Oracle CQLには、java.lang.Math
クラスに基づいた、様々な組込みの関数が用意されています。
詳細は、1.1.11項「関数」を参照してください。
表12-1に、Oracle CQLに用意されている組込みのjava.lang.Math
関数を示します。
注意: 組込み関数名では大文字と小文字が区別されるため、表示されている方(小文字)を使用してください。 |
注意: ストリーム入力の例で、h で始まる行(h 3800 など)はハートビート入力タプルです。これは、ハートビート値よりも小さいタイムスタンプを持つこれ以上の入力がないことをOracle CEPに通知します。 |
詳細は、以下を参照してください。
構文
目的
abs
は、integer
の入力引数の絶対値をinteger
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#abs(int)
を参照してください。
例
例12-1では問合せq66
を示しています。例12-2ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-3に示すストリームを返します。
構文
目的
abs
は、long
の入力引数の絶対値をlong
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#abs(long)
を参照してください。
例
例12-4では問合せq67
を示しています。例12-5ではスキーマ(c1 integer, c2 float, c3 long)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-6に示すストリームを返します。
構文
目的
abs2
は、float
の入力引数の絶対値をfloat
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#abs(float)
を参照してください。
例
例12-7では問合せq68
を示しています。例12-8ではスキーマ(c1 integer, c2 float, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-9に示すストリームを返します。
構文
目的
abs3
は、double
の入力引数の絶対値をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#abs(double)
を参照してください。
例
例12-10では問合せq69
を示しています。例12-11ではスキーマ(c1 integer, c2 float, c3 bigint, c4 double)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-12に示すストリームを返します。
構文
目的
acos
は、0.0
からpi
の範囲の、double
の角度の逆余弦をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#acos(double)
を参照してください。
例
例12-13では問合せq73
を示しています。例12-14ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-15に示すストリームを返します。
構文
目的
asin
は、-pi/2
からpi/2
の範囲の、double
の角度の逆正弦をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#asin(double)
を参照してください。
例
例12-16では問合せq74
を示しています。例12-17ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-18に示すストリームを返します。
構文
目的
atan
は、-pi/2
からpi/2
の範囲の、double
の角度の逆正接をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#atan(double)
を参照してください。
例
例12-19では問合せq75
を示しています。例12-20ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-21に示すストリームを返します。
構文
目的
atan2
は、直交座標(x,y)
を極座標(r,theta)
に変換します。
この関数は次の引数を使用します。
double1
: 縦座標。
double2
: 横座標。
この関数は、デカルト座標の点(x,y)
に対応する極座標の点(r,theta)
のシータ成分をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#atan2(double,%20double)
を参照してください。
例
例12-22では問合せq63
を示しています。例12-23ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-24に示すストリームを返します。
構文
目的
cbrt
は、double
の引数の立方根をdouble
として返します。
正の有限のa
の場合は、cbrt(-a) == -cbrt(a)
になります。つまり、負の値の立方根は、その値の大きさの立方根の負量です。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#cbrt(double)
を参照してください。
例
例12-25では問合せq76
を示しています。例12-26ではスキーマ(c1 integer, c2 float, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-27に示すストリームを返します。
構文
目的
ceil1
は、double
の引数以上であり、数学的整数に等しいdouble
の最小(負の無限大に最も近い)値を返します。
丸めエラーの発生を回避するには、(long) cern.jet.math.Arithmetic.ceil(double)
の使用を検討してください。
詳細は、以下を参照してください。
例
例12-28では問合せq77
を示しています。例12-29ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-30に示すストリームを返します。
構文
目的
cos
は、double
の角度の三角法の余弦をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#cos(double)
を参照してください。
例
例12-31では問合せq61
を示しています。例12-32ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-33に示すストリームを返します。
構文
目的
cosh
は、double
の値の双曲線余弦をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#cosh(double)
を参照してください。
例
例12-34では問合せq78
を示しています。例12-35ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-36に示すストリームを返します。
構文
目的
exp
は、オイラー数eのdouble
引数を指数とする累乗をdouble
として返します。
0に近い値x
の場合、EXP(x)
よりもEXPM1(x) + 1
の厳密な合計の方が、x
を指数として累乗するオイラー数eの実際の結果にはるかに近くなります。
詳細は、以下を参照してください。
例
例12-37では問合せq79
を示しています。例12-38ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-39に示すストリームを返します。
構文
目的
expm1
は、図12-1に示す計算をdouble
として返します。x
はdouble
の引数、eはオイラー数です。
0に近い値x
の場合、EXP(x)
よりもEXPM1(x) + 1
の厳密な合計の方が、x
を指数として累乗するオイラー数eの実際の結果にはるかに近くなります。
詳細は、以下を参照してください。
例
例12-40では問合せq80
を示しています。例12-41ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-42に示すストリームを返します。
構文
目的
floor1
は、double
の引数以下であり、数学的整数に等しいdouble
の最大(正の無限大に最も近い)値を返します。
丸めエラーの発生を回避するには、(long) cern.jet.math.Arithmetic.floor(double)
の使用を検討してください。
詳細は、以下を参照してください。
例
例12-43では問合せq81
を示しています。例12-44ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-45に示すストリームを返します。
構文
目的
hypot
は、double
の引数の斜辺(図12-2を参照)をdouble
として返します。
この関数は次の引数を使用します。
double1
: x
の値。
double2
: y
の値。
斜辺の計算は、中間のオーバーフローまたはアンダーフローなく行われます。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#hypot(double,%20double)
を参照してください。
例
例12-46では問合せq82
を示しています。例12-47ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-48に示すストリームを返します。
構文
目的
IEEERemainder
は、IEEE 754標準の規定に従って2つのdouble
の引数の剰余演算を行い、その結果をdouble
として返します。
この関数は次の引数を使用します。
double1
: 被除数。
double2
: 除数。
剰余値は、f1 - f2 × n
と数学的に等しくなります。n
は、商f1/f2
の数学的に厳密な値に最も近い数学的整数です。2つの数学的整数がf1/f2
にどちらも等しく近い場合、n
は同等の整数です。剰余が0の場合、符号は最初の引数の符号と同じになります。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#IEEEremainder(double,%20double)
を参照してください。
例
例12-49では問合せq72
を示しています。例12-50ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-51に示すストリームを返します。
構文
目的
log1
は、double
の値の自然対数(底はe)をdouble
として返します。
値x
が小さい場合、log(1.0+x)
の浮動小数点評価よりもlog1p(x)
の結果の方が、ln(1 + x)
の実際の結果にはるかに近くなります。
詳細は、以下を参照してください。
例
例12-52では問合せq83
を示しています。例12-53ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-54に示すストリームを返します。
構文
目的
log101
は、double
の値の10を底とする対数をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#log10(double)
を参照してください。
例
例12-55では問合せq84
を示しています。例12-56ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-57に示すストリームを返します。
構文
目的
log1p
は、double
の引数と1の合計の自然対数をdouble
として返します。
値x
が小さい場合、log(1.0+x)
の浮動小数点評価よりもlog1p(x)
の結果の方が、ln(1 + x)
の実際の結果にはるかに近くなります。
詳細は、以下を参照してください。
例
例12-58では問合せq85
を示しています。例12-59ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-60に示すストリームを返します。
構文
目的
pow
は、2番目のdouble
の引数を指数として累乗する最初のdouble
の引数(底)の値をdouble
として返します。
この関数は次の引数を使用します。
double1
: 底。
double2
: 累乗の指数。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#pow(double,%20double)
を参照してください。
例
例12-61では問合せq65
を示しています。例12-62ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-63に示すストリームを返します。
構文
目的
rint
は、double
の引数に最も近く、数学的整数に等しいdouble
の値を返します。数学的整数である2つのdouble
の値がどちらも等しく近い場合、結果は同等の整数値になります。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#rint(double)
を参照してください。
例
例12-64では問合せq86
を示しています。例12-65ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-66に示すストリームを返します。
構文
目的
round
は、float
の引数に最も近いinteger
を返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#round(float)
を参照してください。
例
例12-67では問合せq87
を示しています。例12-68ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-69に示すストリームを返します。
構文
目的
round1
は、float
の引数に最も近いinteger
を返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#round(float)
を参照してください。
例
例12-70では問合せq88
を示しています。例12-71ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-72に示すストリームを返します。
構文
目的
signum
は、double
の引数の符号関数をdouble
として返します。
引数が0の場合は0です
引数が0より大きい場合は1.0です
引数が0より小さい場合は-1.0です
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#signum(double)
を参照してください。
例
例12-73では問合せq70
を示しています。例12-74ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-75に示すストリームを返します。
構文
目的
signum1
は、float
の引数の符号関数をfloat
として返します。
引数が0の場合は0です
引数が0より大きい場合は1.0です
引数が0より小さい場合は-1.0です
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#signum(float)
を参照してください。
例
例12-76では問合せq71
を示しています。例12-77ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-78に示すリレーションを返します。
構文
目的
sin
は、double
の角度の三角法の正弦をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#sin(double)
を参照してください。
例
例12-79では問合せq60
を示しています。例12-80ではスキーマ(c1 integer
、c2 float
、c3 bigint
)を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-81に示すストリームを返します。
構文
目的
sinh
は、double
の値の双曲線正弦をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#sinh(double)
を参照してください。
例
例12-82では問合せq89
を示しています。例12-83ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-84に示すストリームを返します。
構文
目的
sqrt
は、double
の値の正しく丸められた正の平方根をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#sqrt(double)
を参照してください。
例
例12-85では問合せq64
を示しています。例12-86ではスキーマ(c1 integer
、c2 float
、c3 bigint
)を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-87に示すストリームを返します。
構文
目的
tan
は、double
の角度の三角法の正接をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#tan(double)
を参照してください。
例
例12-88では問合せq62
を示しています。例12-89ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-90に示すストリームを返します。
構文
目的
tanh
は、double
の値の双曲線正接をdouble
として返します。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#tanh(double)
を参照してください。
例
例12-91では問合せq90
を示しています。例12-92ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-93に示すストリームを返します。
構文
目的
todegrees
は、ラジアン単位で測定されるdouble
の角度を、度数で測定されるほぼ等しいdouble
の角度に変換します。
一般に、ラジアンから度数への変換は厳密ではありません。COS(TORADIANS(90.0))
が0.0
に等しいと見なさないようにしてください。
詳細は、以下を参照してください。
例
例12-94では問合せq91
を示しています。例12-95ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-96に示すストリームを返します。
構文
目的
toradians
は、度数で測定されるdouble
の角度を、ラジアン単位で測定されるほぼ等しいdouble
の角度に変換します。
詳細は、以下を参照してください。
例
例12-97では問合せq92
を示しています。例12-98ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-99に示すストリームを返します。
構文
目的
ulp
は、double
の引数のULPの大きさをdouble
として返します。この場合、引数値のULPは、この浮動小数点値と次に大きいdoubleの値との間の正の距離です。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#ulp(double)
を参照してください。
例
例12-100では問合せq93
を示しています。例12-101ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-102に示すストリームを返します。
構文
目的
ulp1
は、float
の引数のULPの大きさをfloat
として返します。floatの値のULPは、この浮動小数点値と次に大きいfloatの値との間の正の距離です。
詳細は、http://java.sun.com/javase/6/docs/api/java/lang/Math.html#ulp(float)
を参照してください。
例
例12-103では問合せq94
を示しています。例12-104ではスキーマ(c1 integer, c2 double, c3 bigint)
を持つデータ・ストリームSFunc
を示しており、この問合せは例12-105に示すリレーションを返します。