システム (100GBのデータベースまたはVisionデータベース) の場合はエクステント・サイズ128KB、大規模な数TBのシステムの場合はエクステント・サイズ4から10MBで正常に完了しています。
adgrants.sql
(Windowsの場合はadgrants_nt.sql) アプリケーションに必要なSYS権限を付与し、SYSに必須ビューを作成します。
既存のオブジェクトから新規表領域モデルへの移行 (推奨)
準備スクリプトを実行すると、新製品についてのみ表領域が作成されてデータベース・オブジェクトが準備されます。ただし、既存のオブジェクトは自動移行されません。表領域移行ユーティリティを使用してこのステップでこの移行を実行することをお薦めします。このユーティリティではオンライン・パッチングを有効化した後の使用はサポートされていないため、環境がリリース12.2にアップグレードされた後に移行を実行することはできません。OATMにすぐに移行しない場合、表領域を個別に管理し続ける必要があります。詳細は、Oracle E-Business Suiteセットアップ・ガイド、リリース12.2、またはOracle Applicationsリリース12.2システム管理者ガイド - 構成を参照してください。
アップグレードのこの部分はすべてのシステムに適用されます。これらの一般的なタスクは、この章で説明する製品固有のタスクを実行する前に完了してください。
Alert
Oracle Alertに対して次のタスクを実行します。
Oracle Alert Eメール処理からワークフロー通知メーラーへの変換 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: FND_WORKFLOW_TASKS
Oracle Alertでは、以前のEメール実装が廃止され、アラートEメール・メッセージの送信と応答の処理にワークフロー通知メーラーが利用されます。以前のOracle AlertのEメール実装で送信されたアラートに対する着信応答はすべて、アップグレード前に完了している必要があります。
応答処理アラートを使用しており、Oracle Alertをワークフロー通知メーラーに変換していない場合は、このステップでリリース11iのAPPL_TOPにOracle Applications Technology 11i.ATG_PF.H Rollup 6 (パッチ5903765) を適用して変換する必要があります。この積上パッチにより、Oracle Alertでは新規アラートにワークフロー通知メーラーが使用されるようになりますが、変換前に送信された着信応答に対しては引き続きアラート応答プロセッサを実行できます。このような未処理応答がなくなるまでは、引き続き応答プロセッサを実行してください。
注意: 詳細は、『About Oracle Applications Technology 11i.ATG_PF.H Rollup 6』 (Doc ID: 444524.1) を参照してください。
Oracle XML Gateway
リリース12.2では、Oracle XML GatewayのWebサービスは、Oracle E-Business Suite Integrated SOA Gatewayサービス・プロバイダを介して有効化され、統合リポジトリから参照できます。Oracle XML GatewayのWebサービス機能の以前のリリース (http://<PAddress:port>/webservices/document/oracle/apps/fnd/XMLGateway?wsdlにあるWSDL説明によって識別可能) が利用されている場合、Oracle E-Business Suiteリリース12.2にアップグレードする前に最初にOracle SOA Suite 11gをインストールしてください。
注意: リリース12.2では、Oracle XML GatewayのWebサービスは、Oracle SOA Suite 11gおよびOracle Fusion Middleware Adapter for Oracle Applications (Oracle E-Business Suite Adapterとも呼ばれます) に対する製品依存性があるOracle E-Business Suite Integrated SOA Gatewayに依存します。
Oracle Application Object Library
GUESTアカウントが有効かつアクティブであり、GUESTアカウントのfnd_user USER_IDの値が6に設定されていることを確認してください。
これらのタスクは、Customer Relationship Management製品を使用している場合にのみ完了してください。
Channel Revenue Management
このタスクは、Channel Revenue Managementを使用している場合に実行してください。
CRM表からのすべてのGLインタフェース・データの処理
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
コンカレント・プログラム「OZF-TM: GLへ転送」を実行し、すべての達成割戻および要求インタフェース・データをCRMインタフェース表からGeneral Ledgerに転送します。12.2へのアップグレード後、これらのインタフェース表は廃止され、新しいSubledger Architecture関連のインタフェース表によって置き換えられます。
Incentive Compensation
これらのタスクは、Oracle Incentive Compensationを使用している場合に実行してください。
営業報酬プロセスの完了の確認 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: CN_PAYRN_REP_CHK
営業報酬設定データのアップグレード準備が完了していることを確認するには、パッチ4963569をダウンロードしてリリース11iのAPPL_TOPに適用します。このパッチには、スクリプトcnupgchk.sql ($CN_TOP/patch/115/sqlディレクトリにあります) が含まれます。このスクリプトを手動で実行します。これにより、必要な事前アップグレード・ステップを示すレポート・ファイルが作成されます。レポートのファイル名はcnupgchk.lstであり、データベースに対して定義されているutl_file_dir内の最初のディレクトリにあります。
レポートに表示されるエラーについては、次の改善策を提案します。
エラー | アップグレード前に実行する処理 |
---|---|
Calculation processes are not completed | すべての計算処理をアップグレード前に完了します。 |
The following is a list of payruns that have not been paid | リストされた支払実行をアップグレード前に支払います。 |
The following salesreps have calculated lines that are not posted | すべてのコミッション明細をアップグレード前に転記します。 |
There are non-zero posted transactions that are not loaded | すべての転記済取引をアップグレード前にロードして支払います。 |
The following salesreps have posted transactions that have not been paid | すべての転記済取引をアップグレード前に支払います。 |
The following salesreps have inconsistent data between commission lines and posted lines | リストされた不整合をアップグレード前に解決します。 |
Mobile Field Service
これらのタスクは、Oracle Mobile Field Serviceを使用している場合にのみ実行してください。
Mobile Field Service用データの同期化 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: CSM_SYNC_DATA
すべてのMFSユーザーは、アップグレードの開始前に、保留中の変更がすべてモバイル・サーバーと同期化されていることを確認する必要があります。アップグレードが完了するまでは追加変更を行わないでください。
SalesおよびTelesales
現在11.5.10.2CUリリース・レベルであるか、12.2リリースに対するアップグレード・タスクとして11.5.10.2CUにアップグレードした場合、次のように「as_accesses_all非正規化フラグの更新」要求セットを実行します。
「Oracle Sales管理者」職責で「コンカレント要求」->「実行」にナビゲートします。「as_accesses_all非正規化フラグの更新」要求セットを選択して実行します。
TeleService
これらのタスクは、Oracle TeleServiceを使用している場合に実行してください。
TeleServiceのプロファイル・オプションの設定 (必須)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
サービス・アップグレード・スクリプトは拡張されており、「サービス: アップグレード・リリース (開発使用のみ)」プロファイル・オプションの値に基づいて最も適切なアップグレード・パスを選択できます。このプロファイル・オプションの値は、アップグレード前の現行のサービス・バージョンを示します。アップグレードを実行する前に、このプロファイル値が11510に設定されていることを確認してください。
このプロファイル・オプションがない場合は、内部名CS_SR_UPDATE_RELEASEを使用して作成し、値がない場合はシステム・レベルで値を11510に設定してください。このガイドでは、MBLバージョン11iからアップグレードすることを想定しています。
これらのタスクは、システムで有効になっているFinancialsおよびProcurement製品に対してのみ完了してください。
カタログ・データ事前アップグレード・プロセス
iProcurementを11.5.10からアップグレードする場合は、この事前アップグレード・プロセスが必須です。このプロセスにより、アップグレード・プロセス中に実際に実行されるスクリプトが実行され、アップグレード中のパフォーマンス問題を防止できます。このプロセスでは、アップグレードの実際所要時間を短縮し、アップグレード・プロセスが円滑に実行されるように、バルクロードされたコンテンツが事前処理されます。このプロセスは複数回実行できます。例外が検出された場合は訂正し、例外が検出されなくなるまでプログラムを再実行してください。このプログラムは、ユーザーをシステムからログオフさせずに実行できます。
注意: アップグレード前に検出されたが修正されなかった例外は、iProcurementカタログで使用できません。
特に、このプログラムにより次のアップグレード・スクリプトの実行時間が短縮されます。
icxr12pd.sql: iProcurementのInterMedia索引表への購買文書の移入: 包括購買契約 (BPA) 、グローバル包括基本契約 (GBPA) および見積
icxr12fi.sql: 最終アップグレード・スクリプト (お気に入りリストのアップグレード、承認されていないBPAおよびGBPAのパージ、InterMedia索引の作成)
事前アップグレードを実行するステップは、次のとおりです。
抽出プログラムを実行し、<:cs "Italic" 1>i<:/cs>Procurementの抽出済カタログ・データが更新されていることを確認します。
事前アップグレード・パッチ (4914492) を適用します。このパッチにより、eContent Managerのメニューに「リリース12データ移行」という新規エントリが挿入されます。このエントリを使用してデータ例外レポートや事前アップグレードを実行できます。
事前アップグレードの前に例外レポートを実行します。レポートには、自動的にアップグレードできず、アップグレード前に修正する必要のあるデータがリストされます。事前アップグレードでは、アップグレードに伴う停止時間を短縮するために、カタログ・データが新規データ・モデルへと処理されます。まだ例外が残っている場合は、例外レポートも更新されます。
例外レポートでは、例外が2つのカテゴリに分類されます。一方はXMLファイルを使用して修正し、カタログに再ロードする例外で、他方はシステムのデフォルト値を訂正して修正する例外です。
Advanced Collections
このタスクは、Oracle Advanced Collectionsを使用している場合にのみ実行してください。
戦略ワークフローのチェック
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: IEX_STRATEGY_CHECK
診断スクリプト・パッチ11i 13027498を適用します。このパッチには、回収戦略ワークフローのスクリプトが含まれます。
「回収エージェント」職責からユーザー名SYSADMINを使用して、次の項目タイプに対して予定されている「ワークフロー・バックグラウンド・プロセス」コンカレント・プログラム要求を停止します。
IEXSTRY - IEX: Collection Strategy Work Flow
IEXSTFFM - IEX: Strategy Fulfilment Mailer
IEXSTRCM - IEX: Strategy Custom Work Flow
スクリプト$IEX_TOP/patch/115/sql/iexswowf.sqlを実行し、ワークフローなしで実行されている戦略を確認して消去します。
スクリプト$IEX_TOP/patch/115/sql/iexstorg.sqlを実行し、IEX_STRATEGIES表内のOrg_ID列を更新し、営業単位別に戦略を操作します。
重要: このステップでは、iexstorg.sqlファイルが存在するためにIEX 11i.IEX.H Rup# 5を適用する必要があります。パッチ13027498を適用する前に前提条件パッチ6500218を適用してください。
ローン資金調達通知
このタスクは、Oracle Loansアプリケーションでダイレクト・ローンを使用している場合に実行してください。
ローン資金調達通知
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: LNS_FUNDING_CHECK
リリース12にアップグレードする前に、アプリケーション内のすべてのローンに対してLNS: 資金調達ステータスの更新コンカレント・プログラムを実行する必要があります。これにより、ローンおよびローンの更新ステータスに関連するすべての11i買掛管理 (AP) 支払が処理されます。
リリース11iでは、APで支払われたローン資金調達通知は、LNS: 資金調達ステータスの更新コンカレント・プログラムの実行またはローンの「資金調達」タブにナビゲートすることによって手動で認識されます。
リリース12では、この手動プロセスは支払アプリケーションで改善され、支払時にローンがコールバックされるようになりました。
Financials for India
これらのタスクは、Oracle Financials for Indiaを使用している場合にのみ実行してください。
最低パッチ・レベルの設定 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: IN60105D2より前のパッチ・レベル
TUMSステップ・キー: JAI_CHECK_CUST
このステップは、次のパッチ・レベルに達していない場合に適用されます。すでに指定のパッチ・セットまたはそれ以降のパッチ・セットを適用済の場合は、このステップを省略できます。
Oracle Financials for Indiaパッチ・セットIN60105D2 (リリース11iパッチ4153130に同梱)
Oracle Financials for India Service Tax Solution (リリース11iスタンドアロン・パッチ4239736)
Oracle Financials for India Value Added Tax Solution (リリース11iスタンドアロン・パッチ4245089)
Oracle Financials for India Tax Deduction at Source Solution (リリース11iスタンドアロン・パッチ4860026)
パッチ・セットIN60105D2と3つのスタンドアロン・パッチを適用していない場合は、アップグレードする前に、このパッチ・セット (パッチ5498551に同梱) と連結パッチ4923208 (スタンドアロン・パッチ用) を適用してください。
General Ledger
これらのタスクは、Oracle General Ledgerを使用している場合に実行してください。
MRCに関する会計設定マネージャの診断 (オプション)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: GL_MRC_REVIEW_SETUP
リリースR12の会計設定マネージャでは、多数のフォームとユーザー・インタフェースが置き換えられています。「会計設定マネージャ更新前の診断レポート」を実行し、一部の新機能を使用する上で妨げとなるような潜在的な非互換性を識別することをお薦めしますこのレポートでは、複数報告通貨、General Ledger、Global Accounting Engine、Assets、PayablesおよびReceivablesに関するリリース11iの設定が識別されます。このレポートを正常に実行するには、リリース11iのAPPL_TOPにパッチ5259121を適用します。
このレポートにアクセスするには、「一般会計」職責を使用して「標準要求発行」フォームで「会計設定マネージャ更新前の診断レポート」を実行します。レポートを検討し、問題として識別された設定を修正します。アップグレード完了後に設定構成を変更するのは容易ではないことに注意してください。
注意: このレポートの実行または設定変更なしで、アップグレードは正常に実行できます。すべての機能はリリース11iと同様に動作します。ただし、一部の新機能を利用できない場合があります。
特定のオブジェクトでアップグレードによる変更がある場合は、その変更内容もレポートに詳細に示されます。レポートの次の領域には、詳細が表形式で表示されます。表の各列には、報告会計帳簿名、通貨および未割当の報告会計帳簿の摘要など、必要な情報が表示されます。
会計帳簿: 副元帳にアップグレードする会計帳簿の検討
複数報告通貨: 未割当の報告会計帳簿
複数報告通貨: 複数の主要会計帳簿に割り当てられた単一報告会計帳簿
複数報告通貨: 換算済通貨を使用する報告会計帳簿
複数報告通貨: General Ledgerのみの報告会計帳簿
複数報告通貨: 矛盾したGeneral Ledger換算ルール
複数報告通貨: 矛盾した設定
複数報告通貨: 未完了の設定
iPayments
これらのタスクは、Oracle iPaymentsを使用している場合に実行してください。
クレジット・カード暗号化をアップグレードするためのデータの準備 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: 条件に関する説明を参照
TUMSステップ・キー: IBY_SEC_UPGRADE
このステップは、リリース11iでクレジット・カード暗号化を使用している場合にのみ実行します。
Oracle Payments (リリース11iのiPaymentsから名称変更) では、他の支払カードやサード・パーティの銀行口座の暗号化とともに、クレジット・カード暗号化が処理されます。リリース11iでクレジット・カード暗号化を使用している場合は、新しい暗号化モデルにアップグレードできるようにデータを準備する必要があります。
推奨: Oracle Applicationsリリース11.5.10以降のパッチとして導入されたクレジット・カード暗号化機能を使用している場合は、パッチで提供されるクレジット・カード履歴データ移行プログラムをすべて実行することをお薦めします。詳細は、『Oracle Applications Credit Card Encryption』 (Doc ID: 338756.1) のクレジット・カード暗号化のアップグレード・ステップに関する項を参照してください。
必須: Oracle iPaymentの暗号化機能を使用しており、拡張されたOracle Applicationsクレジット・カード暗号化機能にまだ移行していない場合は、リリース11iのAPPL_TOPにパッチ4607647を適用し、ホワイト・ペーパーOracle Applicationsクレジット・カード暗号化に記載されているステップを完了する必要があります。
Internet Expenses
これらのタスクは、Oracle Internet Expensesを使用している場合に実行してください。
買掛管理への経費精算書のインポート (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: OIE_IMPORT_INTERCOMPANY_CHECK
このステップは、Oracle Payablesへのインポートを必要とするInternet Expenses (OIE) インタフェース・レコードに会社間データが存在する場合にのみ実行します。
このリリースでは、「経費精算書インポート」コンカレント・プログラムが廃止となっています。したがって、Internet Expensesインタフェース・レコード内のすべての会社間データがOracle Payablesに確実にインポートされるように、アップグレード前にこのプログラムを発行する必要があります。拒否されたデータがあれば修正し、すべてのレコードが正常にインポートされるまで、このプログラムを再発行してください。
Payables
これらのタスクは、Oracle Payablesを使用している場合に実行してください。
買掛/未払金オープン・インタフェースからの全請求書のインポート (必須)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: AP_IMPORT_INVOICES_CHECK
リリースR12では、グローバル付加フレックスフィールド (GDF) が廃止され、税金列と支払列に移動しています。これらのGDFについては、請求書のインポート元となった国に基づいて複数の検証が実行されます。これらは、オープン・インタフェース表内でアップグレードされません。11iのAPPL_TOPで「オープン・インタフェース・インポート」プログラムを実行して、まだインポートされていない請求書をすべてインポートします。拒否された請求書があれば問題を解決し、すべての請求書がインポートされるまでプログラムを再発行してください。
すべての未確認支払バッチの確認または取消 (必須)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: AP_CNFM_PAY_BATCH_CHECK
Oracle Paymentsの導入により、新しい支払バッチ・モデルには11iの支払バッチとの互換性がなくなっています。処理中の支払バッチがアップグレード処理に含まれないように、アップグレード開始前にすべての支払バッチを確認するかまたは取り消します。
会計データが転送されているかどうかの検証 (必須)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
アップグレード前にすべての買掛管理会計データが転送されているかどうかを検証します。転送されていないデータがあることが確認された場合、続行する前に転送します。
Accounting Health Checkの実行 (必須)
このステップでは、『Payables Accounting Health Check』 (Doc ID: 416699.1) の記載に従ってAP会計表内の特定の既知のデータ破損に関する情報を収集します。これにより、Accounts Payable Accounting Health Check (APAtgHealthCheck.sql) が実行されます。
スクリプトAPAtgHealthCheck.sqlでは、3つのパラメータが使用されます。
開始日 - この日付以降に作成/更新されたデータを含みます。
詳細レベル - 詳細または要約。
戻る最大行数
3つのレポート・ファイルが生成され、実行後に順番に表示されます。
APAtgHealthCheck_Summary_MMDDHHMM.txt - すべてのエラー/問題の要約が表示されます。
APAtgHealthCheck_MMDDHHMM.txt - すべてのエラー/問題の要約がエラー/警告詳細とともに表示されます。
APAtgHealthCheck_Details_MMDDHHMM.txt - すべてのエラー/問題の詳細が表示されます。
出力を慎重に確認し、データ破損があることが出力に示されている場合、Payables製品に対するSR (Service Request) を記録し、SRとともに出力ファイルをアップロードする必要があります。
注意: これらの出力は、実際にエラーがあるレコードのデータのみがリストされます。出力にレコードが表示されるが「エラー」列には値がないのが理想的です。
買掛/未払金残高試算表レポート (推奨)
「買掛/未払金残高試算表」、「転記済請求書台帳」および「転記済支払台帳」レポートを実行します。アップグレード後、同じレポートをアップグレード環境で実行し、結果を比較します。R12レポートは、単一営業単位のコンテキスト内ではなく単一の元帳または元帳セットに対して実行されます。リリース11iレポートは、単一の営業単位内で実行されます。システム構成によっては、リリース11iの複数のレポートを合計して新しいバージョンに連結する必要があります。
注意: アップグレード前に買掛/未払金残高試算表がGLに消し込まれていることを確認してください。レポートに不正データが含まれる場合、アップグレード前に「事前アップグレードGeneric Data fixes (GDF) の適用」ステップで訂正するようにしてください。
事前アップグレードGeneric Data fixes (GDF) の適用 (推奨)
アップグレード前にR11i内の任意のデータ問題をクリーン・アップする必要があります。アップグレード後にR11iデータを修正する必要がある場合、表やコードが増え、より複雑になるため、作業がより煩雑になります。また、不正なR11iデータはアップグレードが失敗する原因となります。アップグレード前にR11i内のデータをクリーン・アップする作業の一環として、Generic Data fix (GDF) (Document ID: 874903.1) を参照してください。What is a Generic Datafix Patch (GDF) and what GDFs are available for Payables?の項を参照し、アップグレード前にこのNOTEの事前アップグレードに関する項で使用可能なGDF修正をR11iインスタンスに適用するようにしてください。
Subledger Accounting
これらのタスクは、Oracle Subledger Accountingおよび関連製品 (ステップ1のリストを参照) を使用している場合に実行してください。
期間の範囲の設定 (オプション)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
アップグレード中に、補助元帳の既存の会計データが新しいOracle Subledger Accountingデータ・モデルにアップグレードされます。デフォルトでは、確実に6期間以上がアップグレード対象となるように (会計年度の上半期中にアップグレードを実行した場合に発生) 、現行会計年度のデータと前の会計期間のデータが更新されます。
Oracle General Ledgerと1つ以上の補助元帳 (Assets、Cost Management、E-Business Tax、Payables、ReceivablesまたはProjects Accounting) を使用している場合は、「SLA事前アップグレード・プログラム」の実行が必要になることがあります。このオプション・プログラムを実行すると、アップグレード対象となる履歴データのデフォルトの期間数を変更できます。
より大きい期間範囲をアップグレード対象として定義したり、停止時間フェーズ中にすべてまたはほとんどのデータのアップグレードを実行するように決定できます。会計逆仕訳やビジネス・フローなど、Oracle Subledger Accounting機能の一部は以前の会計データの存在に依存するため、これは重要な決定です。
会計データの完全アップグレードを実行しない場合、Oracle Subledger Accountingでは欠落データが必要になった時点でSLAアップグレード後プロセスを実行して、データの追加アップグレードを実行できます (「Subledger Accounting」を参照) 。このプログラムは日常操作と同時に実行されます。その結果、システム・パフォーマンス全体に影響を及ぼす可能性があります。
アップグレード対象とする履歴データのデフォルト期間数の変更が必要になった場合は、リリース11iのAPPL_TOPにパッチ5233248を適用し、「SLA事前アップグレード・プログラム」を発行する必要があります。このプログラムの発行時に、次のパラメータを入力できます。
全会計帳簿の移行: 可能な値は「Yes」 (「SLA事前アップグレード・プログラム」により全会計帳簿の期間を更新) または「No」 (「SLA事前アップグレード・プログラム」により選択した会計帳簿に属する期間を更新) です。
会計帳簿: 会計帳簿を1つアップグレードするように選択した場合にアップグレードされる会計帳簿。
開始日: アップグレード対象となる最初の期間を判別するために使用する日付。期間の開始日でなくてもかまいません。初期期間は、この日付が該当する最初の期間として決定されます。
シード済のAPI/行ハンドラにマップされたカスタム・データベース・オブジェクトはすべて、LONG/LONG RAWからCLOBに変更する必要があります。
LONGおよびLONG RAWデータ型は、リリース8iのデータベース・グループによって廃止になり、CLOBデータ型に置き換えられています。LONGおよびLONG RAWは、下位互換性のみを目的として有効なデータ型として保持されており、多くの制限があります。リリース8i以降の多くのデータベース機能はLONGおよびLONG RAWデータ型をサポートしておらず、新しいテクノロジへのアップグレードの妨げとなります。特に、オンライン・パッチングの場合、LONGおよびLONG RAW列はデータベース・トリガーで参照できません。つまり、オンライン・パッチングではクロス・エディション・トリガーを使用してデータがアップグレードされるため、LONGおよびLONG RAW列はこのソリューションを使用してパッチを適用することはできません。RUNエディションのシード・データに対する変更は、PATCHエディションに伝播できません。これは、この変更がクロス・エディション・トリガーを使用して同期化されるためです。このため、データベース・オブジェクト/Oracle Forms/JAVAページ/PRO C/APIプログラムはすべて、以前に使用していたLONGおよびLONG RAWデータ型からCLOB型を使用するように変更されています。
しかし、Oracleでは、LONG/LONG RAWデータ型とLOBデータ型間で暗黙的な変換を用意しています。ただし、この変換には1つの制限があります。LOBの最大サイズはデータベース・ブロック・サイズに応じて128 TBであり、LONGの最大サイズは2 GBです。2 GBを超えるデータがCLOBデータ型からLONG/LONG RAWデータ型に割り当てられると、VALUE_ERROR例外が発生します。シード・データベース・オブジェクト/Oracle Forms/JAVAページ/PRO Cコード/APIはすべて、CLOBデータ型を使用するよう変更されており、より多くの記憶領域を提供します。古いLONG/LONG RAWデータ型を使用し続ける記憶領域の少ない古いカスタム・プログラムにこれらの新しい大きな値が渡されると、例外エラーが発生します。
この機能拡張は、ユーザー・フック・プリプロセッサ、ビジネス・イベント・プリプロセッサおよびData Pumpプリプロセッサの機能に影響します。LONGを含み、シード済のAPI/行ハンドラにマップされたプロシージャ/UDFを識別するには、次のスクリプトを使用することをお薦めします。
SELECT
package_name
,object_name
,argument_name
,data_type
FROM all_arguments
WHERE (package_name,object_name) IN
(
SELECT
call_package
,call_procedure
FROM hr_api_hook_calls
)
AND data_type = 'LONG';
すべてのデータベース・オブジェクトが識別されたら、データ型をCLOBに変更してください (Oracle E-Business Suite Developer's Guideを参照) 。
これらの事前アップグレード・タスクは、Oracle Lease and Finance Managementを使用している場合にのみ実行してください。
TUMSステップ・キー: OKL_LIC_CHECK
リリース12.2にアップグレードする前に完了する必要がある必須事前アップグレード・ステップは、次のとおりです。
11i OKLGからアップグレードする場合、11i OKLGコードラインでOKLG事前アップグレード・パッチ (パッチ6027572) を適用します。11i OKLHからアップグレードする場合は、11i OKLHコードラインでOKLH事前アップグレード・パッチ (パッチ6027561) を適用します。
注意: 現在11i OKLGを使用している場合、最低要件として、11i OKLG Rup3 (パッチ4487651) にアップグレードする必要があります。また、現在11i OKLHを使用している場合は、最低要件として、11i OKLH Rup3 (パッチ5350898) にアップグレードする必要があります。その他の11iコードラインを使用している場合には、最低要件として、11i OKLHをインストールし、11i OKLH Rup3 (パッチ5350898) にアップグレードする必要があります。
Oracle Receivablesに転送されていない保留取引を確認するOKL請求事前アップグレード・レポートの実行
保留取引がある場合、次のコンカレント・プログラムを指定された順序で実行し、保留取引を消去する必要があります。
マスター・プログラム -- プロセス請求可能ストリーム
マスター・プログラム -- 売掛金の準備
マスター・プログラム -- 売掛金請求連結
マスター・プログラム -- 売掛金請求書転送
自動インボイス・マスター・プログラム
AR請求書番号の抽出
これらのステップをすべての保留取引が消去されるまで繰り返します。
Oracle Payablesに転送されていない保留取引を確認するOKL支出事前アップグレード・レポートの実行
保留取引がある場合、次のコンカレント・プログラムを指定された順序で実行し、保留取引を消去する必要があります。
AP転送の支払請求書準備
AP請求書インタフェースへの支払請求書転送
投資者買掛金連結
買掛/未払金オープン・インタフェース・インポート
保留取引がすべて消去されるまでこれらのステップを繰り返します。
Oracle General Ledgerに転送されていない保留取引を確認するOKL会計事前アップグレード・レポートの実行
会計設定の不一致についても確認します。保留取引または設定の不一致がある場合、次のステップを実行し、保留取引および設定の不一致を消去する必要があります。
「会計仕訳プロセス」を実行します。
「会計仕訳の修正」画面を使用して、OKL補助元帳に転記済のエラーを含む会計仕訳を修正します。
「GL転送」を実行します。
3つ以上のテンプレート明細を含む会計テンプレートが見つかった場合、3つ以上の会計テンプレート明細を含む会計テンプレートを更新し、配賦パーセントを削除します。
複数GAAP用の自動会計にアップグレード可能な営業単位を決定するOKL複数GAAP事前アップグレード・レポートの実行
このレポートには、複数GAAP用の自動会計にアップグレード可能な営業単位、およびアップグレードに適格な営業単位がリストされます。このレポートには、特定の営業単位を自動会計にアップグレードできない理由や、営業単位を自動会計にアップグレードするために満たす必要がある条件がリストされます。営業単位を自動会計へのアップグレードに対して適格にするには、事前アップグレード環境で次の条件が満たされていることを確認してください。
11iで「レポート製品資産台帳」プロファイル・オプションが定義されている。
「レポート製品資産台帳」に関連付けられている会計帳簿が、対応する「会計用資産台帳」に関連付けられている会計帳簿と同じでない。
すべての複数GAAP契約について、ローカル製品およびレポート製品が次の条件を満たしている。
ローカル製品とレポート製品の収益認識方法が同じである。
ローカル製品とレポート製品の利息計算基準が同じである。
ローカル製品の台帳分類が「リース」 (「直接ファイナンス・リース」、「オペレーティング・リース」または「販売タイプ・リース」) の場合、レポート製品の台帳分類も「リース」 (「直接ファイナンス・リース」、「オペレーティング・リース」または「販売タイプ・リース」) である。
ローカル製品の台帳分類が「ローン」の場合、レポート製品の台帳分類も「ローン」である。
ローカル製品の台帳分類がリボルビング・ローンの場合、レポート製品の台帳分類もリボルビング・ローンである。
ローカル製品とレポート製品の対応する会計テンプレートに関連付けられている「ストリーム生成テンプレート」の価格設定エンジンが同じである。
「営業単位」のすべての契約上の全資産の会計用資産台帳は同じである。
複数GAAP契約について、「営業単位」の複数GAAP契約上の全資産は、「レポート製品資産台帳」プロファイル・オプションで定義された同じ税金資産台帳で作成されている。
アップグレード前の環境で変更を行う際にOKL複数GAAPアップグレード前レポートを再実行すると、特定の営業単位が「自動会計」へのアップグレードに適格であるかどうかを確認できます。
「自動会計」にアップグレードする1つ以上の営業単位を選択するには、次のステップを完了する必要があります。
「設定」->「操作オプション」にナビゲートします。
「アップグレード」ボタンをクリックして、新しい「アップグレード」ユーザー・インタフェースを開きます。
「自動会計」にアップグレードする必要のある営業単位に対して、値のリストから「自動会計」値を選択します。
「適用」ボタンをクリックして、変更内容を保存します。
特定の営業単位が「自動会計」へのアップグレードに適格でない場合は、ユーザー・インタフェースにより適切なエラー・メッセージが表示されます。
前述の条件を満たしている営業単位についてのみ、二次表示方法は「自動会計」として定義することができます。
営業単位に対する二次表示方法の値の定義は、オプションの事前アップグレード・ステップです。アップグレード前の11i環境で二次表示方法が定義されていない場合には、二次表示方法に次のデフォルト値を使用して、営業単位はアップグレードされます。
11iで営業単位が複数GAAP営業単位でない場合、このリリースでは二次表示方法は「適用不可」にアップグレードされます。
11iで営業単位が複数GAAP営業単位の場合、このリリースでは二次表示方法は「レポート」にアップグレードされます。
これらのタスクは、Oracle Projectsを使用している場合にのみ実行してください。
経費精算書の配分、転送およびタイバックの完了 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: PA_COMPLETE_DIST_TIEBACK_EXP
事前承認済支出入力を使用して経費精算書を作成するか、外部システムから会計未処理の経費精算書をインポートする場合は、経費精算書の作成または調整 (あるいはその両方) のソース・エントリ・ポイントとしてOracle Projectsを使用する営業単位ごとに、次のコンカレント・プログラムを実行します。
PRC: 経費精算書原価の配分
PRC: 買掛管理への経費精算書のインタフェース
経費精算書インポート (必ず「買掛管理」職責で実行)
PRC: 買掛管理からの経費精算書のタイバック
Projectsアプリケーション担当者は、アップグレード前にすべての取引が正常に処理され、例外が残っていないことを確認することをお薦めします。
このプロセスをサポートするために、Oracle Projectsでは、すべての営業単位についてOracle PayablesにインタフェースされていないOracle Projectsで作成された経費精算書を識別するSQLスクリプトを用意しています。リリース11iのAPPL_TOPにパッチ5760729を適用できます。このパッチにより、pa120u05.sqlファイルがリリース11iの$PA_TOP/patch/115/sqlディレクトリにコピーされます。システム管理者は、すべての営業単位についてすべての取引がOracle Payablesにインタフェースされていることを検証するために、このスクリプトを必要な回数だけ実行できます。このスクリプトに関する追加情報は、パッチ5760729のREADMEファイルまたはスクリプト・ファイルを参照してください。アップグレード前にこの処理を完了できない場合、請求書ワークベンチを使用して、Oracle Payablesでインタフェースされていない経費精算書を手動で入力できます。
原価、相互賦課および収益の転送とタイバックの完了 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: PA_JRNL_IMPORT_TIEBACK_REV
Oracle ProjectsとOracle Grants Accountingに実装されている営業単位ごとに、次のコンカレント・プログラムを実行します。例外がないようにしてください。
仕訳インポート: すべてのプロジェクト仕訳ソースに対してGeneral Ledgerで「仕訳インポート」を完了
PRC: 一般会計からの労務費のタイバック
PRC: 一般会計からの使用費のタイバック
PRC: GLからの合計総原価のタイバック
PRC: 一般会計からの相互賦課配分のタイバック (Grants Accountingは適用外)
PRC: 一般会計からの収益のタイバック
控除対象外税金調整処理の完了 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: (後日決定)
控除対象外税金があるOracle Projects内の仕入先請求書または経費精算書を表す支出項目を調整した場合、営業単位ごとに次のタスクを完了してください。
Oracle Projectsで、「PRC: 買掛管理への仕入先請求書修正原価のインタフェース」コンカレント・プログラムを実行します。
Oracle Payablesで、調整した請求書を検証します。
Oracle Payablesで、調整した請求書を収支決算します。
Oracle Projectsで、「PRC: 仕入先原価のインタフェース」コンカレント・プログラムを実行します。
Projectsアプリケーション担当者は、アップグレード前にすべての取引が正常に処理され、例外が残っていないことを確認することをお薦めします。
このプロセスをサポートするために、Oracle Projectsでは、すべての営業単位についてOracle PayablesにインタフェースされていないOracle Projectsで作成された仕入先請求書および経費精算書調整を識別するスクリプトを用意しています。リリース11iのAPPL_TOPにパッチ5760729を適用できます。このパッチにより、pa120u05.sqlファイルがリリース11iの$PA_TOP/patch/115/sqlディレクトリにコピーされます。システム管理者は、すべての営業単位についてすべての取引がOracle Payablesにインタフェースされていることを検証するために、このスクリプトを必要な回数だけ実行できます。このスクリプトに関する追加情報は、パッチ5760729のREADMEファイルまたはスクリプト・ファイルを参照してください。また、「EXC: 取引例外詳細」コンカレント・プログラムのいずれかを使用して、Oracle ProjectsにインタフェースされていないOracle Payables内の取引を識別することもできます。アップグレード前にこの処理を完了できない場合、Oracle Projects内の事前承認済バッチを使用して、マイナスのその他取引を作成し、調整を貸借一致させることができます。
これらのタスクは、システムで有効になっているPublic Sector製品に対してのみ完了してください。
Contract Lifecycle Management for Federal Government (CLM)
Contract Lifecycle Management for Federal Government (CLM) に移行する場合、新製品の構成変更を確認してください。
この項のタスクは、Oracle Supply Chain Management製品を使用している場合にのみ必須です。
Product Hub
これらのタスクは、Oracle Product Hubを使用している場合に実行してください。
梱包階層構成タイプの使用
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: EGO_PACK_HIERARCHY_MIGRATE
12.1より前のリリースで梱包階層タイプを使用していた場合、アップグレード・プロセスでは、この構成タイプから優先梱包階層のみが移行されることに注意してください。複数の梱包構成を定義してあり、これらすべてを移行する場合は、これらを他の構成タイプに転送することによってシステムに格納することを検討してください。この時点で、これらは梱包ではなく標準構成タイプとして処理されます。
品目のユーザー定義属性データのバックアップ
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: EGO_UDA_BACKUP
リリース12では、品目のユーザー定義属性を格納するデータ・モデルに対して大幅な変更が行われています。これらの変更を自動的に管理するためにアップグレード・スクリプトが用意されています。ただし、アップグレード中にこれらのスクリプトが失敗した場合、データが失われる可能性があります。アップグレードを進める前に次の表をバックアップすることをお薦めします。
EGO_MTL_SY_ITEMS_EXT_B
EGO_MTL_SY_ITEMS_EXT_TL
アップグレードが完了し、品目の事前アップグレードUDAデータが機能的に検証されたら、バックアップを破棄できます。
重複レコードの確認
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: EGO_CHECK_FOR_DUPLICATES
次の問合せを実行し、出力を検証します。
SELECT COUNT(1)
FROM SYS.ALL_IND_COLUMNS
WHERE INDEX_NAME = 'EGO_MTL_SY_ITEMS_EXT_B_U2'
AND COLUMN_NAME = 'UNIQUE_VALUE'
AND INDEX_OWNER = 'EGO';
前述の問合せの出力として0が戻された場合、次のステップを実行します。
ego_mtl_sy_items_ext_b表のバックアップを作成します。
Note ID: 953449.1を参照し、ソリューション - データ修正に関する項内の識別スクリプト列に用意されているスクリプトを実行し、重複レコードを識別します。
重複レコードがある場合、適切なベース・バージョンのソリューション - データ修正に関する項内の修正列に用意されているスクリプトを実行し、重複レコードを削除します。
注意: リリース12.2にアップグレードする前に重複レコードを消去する必要があります。重複レコードの消去に関するヘルプが必要な場合は、Oracle Supportに連絡してください。
オープン新規品目要求 (NIR) の管理
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: EGO_MANAGE_NIR
12.1.1より前は、単一の品目に対して1つのNIRが作成されていました。12.1.1以降、1つのNIRに対して複数の品目を追加できます。アップグレード中、既存のNIRはすべて変換され、品目の詳細とともに行が作成されます。
11iと12.2ではNIRが大幅に変更されているため、アップグレード前に既存のNIRはすべてクローズする必要があります。たとえば、「実施済」や「否認済」などです。
Enterprise Asset Management
これらのタスクは、Oracle Enterprise Asset Management (EAM) を使用している場合に実行してください。
「インストール・ベース・パラメータおよびサービス」ページのプロファイル・オプションの設定
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: EAM_CHECK_SETUP
Note 884201.1に応じて「インストール・ベース・パラメータおよびサービス」ページのプロファイル・オプションを設定する必要があります。このノートを確認せずに、説明のとおりにインストール・ベース・パラメータを検証および設定しない場合、パッチ適用時にeamsnupd.sqlファイルが失敗するため、データの破損が発生し、アップグレードしたデータベースが損なわれます。資産番号アップグレードが失敗し、アップグレード・プロセス後に資産番号の半分が失われます。
Process Manufacturing
これらのタスクは、Oracle Process Manufacturingを使用している場合にのみ実行してください。
OPMデータを移行する準備 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: GMA_PREP_MIGRATE
Oracle Process Manufacturing (OPM) の在庫データをOracle Inventoryに正常に移行するには、アップグレード前にデータ・クリーン・アップおよび設定ステップを完了する必要があります。後続の項で説明するタスクに進む前に、各ステップを順番に実行してください。
注意: 詳細は、『Oracle Process Manufacturing (OPM) Release 12.1 Migration』 (Doc ID: 376683.1) を参照してください。この参照は単一の文書ではありません。これは、OPM移行文書のリポジトリです。
最新のデータ修正パッチ5750051をインストールします (すべての顧客) 。
パッチ5750051により、OPMエンティティの移行に影響する品目に関するデータ破損問題が修正されます。
SQL検証スクリプトを実行します (全リリース) 。
『Oracle Process Manufacturing (OPM) Release 12.1 Migration』ドキュメント (Doc ID: 376683.1) に添付されている移行チェックリストで説明されているように、SQL検証スクリプトについてリリース11iのAPPL_TOPにパッチを適用します。
OPMの組織と品目を移行します (全リリース) 。
『Oracle Process Manufacturing (OPM) Release 12.1 Migration』ドキュメント (Doc ID: 376683.1) に添付されている移行チェックリストで説明されているように、SQL検証スクリプトについてリリース11iのAPPL_TOPにパッチを適用し、READMEファイルの指示に従います。アップグレード前にOPMの組織と品目を個別に移行すると、停止時間を短縮できます。
予測セット内の予測ヘッダーを更新します (全リリース) 。
他の全リリースについて、予測セットに値が入力されるように予測ヘッダーを更新します。このフィールドに値のある予測のみが移行されます。
注意: 詳細は、『Oracle Process Manufacturing Migration Reference Guide』を参照してください。
OPMの移行準備の完了 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: GMA_PREP_MIGRATE_FINISH
このタスクを開始する前に、前のタスクの全ステップを完了したことを確認します。各ステップは順番に実行してください。ユーザーをシステムからログオフさせる必要があります。
移行前に任意およびすべてのカスタム・コードまたはトリガーを無効化します。
フォーミュラ・セキュリティをオフにします。
既存のすべてのショップ型在庫組織について、「ロットの一意性」が「NO」に設定されていることを確認します。
Oracle ASCP表の情報を検討、処理および処分します (ASCPを使用する全リリースに必須) 。
Oracle Advanced Supply Chain Planningアプリケーション表 (GMP_APS_OUTPUT_TBLおよびGMP_APS_OUTPUT_DTL) で提供されている情報を検討、処理および処分します。
OPM MRP表の情報を検討、処理および処分します (OPM MRPを使用する全リリース) 。
OPM表 (MR_ACTN_TBL) の情報を検討、処理および処分します。
バッチ・スナップショットのために準備します (オープン・バッチがある場合) 。
パッチ12790235を適用します。『Oracle Process Manufacturing (OPM) Release 12.1 Migration』ドキュメント (Doc ID: 376683.1) に添付されている移行チェックリストで説明されているように、アップグレード後にすべてのオープン・バッチを再作成するためにスナップショットを取得する必要があります。
「完了」ステータスのバッチをすべてクローズします (全リリース) 。
「移行設定」ユーザー・インタフェースの「バッチ」タブにナビゲートします。「処理」メニューから「一括バッチ・クローズ」を選択します。詳細は、『OPM Migration Reference Guide』 (Doc ID: 376683.1) を参照してください。
スナップショットを取得します (全リリース) 。
「収束移行設定」ユーザー・インタフェースで「移行用にバッチを処理」ボタンをクリックし、移行後プロセス (バッチ再作成プロセス) 中に使用するオープン・バッチのスナップショットを取得します。詳細は、『OPM Migration Reference Guide』 (Doc ID: 376683.1) を参照してください。
保留中の転送を完了するか取り消します (全リリース) 。
保留中の転送を完了する方法の詳細は、Oracle Process Manufacturing Inventory Managementユーザーズ・ガイドを参照してください。または、リリース11iのAPPL_TOPにパッチ4350832を適用し、保留中の転送を取り消します。
移行前に、ピック確認済またはステージ済のOPM受注管理履行の受注をバックオーダーまたは出荷します (全リリース) 。
これらの受注明細が移行前に出荷されない場合、Oracle Inventoryで更新対象として参照可能にするには、移行前にバックオーダーしておく必要があります。
全OPM会社の全倉庫に対して「暫定在庫クローズ処理」を実行します (全リリース) 。アップグレードを実行する期間は、「最終在庫クローズ」を実行しないでください。
手順については、次の表を参照してください。
ユーザー | 手順 |
---|---|
標準原価計算ユーザー | 在庫取引と生産資源取引をOPM補助元帳に転記し、GLにエクスポートします。 「OPM補助元帳更新」、「OPM GLエクスポート」および「GL仕訳インポート」を実行します。詳細は、『Oracle Process Manufacturing Manufacturing Accounting Controllerユーザーズ・ガイド』および『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』を参照してください。 注意: : アップグレード後は、アップグレード前に作成した取引を転記できません。 |
実際原価計算ユーザー | 「実際原価計算処理」を実行して原価を計算し、在庫取引と生産資源取引をOPM補助元帳に転記して、GLにエクスポートします。 「OPM実際原価処理」、「OPM原価更新処理」、「OPM補助元帳更新」、「OPM GLエクスポート」および「GL仕訳インポート」を実行します。詳細は、『Oracle Process Manufacturing Manufacturing Accounting Controllerユーザーズ・ガイド』および『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』を参照してください。 注意: リリース12.2にアップグレードすると、「実際原価」プログラムでは、Oracle Inventoryにのみ記録されたプロセス組織の取引が参照されます。アップグレード後の平均原価計算では、リリース11iのOPM在庫システムで作成された取引は考慮されません。そのため、原価計算期間の途中でアップグレードを実行した場合に、同じ原価計算期間中にOPM在庫に取引があると、平均原価が正確に計算されない可能性があります。 可能な場合は、アップグレードを原価計算期間の開始時に実行することを考慮してください。これにより、その原価計算期間中の大多数の取引がこのリリースで確実に記録され、「OPM実際原価処理」の実行時に正確な平均原価が得られます。 アップグレード後は、アップグレード前に作成した取引を転記できません。 |
ロット原価計算ユーザー | 「ロット原価処理」を実行して原価を計算し、在庫取引と生産資源取引をOPM補助元帳に転記して、GLにエクスポートします。 OPMロット原価処理、「OPM原価更新処理」、「OPM補助元帳更新」、「OPM GLエクスポート」および「GL仕訳インポート」を実行します。詳細は、『Oracle Process Manufacturing Manufacturing Accounting Controllerユーザーズ・ガイド』および『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』を参照してください。 注意: : アップグレード後は、アップグレード前に作成した取引を転記できません。 注意: ロット原価シミュレーション・ユーザーの場合、ロット原価をシミュレーション用の追加原価方法として使用している場合は、移行前に「ロット原価処理」を最終モードで実行します。最終モードで実行しないと、アップグレードしたシステムでこの処理を再実行するときに、テスト・モードで作成された原価が消去される可能性があります。 |
GMF検証スクリプトを実行します (全リリース) 。
詳細は、『OPM Release 12.2 Migration』 (Doc ID: 376683.1) を参照してください。
OPM受注履行を受注管理に移行します (OPM受注履行を使用する全リリース) 。
詳細は、『OPM Migration Reference Guide』 (Doc ID: 376683.1) を参照してください。
注意: 移行処理はバージョンに応じて異なります。
Service Contracts
これらタスクは、Oracle Service Contractsを使用している場合にのみ実行してください。
「グローバル契約のデフォルト」の「通貨コード」設定の更新 (条件付き)
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: OKS_VALIDATE_GCD
リリース11iの場合、グローバル契約のデフォルト (GCD) 設定では、3つのしきい金額 (有効、クレジット・カードおよび電子更改) にそれぞれ異なる3つの通貨コードを使用していました。このリリースでは、3つの金額すべてに通貨 (基準通貨) コードを1つのみ使用します。
「グローバル契約のデフォルト」ユーザー・インタフェースで、これらの金額フィールドに異なるタイプの通貨コードが指定されていると、アップグレード時に基準通貨コードが移入されません。3つの通貨コードが同一であれば、「有効」しきいの通貨コードが新しい基準通貨となります。
コードが異なる場合は、移行前に「グローバル契約のデフォルト」ユーザー・インタフェースに単一タイプの通貨コードを移入します。「ナビゲータ」に移動し、「設定」->「サービス契約」->「グローバル契約のデフォルト」を選択して、契約のデフォルトを更新してください。
この項では、既存のリリース11iシステムに対する最終準備タスクを完了し、Oracle E-Business Suite Release 12.2.0用の新しい環境を作成します。
適用対象の11iリリース・レベル: すべて
TUMSステップ・キー: N/A
スキーマ統計はFND_STATSプロセスにより収集されます。このプロセスを実行するには、「スキーマ統計の収集」コンカレント・プログラムを実行します。
注意: 通常の操作中は、コストベース・オプティマイザが最適なSQL実行計画を生成できるようにスキーマ統計を定期的に収集する必要があります。アップグレードの準備中、統計の収集は、アップグレードに伴う停止時間を開始する前に実行する最終タスクの1つとする必要があります。これにより、最新の統計が得られるようになります。
リリース11iのAPPL_TOPから次のステップを実行します。
システム管理者としてOracle E-Business Suiteにログインします。
「要求の発行」ウィンドウ (「要求」->「実行」) にナビゲートします。
「スキーマ統計の収集」プログラムを発行します。
または、次のプロシージャを手動で実行します。
FND_STATS.GATHER_SCHEMA_STATISTICS('ALL', 10, :parallel_degree, 'NOBACKUP', NULL, 'LASTRUN', 'GATHER AUTO', 10, 'N');
この場合、parallel_degreeは、使用インスタンスのデータベース初期化 (init.ora) パラメータparallel_max_serversの値に設定されます。
FND_STATS.GATHER_SCHEMA_STATISTICSのパラメータは、次のとおりです。
FND_STATS.GATHER_SCHEMA_STATISTICS (<schema name>, <estimate percent>, <degree of parallelism>, <backup flag>, <restart request ID, if applicable>, <history mode>, <gather options>, <modifications threshold>, <invalidate dependent cursors>);
「スキーマ統計の収集」コンカレント・プログラムおよびFND_STATS.GATHER_SCHEMA_STATISTICSプロシージャの詳細は、『Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド』を参照してください。
スキーマ名を「ALL」に設定し、すべてのOracle E-Business Suiteスキーマ (FND_PRODUCT_INSTALLATIONS表にエントリを持つ) に関する統計を収集します。このプログラムでは、索引および表レベルの統計のみでなく、FND_HISTOGRAM_COLS表にリストされる列すべてについて列レベルのヒストグラム統計も収集されます。
注意: 「GATHER AUTO」オプションを使用することをお薦めします。このオプションを使用すると、以前に統計が収集されていないオブジェクトや、前回の実行以降に行が大幅に変更されたオブジェクトに関する統計が収集されます。デフォルトは10%です。
データベースのサイズや変更回数に応じて、スキーマ統計の収集には時間がかかる場合があります。「GATHER AUTO」オプションを使用する場合、増分アプローチが使用されるため、全体的な処理時間を短縮できます。
すべてのスキーマを対象として10%のスキーマ統計を収集してから特定のスキーマまたは表に対してより高い率で再収集する場合、パフォーマンスの低下を回避するために最初にこのアプローチを実行する必要があります。パフォーマンス・テスト・フェーズ中にこのプロセスを確認してください。
事前アップグレード・ステップが完了したら、「GATHER AUTO」オプションおよびDBMS_STATS.AUTO_SAMPLE_SIZE機能 (Oracle Database 11gR1以降で使用可能) の使用を検討してください。AUTOサンプル・サイズ機能では、データ・スキューが考慮されるため、より高い率でスキーマ統計を収集しなくてすむ場合があります。また、たいていは10-20%で手動アプローチを使用する場合と同じ時間がかかります。統計の収集コンカレント・プログラムを起動する場合、estimate_percentパラメータは空白のままにすることをお薦めします。estimate_percentパラメータのデフォルト値は自動的に選択されます。値を指定すると、指定した率で統計が収集されます。データベース・バージョンが11g以降である場合、このパラメータのデフォルト値はdbms_stats.auto_sample_sizeです。 (以前のリリースでは10%に設定されていました。)
注意: 詳細は、Oracle E-Business Suite概要の問合せの最適化を参照してください。
既存のORACLE HOMEオプションを使用してアップグレード・モードでRapid Installを実行する予定の場合、次のようにデータベースORACLE_HOMEにJREをインストールする必要があります。
最新のJRE 6.0アップデートをダウンロードします。最適な安定性、パフォーマンス、スケーラビリティ、およびOSベンダーのサポートを得るには、Oracle E-Business Suiteデータベース層のJREの最新アップデートを使用します。
JREのダウンロード場所: http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
注意: Java SE Development Kit (JDK) はダウンロードしないでください。プラットフォーム固有のJREおよびインストールに関する追加情報をダウンロードするには、『Using Latest Java 6.0 Update With Oracle E-Business Suite Release 12』 (Doc ID 455492.1) を参照してください。
Oracle E-Business Suiteリリース12.2のデータベース初期化パラメータの指示に従い、必要に応じてinit.oraのパラメータを再設定します。
適用対象: すべての12.0および12.1リリース
Rapid Installウィザードを使用してファイル・システムを配置し、リリース12.2のOracle E-Business Suiteシステム用の新規テクノロジ・スタックをインストールします。ウィザードでは、構成パラメータが収集されてアプリケーション・ファイル・システムの構成ファイル (config.txt) に格納されます。Rapid Installを実行すると、これらの値を使用してファイル・システム構造とテクノロジ・スタック・コンポーネントが構成にあわせて配置されます。実行時には、システムを記述する全パラメータを含むコンテキスト・ファイル (<CONTEXT_NAME>.xml) が作成されます。このコンテキスト・ファイルは、AutoConfigにより作成され管理されます。AutoConfigは、Oracle E-Business Suite環境の構成管理タスクを簡素化および標準化するツールです。リリース12.2のフレッシュ・インストールには、AutoConfigは標準 (および必須) 構成管理ツールとして含まれています。
注意: AutoConfigの詳細は、Oracle E-Business Suiteセットアップ・ガイドおよびMy Oracle Supportのナレッジ・ドキュメント1380535.1のOracle E-Business Suiteリリース12.2でのAutoConfigを使用したシステム構成の管理を参照してください。また、AutoConfigに必要な適切なステップを完了してください。
『Oracle E-Business Suiteインストレーション・ガイド: Rapid Installの使用方法』の第1章の指示に従って、新規システム用の環境を準備します。ポート指定、既存および新規データベース・ノードの摘要 (マウント・ポイントなど) 、ユーザー名とパスワード、製品ライセンス・タイプ、国際化設定と言語設定、システムの他のノードのマウント・ポイントなど、システムに関する基本情報を指定するよう求められます。
コマンドラインに「rapidwiz」と入力してRapid Installを起動します。「Welcome」画面に、このリリースのOracle E-Business Suiteに同梱されているかサポートされているコンポーネントが表示されます。「Next」をクリックします。
「Wizard Operation」画面で、「Upgrade to Oracle E-Business Suite Release 12.2」を選択します。「Next」をクリックします。
「Select Upgrade Action」画面で「Create Upgrade File System」を選択します。
関連画面フローで新しい環境の設定に必要なパラメータを入力してから、Rapid Installを実行します。
注意: 新規インストールとアップグレードの両方に対するRapid Installの実行手順の詳細は、『Oracle E-Businessインストレーション・ガイド: Rapid Installの使用方法』を参照してください。アップグレードの実行に固有の情報は第3章に記載されています。
「構成」オプションを使用してRapid Installを実行し、R12.2のアップグレード・パッチ適用後の構成を完了します。
重要: アップグレード・モードでRapid Installを完了した後、DB層の<CONTEXT_FILE>で、DBFがある適切なデータ・ファイルの場所をコンテキスト変数s_dbhome1、s_dbhome2、s_dbhome3、s_dbhome4、s_archive_destの値が指し示しているとともに、s_baseが適切な場所を指し示していることを確認してください。そうでない場合は、DB層の<CONTEXT_FILE>を更新してください。
PL/SQLベースのコンカレント要求のためのUTL_FILE_DIRとAPPLPTMPの値の同期化 (必須)
コンカレント処理 (CP) では、utl_fileパッケージを使用して出力およびログ・ファイルを作成するPL/SQLが (データベース内で) 実行される場合があります。すべてのCPノード上で、$APPLPTMP環境変数がデータベースのinit.oraのUTL_FILE_DIRパラメータにリストされた最初のディレクトリに設定されていることを確認してください。RACデータベースを使用している場合、$APPLPTMP環境変数ではすべてのRACノードで参照可能な共有ファイル・システム上のディレクトリを指す必要があります。これにより、CPではPL/SQLにより作成された出力およびログ・ファイルを確実に検出できます。
Oracle11gリリース2へのデータベースの移行またはアップグレード (必須)
適用対象: すべての12.0および12.1リリース
まだ実行していない場合、アップグレードに伴う停止時間の前にこのステップで本番データベースを11gリリース2にアップグレードできます。
『Database Preparation Guidelines for an Oracle E-Business Suite Release 12.2 Upgrade』 (Doc ID: 1349240.1) の指示に従ってください。
注意: 10gまたは9iから11gR2にアップグレードする場合は、init.oraファイルでパラメータsec_case_sensitive_logon = Falseを設定し、sqlplusでのログオン問題を回避する必要があります。
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