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Oracle Secure Backupリファレンス
リリース10.3
B56062-01
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chvol

用途

ボリュームおよび現在の場所に適用されるローテーション・ポリシーなど、ボリュームの属性を変更する場合に使用します。

前提条件

chvolコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。

使用方法

Oracle Secure Backupボリューム・カタログ内の複数のボリュームに一致するボリュームIDを指定した場合、あるいは指定したボリュームがボリューム・セットに属している場合、どのボリューム(1つまたは複数)を修正したいのかを尋ねられます。

Oracle Secure Backupからの応答の書式は、検出されたあいまいさのタイプによって異なります。ボリュームVOL000001の有効期限を延長したいと仮定します。

obtool> chvol --retain forever -v VOL000001

Your selection matches the following volumes:
  Volume ID     Barcode   Created
1 VOL000001     SF002463  01/11.04:24
2 VOL000001     SF004011  02/05.11:20
3 VOL000001     SF009774  02/23.01:31

Please select the volume(s) that you wish to modify: 1, 2, …, a(ll), n(one), or q(uit) [a]:

この最初の例では、ボリュームIDがVOL000001に一致する3つのボリュームが特定され、修正したいボリューム(1つまたは複数)を尋ねています。デフォルトはすべてのボリュームです。

別のボリュームVOL000001の有効期限を延長するには、次のようにします。

obtool> chvol --retain forever -v VOL000008

The volume VOL000008 belongs to a volume set with the following members:
  Volume ID     Barcode   Created
  VOL000007     SF002463  01/11.04:24
  VOL000008     SF004011  01/11.05:32
  VOL000009     SF009774  01/11.07:13

Please select the volume(s) that you wish to modify: a(ll), n(one), or q(uit) [q]:

この2番目の例では、ボリューム・セットのメンバーであるVOL000008が特定され、そのボリュームのすべてを修正するのか、あるいは修正しないのかを尋ねています。ボリューム・セットの個々のメンバーを選択することはできません。デフォルトの選択肢は「quit」(終了)です。

構文

chvol::=

chvol
{ [ --rotationpolicy/-R policyname ] |
  [ --relocate/-M [ --nomovement/-n ] |
  [ --force/-f ] --tolocation locationname |
  [ --missing/-g { yes | no } ] |
  [ --notintransit/-O ] }
[ --duplicationpolicy/-D duplication_policy ]
[ --vsopt/-V { ignore | prompt | all } ]
[ --expiresat/-x date-time | --retain/-r duration ]
vol-spec [vol-spec]...

意味

--rotationpolicy/-R policyname

ボリュームに割り当てられているローテーション・ポリシーをpolicynameに変更します。

--relocate/-M --tolocation/-t locationname

指定された場所にボリュームを再配置します。

ボリュームは、ローテーション・ポリシーの場所からこのオプションで指定した別の場所に移動できます。指定された場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要があります。--rotationpolicyオプションは、ボリュームにローテーション・ポリシーを割り当てる場合に使用します。

現在同じ場所にある複数のボリュームに同じ場所を指定した場合、すべてのボリュームに対して1つのメディア移動ジョブが作成されます。ただし、複数のchvol --relocateコマンドで指定されたボリュームは、1つのメディア移動ジョブにマージされません。

--relocate/-M --nomovement/-J --tolocation/-t locationname

指定された場所にボリュームを再配置します。再配置のためのメディア移動ジョブは作成されません。指定された場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要があります。--rotationpolicyオプションは、ボリュームにローテーション・ポリシーを割り当てる場合に使用します。

--relocate/-M --force/-f --tolocation/-t locationname

指定された場所にボリュームを再配置します。指定された場所が、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要はありません。この場所がそのボリュームに対して想定される場所と一致しない場合、ボリュームは例外レポートに記載されます。

--missing/-g {yes | no}

メディア移動ジョブがボリュームを移動しないようにボリュームを欠落としてマークするか(yes)、あるいは欠落なしとしてマークします(no)。

--notintransit/-O

ボールトからロボットまでの移動が完了したものとしてボリュームをマークします。ボリュームの現在の場所が更新され、ボリュームのin-transitフラグがリセットされます。

--duplicationpolicy/-R policyname

ボリュームに割り当てられている複製ポリシーをpolicynameに変更します。このオプションは、複製スキャンで以前に処理したボリュームには影響しません。--duplicationpolicy ""を指定すると、複製ポリシーはNULLに設定されます。

--vsopt/-V [ignore | prompt | all]

指定したボリュームがボリューム・セットに属している場合に処理が行われます。

ignoreオプションにより、ボリューム・セットのメンバーシップは無視されて、選択したボリュームのみが変更されます。promptオプションにより、ボリューム・セット内のすべてのボリュームが表示され、変更する1つまたは複数のボリュームを選択するようにプロンプトが表示されます。allオプションにより、ボリューム・セットのすべてのメンバーに変更内容が適用されます。

デフォルトの動作は、ボリューム・セットのメンバーシップは無視されて、選択したボリュームのみが変更されます。

--expiresat/-x date-time

指定したすべてのボリュームの有効期限をdate-timeに変更します。ただし、現在の有効期限よりも前の時刻に有効期限を再設定できない場合があるという制約を受けます。

date-timeプレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。

--retain/-r duration

各ボリュームの作成時間に継続期間を追加することにより、指定したすべてのボリュームの有効期限を変更します。ただし、現在の有効期限よりも前の時刻に有効期限を再設定できない場合があるという制約を受けます。

durationプレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。


注意:

--expiresat/-xおよび--retain/-rのオプションで生成された有効期限は、ボリューム・データベースに上書きされます。ボリュームの有効期限を変更しても物理テープ・ボリュームのデータには影響しません。

vol-spec...

1つまたは複数のボリュームのボリュームIDまたはバーコード値。

vol-specプレースホルダの詳細は、「vol-spec」を参照してください。