用途
mksum
コマンドは、ジョブ・サマリー・スケジュールを作成する場合に使用します。このスケジュールは、Oracle Secure Backupでバックアップ、リストアまたは複製のジョブ・サマリーを生成する時期および状況を指定します。ジョブ・サマリーは、ジョブが成功したかどうかを示すテキスト・ファイル形式のレポートです。
前提条件
mksum
コマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。
構文
mksum::=
mksum [ --days/-d produce-days[,produce-days]... ] [ --reporttime/-t time ] [ --mailto/-m email-target[,email-target]... ] [ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ [ --covers/-c duration ] | [ --since/-s "summary-start-day time" ] ] [ --backup/-B { yes | no } ] [ --restore/-R { yes | no } ] [ --orabackup/-b { yes | no } ] [ --orarestore/-e { yes | no } ] [ --scheduled/-S { yes | no } ] [ --user/-U { yes | no } ] [ --subjobs/-J { yes | no } ] [ --superseded/-D { yes | no } ] [ --duplication/-P { yes | no } ] [ --catalog/-C { yes | no } ] [ --mediamovement/-M { yes | no } ] summary-name...
意味
ジョブ・サマリーを生成する曜日を指定します。produce-days
プレースホルダの詳細は、「produce-days」を参照してください。
ジョブ・サマリーを生成する時刻を選択します。time
プレースホルダの詳細は、「time」を参照してください。
ジョブ・サマリーを受信するユーザーの電子メール・アドレスを指定します。この機能を使用するには、管理サーバー上で電子メール・システムが動作している必要があります。複数のエントリを指定する場合はカンマで区切ります。
指定のホストについてのみレポートを生成します。
レポートの対象とする時間枠を指定します。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。
レポート対象期間の開始ポイントを指定します。summary-start-day
プレースホルダの詳細は、「summary-start-day」を参照してください。time
プレースホルダの詳細は、「time」を参照してください。
バックアップ・ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはyes
です。
リストア・ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはyes
です。
Recovery Manager(RMAN)バックアップ・ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはyes
です。
RMANリストア・ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはyes
です。
スケジューラで処理待機中のすべてのジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。スケジュール済ジョブはまだ実行されていないジョブです。デフォルトはyes
です。
ユーザーが開始したジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはyes
です。no
に設定すると、スケジュール済のジョブのみがサマリーに表示されます。
下位ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはyes
です。
同一の基準を持つすべてのジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはno
です。
あるジョブを実行する機会があった後に、同じジョブがスケジュールされると、最初のジョブは無効となります。たとえば、毎晩午後9時に増分バックアップをスケジュールしているとします。水曜日の朝になって、火曜日の夜のバックアップが、テープ・ライブラリに使用可能なテープがなかったために実行されていなかったことがわかります。この場合、水曜日にスケジュールされているバックアップが前の晩のバックアップに優先します。
ボリューム複製ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはyes
です。
カタログ・バックアップに関する情報をレポートに含めるかどうかを指定します。対象となる情報は次のとおりです。
カタログ・バックアップのファイル番号
バックアップ・ジョブが実行されたときの検証ステップの結果
注意: カタログ・バックアップは、バックアップ・ジョブに関する情報を含むサマリー・レポートにもリストされます。しかし、他のバックアップと混在し、カタログ・バックアップとしてマークは特に付けられません。--catalog オプションは、カタログ・バックアップのステータスを他のバックアップ・ジョブとは無関係に監視できるようにするためのものです。 |
メディア移動ジョブをレポートに含めるかどうかを指定します。デフォルトはyes
です。
ジョブ・サマリー・スケジュールの名前を指定します。名前は大/小文字が区別され、英数字で始める必要があります。使用できるのは文字、数字、ダッシュ、アンダースコアおよびピリオドのみです(空白は不可)。最大127文字までです。
例
例2-93 ジョブ・サマリーのスケジューリング
この例では、weekly_report
という名前のバックアップ・サマリーをスケジュールします。
ob> mksum --days wed --reporttime 12:00 --mailto lance@example.com weekly_report ob> lssum --long weekly_report: Produce on: Wed at 12:00 Mail to: lance@example.com In the report, include: Backup jobs: yes Restore jobs: yes Scheduled jobs: yes User jobs: yes Subordinate jobs: yes Superseded jobs: no
例2-94 サンプル・ジョブ・サマリー
この例では、サンプル・サマリーの一部を表示します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
I. Pending jobs. None. II. Ready and running jobs. None. III. Successful jobs. Scheduled or Backup File Volume IDs Job ID *Introduced at Completed at Content Size # (Barcodes) -------------- ---------------- ---------------- --------------------- --------- --- ------- admin/1 *2008/03/24.09:52 2008/03/24.09:52 dataset tbrset/entire_backup admin/1.1 *2008/03/24.09:52 2008/03/24.09:52 host brhost2 3.5 MB 1 VOL000001 (ADE202) admin/2 *2008/03/24.09:52 2008/03/24.09:52 restore to brhost2 IV. Unsuccessful jobs. Scheduled or Job ID *Introduced at Content Status ------------------ ---------------- ------------------------ ------------------------ admin/7 *2008/03/24.16:41 dataset homedir.ds failed - host isn't administrative domain member (OB job mgr) admin/7.1 *2008/03/24.16:41 host brhost4(DELETED) failed - host isn't administrative domain member (OB job mgr)