用途
ボリュームおよび現在の場所に適用されるローテーション・ポリシーなど、ボリュームの属性を変更する場合に使用します。
前提条件
chvol
コマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。
使用方法
Oracle Secure Backupボリューム・カタログ内の複数のボリュームに一致するボリュームIDを指定した場合、あるいは指定したボリュームがボリューム・セットに属している場合、どのボリューム(1つまたは複数)を修正したいのかを尋ねられます。
Oracle Secure Backupからの応答の書式は、検出されたあいまいさのタイプによって異なります。ボリュームVOL000001
の有効期限を延長したいと仮定します。
obtool> chvol --retain forever -v VOL000001
Your selection matches the following volumes:
Volume ID Barcode Created
1 VOL000001 SF002463 01/11.04:24
2 VOL000001 SF004011 02/05.11:20
3 VOL000001 SF009774 02/23.01:31
Please select the volume(s) that you wish to modify: 1, 2, …, a(ll), n(one), or q(uit) [a]:
この最初の例では、ボリュームIDがVOL000001に一致する3つのボリュームが特定され、修正したいボリューム(1つまたは複数)を尋ねています。デフォルトはすべてのボリュームです。
別のボリュームVOL000001
の有効期限を延長するには、次のようにします。
obtool> chvol --retain forever -v VOL000008
The volume VOL000008 belongs to a volume set with the following members:
Volume ID Barcode Created
VOL000007 SF002463 01/11.04:24
VOL000008 SF004011 01/11.05:32
VOL000009 SF009774 01/11.07:13
Please select the volume(s) that you wish to modify: a(ll), n(one), or q(uit) [q]:
この2番目の例では、ボリューム・セットのメンバーであるVOL000008が特定され、そのボリュームのすべてを修正するのか、あるいは修正しないのかを尋ねています。ボリューム・セットの個々のメンバーを選択することはできません。デフォルトの選択肢は「quit」(終了)です。
構文
chvol::=
chvol { [ --rotationpolicy/-R policyname ] | [ --relocate/-M [ --nomovement/-n ] | [ --force/-f ] --tolocation locationname | [ --missing/-g { yes | no } ] | [ --notintransit/-O ] } [ --duplicationpolicy/-D duplication_policy ] [ --vsopt/-V { ignore | prompt | all } ] [ --expiresat/-x date-time | --retain/-r duration ] vol-spec [vol-spec]...
意味
ボリュームに割り当てられているローテーション・ポリシーをpolicyname
に変更します。
指定された場所にボリュームを再配置します。
ボリュームは、ローテーション・ポリシーの場所からこのオプションで指定した別の場所に移動できます。指定された場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要があります。--rotationpolicy
オプションは、ボリュームにローテーション・ポリシーを割り当てる場合に使用します。
現在同じ場所にある複数のボリュームに同じ場所を指定した場合、すべてのボリュームに対して1つのメディア移動ジョブが作成されます。ただし、複数のchvol
--relocate
コマンドで指定されたボリュームは、1つのメディア移動ジョブにマージされません。
指定された場所にボリュームを再配置します。再配置のためのメディア移動ジョブは作成されません。指定された場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要があります。--rotationpolicy
オプションは、ボリュームにローテーション・ポリシーを割り当てる場合に使用します。
指定された場所にボリュームを再配置します。指定された場所が、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要はありません。この場所がそのボリュームに対して想定される場所と一致しない場合、ボリュームは例外レポートに記載されます。
メディア移動ジョブがボリュームを移動しないようにボリュームを欠落としてマークするか(yes
)、あるいは欠落なしとしてマークします(no
)。
ボールトからロボットまでの移動が完了したものとしてボリュームをマークします。ボリュームの現在の場所が更新され、ボリュームのin-transitフラグがリセットされます。
ボリュームに割り当てられている複製ポリシーをpolicyname
に変更します。このオプションは、複製スキャンで以前に処理したボリュームには影響しません。--duplicationpolicy
""
を指定すると、複製ポリシーはNULLに設定されます。
指定したボリュームがボリューム・セットに属している場合に処理が行われます。
ignore
オプションにより、ボリューム・セットのメンバーシップは無視されて、選択したボリュームのみが変更されます。prompt
オプションにより、ボリューム・セット内のすべてのボリュームが表示され、変更する1つまたは複数のボリュームを選択するようにプロンプトが表示されます。all
オプションにより、ボリューム・セットのすべてのメンバーに変更内容が適用されます。
デフォルトの動作は、ボリューム・セットのメンバーシップは無視されて、選択したボリュームのみが変更されます。
指定したすべてのボリュームの有効期限をdate-time
に変更します。ただし、現在の有効期限よりも前の時刻に有効期限を再設定できない場合があるという制約を受けます。
date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。
各ボリュームの作成時間に継続期間を追加することにより、指定したすべてのボリュームの有効期限を変更します。ただし、現在の有効期限よりも前の時刻に有効期限を再設定できない場合があるという制約を受けます。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。
注意: --expiresat/-x および--retain/-r のオプションで生成された有効期限は、ボリューム・データベースに上書きされます。ボリュームの有効期限を変更しても物理テープ・ボリュームのデータには影響しません。 |
1つまたは複数のボリュームのボリュームIDまたはバーコード値。
vol-spec
プレースホルダの詳細は、「vol-spec」を参照してください。