用途
inventory
コマンドは、テープ・ライブラリのコンテンツのスキャンを開始する場合に使用します。
Oracle Secure Backupでは、テープの移動や取外しのためのテープ・ライブラリ・ドアのオープンなど、手動アクションによるテープ・ライブラリの変更は、自動的に検出されません。inventory
コマンドはそのような状況で使用してテープ・ライブラリの変更を検出します。
前提条件
inventory
コマンドを実行するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。
構文
inventory::=
inventory [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] [ --force/-f ][ se-range ]
意味
インベントリを更新するテープ・ライブラリの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。
インベントリを更新するテープ・ライブラリのテープ・ドライブの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。
強制的にテープ・ライブラリの物理インベントリを実行します。テープ・ライブラリでは、キャッシュから読み取るのではなくすべてのテープ・ライブラリ要素を物理的にスキャンして、インベントリを更新します。
インベントリの更新を記憶域要素の範囲に制限します。記憶域要素の範囲を指定しない場合、すべての記憶域要素がインベントリの更新に含まれます。
記憶域要素の範囲を指定しているかどうかにかかわらず、あらゆるデータ転送要素(DTE)とインポート/エクスポート要素(IEE)がインベントリの更新に含まれます。
例
例2-41 テープ・ライブラリのインベントリの取得
この例では、テープ・ライブラリlib1
のインベントリ操作を強制的に実行します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> inventory --library lib1 --force ob> lsvol --library lib1 Inventory of library lib1: * in 2: volume VOL000001, barcode ADE201, 38919872 kb remaining in iee1: volume VOL000002, barcode ADE203, 38273920 kb remaining, lastse 1 in dte: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 38328224 kb remaining, content manages reuse, lastse 3 *: in use list