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Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Real Application Clusters ガイド
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  Oracle RAC 用サポート のインストール

2.  Oracle ファイル用ストレージの構成

3.  リソースグループの登録と構成

4.  クラスタでの Oracle RAC の実行

5.  Oracle RAC 用サポート の管理

6.  Oracle RAC 用サポート のトラブルシューティング

7.  Oracle RAC 用サポート の既存の構成の変更

Oracle RAC 用サポート の既存の構成を変更するための作業の概要

スケーラブルデバイスグループのリソースをオンラインで変更する

スケーラブルデバイスグループのリソースをオンラインで変更する

Oracle RAC 用サポート の既存の構成の拡張

選択したノードに Oracle RAC 用サポート を追加する

ボリュームマネージャーリソースをフレームワークリソースグループに追加する

RAC フレームワークリソースグループから複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループへのボリュームマネージャーリソースの移行

RAC フレームワークリソースグループから複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループにボリュームマネージャーリソースを移行する

SPARC: Oracle RAC 11g Release 2 に対する Oracle Solaris Cluster のネイティブ SKGXN の配備

SPARC: SKGXN インタフェースを変更するためにクラスタを準備する

SPARC: Oracle UDLM から Oracle Solaris Cluster のネイティブ SKGXN に変換する

SPARC: SKGXN を Oracle Solaris Cluster のネイティブ SKGXN から Oracle UDLM に変換する

SPARC: SKGXN を切り替えたあとに Oracle RAC をオンラインにする

Oracle RAC 用サポート の削除

クラスタから Oracle RAC 用サポート を削除する

選択したノードから Oracle RAC 用サポート を削除する

8.  Oracle RAC 用サポート のアップグレード

A.  このデータサービスの構成例

B.  DBMS エラーおよび記録された警告用の事前設定アクション

C.  Oracle RAC 用サポート 拡張プロパティー

D.  コマンド行のオプション

索引

Oracle RAC 用サポート の削除

次のエンティティーから Oracle RAC 用サポート を削除することができます。

クラスタから Oracle RAC 用サポート を削除する

クラスタ内のすべてのノードから Oracle RAC 用サポート を削除するには、次の作業を実行します。

複数の Oracle RAC データベースが実行されているクラスタでは、この作業を実行してクラスタから 1 つの Oracle RAC データベースを削除します。 残りの Oracle RAC データベースは、クラスタ内で引き続き実行されます。

この作業では、次に挙げる順序でリソースグループをクラスタから削除します。


注意

注意 - この作業は、複数の Oracle RAC データベースが実行されているクラスタから 1 つの Oracle RAC データベースを削除する場合にも実行することがあります。 その場合は、残りの Oracle RAC データベースが依存しているリソースを含むリソースグループを削除しないでください。

たとえば、複数のデータベースファイルシステムが単一のデバイスグループに依存するように構成している場合があります。 その場合は、スケーラブルデバイスグループのリソースを含むリソースグループを削除しないでください。

同様に、複数のデータベースが RAC フレームワークリソースグループに依存している場合は、そのリソースグループを削除しないでください。


始める前に

この作業を実行するクラスタノードがクラスタモードで起動されていることを確認します。

  1. クラスタのいずれかのノードで、スーパーユーザーになります。
  2. (Oracle 9i、10g release 2、または 11g のみ) 削除する各 Oracle RAC データベースのリソースグループを削除します。

    Oracle 10g release 1 を使用している場合は、この手順を省略します。 Oracle 10g release 1 の場合は、Oracle RAC データベースのリソースグループが構成されません。

    削除する Oracle RAC データベースごとに、次のコマンドを入力します。

    # clresourcegroup delete -F rac-db-rg
    rac-db-rg

    削除するリソースグループを指定します。

  3. (Oracle 9i のみ) 削除する各 Oracle RAC データベースで使用されている論理ホスト名リソースのリソースグループをすべて削除します。

    Oracle 10g release 1、10g release 2、または 11g を使用している場合は、この手順を省略します。 Oracle 10g release 1、10g release 2、および 11g の場合は、論理ホスト名リソースのリソースグループが構成されません。

    削除するリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。

    # clresourcegroup delete -F lh-rg
    lh-rg

    削除するリソースグループを指定します。

  4. Oracle ユーティリティーを使用して、不要となった各 Oracle RAC データベースをクラスタから削除します。
  5. Oracle RAC 用サポート を完全に削除する場合は、Oracle ユーティリティーを使用してクラスタのすべてのノードから次の項目を削除します。
    • Oracle RAC ソフトウェア

    • Oracle Clusterware ソフトウェア

  6. (Oracle 10g release 2 または 11g のみ) Oracle Clusterware フレームワークリソースを無効にします。

    Oracle 9i または Oracle 10g release 1 を使用している場合は、この手順を省略します。 Oracle 9i および Oracle 10g release 1 の場合は、Oracle Clusterware フレームワークリソースが構成されません。

    # clresource disable crs-framework-rs
    crs-framework-rs

    無効にするリソースの名前を指定します。 このリソースは、クラスタ内で構成されている SUNW.crs_framework リソースタイプのインスタンスです。

  7. スケーラブルなファイルシステムのマウントポイントリソースを含む任意のリソースグループを削除します。

    スケーラブルなファイルシステムのマウントポイントリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。

    削除するリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。

    # clresourcegroup delete -F scal-mp-rg
    scal-mp-rg

    削除するリソースグループを指定します。

  8. Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含む任意のリソースグループを削除します。

    Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。

    削除するリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。

    # clresourcegroup delete -F qfs-mds-rg
    qfs-mds-rg

    削除するリソースグループを指定します。

  9. 手順 8 で削除したリソースグループ内のリソースで表されていた、Sun QFS 共有ファイルシステムを削除します。

    この作業の実行手順については、「Sun Cluster による SAM-QFS の使用」を参照してください。

  10. スケーラブルデバイスグループリソースを含む任意のリソースグループを削除します。

    スケーラブルデバイスグループリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。

    削除するリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。

    # clresourcegroup delete -F scal-dg-rg
    scal-dg-rg

    削除するリソースグループを指定します。

  11. 手順 10 でリソースグループを削除したことによって影響を受けたスケーラブルデバイスグループを破棄します。

    この手順の実行方法は、スケーラブルデバイスグループのタイプによって異なります。

    • Solaris Volume Manager for Sun Cluster 複数所有者ディスクセットの場合は、次のように各ディスクセットを破棄します。
      1. ボリューム、ソフトパーティション、ミラーなどのメタデバイスすべてを、ディスクセットから削除します。

        このためには、metaclear(1M) コマンドを使用します。

        # metaclear -s scal-dg-ms -a
        -s scal-dg-ms

        メタデバイスを削除するディスクセットの名前を指定します。

      2. ディスクセットからすべてのグローバルデバイスを削除します。
        # metaset -s scal-dg-ms -d -f alldevices
        -s scal-dg-ms

        グローバルデバイスを削除するディスクセットの名前を指定します。

        alldevices

        ディスクセット作成時にディスクセットに追加したすべてのグローバルデバイスを含むスペース区切りリストを指定します。 各デバイス ID パス名の形式は、/dev/did/dsk/d N です (N はデバイス番号)。

      3. 破棄するディスクセットからすべてのノードを削除します。

        ディスクセットからすべてのノードを削除すると、そのディスクセットは破棄されます。

        # metaset -s scal-dg-ms -d -h allnodes
        -s scal-dg-ms

        破棄するディスクセットの名前を指定します。

        -h allnodes

        ディスクセット作成時にディスクセットに追加したすべてのノードを含むスペース区切りのリストを指定します。

    • VxVM 共有ディスクグループの場合は、Veritas コマンドを使用して各 VxVM 共有ディスクグループを破棄します。

      詳細は、VxVM のドキュメントを参照してください。


    注 - 複数の Oracle RAC データベースが実行されているクラスタから 1 つの Oracle RAC データベースを削除する場合は、この手順の残りの作業を省略します。


  12. RAC フレームワークリソースを削除.
    # clresourcegroup delete -F rac-fmwk-rg
    rac-fmwk-rg

    削除するリソースグループを指定します。

  13. 複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループが使用されている場合は、それを削除します。
    # clresourcegroup delete -F vucmm-fmwk-rg
    vucmm-fmwk-rg

    削除するリソースグループを指定します。

  14. この手順で削除した各リソースのリソースタイプを登録解除します。
    # clresourcetype unregister resource-type-list
    resource-type-list

    登録解除するリソースタイプの名前のコンマ区切りリストを指定します。 Oracle RAC 用サポート に関連付けられているリソースタイプのリストについては、「Oracle Solaris Cluster オブジェクトの自動生成された名前」 を参照してください。

  15. (省略可能) クラスタ内の各ノードから Oracle RAC 用サポート ソフトウェアパッケージをアンインストールします。

    このためには、uninstaller プログラムを使用します。 詳細については、『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Installation Guide for UNIX』の第 8 章「Uninstalling」を参照してください。

  16. クラスタ内にある各ノードを再起動します。

例 7-2 クラスタからの Oracle RAC 用サポート の削除

この例では、4 ノードクラスタのすべてのノードから Oracle RAC 用サポート を削除するために必要な一連の操作を示します。 このクラスタのノードには、pclus1pclus2pclus3、および pclus4 という名前が付いています。 クラスタでは、Oracle RAC データベースが 1 つだけ構成されています。

この例での Oracle RAC 用サポート の構成は次のとおりです。

この例のリソースグループの構成を次の表に示します。

リソースグループ
目的
vucmm-framework-rg
複数所有者ボリュームマネージャーのリソースグループ。
rac-framework-rg
RAC フレームワークリソースグループ。
scaldg-rg
スケーラブルなデバイスグループリソースのリソースグループ。
qfsmds-rg
Sun QFS メタデータサーバーリソースのリソースグループ。
scalmnt-rg
ファイルシステムマウントポイントリソースのリソースグループ。
rac_server_proxy-rg
Oracle RAC データベースのリソースグループ。

この構成に必要なリソースグループについては、図 A-2 を参照してください。

  1. Oracle RAC データベースのリソースグループを削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup delete -F rac_server_proxy-rg

    このリソースグループを削除したあとに、Oracle ユーティリティーを使用して次の項目を削除します。

    • Oracle RAC データベース

    • Oracle RAC ソフトウェア

    • Oracle Clusterware ソフトウェア

    これらの項目の削除については、この例では説明しません。

  2. Oracle Clusterware フレームワークリソースを無効にするために、次のコマンドを実行します。

    # clresource disable crs_framework-rs
  3. スケーラブルなファイルシステムのマウントポイントリソースを含むリソースグループを削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup delete -F scalmnt-rg
  4. Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループを削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup delete -F qfsmds-rg

    このリソースグループを削除したあとに、Sun QFS ユーティリティーを使用して、Oracle ファイルに使用されている Sun QFS 共有ファイルシステムを削除します。 これらのファイルシステムの削除については、この例では説明しません。

  5. スケーラブルデバイスグループリソースを含むリソースグループを削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup delete -F scaldg-rg
  6. Solaris Volume Manager for Sun Cluster 複数所有者ディスクセット oradg を破棄するために、次のコマンドを実行します。

    # metaclear -s oradg -a
    # metaset -s oradg -d \
    -f /dev/did/dsk/d8 /dev/did/dsk/d9 /dev/did/dsk/d15 /dev/did/dsk/d16
    # metaset -s oradg -d -h pclus1 pclus2 pclus3 pclus4

    次のグローバルデバイスがディスクセットから削除されます。

    • /dev/did/dsk/d8

    • /dev/did/dsk/d9

    • /dev/did/dsk/d15

    • /dev/did/dsk/d16

  7. RAC フレームワークリソースグループを削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup delete -F rac-framework-rg
  8. 複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループを削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup delete -F vucmm-framework-rg
  9. 削除した各リソースのリソースタイプを登録解除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcetype unregister \
    SUNW.scalable_rac_server_proxy,\
    SUNW.ScalMountPoint,\
    SUNW.qfs,\
    SUNW.ScalDeviceGroup,\
    SUNW.rac_svm,\
    SUNW.crs_framework,\
    SUNW.rac_udlm,\
    SUNW.rac_framework

    この構成は、SPARC プラットフォームで実行されています。 このため、登録解除するリソースタイプのリストに SUNW.rac_udlm が含まれています。

    これらのリソースタイプを登録解除したあとに、次の操作を実行します。

    • Oracle RAC 用サポート ソフトウェアパッケージの削除

    • クラスタ内の各ノードの再起動

    これらの操作については、この例では説明しません。

選択したノードから Oracle RAC 用サポート を削除する

選択したノードから Oracle RAC 用サポート を削除するには、次の作業を実行します。

複数の Oracle RAC データベースが実行されているクラスタでは、この作業を実行して、選択したノードから 1 つの Oracle RAC データベースを削除します。 他のクラスタノードでは、削除した Oracle RAC データベースが引き続き実行されます。 残りの Oracle RAC データベースは、選択したノードで引き続き実行されます。

この作業では、次に挙げる順序でリソースグループから選択したノードを削除します。


注意

注意 - この作業は、複数の Oracle RAC データベースが実行されているクラスタの選択したノードから 1 つの Oracle RAC データベースを削除する場合にも実行します。 その場合は、残りの Oracle RAC データベースが依存しているリソースを含むリソースグループからノードを削除しないでください。 たとえば、複数のデータベースファイルシステムが単一のデバイスグループに依存するように構成している場合があります。 その場合は、スケーラブルデバイスグループのリソースを含むリソースグループからノードを削除しないでください。 同様に、複数のデータベースが RAC フレームワークリソースグループに依存している場合は、そのリソースグループからノードを削除しないでください。


  1. スーパーユーザーになります。
  2. (Oracle 9i、10g release 2、または 11g のみ) 削除する各 Oracle RAC データベースのリソースグループからノードを削除します。

    Oracle 10g release 1 を使用している場合は、この手順を省略します。 Oracle 10g release 1 の場合は、Oracle RAC データベースのリソースグループが構成されません。

    削除する Oracle RAC データベースごとに、次の手順を実行します。

    1. Oracle RAC 用サポート を削除するノード上の Oracle RAC データベースのリソースグループをオフラインにします。
      # clresourcegroup offline -n nodelist rac-db-rg
      -n nodelist

      リソースグループをオフラインにするクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      rac-db-rg

      オフラインにするリソースグループの名前を指定します。

    2. Oracle RAC データベースのリソースグループのノードリストからノードを削除します。
      # clresourcegroup remove-node -n nodelist rac-db-rg
      -n nodelist

      リソースグループから削除するクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      rac-db-rg

      ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。

  3. (Oracle 9i のみ) 削除する各 Oracle RAC データベースで使用されている論理ホスト名リソースのすべてのリソースグループから、ノードを削除します。

    Oracle 10g release 1、Oracle 10g release 2、または 11g を使用している場合は、この手順を省略します。 Oracle 10g release 1、10g release 2、および 11g の場合は、論理ホスト名リソースのリソースグループが構成されません。

    ノードを削除するリソースグループごとに、次の手順を実行します。

    1. Oracle RAC 用サポート を削除しないノードにリソースグループを切り替えます。
      # clresourcegroup switch -n node-to-stay lh-rg
      node-to-stay

      リソースグループの切り替え先となるノードを指定します。 このノードは、Oracle RAC 用サポート を削除しないノードでなければなりません。

      lh-rg

      別のノードに切り替えるリソースグループの名前を指定します。

    2. リソースグループのノードリストからノードを削除します。
      # clresourcegroup remove-node -n nodelist lh-rg
      -n nodelist

      リソースグループから削除するクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      lh-rg

      ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。

  4. (Oracle 9i のみ) 手順 3 でリソースグループから主ノードを削除した論理ホスト名リソースの各リソースグループを削除します。

    これらのリソースグループは、サービスを提供していた Oracle RAC データベースインスタンスが削除されたために不要となりました。

    手順 3 で二次ノードのみを削除したリソースグループは、削除しないでください。

    削除するリソースグループごとに、次のコマンドを入力します。

    # clresourcegroup remove -F lh-rg-rm-prim
    lh-rg-rm-prim

    削除するリソースグループの名前を指定します。

  5. (Oracle 10g release 2 または 11g のみ) 削除する各ノードを、Oracle データベースの Oracle Clusterware リソースが実行されているノードのリストから削除します。

    Oracle 9i または Oracle 10g release 1 を使用している場合は、この手順を省略します。 Oracle 9i および Oracle 10g release 1 の場合は、Oracle Solaris Cluster リソースを表す Oracle Clusterware リソースが構成されません。


    注 - この手順では、Oracle 10g release 2 または 11g での Oracle コマンドの構文を示しています。 使用している Oracle のバージョンが 10g release 2 または 11g 以外である場合は、使用するバージョンの Oracle ドキュメントで正しいコマンド構文を確認してください。


    # crs-home/bin/crs_register ora.dbname.sid.inst \
    -update -r "ora.node-name.vip"
    crs-home

    Oracle Clusterware のホームディレクトリを指定します。 このディレクトリには、Oracle Clusterware のバイナリファイルと構成ファイルが含まれています。

    dbname

    Oracle Clusterware リソースが表すデータベースインスタンスのデータベース名を指定します。

    sid

    Oracle Clusterware リソースが表すデータベースインスタンスの Oracle SID を指定します。

    node-name

    Oracle Clusterware リソースが実行されるノードのホスト名を指定します。

  6. (Oracle 10g release 2 または 11g のみ) 削除する各ノードから、ノードを削除するリソースグループの Oracle Solaris Cluster リソースを表す各 Oracle Clusterware リソースを削除します。

    Oracle Clusterware リソースは、Oracle コンポーネントが依存しているスケーラブルなデバイスグループおよびスケーラブルなファイルシステムマウントポイントの Oracle Solaris Cluster リソースごとに構成されています。

    Oracle 9i または Oracle 10g release 1 を使用している場合は、この手順を省略します。 Oracle 9i および Oracle 10g release 1 の場合は、Oracle Solaris Cluster リソースを表す Oracle Clusterware リソースが構成されません。


    注 - この手順では、Oracle 10g release 2 または 11g での Oracle コマンドの構文を示しています。 使用している Oracle のバージョンが 10g release 2 または 11g 以外である場合は、使用するバージョンの Oracle ドキュメントで正しいコマンド構文を確認してください。


    削除する Oracle Clusterware リソースごとに、そのリソースを削除する各ノードで次の手順を実行します。

    1. 削除する Oracle Clusterware リソースを停止します。
      # crs-home/bin/crs_stop sun.node-name.sc-rs
      crs-home

      Oracle Clusterware のホームディレクトリを指定します。 このディレクトリには、Oracle Clusterware のバイナリファイルと構成ファイルが含まれています。

      node-name

      Oracle Clusterware リソースが実行されるノードのホスト名を指定します。

      sc-rs

      Oracle Clusterware リソースが表す Oracle Solaris Cluster リソースの名前を指定します。

    2. 削除する Oracle Clusterware リソースを登録解除します。
      # crs-home/bin/crs_unregister sun.node-name.sc-rs
      crs-home

      Oracle Clusterware のホームディレクトリを指定します。 このディレクトリには、Oracle Clusterware のバイナリファイルと構成ファイルが含まれています。

      node-name

      Oracle Clusterware リソースが実行されるノードのホスト名を指定します。

      sc-rs

      Oracle Clusterware リソースが表す Oracle Solaris Cluster リソースの名前を指定します。

    3. 削除する Oracle Clusterware リソースのプロファイルを削除します。
      # crs-home/bin/crs_profile -delete sun.node-name.sc-rs \
      -dir /var/cluster/ucmm/profile
      crs-home

      Oracle Clusterware のホームディレクトリを指定します。 このディレクトリには、Oracle Clusterware のバイナリファイルと構成ファイルが含まれています。

      node-name

      Oracle Clusterware リソースが実行されるノードのホスト名を指定します。

      sc-rs

      Oracle Clusterware リソースが表す Oracle Solaris Cluster リソースの名前を指定します。

  7. Oracle ユーティリティーを使用して、Oracle RAC 用サポート を削除する各ノードから次の項目を削除します。
    • Oracle RAC データベース

    • Oracle Clusterware

  8. Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含む任意のリソースグループを、Oracle RAC 用サポート を削除しないノードに切り替えます。

    Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。

    # clresourcegroup switch -n node-to-stay qfs-mds-rg
    node-to-stay

    リソースグループの切り替え先となるノードを指定します。 このノードは、Oracle RAC 用サポート を削除しないノードでなければなりません。

    qfs-mds-rg

    別のノードに切り替えるリソースグループの名前を指定します。

  9. スケーラブルなファイルシステムのマウントポイントリソースを含む任意のリソースグループからノードを削除します。

    スケーラブルなファイルシステムのマウントポイントリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。

    ノードを削除するリソースグループごとに、次の手順を実行します。

    1. Oracle RAC 用サポート を削除するノード上のリソースグループをオフラインにします。
      # clresourcegroup offline -n nodelist scal-mp-rg
      -n nodelist

      リソースグループをオフラインにするクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      scal-mp-rg

      オフラインにするリソースグループの名前を指定します。

    2. リソースグループのノードリストからノードを削除します。
      # clresourcegroup remove-node -n nodelist scal-mp-rg
      -n nodelist

      リソースグループから削除するクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      scal-mp-rg

      ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。

  10. Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含む任意のリソースグループのノードリストから、ノードを削除します。

    Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。

    変更するリソースグループは、手順 8 で別のノードに切り替えたリソースグループです。

    # clresourcegroup remove-node -n nodelist qfs-mds-rg
    -n nodelist

    リソースグループから削除するクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

    qfs-mds-rg

    ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。

  11. Sun QFS 共有ファイルシステムの構成をノードから削除します。

    この作業の実行手順については、「Sun Cluster による SAM-QFS の使用」を参照してください。

  12. スケーラブルデバイスグループリソースを含む任意のリソースグループからノードを削除します。

    スケーラブルデバイスグループリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。

    ノードを削除するリソースグループごとに、次の手順を実行します。

    1. Oracle RAC 用サポート を削除するノード上のリソースグループをオフラインにします。
      # clresourcegroup offline -n nodelist scal-dg-rg
      -n nodelist

      リソースグループをオフラインにするクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      scal-dg-rg

      オフラインにするリソースグループの名前を指定します。

    2. リソースグループのノードリストからノードを削除します。
      # clresourcegroup remove-node -n nodelist scal-dg-rg
      -n nodelist

      リソースグループから削除するクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      scal-dg-rg

      ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。

  13. 手順 12 でリソースグループからノードを削除したことによって影響を受けたスケーラブルデバイスグループからノードを削除します。

    この手順の実行方法は、スケーラブルデバイスグループのタイプによって異なります。

    • Solaris Volume Manager for Sun Cluster 複数所有者ディスクセットの場合は、ディスクセットごとに次のコマンドを入力します。
      # metaset -s scal-dg-ms -d -h nodelist
      -s scal-dg-ms

      ノードを削除するディスクセットの名前を指定します。

      -h nodelist

      ディスクセットから削除するノードのスペース区切りリストを指定します。

    • VxVM 共有ディスクグループの場合は、Veritas コマンドを使用して各 VxVM 共有ディスクグループからノードを削除します。

      詳細は、VxVM のドキュメントを参照してください。


    注 - 複数の Oracle RAC データベースが実行されているクラスタの選択したノードから 1 つの Oracle RAC データベースを削除する場合は、この手順の残りの作業を省略します。


  14. RAC フレームワークリソースグループからノードを削除します。
    1. Oracle RAC 用サポート を削除するノード上のリソースグループをオフラインにします。
      # clresourcegroup offline -n nodelist rac-fmwk-rg
      -n nodelist

      リソースグループをオフラインにするクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      rac-fmwk-rg

      オフラインにするリソースグループの名前を指定します。

    2. リソースグループのノードリストからノードを削除します。
      # clresourcegroup remove-node -n nodelist rac-fmwk-rg
      -n nodelist

      リソースグループから削除するクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      rac-fmwk-rg

      ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。

  15. 複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループが使用されている場合は、そのグループからノードを削除します。
    1. Oracle RAC 用サポート を削除するノード上のリソースグループをオフラインにします。
      # clresourcegroup offline -n nodelist vucmm-fmwk-rg
      -n nodelist

      リソースグループをオフラインにするクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      vucmm-fmwk-rg

      オフラインにするリソースグループの名前を指定します。

    2. リソースグループのノードリストからノードを削除します。
      # clresourcegroup remove-node -n nodelist vucmm-fmwk-rg
      -n nodelist

      リソースグループから削除するクラスタノードのコンマ区切りリストを指定します。

      vucmm-fmwk-rg

      ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。

  16. (省略可能) 削除した各ノードから、Oracle RAC 用サポート ソフトウェアパッケージをアンインストールします。

    このためには、uninstaller プログラムを使用します。 詳細については、『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Installation Guide for UNIX』の第 8 章「Uninstalling」を参照してください。

  17. Oracle RAC 用サポート を削除した各ノードを再起動します。

例 7-3 選択したノードからの Oracle RAC 用サポート の削除

この例では、4 ノードクラスタのノード pclus3pclus4 から Oracle RAC 用サポート を削除するために必要な一連の操作を示します。

この例での Oracle RAC 用サポート の構成は次のとおりです。

この例のリソースグループの構成を次の表に示します。

リソースグループ
目的
vucmm-framework-rg
複数所有者ボリュームマネージャーのリソースグループ。
rac-framework-rg
RAC フレームワークリソースグループ。
scaldg-rg
スケーラブルなデバイスグループリソースのリソースグループ。
qfsmds-rg
Sun QFS メタデータサーバーリソースのリソースグループ。
scalmnt-rg
ファイルシステムマウントポイントリソースのリソースグループ。
rac_server_proxy-rg
Oracle RAC データベースのリソースグループ。

この構成に必要なリソースグループについては、図 A-2 を参照してください。

  1. Oracle RAC データベースのリソースグループからノード pclus3pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 rac_server_proxy-rg
    # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 rac_server_proxy-rg
  2. Oracle RAC データベースの Oracle Clusterware リソースのノードリストからノード pclus3pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。

    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_register ora.swb.swb3.inst \
    -update -r "ora.pclus3.vip"
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_register ora.swb.swb4.inst \
    -update -r "ora.pclus4.vip"
  3. ノード pclus3pclus4 から Oracle Solaris Cluster リソースを表す Oracle Clusterware リソースを削除するために、次のコマンドを実行します。

    Removal of resource for Oracle database files from node plcus3
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_stop sun.pclus3.scaloramnt-OraData-rs
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_unregister sun.pclus3.scaloramnt-OraData-rs
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_profile -delete sun.pclus3.scaloramnt-OraData-rs \
    -dir /var/cluster/ucmm/profile
    
    Removal of resource for Oracle binary files from node plcus3
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_stop sun.pclus3.scaloramnt-OraHome-rs
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_unregister sun.pclus3.scaloramnt-OraHome-rs
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_profile -delete sun.pclus3.scaloramnt-OraHome-rs \
    -dir /var/cluster/ucmm/profile
    
    Removal of resource for Oracle database files from node plcus4
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_stop sun.pclus4.scaloramnt-OraData-rs
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_unregister sun.pclus4.scaloramnt-OraData-rs
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_profile -delete sun.pclus4.scaloramnt-OraData-rs \
    -dir /var/cluster/ucmm/profile
    
    Removal of resource for Oracle binary files from node plcus4
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_stop sun.pclus4.scaloramnt-OraHome-rs
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_unregister sun.pclus4.scaloramnt-OraHome-rs
    # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_profile -delete sun.pclus4.scaloramnt-OraHome-rs \
    -dir /var/cluster/ucmm/profile

    上記のコマンドによって、次の Oracle Solaris Cluster リソースを表す Oracle Clusterware リソースが削除されます。

    • scaloramnt-OraData-rs – データベースファイルのファイルシステムのマウントポイントを表す、タイプ SUNW.ScalMountPoint のリソース

    • scaloramnt-OraHome-rs – バイナリファイルおよび関連ファイルのファイルシステムのマウントポイントを表す、タイプ SUNW.ScalMountPoint のリソース

    ノード pclus3pclus4 からリソースを削除したあとに、Oracle ユーティリティーを使用してこれらのノードから次の項目を削除します。

    • Oracle RAC データベース

    • Oracle RAC ソフトウェア

    • Oracle Clusterware ソフトウェア

    これらの項目の削除については、この例では説明しません。

  4. Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループをノード pclus1 に切り替えるために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup switch -n pclus1 qfsmds-rg
  5. スケーラブルなファイルシステムのマウントポイントリソースを含むリソースグループからノード pclus3pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 scalmnt-rg
    # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 scalmnt-rg
  6. Sun QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループのノードリストからノード pclus3pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 qfsmds-rg

    ノードリストからノード pclus3pclus4 を削除したあとに、これらのノードから Sun QFS 共有ファイルシステムの構成を削除します。 この操作については、この例では説明しません。

  7. スケーラブルなデバイスグループリソースを含むリソースグループからノード pclus3pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 scaldg-rg
    # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 scaldg-rg
  8. Solaris Volume Manager for Sun Cluster 複数所有者ディスクセット oradg からノード pclus3pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。

    # metaset -s oradg -d -h pclus3 pclus4
  9. RAC フレームワークリソースグループからノード pclus3pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 rac-framework-rg
    # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 rac-framework-rg
  10. 複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループからノード pclus3pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。

    # clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 vucmm-framework-rg
    # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 vucmm-framework-rg

フレームワークリソースグループからノード pclus3pclus4 を削除したあとに、これらのノードから Oracle RAC 用サポート ソフトウェアパッケージを削除することができます。

削除が完了したあとのリソースグループおよびリソースの状態は、次のとおりです。

# clresourcegroup status

=== Cluster Resource Groups ===

Group Name             Node Name    Suspended   Status
----------             ---------    ---------   ------
rac-framework-rg       pclus1       No          Online
                       pclus2       No          Online

vucmm-framework-rg     pclus1       No          Online
                       pclus2       No          Online

scaldg-rg              pclus1       No          Online
                       pclus2       No          Online

qfsmds-rg              pclus1       No          Online
                       pclus2       No          Offline

scalmnt-rg             pclus1       No          Online
                       pclus2       No          Online

rac_server_proxy-rg    pclus1       No          Online
                       pclus2       No          Online

# clresource status

=== Cluster Resources ===

Resource Name            Node Name    State     Status Message
-------------            ---------    -----     --------------
rac-framework-rs         pclus1       Online    Online
                         pclus2       Online    Online

rac-udlm-rs              pclus1       Online    Online
                         pclus2       Online    Online

crs_framework-rs         pclus1       Online    Online
                         pclus2       Online    Online

vucmm-svm-rs             pclus1       Online    Online
                         pclus2       Online    Online

scaloradg-rs             pclus1       Online    Online - Diskgroup online
                         pclus2       Online    Online - Diskgroup online

qfs-mds-rs               pclus1       Online    Online - Service is online.
                         pclus2       Offline   Offline

scaloramnt-OraData-rs    pclus1       Online    Online
                         pclus2       Online    Online

scaloramnt-OraHome-rs    pclus1       Online    Online
                         pclus2       Online    Online

rac_server_proxy-rs      pclus1       Online    Online - Oracle instance UP
                         pclus2       Online    Online - Oracle instance UP