用途
vfylibsコマンドは、1つまたは複数のライブラリおよびドライブの構成をチェックする場合に使用します。チェックするライブラリを指定すると、vfylibsは、これらのライブラリ内のすべてのテープ・ドライブについて定義されたすべてのライブラリとドライブIDのリストと照合しながら、指定した各ライブラリの各テープ・ドライブのドライブIDをチェックします。
前提条件
ドライブは、vfylibsコマンドを実行するときに開いて使用することができますが、アクティブなロボット・プロセスがライブラリに関連付けられている場合vfylibsは失敗します。
vfylibsコマンドは、ACSLSライブラリではサポートされていません。
使用方法
vfylibsは、指定した各ライブラリごとに次の構成チェックを行います。
DVCIDビットをセットしたRead Element Statusコマンドにより、ライブラリ内の各テープ・ドライブのデバイスID(DVCID)を取得します。
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注意: 一部のライブラリ(特に古いモデル)では、DVCIDビットはサポートされていません。このタイプのライブラリが検出されると、vfylibsコマンドの精度は低下します。 |
ライブラリ内の各テープ・ドライブのドライブ・オブジェクトをフェッチします。
このドライブ・オブジェクトを使用して指定した各アタッチ・ポイントごとにドライブが開かれます。
SCSI Inquiryコマンドを使用してドライブ用のIDを構築します。
構築したIDと、テープ・ドライブの要素ステータスとともに返されたIDとを比較します。
vfylibsコマンドは、次の構成エラーについてチェックし、レポートします。
ライブラリとテープ・ドライブの番号に対応するドライブ・オブジェクトがない。
ライブラリとテープ・ドライブに対応するドライブ・オブジェクトが使用されていない。
ライブラリとテープ・ドライブに対応するドライブ・オブジェクトにアタッチ・ポイントがない。
アタッチ・ポイントのホストを解決できなかった(ホスト・オブジェクトが見つからない)。
アタッチ・ポイントのホストが稼働していない。
アタッチ・ポイントを通じて取得したIDがライブラリによってレポートされたIDと一致しない。
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注意: vfylibsがIDの不一致を検出した場合、ドライブのIDも検索し、不正なIDが他の特定のライブラリ内のテープ・ドライブのIDと一致しているかどうかを確認します。 |
構文
vfylibs::=
vfylibs library_name [ [library_name]... | --all/-a ] [ --verbose/-v ]
意味
構成をチェックしたいライブラリの名前を指定します。複数のライブラリ名を指定することができます。まったく名前を指定しない場合(これは--allの指定と同じになります)、構成内のすべてのライブラリの検証がリクエストされます。
デバイスのシリアル番号を表示します。たとえば、IBM ULTRIUM-DT2ドライブのシリアル番号が1110229581の場合、vfylibsは次のように表示します。
IBM ULTRIUM-TD2 1110229581
例
例2-157 テープ・ライブラリの構成チェック
この例では、vfylibsコマンドが正常に実行され、IDは次のように一致します。
ob> pingd l2
Info: library l2 accessible.
Error: drive l2_t1 is in use by obt on host bkpservr04, process 5487.
Error: drive l2_t2 is in use by obt on host bkpservr04, process 5513.
ob> vfylib -v l2
collecting dte info...
lib l2 ...
dte 1: l2_t1 (IBM ULTRIUM-TD2 1110229581)
dte 2: l2_t2 (IBM ULTRIUM-TD2 1110229610)
verifying dte definitions against drive objects...
lib l2 ...
dte 1 l2_t1 (IBM ULTRIUM-TD2 1110229581) ...
att bkpservr04:/dev/sg3 ...
id matches
dte 2 l2_t2 (IBM ULTRIUM-TD2 1110229610) ...
att bkpservr04:/dev/sg4 ...
id matches
0 errors found
例2-158ロボット・プロセスがアクティブ時のvftlibsの実行
この例では、アクティブなロボット・プロセスがライブラリに関連付けられているため、vfylibsコマンドはエラーを返しています。
ob> pingd l2 Error: library l2 is in use by obt on host bkpservr04, process 5487. Error: drive l2_t1 is in use by obt on host bkpservr04, process 5487. Error: drive l2_t2 is in use by obt on host bkpservr04, process 5513. ob> vfylib -v collecting dte info... Error: library l2 is in use by obt on host bkpservr04, process 5487. 0 errors found