用途
lssection
コマンドは、コマンドラインで選択した基準に一致するバックアップ・セクションをリストする場合に使用します。バックアップ・セクションとは、1つの物理ボリュームを占有しているバックアップ・イメージを構成する部分のことです。Oracle Secure Backupでは、バックアップ・セクション・カタログからバックアップ・セクションのデータを取得します。
バックアップ・セクションは、異なる複製ボリューム上でも使用できるため、lssection
コマンドでは、アクティブな場所または最も近い保管場所にあるボリュームが表示されます。
前提条件
lssection
コマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)権を備えている必要があります。
構文
lssection::=
lssection [ --long/-l | --short/-s ] [ --noheader/-H ] [ --incomplete/-i ] [ --oid/-o oid-list ]... [ { { --vid/-v vid-list } | { --void/-V oid-list } } [ --file/-f filenumber-list ]... ]
意味
長い形式でセクション・データが表示されます。
選択された各バックアップ・セクション・レコードのオブジェクトIDのみが表示されます。
データが列ヘッダーなしで表示されます。
バックアップ・セクション・カタログから関連ボリューム・データが失われている場合でも、セクション情報が表示されます。
oid-list
で指定したオブジェクト識別子を持つバックアップ・セクションを選択します。oid-list
プレースホルダの詳細は、「oid-list」を参照してください。
vid-list
にIDが指定されているボリュームに含まれるバックアップ・セクションが選択されます。vid-list
は、カンマで区切られた1つ以上のvid
値です。vid
プレースホルダの詳細は、「vid」を参照してください。
このリストに指定したボリューム・オブジェクト識別子を持ったボリュームに含まれるバックアップ・セクションが選択されます。 void-list
プレースホルダは、ボリュームIDのoid-list
を表します。oid-list
プレースホルダの詳細は、「oid-list」を参照してください。
このリストに指定したファイル番号を持ったバックアップ・セクションのみが表示されます。filenumber-list
プレースホルダの詳細は、「filenumber-list」を参照してください。
出力
表2-17で、lssection
コマンドの出力について説明します。
表2-17 lssectionの出力
列 | 意味 |
---|---|
Backup section OID # |
バックアップ・セクションのカタログ識別子。 |
Containing volume |
バックアップ・セクションのあるテープ・メディアのボリュームID。 |
Containing volume OID |
ボリュームのカタログ識別子。 |
File |
ファイル番号。複数のバックアップを格納するテープにおいて、そのセクションがどの番号のバックアップを占めるかを識別します。 |
Section |
複数のテープにわたるバックアップに対するもの。これが複数のテープの中のどのテープであるかが識別されます。 |
Backup level |
実行するバックアップのレベル。設定は、 |
Client |
バックアップされたOracle Secure Backupクライアントの名前。 |
Size |
バックアップ・セクションのサイズ。 |
Created |
バックアップ・セクションが作成された日時。 |
Attributes |
ボリュームの有効期限に関する情報。 |
Encryption |
このフィールドには、完了しなかったRMANバックアップ・ジョブに対する バックアップの暗号化の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。 |
lssection
でレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-71 バックアップ・セクションのリスト
この例では、バックアップ・セクション・カタログに含まれるすべてのバックアップ・セクションのオブジェクト識別子を表示しています。次に、セクション108がどのボリューム上にあるかを判別するため、セクション108のデータをデフォルトの標準形式で表示しています。さらに、長い形式でこのボリューム上のすべてのバックアップ・セクションを表示しています。
ob> lssection --short BSOID 100 105 106 107 108 ob> lssection --oid 108 BSOID Volume File Sect Level Client Created Attributes 108 VOL000002 2 1 0 brhost2 04/19.11:52 never expires ob> lssection --vid VOL000002 --long Backup section OID: 105 Containing volume: VOL000002 Containing volume OID: 111 File: 1 Section: 1 Backup level: 0 Client: brhost2 Size: 62.4 MB Created: 2008/04/19.11:36 Attributes: never expires Backup section OID: 108 Containing volume: VOL000002 Containing volume OID: 111 File: 2 Section: 1 Backup level: 0 Client: brhost2 Size: 65.3 MB Created: 2008/04/19.11:52 Attributes: never expires