ヘッダーをスキップ
Oracle Secure Backupリファレンス
リリース10.3
B56062-01
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

insertvol

用途

insertvolコマンドは、テープ・ライブラリ内の指定の挿入先にボリュームを手動で挿入したことをOracle Secure Backupに通知し、挿入したボリュームのプロパティを指定する場合に使用します。Oracle Secure Backupにより、インベントリが、指定した情報で更新されます。


関連項目:

関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください。

前提条件

insertvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。

使用方法

insertvolコマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコードがある場合、vol-specまたはunlabeledオプションを指定することはできません。かわりに、挿入されるボリューム上のバーコードが読み取られて、これを使用してボリューム・データベース内での検索が試みられます。

データベース内で一致するレコードが見つかれば、そのレコードがターゲットの記憶域要素に関連付けられます。データベース内でバーコードが見つからなければ、スクラッチ・レコードが作成され、関連付けられたボリュームはunknownとマークされます。

構文1

次の構文は、不明かまたはラベルがないボリュームやクリーニング・テープを挿入したことを指定する場合に使用します。

insertvol::=

insertvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ]
{ unknown | unlabeled | clean --uses/-u n --maxuses/-m n }
se-range

意味1

--library/-L libraryname

1つ以上のボリュームを挿入するテープ・ライブラリの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

--drive/-D drivename

1つ以上のボリュームを挿入するテープ・ライブラリにあるテープ・ドライブの名前を指定します。

--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。

unknown

挿入するボリュームのフォーマットが不明であることを示します。

unlabeled

挿入するボリュームにラベルがないかまたはそのボリュームが新しいボリュームであることを示します。

insertvolコマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコード・リーダーがある場合、unlabeledオプションを使用することはできません。

clean

挿入するボリュームがクリーニング・テープであることを示します。このオプションは、--uses--maxusesオプションと組み合せて指定する必要があります。

--uses/-u n

クリーニング・テープの使用された回数を指定します。

--maxuses/-m m

クリーニング・テープを使用できる最大回数を指定します。クリーニング・テープの残りの使用回数は、--maxusesから--usesを差し引いた差です。

se-range

ボリュームを挿入する記憶域要素の範囲を指定します。insertvolコマンドの実行前のターゲットの記憶域要素のインベントリ状態は、空である必要があります。lsvolコマンドを実行することで、記憶域要素が空であることを確認できます。

se-rangeプレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。

構文2

次の構文は、既知かまたはラベル付きのボリュームを挿入したことを指定する場合に使用します。

insertvol::=

insertvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ]
[ vol-spec ] se-spec

意味2

vol-spec

挿入するボリュームのボリュームIDまたはバーコードを指定します。

insertvolコマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコード・リーダーがある場合、このオプションを使用することはできません。


関連項目:

vol-specプレースホルダの詳細は、「vol-spec」を参照してください。

se-spec

ボリュームを挿入した記憶域要素を指定します。insertvolコマンドの実行前のターゲットの記憶域要素のインベントリ状態は、空である必要があります。lsvolコマンドを実行することで、記憶域要素が空であることを確認できます。


関連項目:

se-specプレースホルダの詳細は、「se-spec」を参照してください。

次のイベントの順序は必須です。

  1. ターゲットの記憶域要素が現在空ではない場合、extractvolまたはmovevolを使用して空にします。

  2. lsvolコマンドで、記憶域要素が空であると認識されることを確認します。確認されない場合は、inventoryコマンドを実行します。

  3. ボリュームを手動で挿入します。

    この手順は必須です。insertvolコマンドは、挿入されるボリュームからバーコードを読み取る必要があり、それにはinsertvolコマンドの実行前にボリュームが存在する必要があるためです。

  4. insertvolコマンドを即時実行します。

例2-40 Oracle Secure Backupへの手動によるボリューム挿入の通知

この例では、テープ・ライブラリlib1の記憶域要素2にクリーニング・テープを挿入したことをOracle Secure Backupに通知します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。

ob> lsvol --library lib1 --long
Inventory of library lib1:
    in    mte:           vacant
    in    1:             volume VOL000001, barcode ADE201, oid 102, 48359360 kb
                         remaining
    in    2:             vacant
    in    3:             volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112,
                         47773408 kb remaining, content manages reuse
    in    4:             vacant
    in    iee1:          vacant
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           vacant
ob> insertvol --library lib1 clean --uses 0 --maxuses 3 2
ob> lsvol --library lib1 --long
Inventory of library lib1:
    in    mte:           vacant
    in    1:             volume VOL000001, barcode ADE201, oid 102, 48359360 kb
                         remaining
    in    2:             barcode ADE203, cleaning tape: 0 uses, 3 remaining
    in    3:             volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112,
                         47773408 kb remaining, content manages reuse
    in    4:             vacant
    in    iee1:          vacant
    in    iee2:          vacant
    in    iee3:          vacant
    in    dte:           vacant