用途
lspiece
コマンドは、Recovery Manager(RMAN)バックアップ・ピースに関する情報を表示する場合に使用します。バックアップ・ピースとは、バックアップ・セットの物理メンバーのことです。1つのRMANバックアップ・ピースは、1つのOracle Secure Backupバックアップ・イメージに相当します。Oracle Secure Backupでは、各バックアップ・ピースのコンテンツに関するOracle Databaseメタデータが保存、レポートされます。
バックアップ・ピースは、異なる複製ボリューム上でも使用できるため、lspiece
コマンドでは、アクティブな場所または最も近い保管場所にあるボリュームが表示されます。
前提条件
lspiece
コマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権を備えている必要があります。
構文
lspiece::=
lspiece [ --long/-l | --short/-s ] [ --noheader/-H ] [ --section/-S ] [ --oid/-o oid-list ]... [ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ --dbname/-d dbname[,dbname]... ] [ --dbid/-i dbid[,dbid]... ] [ --content/-c content[,content]... ] [ { --vid/-v vid_list | --void/-V oid_list } ] [ piecename ]...
意味
データを長い形式で表示します。
データを短い形式で表示します。
ヘッダー行が表示されません。
バックアップ・ピースによって使用されているバックアップ・セクションに関する情報が表示されます。
バックアップ・ピース・オブジェクト識別子を1つ以上指定します。oid-list
プレースホルダの詳細は、「oid-list」を参照してください。
リストする対象のホスト・コンピュータの名前を指定します。
バックアップ・ピースをリストするデータベースの名前を指定します。
バックアップ・ピースをリストするデータベースのDBIDを指定します。
バックアップ・ピースに含まれているバックアップ情報のタイプを指定します。content
プレースホルダの詳細は、「content」を参照してください。
vid_listまたはoid_listで指定されたボリューム上に含まれるバックアップ・ピースのみが表示されることを指定します。他の選択基準オプションによってさらに制限することができます。
リストする対象のバックアップ・ピースの名前を指定します。
出力
表2-13で、lspiece
コマンドの出力について説明します。
表2-13 lspieceの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Backup piece OID |
バックアップ・ピース・オブジェクト識別子 |
Database |
バックアップされたデータベースの名前 |
Database ID |
バックアップされたデータベースのDBID |
Content |
バックアップのコンテンツ(「content」を参照) |
Copy number |
バックアップ・ピースのコピー番号 |
Created |
バックアップ・ピースの作成日 |
Host |
データベース・ホスト |
Piece name |
バックアップ・ピースの名前 |
Encryption |
暗号化の有効化または無効化(「--encryption/-e {yes | no | forcedoff | transient}」を参照)。 |
Algorithm |
使用する暗号化のアルゴリズム(「--algorithm/-L」を参照)。 |
lspiece
でレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
次の例では、lspiece
--long
コマンドの出力を表示しています。
ob> lspiece -l Backup piece OID: 104 Database: bugfix Database ID: 1586108579 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/01/14.16:34 Host: sales-server Piece name: 05k4q4km_1_1 Encryption: on Algorithm: aes128 Backup piece OID: 107 Database: bugfix Database ID: 1586108579 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/01/14.16:48 Host: sales-server Piece name: 08k4q5dj_1_1 Encryption: RMAN Backup piece OID: 108 Database: bugfix Database ID: 1586108579 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/01/14.16:52 Host: sales-server Piece name: 09k4q5me_1_1 Encryption: forcedoff Backup piece OID: 109 Database: bugfix Database ID: 1586108579 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/01/14.16:55 Host: sales-server Piece name: 0ak4q5rm_1_1 Encryption: hardware Algorithm: aes256