Oracle Product Information Managementインプリメンテーション・ガイド リリース12 E05616-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章には次の項があります。
重要: 梱包階層のシード済構成タイプを使用できるのは、Product Information Management Data Librarianのライセンスを取得した顧客のみです。Product Lifecycle Managementのライセンスでは使用できません。ただし、Product Lifecycle ManagementとそのオプションであるProduct Data Synchronization for Global Data Synchronization Network and 1SYNC Servicesの両方のライセンスを取得した顧客を除きます。
Oracle Product Data Synchronization for Global Data Synchronization Network (GDSN) and 1SYNC Servicesを使用すると、企業は製品情報を1SYNCに安全に提供し、Global Data Synchronization Network(GDSN)を経由して、そのデータを取引先にシンジケートできます。
Product Data Synchronization(PDS)には、GDSNおよび1SYNCによって製品データ同期に定義されている属性にマップ済の、事前作成品目属性が付属しています。PDSには、クリーンなデータのみを送信するために役立つ、これらの属性定義用の承認済書式に対する拡張検証チェックも用意されています。さらに、PDSには、GDSNおよび1SYNCで必要な書式に組み込まれた完全なメッセージ・ソリューションも用意されています。
PDSでは、会社が1SYNCおよび取引先に誤った製品データを送信した場合の直接費と間接費を回避できるように設計されています。直接費には、不正なデータを送信した場合に1SYNCから科される罰金が含まれ、間接費には販売機会の遅延または損失などが含まれます。PDS品目属性には、入力データがクリーンであることを確認するための拡張データ検証チェックが付属しています。メッセージ・システムには、データ・プールおよび取引先との全通信の完全な監査証跡を提供するために、全メッセージについて完全な取引履歴が用意されています。
登録とシンジケート
Global Data Synchronization Networkとそのグローバル・レジストリは、インターネット・ベースの製品情報登録および同期サービスを提供することで、電子商取引の基盤を提供します。これらのサービスには、準拠の検証、製品情報の同期化、同期化された製品のレジストリおよびライフサイクル管理、ユーザーの場所およびユーザー取引機能があります。これらのサービスを使用すると、企業はサプライ・チェーン全体で品目情報を同期化できます。製造業者は、標準プロセスを通じて製品情報をGDSNに登録および更新し、製造業者の取引先、販売代理店、再販業者、小売業者などは、その情報にアクセスできます。
Oracle PDSを使用すると、会社は顧客および仕入先と正確な製品データを効率的に同期化できます。PDSは、製品情報を管理し、1つまたは複数の顧客サイト(グローバル事業所番号)に関連付けられたグローバル取引品目番号(GTIN)を取引先が1SYNCに登録できるようにして、取引先に関連製品データを提供するための完全なソリューションを会社に提供します。
PDSの主な機能は次のとおりです。
品目/GTIN、属性および関連付けられた梱包階層の作成と管理
品目/GTINからグローバル・レジストリ(GDSN/1SYNC)への登録プロセスの管理
取引先サブスクリプションの管理
品目/GTINから取引先への公開/シンジケートの管理
製品データに対する継続的な変更と、取引先に対する適切な再シンジケートの管理
オラクル社では、アプリケーションの特定機能の動作を有効化または変更するために、複数のシステム・プロファイル・オプションを提供しています。
GDSNプロファイル・オプションの説明を次に示します。
プロファイル | 説明 | デフォルト値 |
EGO GDSN使用可能 | GDSN同期機能を管理します。値を「Yes」に変更すると、GDSN機能が有効になります。 フラグを「Yes」に変更すると、次の処理が行われます。
| Null |
システム・レベル参照には、サイト全体の値が格納されます。
参照 | 説明 | デフォルト値 |
EGO_UCCNET_DATA_SOURCE_GLN
| この参照により、情報プロバイダGLN番号および名称を入力できます。
重要: 情報プロバイダのGLNおよび名称を指定するには、参照を更新する必要があります。 LOOKUP_TYPE = EGO_UCCNET_DATA_SOURCE_GLN LOOKUP_CODE = GLN 意味 = 実際のGLN LOOKUP_CODE = NAME 意味 = 実際の名称 | Null |
GDSNカタログは、在庫カタログや購買カタログなど、Oracle E-Businessに存在するその他の機能領域のデフォルト・カタログに似ています。品目/GTINをGDSNシンジケート機能領域に関連付けると、品目/GTINには、GDSNシンジケートに関連付けられたデフォルト・カタログが割り当てられます。
既存のカタログをこの機能領域に関連付けたり、新しいカタログを作成して関連付けることができます。
1SYNCデータ・プールでは、UDEXカタログを品目/GTIN分類として使用する必要があります。たとえば、1SYNCデータ・プールと通信するために、UDEXカタログ・カテゴリ・タクソノミを使用してGDSNカタログを作成できます。UDEXカタログには、3セグメント・フレックス体系に従います。
UDEXカタログ全体をGDSNカタログで設定するか、ビジネス要件ごとに必要なカテゴリのみ設定できます。たとえば、「安全性/セキュリティ」および「監視/生存」には、「セキュリティその他」と「火災/化学的安全製品」の2つのサブカテゴリがあります。会社でロックを製造しており、火災または化学的安全製品を製造していない場合、カタログ管理者は「セキュリティその他」として1つの子カテゴリのみを設定できます。
カタログの作成の詳細は、「カタログの定義」を参照してください。
次に、Excelから品目カタログ・カテゴリ割当をインポートする機能を使用して、品目/GTINをこのGDSNカタログに一括で割り当てます。
GDSNシンジケート機能領域
Oracle Product Data Synchronizationは、様々なGDSN属性グループで150以上のGDSN属性をシードします。GDSN属性グループは、既存のユーザー定義属性グループ機能に似ています。
シード済GDSN属性のリスト
GDSN属性グループ内でこれらのGDSN属性をカスタマイズできます。次に例を示します。
値セットを作成し、必要に応じて属性に関連付けることができます。たとえば、ブランド名を選択した場合、そのブランド名の値セットを作成し、「ブランド名」属性に関連付けることができます。
EANUCCタイプなど、特定の値セットがシードされます。特定のタイプのみを使用する場合、不要なタイプを無効にすると、値セットをカスタマイズできます。
属性のデフォルト値を指定できます。
これらのGDSN属性を無効にできます。たとえば、「固形量」は「取引品目測定」属性グループの属性です。「固形量」は必須のGDSN属性ではないため、ハードライン・ビジネスの会社には不要です。
顧客GDSN属性
ビジネス・ニーズごとに評価するGDSN属性の設定を次に示します。値の入力を開始する前に、これらの属性のUOMを設定する必要があります。これらの属性に値をすでに入力していると、UOMを設定できない場合があります。そのような場合は、それらの属性の値(全品目)を消去してから、UOMを設定します。
属性グループ | 属性名 | 単位区分 |
取引品目測定 | 直径 | 長さ |
取引品目測定 | 総重量 | 重量 |
取引品目測定 | 固形量 | 重量 |
取引品目測定 | 水平ペグ | 長さ |
取引品目測定 | 垂直ペグ | 長さ |
オーダー情報 | オーダー・リード・タイム | 時間 |
取扱情報 | 最大スタッキング重量 | 重量 |
ハードライン産業 | 取引品目ごとの個数 | CNT |
ハードライン産業 | ネスティング増分 | CNT |
次の属性の値セットの設定
属性グループ | 属性 |
取引品目摘要 | クーポン・ファミリ・コード |
取引品目測定 | 正味容量の値 – 正味容量単位 |
GTINカラー摘要 | カラー・コード摘要 |
GTINカラー摘要 | カラー・コード・リストの機関 |
サイズ摘要 | サイズ・コード・リストの機関 |
サイズ摘要 | サイズ・コードの値 |
取扱情報 | 取扱上の注意事項コード |
有害情報 | 危険コードの区分 |
有害情報 | 危険商品有害コード |
有害情報 | 危険商品規則コード |
有害情報 | 危険商品梱包グループ |
取引品目の調整システム識別子 | 調整関税のシステム識別コード |
PDSは、ハードラインおよびFMCG産業拡張機能をサポートしています。「EGO GDSN使用可能」プロファイル・オプションを「Yes」に変更すると、これらの産業拡張属性は、品目カタログ・カテゴリに関連付けられません。これらの属性を品目カタログ・カテゴリに関連付け、ハードラインまたはFMCG属性を表示するために既存のページを作成または更新する必要があります。
オラクル社は、構成タイプとして梱包BOMをシードしています。この構成タイプに対して作成される梱包構成は、公開メッセージの一部としてGDSNデータ・プールに送信されます。この構成タイプの梱包階層の構成名を作成できます。
ユーザーはこの構成タイプと構成名を使用して、独自の梱包構成を作成できます。
構成タイプと構成名の詳細は、「品目構成の定義」を参照してください。
グローバル取引品目番号(GTIN)には、既存のUPCおよびEAN識別子が含まれ、製品階層のすべてのレベルを一意に識別し、一貫した書式と構成を使用してデータを提供します。GTINは、会社と品目に関する情報以外に、梱包方法に関する情報も含む14桁の数値です。
Oracle Product Data Synchronizationでは、ユーザー定義関数に応じて製品に対するGTINの生成および割当が自動実行される機能が提供されています。あるいは、自由書式の数値フィールドが提供されており、ユーザー入力が可能です。
ユーザー定義関数に応じて、UPCまたはEANコードのような製品分類や属性を関数入力パラメータとして設定できます。
GTIN作成中に、GTIN検証桁が検証されます。
GTIN番号生成
GLNは、任意の実際の事業所について会社に割り当てられるグローバル事業所番号です。GLNは13桁の数値で、最終桁が検証桁になっています。ユーザーは、「顧客オンライン」画面を使用して各顧客所在地にGLN番号を割り当てることができます。
GLNの設定
「グローバル事業所番号」は、主に製品データ同期に使用されるため、デフォルトでは表示されません。パーソナライズ・フレームワークを使用すると、フィールドを表示できます。
注意: 顧客所在地の更新画面に「グローバル事業所番号」フィールドが表示されない場合は、OAパーソナライズ・オプションを使用して表示してください。
グローバル事業所番号を表示する手順
システム管理者職責を使用して、プロファイル・オプション「セルフサービス定義のパーソナライズ」を「Yes」に設定します。
ユーザーIDを使用してログインし、プロファイル・オプションにナビゲートして「FND: パーソナライズ・リージョン・リンク使用可能」を「Yes」に設定します。
「顧客オンライン・スーパーユーザー」職責を使用して、「顧客所在地更新」画面ページに移動します。
国値リスト属性の横にあるパーソナライズ・リージョン・リンクをクリックします。
「パーソナライズ・コンテキストの選択」ページで、フィールドのデフォルト値を受け入れ、「適用」をクリックします。
「パーソナライズ構成」セクションで、RowLayout:(glnRowLayout)のパーソナライズ・アイコンをクリックします。
「パーソナライズ・プロパティ」セクションで、レンダリング対象行のサイトの設定をtrueに変更します(注意: 「当初定義」はFalseに設定されています)。
「適用」をクリックして変更内容を保存します。
重要: GTIN相互参照を除くこれらの機能を使用するには、Oracle Product Data Synchronization for GDSN and 1SYNC Servicesのライセンスを取得しておく必要があります。「EGO GDSN使用可能」プロファイル・オプションを「Yes」に設定する必要もあります。
品目カタログ内の品目をGDSNシンジケート機能領域に関連付けられたカタログに割り当てると、GDSNシンジケートに対して使用可能にできます。品目がGDSNシンジケートとして分類されると、GDSN属性が表示され、GDSN属性の定義を開始できます。
GDSNシンジケートの品目を作成する手順
「品目の作成」ページで、品目カタログ・カテゴリまたは既存の品目を選択します。
「GDSNシンジケート」を選択します。
「品目の作成: 品目/摘要の入力」ページで、「取引品目単位記述子」を選択します。
コピー・ステップでGDSN属性を追加またはコピーします。
「品目情報のレビュー」で、GDSN属性を表示および更新します。
「カテゴリ」サブタブで、デフォルトのGDSNカタログおよびカテゴリ割当を表示します。カテゴリ割当は更新できますが、GDSNカタログ割当は削除できません。
「関連」サブタブで、GTIN相互参照を追加します。『Oracle Product Lifecycle Management User's Guide』または『Oracle Product Information Management Distribution Librarian User's Guide』のGTIN相互参照の管理に関する項を参照してください。
注意: 「GDSNシンジケート」フラグが適用されるのは、作成している品目が承認済品目で、新規品目要求の承認が不要な場合のみです。
複数品目を作成している場合、「GDSNシンジケート」フラグは適用されません。
既存の品目をGDSNシンジケートで使用可能にする手順
GDSNシンジケートに使用可能にする品目を検索します。
「品目」の概要ページで、「分類およびカテゴリ」タブをクリックします。
品目がすでに使用可能になっているかどうかを確認します。
「更新」をクリックします。
「GDSNシンジケート」チェックボックスを選択すると、カテゴリ割当リージョンがGDSNカタログおよびデフォルト・カテゴリ割当で更新されます。
カテゴリ割当は更新できますが、GDSNカタログ割当は削除できません。
GDSNカタログ・カテゴリ割当を追加すると、「GDSNシンジケート」チェックボックスが自動的に選択されます。
「適用」をクリックして変更内容を保存します。
注意: GDSNシンジケートの品目を使用可能にすると、削除できなくなります。GDSNシンジケートを消去したり、GDSNカタログ・カテゴリ割当は削除できません。GDSNカタログ・カテゴリ割当を新しいGDSNカテゴリに更新できます。
Microsoft Excelを使用して品目カタログ・カテゴリをGDSNカタログにインポートすると、GDSNシンジケートの品目が自動的に使用可能になります。
グローバル・レジストリはレジストリ・メッセージのリポジトリです。Oracle Messages for 1SYNC Registryには、仕入先および小売業者のデータ同期をサポートするために、事前構成された認証済の1SYNC XMLメッセージのバンドルと、電子交換の全概要を顧客に示すためのメッセージ管理ツールが用意されています。これらのメッセージにより、サブスクライバは、品目属性情報を登録したり、要求および通知を送受信できます。XMLゲートウェイとワークフロー・ビジネス・イベント・システム(WF BES)を組み合せて使用して、ユーザーが開始した処理に基づいてメッセージを生成します。1SYNCで指定されたXMLメッセージごとに、特定のXMLゲートウェイ・マップが組み込まれています。このXMLメッセージを使用して、1SYNCレジストリと通信します。1SYNCには、必要な処理を行うために1SYNCに伝播する前に、XMLメッセージを検証するXMLスキーマ定義も用意されています。
Oracle Messages For 1SYNC Registryは、Oracle Advance Product Catalogと密接に統合されます。Advance Product Catalogは、製造会社および小売会社について、GTINおよび1SYNCデータ構造に似たGTIN階層別に品目情報を格納する基本アプリケーションです。Advance Product Catalogは、顧客が仕入先の場合、レジストリ・メッセージの開始点になります。
重要: Oracle 1SYNC Registry Messagesの実装の詳細は、『Oracle Applicationsインストレーション・ガイド』を参照してください。
1SYNCの供給側機能で使用される組込みのXMLメッセージは次のとおりです。
カタログ品目レジストリの登録(RCIR)
カタログ品目通知(CIN)
問合せワークリストのメッセージ
「カタログ品目レジストリの登録」(RCIR)メッセージは、1SYNCデータ・プールに製品を追加します。このメッセージが初めて出現した場合、ブランド所有者レジストリが更新されます。使用可能な処理は、追加、変更、訂正および削除です。RCIRを使用すると、品目を同期または非同期モードで登録できます。1つのメッセージがレジストリに送信されると、1SYNCレジストリの応答は同期モードになります。ただし、複数のメッセージ(バッチ・モード)が送信されると、1SYNCレジストリから通知のみを同期化して受信します。バッチの処理詳細を取得するために、問合せメッセージ取引が開始されます。
「カタログ品目通知」(CIN)メッセージは、受信者に配布されます。各CINは1人の受信者を対象としているため、CINは製品の個別の値を許可します。CINには、拡張機能と、ハードライン、FMCG用の属性のような産業固有の属性が含まれます。CINで使用可能な処理は、追加、変更、訂正、削除および取下げです。
問合せメッセージは、GLOBALRegistryからの情報や取引先または受信者から受信した通知を取り出すために使用されます。XMLスキーマ・メッセージは、問合せ要求の転送に使用されます。使用している別の問合せメッセージには、バッチ・モードのRCIR、「カタログ品目通知の要求」(RFCIN)およびCICがあります。また、GTIN問合せも使用されます。
バッチ・モードのRCIRは、レジストリから返される非同期メッセージの処理ステータスを収集するために使用されます。
RFCINは、品目に関する情報に対するXMLメッセージ要求です。GDSN(Global Data Synchronization Network)で公開されている品目の属性を調べようとしていて、永続的なサブスクリプションをまだ設定していない1SYNC受信者取引先(一般的には小売業者)は、RFCINを送信してGDSN内のソース取引先(一般的には仕入先)から品目情報の一時公開を要求します。RFCINに含まれるGTIN(Global Trade Item Number)は、1SYNCデータ・プール(「GS1 USA」と呼ばれます)およびGS1グローバル・レジストリに登録されています。受信者取引先は、1SYNCデータ・プールにRFCINを送信します。次の1つ以上の基準に対して品目データを要求できます。
GTIN
カテゴリ
ターゲット市場
グローバル事業所番号(GLN)
1SYNCデータ・プールはRFCIN情報を受信し、そのコピーをソース取引先に転送します。仕入先取引先が別のデータ・プールを使用する場合、1SYNCデータ・プールはGS1グローバル・レジストリにRFCINメッセージを発行します。ソース取引先はRFCINに応答して、1SYNCに「カタログ品目通知」(CIN)を発行します。CINには、産業拡張機能の詳細など、品目属性詳細が含まれます。1SYNCはCIN文書を受信し、受信者取引先のワークリストに送信します。RFCINメッセージ発行後の最初の30日間、受信者取引先は品目に対する変更および訂正(あるいは、そのいずれか)を含む品目情報を受信します。30日の期間が失効する前に「否認」の確認処理を発行すると、品目データに対する変更が受信されなくなります。30日以内に処理が行われないと、30日の期間が終了した後も、CINに応答して「否認」の処理を含むカタログ品目確認(CIC)メッセージが発行されないかぎり、受信者取引先は要求されたカタログ品目データを引き続き受信します。受信取引先は、実行する確認処理(受入済、同期化済、否認またはレビュー)を決定した後すぐに、CICメッセージを発行することをお薦めします。GS1グローバル・レジストリはメッセージを検証し、メッセージを経路指定するソース・データ・プールを決定して、メッセージを適切に配布します。
GTIN問合せは、1SYNCレジストリからGTINを定義する要素を取り出します。
Oracle Messages for 1SYNC Registryの初期リリースは、Supplier Synchronization Suite全体を提供します。仕入先または製造業者であるOracleユーザーは、Synchronization Suite全体を使用して、1SYNCに品目情報を送信したり、取引先から同期フィードバックを取り出します。Oracle Messages for 1SYNC Registryは、3.0バージョンのSupplier Synchronization Suiteで認定されています。
次の図は、仕入先の1SYNC統合の構成部品を示しています。Oracle Messages for 1SYNC RegistryおよびSupply Chain Trading Connectorは、統合のメッセージング構成部品です。10g PartnerConnectには、1SYNCとの間でレジストリ・メッセージを送受信するためのAS2プロトコルが用意されています。
1SYNC Supplier Synchronization Suiteの詳細を次に示します。
「カタログ品目レジストリの登録」(RCIR)メッセージは、レジストリに品目を登録したり、登録済品目のコア属性を更新するためのメッセージです。このメッセージでは、追加、変更および編集の各機能がサポートされます。
「カタログ情報通知」(CIN)メッセージは、製造業者または仕入先から取引先への通知で、新規品目登録(GTIN)または品目情報変更を通知します。
カタログ品目確認(CIC)メッセージは、CINに応答して取引先が返すメッセージです。
「カタログ情報通知の要求」(RFCIN)は、特定のGTINのCINを要求するために取引先が仕入先に送信するメッセージです。
直接ストアー搬送
マーケット・グループ・リンク
「ハードライン産業」拡張機能のサポート。その他の産業拡張機能は、将来のリリースでの導入を検討中です。
Oracle Messages for 1SYNC Registryでは、レジストリ・メッセージ以外に、Supply Chain Trading Connectorと呼ばれるモニタリング/監査ツールを使用します。このツールはXMLゲートウェイの外部にあり、Oracle E-Business Suiteの着信および発信1SYNCメッセージをすべてモニターおよび監査します。Oracle Messages for Registry製品では、ツールのコラボレーション履歴と通知処理の2つの機能が使用されます。各メッセージ交換は、このツールのコラボレーションとして定義され、事前シード済イベントでモデル化されて、詳細なステップとして「コラボレーション履歴」に表示されます。メッセージの失敗またはデータ検証により例外が発生すると、ビジネス・ユーザーにエラーを通知するために、通知処理によって例外レポートが開始されます。
Supply Chain Trading Connectorが統合されて、情報の包括表示およびメッセージ交換が提供されます。「品目」ページから、「コラボレーション」ステータスを表示するか、「コラボレーション履歴」にジャンプしてそのコラボレーションの詳細情報を表示できます。「コラボレーション履歴」画面から、ビジネス・ユーザーは品目情報ページを表示して詳細なコラボレーション情報を表示した後、品目履歴を表示できます。
注意: Supply Chain Trading Connectorの詳細は、『Oracle Supply Chain Trading Connector Implementation Guide』を参照してください。
B2B標準の性質により、通常はビジネス・エンド・ユーザーが取引アクティビティのステータスを理解するのは困難です。ビジネス・エンド・ユーザーは、認識した内容が取引先に送信されることは承認しますが、ステータスについては認識しません。交換されるメッセージと通知の数、および特定のコラボレーションのメッセージを処理したソフトウェア・コンポーネントの数など複雑な問題です。
コラボレーション履歴は、コラボレーション中に交換されるすべてのイベントとメッセージを追跡し、ビジネス・エンド・ユーザーが照会できるようにすることで、この課題に対処します。コラボレーション履歴を使用すると、交換されるすべてのメッセージ、例外を含む詳細情報およびXMLペイロード(使用可能な場合)を追跡できます。
コラボレーション履歴の主な機能
初期イベントまたはメッセージから、受信または送信、取引先または使用中のB2Bゲートウェイで発行された例外を含む最終メッセージまで、一意のコラボレーションまたはPIPについてキー処理イベントをすべて記録します。
ビジネス文書番号、日付、ステータス、文書所有者または取引先で履歴を検索できます。
コラボレーションで許可される場合、コラボレーションまたはPIPを再度開始できます。
特定のコラボレーションに関連付けられたXMLペイロードを表示できます。
コラボレーションを実装するときに使用する詳細なコラボレーション履歴を作成、更新および追加するワークフロー・イベントを提供します。
注意: コラボレーション履歴の詳細は、『Oracle Supply Chain Trading Connector Implementation Guide』を参照してください。
通知処理の主な機能は次のとおりです。
B2Bゲートウェイや取引先など、アプリケーション外部のソースから通知メッセージを取得します。
XMLゲートウェイで生成された例外を取得します。
コラボレーション履歴の通知を記録します。
通知設定に基づいて処理を実行します。有効な処理は次のとおりです。
APIのコール
文書所有者の通知
取引先の通知
管理者の通知
ビジネス・イベントの呼出し
ワークフローの開始
サポートされているすべてのコラボレーションに事前定義済の通知処理を提供します。
ビジネス要件に合わせて、事前定義済通知を構成できるようにします。
コラボレーション履歴で定義されている新規コラボレーションの通知処理を設定できます。
通知処理は、通知タイプ、通知および通知処理で編成されます。通知は、コラボレーション内で事前定義された時点の成功、例外またはエラーを表すために呼び出されます。通知は、呼び出される通知ソースに基づいて、「アプリケーション」、「XMLゲートウェイ」または「B2Bゲートウェイ」の3つのタイプに分類できます。通知処理は、呼び出される通知に基づいてコラボレーション内で事前定義された時点に行われる処理を定義します。
通知処理
通知処理の特性は次のとおりです。
コラボレーションとは、Oracle E-Business Suiteを使用する企業と通常はインターネットを使用している取引先との間、またはE-Business Suiteアプリケーションと別のアプリケーションとの間でメッセージが通信される場合を表します。コラボレーションは、オーダー、変更オーダー、予測、工程管理などのビジネス・プロセスを表します。
コラボレーションを所有するアプリケーション。たとえば、Purchasing、Order Managementなどです。
通知ソース。通知を生成するソフトウェア・コンポーネントを表します。
成功、エラーまたは警告を表す通知。
重要: Supply Chain Trading Connectorがサポートするコラボレーションに必要なすべての通知処理は、事前構成されています。エラー条件を処理する事前構成済の通知処理はすべて、管理者に通知するデフォルト処理で事前構成されています。指定したコラボレーションで取引先IDエラーが発生した場合に、保留中のインバウンド発注を行うワークフローを開始するなど、通知処理システムを使用して、追加のビジネス・ルールを指定する必要があります。
新しい通知を作成する手順
新規コラボレーションで受信するメッセージをまず決定した後に必要な新規通知を定義してから、これらの通知を新規コラボレーション用に呼び出すときに実行する通知処理を定義する必要があります。
「通知定義」ウィンドウに移動します。
「定義の作成」をクリックします。
ドロップダウン・リストから通知ソースを選択します。
「通知」を入力します。これは、通知を表すために渡されるプログラム値またはコードです。
「摘要」を入力します。これは、通知の内容を表すテキストの説明です。
「適用」をクリックします。
注意: 通知処理の詳細は、『Oracle Supply Chain Trading Connector Implementation Guide』を参照してください。
ユーザーは1SYNCに品目を登録し、その品目を取引先に公開できます。Product Data Synchronization for GDSN and 1SYNC Servicesを使用すると、品目-GTIN情報を顧客に公開し、次の内容を通知できます。
提供される新しい品目-GTIN
既存の品目-GTINの変更
特定の顧客からの品目-GTINの取下げ、または市場からの品目-GTINリストの削除
Product Data Synchronization for GDSN and 1SYNC Servicesは、すべての品目-GTIN公開処理およびメッセージングに使用される効率的なプラットフォームであり、次の処理を実行できます。
顧客に公開する必要がある、新規または更新済のすべての品目-GTINを検索します。
品目-GTINと顧客の組合せごとに、取引の処分を使用して公開イベント履歴を追跡します。
Product Data Synchronization for GDSN and 1SYNC Servicesを使用すると、単一の品目-GTINまたは複数の品目-GTINをまとめて公開できます。公開時に、GDSNデータ・プールを経由して品目-GTINごとに顧客にCINメッセージが送信されます。顧客は各メッセージをレビューし、品目-GTINの受入、否認、同期化またはレビューを実行するかどうかを決定します。顧客の応答は、確認CICメッセージを介して返され、GDSNデータ・プール上のワーク・リストに格納されます。これらのグローバル・レジストリ・メッセージは、データ・プールからProduct Data Synchronization for GDSN and 1SYNC Servicesに転送され、品目-GTINと顧客の組合せごとにメッセージの内容と処分ステータスを表示できます。処分ステータスは次のとおりです。
処理済
失敗済
顧客受入済
顧客否認済
顧客レビュー
顧客同期化済
注意: 顧客の品目-GTINで次の処理を実行するには、マスター組織での公開管理機能セキュリティ、品目の表示権限および顧客品目相互参照の表示権限が必要です。
初期ロード
公開
取下げ
公開プロセスを開始する前に、品目-GTINごとに顧客サブスクリプションを設定する必要があります。顧客の公開ステータスは、品目-GTINが公開を必要とするかどうかを示します。「GDSN属性」ページおよびシンジケート・ページの公開検証ステータスは、品目-GTIN梱包階層が公開に適合するかどうかを示します。
注意: 梱包階層全体をCINメッセージに含める必要があるため、必ず有効な梱包階層の最上位品目-GTINから顧客に公開します。
有効な梱包階層には、次の属性があります。
少なくとも1つの消費可能およびオーダー可能なGTINを含みます
別の梱包階層内の構成部品ではありません
数量がプラスの整数の構成部品のみを含みます
基準単位に割り当てられたベース単位があります
品目-GTINを顧客に公開する手順
最上位の「品目-GTIN」ページから、「顧客シンジケート」ページにナビゲートします。このページには、品目-GTIN梱包階層をすでに公開、または公開を予定している顧客のリストが表示されます。
注意: 顧客シンジケートの作成および保守の詳細は、「顧客シンジケートの管理」を参照してください。
顧客ごとに、公開ステータスと対応する処分ステータスがあります。公開ステータスから、品目-GTINが公開されていない顧客、または再公開が必要な顧客を判断できます。公開ステータスは次のとおりです。
公開済
非公開
要再公開
進行中の公開
取下げ済
リストから削除済
否認
注意: 最後の公開以降に新規のGDSN属性変更が発生していない場合、以前に情報を公開した顧客に対して情報を公開できません。
「公開」処理アイコンをクリックし、品目-GTINを顧客に公開します。「品目の公開」ページで、梱包階層全体と各梱包階層の顧客のリストを表示できます。
品目が公開されているデータ・プールの名称とGLN、および顧客の名前、所在地およびGLNを確認します。
品目-GTINを公開用に発行した後、品目-GTINが公開されている顧客ごとにCINメッセージが送信されます。この取引で送信された品目-GTIN公開メッセージをすべて追跡するために、メッセージ・グループIDが生成されます。
各メッセージの処分ステータスは、データ・プールを介して顧客から受信した応答で更新されます。
注意: 顧客が品目-GTINの公開を否認した場合、Product Data Synchronization for GDSN and 1SYNC Servicesは、同じ顧客への品目-GTINの再公開を許可しません。
注意: 顧客への最初の公開メッセージは、新規品目処理または初期ロード処理を使用して送信されます。後続の再公開メッセージは、データ変更処理を使用して送信されます。Product Data Synchronization for GDSN and 1SYNC Servicesはこれらの処理を自動的に導出します。
注意: 公開された品目の品目-GDSN属性を更新すると、すべての顧客について公開ステータスが「要再公開」に自動的に変更されます。ただし、顧客固有の品目-GDSN属性を更新すると、その特定の顧客についてのみ公開ステータスが「要再公開」に自動的に変更されます。
顧客から品目-GTINを取り下げる手順
取下げ処理により、1人以上の顧客との品目-GTIN同期処理を一時的に中止できます。顧客から最上位品目-GTINを正常に取り下げた後は、この顧客に対して品目-GTINを明示的に再公開するまで、その顧客に品目-GTINは公開されなくなります。
注意: 公開ステータスが「公開済」で、処分ステータスが「未否認」の品目-GTINのみを取り下げることができます。
最上位の「品目-GTIN」ページから、「顧客シンジケート」ページにナビゲートします。このページには、品目-GTIN梱包階層をすでに公開、または公開を予定している顧客のリストが表示されます。
すでに公開している顧客の場合、品目-GTINを取り下げる顧客を選択し、「取下げ」をクリックします。
「顧客から取下げ」ページを使用すると、品目-GTIN梱包階層全体、および品目-GTINを取り下げる顧客を表示できます。
品目-GTINが取り下げられる各顧客にCINメッセージが送信されます。この取引で送信されたすべてのメッセージを追跡するために、メッセージ・グループIDが生成されます。
顧客を品目-GTINリストから削除する手順
リストから削除処理により、この品目-GTINについて全顧客との同期処理が永続的に中止されます。最上位品目-GTINを正常にリストから削除すると、Product Data Synchronization for GDSN and 1SYNC Servicesでは、すべての顧客に対してこの品目-GTINの公開を許可しなくなります。
注意: 公開ステータスが「公開済」で、処分ステータスが「未否認」の品目-GTINのみリストから削除できます。
最上位の「品目-GTIN」ページから、「顧客シンジケート」ページにナビゲートします。このページには、品目-GTIN梱包階層をすでに公開、または公開を予定している顧客のリストが表示されます。
顧客シンジケート・ページから「リストから削除」をクリックします。
品目-GTINが以前に公開されたすべての顧客がリストから削除されます。
品目-GTINがリストから削除されている各顧客にCINメッセージが送信されます。この取引で送信されたすべてのメッセージを追跡するために、メッセージ・グループIDが生成されます。
複数品目-GTINを顧客に公開する手順
公開ワークベンチを使用すると、顧客に複数の品目-GTINを表示できます。登録ワークベンチと同様に、顧客に関連付けられた品目-GTINを検索できます。
注意: 公開ワークベンチで検索できるのは、最上位品目-GTINのみです。
このワークベンチから品目-GTINの「公開」、「取下げ」および「リストから削除」を実行できます。これらの処理については、「品目-GTINを顧客に公開する手順」を参照してください。
「公開管理」ページで、公開する品目-GTINを選択し、「公開」をクリックします。
「顧客に公開」ページで、選択したすべての最上位品目-GTINのリストが梱包階層全体とともに表示されます。
品目-GTIN梱包階層ごとに顧客のリストをレビューします。
「取下げ」および「リストから削除」のために品目-GTINも選択できます。
公開ワークベンチで、最上位品目-GTINを選択し、データ検証のチェックをクリックすると、公開する品目-GTIN梱包階層が準拠しているかどうかを確認できます。
初期ロード処理を使用して顧客に品目-GTINを公開する手順
1SYNCなどのデータ・プールに最近参加した仕入先が、データ・プールを介して既存の需要側顧客と品目同期を確立する場合、初期品目ロード公開を使用して、2つの組織間で現在取引されている品目のデータを同期化できます。
「公開管理」ページで、公開する品目を検索します。
初期ロード処理を使用して公開する品目を選択し、「初期ロード」をクリックします。
「顧客に公開(初期ロード)」ページで、選択したすべての最上位品目-GTINのリストが梱包階層とともに表示されます。
品目-GTIN梱包階層ごとに顧客のリストをレビューします。
注意: 初期ロード処理を実行できるのは、顧客に最初に公開する場合のみです。
関連項目
『Oracle Product Lifecycle Management User’s Guide』の梱包階層の管理に関する項