この章では、RUEIをインストールする前に、すべての必須コンポーネントをインストールする手順について説明します。RUEIソフトウェア自体のインストールについては、第4章「RUEIソフトウェアのインストール」で説明しています。
注意: このマニュアルでは、特に指定のないかぎり、インストールはroot ユーザーとして実行することを想定しています。 |
Linux DVDが自動的にマウントされる場合、コンテンツは/media/Enterprise Linux dvd 20090908
に配置されます(日付はDVDのダウンロード・バージョンによって異なります)。DVDが自動的にマウントされない場合は、次のコマンドを使用してマウントしてください。
mkdir -p /mnt/dvd mount /dev/dvd /mnt/dvd
注意: この章の残りの部分では、Linuxオペレーティング・システムDVDが/mnt/dvd にマウントされると想定しています。 |
基本的なオペレーティング・システムの他に、追加のRPMパッケージをインストールする必要はありません。すぐに第4章「RUEIソフトウェアのインストール」に進んでください。
この項で説明する手順は、ローカル・データベースを持つレポータ・システムに対してのみ必要です。
次のコマンドを使用して、Oracleデータベースのすべての前提条件をインストールします。
cd /mnt/dvd/Server rpm -Uhv kernel-headers-2.6.18-*.el5.x86_64.rpm \elfutils-libelf-devel-0.137-*.el5.x86_64.rpm \elfutils-libelf-devel-static-0.137-*.el5.x86_64.rpm \glibc-devel-2.5-* \ glibc-headers-2.5-*.x86_64.rpm \gcc-4.1.2-*.el5.x86_64.rpm \ gcc-c++-4.1.2-*.el5.x86_64.rpm \libstdc++-devel-4.1.2-*.el5.x86_64.rpm \ libgomp-4.4.0-*.el5.x86_64.rpm \libaio-devel-0.3.106-*.x86_64.rpm \ sysstat-7.0.2-*.el5.x86_64.rpm
次のコマンドを発行して、レポータのすべての前提条件をインストールします。
rpm -Uhv httpd-2.2.3-*.el5.x86_64.rpm \ apr-1.2.7-11.*.x86_64.rpm \ apr-util-1.2.7-*.x86_64.rpm \ php-5.1.6-*.x86_64.rpm \ mod_ssl-2.2.3-*.el5.x86_64.rpm \ distcache-1.4.5-*.x86_64.rpm \ php-common-5.1.6-*.x86_64.rpm \ php-cli-5.1.6-*.x86_64.rpm \ php-mbstring-5.1.6-*.x86_64.rpm \ php-ldap-5.1.6-*.x86_64.rpm \ gmp-4.1.4-*.el5.x86_64.rpm \ postgresql-libs-8.1.11-*.el5_1.1.x86_64.rpm \ lm_sensors-2.10.7-*.el5.x86_64.rpm \ net-snmp-5.3.2.2-*.el5.x86_64.rpm \ net-snmp-utils-5.3.2.2-*.el5.x86_64.rpm \ perl-XML-Twig-3.26-*.fc6.noarch.rpm \ perl-XML-Parser-2.34-*.x86_64.rpm
すべてのオプション・フォントをインストールするには、次のコマンドを発行します。または、NLS要件を満たすために必要なマルチバイト・キャラクタ・セットをインストールします。
rpm -Uhv fonts-*
「データベース・ユーザー・アカウントおよびグループの作成」から、残りのインストール手順を続行します。
手動インストールにかわる方法として、Yumリポジトリを使用して、必須のRPMをインストールできます。これには、有効なYumリポジトリが必要です。Yumリポジトリの詳細は、http://linux.duke.edu/projects/yum/
を参照してください。次のコマンドを使用して、必要なOracleデータベース・パッケージをインストールします。
yum -y install gccyum -y install gcc-c++yum -y install compat-libstdc++-33yum -y install libstdc++-develyum -y install elfutils-libelf-develyum -y install glibc-devel yum -y install libaio-devel yum -y install sysstat
次のコマンドを使用して、必要なレポータ・パッケージをインストールします。
yum -y install perl-URI yum -y install perl-XML-Twig yum -y install net-snmp-utils yum -y install sendmail-cf yum -y install httpd yum -y install mod_ssl yum -y install php yum -y install php-mbstring yum -y install php-ldap yum -y install bitstream-vera-fonts yum -y install librsvg2 yum -y install xorg-x11-xinit yum -y install fonts-*
この項では、Oracleデータベースをインストールする手順について説明します。この項は、リモート・データベースまたはコレクタ・システムを持つレポータ・サーバーを準備する場合には、省略してもかまいません。第4章「RUEIソフトウェアのインストール」のインストール手順を続けてください。
Oracle Database 11gリリース1(11.1.0.6.0)Standard Edition、Standard Edition OneおよびEnterprise Editionを、Oracleデータベースのホームページ(http://www.oracle.com/technology/software/products/database/index.html
)からダウンロードします。
Oracleデータベースをインストールする手順は、製品のドキュメントで詳細に説明されています。この項では、その手順の概要を示します。
このマニュアルの情報は、Oracle Databaseのクイック・インストレーション・ガイドに基づいています。ダウンロードして参照することをお薦めします。Oracle Databaseドキュメント・ライブラリ(http://download.oracle.com/docs/cd/B28359_01/install.111/b32285/toc.htm
)で入手できます。
注意: Oracleデータベースの最大メモリー使用量は、MEMORY_TARGET パラメータで設定します。デフォルトでは、これは使用可能なサーバーのRAMの40%に設定されています。たとえば、16GBのRAMが搭載されているシステムでは、約6.4GBに設定されます。パフォーマンスを高めるためにRAMを追加した場合、MEMORY_TARGET パラメータを手動で増やすまで、Oracleデータベースで使用可能にはなりません。
自動メモリー管理に関する情報は、Oracle Databaseドキュメント・ライブラリ( |
Oracleインストーラの要件を満たすために、次の行を追加して/etc/sysctl.conf
ファイルを変更します。
kernel.sem = 250 32000 100 128net.ipv4.ip_local_port_range = 1024 65000net.core.rmem_default = 4194304net.core.rmem_max = 4194304net.core.wmem_default = 262144net.core.wmem_max = 262144fs.file-max = 6553600
これらの変更を、次のコマンドでただちに有効にします。
/sbin/sysctl -p
ソフトウェアのパフォーマンスを高めるには、oracle
ユーザーのシェル制限を増やす必要があります。次の行を/etc/security/limits.conf
ファイルに追加します。
oracle soft nproc 2047oracle hard nproc 16384oracle soft nofile 1024oracle hard nofile 65536
まだ存在していない場合は、次の行を/etc/pam.d/login
ファイルに追加します。
session required /lib64/security/pam_limits.sosession required pam_limits.so
oracle
ユーザーのデフォルト・シェルによっては、変更を加える必要があります。Bourne、BashまたはKornシェルの場合、次の行を/etc/profile
ファイルの一番下に追加します。
if [ $USER = "oracle" ]; then if [ $SHELL = "/bin/ksh" ]; then ulimit -p 16384 ulimit -n 65536 else ulimit -u 16384 -n 65536 fifi
他のシェルの詳細は、次の場所で入手可能なOracle Databaseクイック・インストレーション・ガイド11gリリース1 for Linux x86-64を参照してください。
http://download.oracle.com/docs/cd/B28359_01/install.111/b32285/toc.htm
このマニュアルでは、/u01/app
ディレクトリをOracleインストールのルートと想定しています。これは、ORACLE_BASE環境変数で指定します。
次のコマンドを入力して、マウント済のすべてのファイルシステムに関する情報を表示します。
df -k
このコマンドにより、システムにマウントされているすべてのファイルシステムについて、次の情報が表示されます。
物理デバイス名。
ディスク領域の合計量、使用量および使用可能な量。
そのファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリ。
識別したマウント・ポイント・ディレクトリ内に必要なサブディレクトリを作成し、次のようなコマンドを使用して、適切な所有者、グループおよびそれらの権限を設定します。
mkdir -p /u01/appchown -R oracle:oinstall /u01/appchmod -R 775 /u01/app
oracle
ユーザーとしてシステムにログオンします。
~/.bash_profile
ファイルでumask
設定を次のように追加または編集します。
umask 022
次のコマンドを発行して、現行シェルに対して設定をアクティブにします。
. ./.bash_profile
ORACLE_BASE環境変数を設定して、Oracleディレクトリ・ツリーのルートの場所を定義します。
export ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
Oracleデータベースのインストールzipファイルを解凍します。その結果、database
ディレクトリが作成されます。次に、グラフィカル・インストーラを実行します(これはユーザーroot
の下では実行されないので注意してください)。X Window環境が正しく設定されていることを確認します。さらに、SSHを使用してリモートでログインする場合は、X転送が有効であることを確認します。次のコマンドを使用します。
cd <location of the zip file>unzip linux_11gR1_database.zip./database/runInstaller
インストール・ウィザードを使用し、図3-1に示されている値を指定します。
「Create Starter Database」チェック・ボックスの選択は解除する必要があります。
準備ができたら、「Next」をクリックします。図3-2に示されている値を指定します。準備ができたら、「Next」をクリックします。
重要: データベースのインストール中に警告またはエラー(特に前提条件の欠落)が報告された場合は、先に進む前に解決する必要があります。必須コンポーネントについては、「Yumリポジトリを使用したすべての要件のインストール(別の方法)」および付録D「トラブルシューティング」を参照してください。 |
すべての依存関係を指定したら、「Next」をクリックします。
インストールがほぼ完了すると、orainstRoot.sh
とroot.sh
の2つのスクリプトをroot
として実行するように要求されます。これは、図3-3に示されています。
図3-3で示されている2つのスクリプトを実行します。スクリプトは、ターミナル・ウィンドウでroot
として実行する必要があります。次のような出力を受け取ります。
/u01/app/oraInventory/orainstRoot.sh Changing permissions of /u01/app/oraInventory to 770.Changing groupname of /u01/app/oraInventory to oinstall.The execution of the script is complete Finished product-specific root actions.
2番目のスクリプトでは、次の出力が生成されます。
/u01/app/oracle/product/11.1.0/db_1/root.sh Running Oracle 11g root.sh script... The following environment variables are set as: ORACLE_OWNER= oracle ORACLE_HOME= /u01/app/oracle/product/11.1.0/db_1 Enter the full pathname of the local bin directory: [/usr/local/bin]: Copying dbhome to /usr/local/bin ... Copying oraenv to /usr/local/bin ... Copying coraenv to /usr/local/bin ... Creating /etc/oratab file... Entries will be added to the /etc/oratab file as needed by Database Configuration Assistant when a database is created Finished running generic part of root.sh script. Now product-specific root actions will be performed.
各スクリプトが完了したら、図3-3のダイアログに戻り、「OK」をクリックします。インストーラのメイン画面で、「The installation of Oracle database 11g was successful」というメッセージが表示されていることを確認します。「Exit」をクリックし、「Yes」をクリックして確認します。
root
ユーザーとしてログオンします。
Oracleデータベースを起動および停止するための/etc/init.d/oracledb
スクリプト・ファイルを作成します。この初期化スクリプトの例は、第3章「RUEIソフトウェアのインストール」で説明しているRUEIインストールzipファイル(/root/RUEI/50/oracledb
)にあります。Oracleデータベースに異なるインストール・ディレクトリを選択した場合は、前述のORACLE_BASEおよびORACLE_HOME環境変数の設定を変更する必要があります。
スクリプト・ファイルを実行可能にし、次のコマンドを使用して、Oracleデータベースを起動するために使用します。
chmod +x /etc/init.d/oracledb/sbin/chkconfig --add oracledb/sbin/service oracledb start
これでOracleデータベースがインストールされ、データベースのリスナーが起動して実行されます。