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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B62263-01
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4 Oracle Data ProfilingおよびOracle Data Qualityのインストール

この章では、Oracle Data Integratorのインストールと構成方法について説明します。インストール後の構成パラメータについても説明します。

次のトピックについて説明します。

4.1 インストールの準備

次のことを開始する前に、この項の情報を確認してください。

4.1.1 システム要件および動作保証の確認

Oracle Data Quality製品をインストールする前に、システム要件と動作保証に関するドキュメントを読み、現在の環境がインストールの最低要件を満たしていることを確認する必要があります。これらのドキュメントはどちらもOracle Technology Network (OTN)で入手できます。

システム要件のドキュメントには、ハードウェアおよびソフトウェア要件、ディスク領域とメモリーの最低要件、必要なシステム・ライブラリ、パッケージまたはパッチなどの情報が記載されています。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm

動作保証のドキュメントには、サポートされているインストール・タイプ、プラットフォーム、オペレーティング・システム、データベース、サードパーティ製品が記載されています。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

4.1.2 ユーザー・アカウントの定義

Oracle Data Quality製品は、特定の手順を実行するために複数のユーザーに依存します(表4-1に定義)。Oracle Data Qualityユーザーは、インストール中およびインストール後に作成されます。UNIXオペレーティング・システムは、Oracle Data ProfilingおよびOracle Data Quality for Oracle Data Integratorをインストールする前に定義されます。

表4-1 必要なユーザー・アカウント

ユーザー 説明

root (UNIXオペレーティング・システムの場合)

または

winadmin (Windowsオペレーティング・システムの場合)

一部の製品は、ルートまたはスーパー・ユーザーのアクセス権限を持つオペレーティング・システム・ユーザーによって実行される必要があります。ソフトウェアのインストール中にルート・パスワードを入力すると、xinetd.conf(UNIXの場合)またはinetd.conf(Windowsの場合)が更新され、UNIXシステムとOracle Data Qualityソフトウェアの間で正しいプロセスが呼び出せるようになります。

これらのユーザー・タイプの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

Oracle Data Qualityアプリケーション管理者

Oracle Data QualityサーバーのアプリケーションをインストールしてOracle Data Qualityスケジューラとライセンス・マネージャを管理するオペレーティング・システム・ユーザー。(このユーザーはWindowsオペレーティング・システムまたはUNIXオペレーティング・システムのどちらかにインストールする場合に必要です。)

このユーザーの作成についての情報は、4.1.2.1項「Oracle Data Qualityアプリケーション管理者の定義」を参照してください。

Oracle Data Qualityローダー・ユーザー

Oracle Data Qualityユーザー・インタフェースのログイン画面からデータ・インポート・ディレクトリ(Oracle Data Qualityサーバー)にアクセスするユーザー。このユーザーは、リレーショナル・ソース(Oracle、IBM DB2、ODBC)から直接データにアクセスする予定であれば不要です。ただし、それぞれの固有のデータベースにアクセスするにはユーザーIDが必要です。

注意: このユーザーはデータをフラット・ファイル・ソース(区切り形式、COBOL、Oracle Data Qualityソース)からロードする予定がある場合にのみ必要です。

このユーザーの作成についての詳細は、4.1.2.2項「Oracle Data Qualityローダー・ユーザーの定義」を参照してください。

メタベース管理者

Oracle Data Qualityリポジトリを作成および維持し、メタベース、Oracle Data Qualityユーザーおよびデータ接続を定義するOracle Data Qualityユーザー・アカウント。このユーザーは、Oracle Data Qualityリポジトリ・ユーザーと呼ばれることもあります。

注意: メタベース管理者は、Oracle Data Qualityのインストール中に作成されます。

Oracle Data Qualityユーザー

Oracle Data Qualityユーザー・インタフェースからOracle Data QualityメタベースにアクセスするOracle Data Qualityユーザー・アカウント。

注意: Oracle Data Qualityユーザーは、インストール後にメタベース管理者によって作成されます。


4.1.2.1 Oracle Data Qualityアプリケーション管理者の定義

Oracle Data Quality アプリケーション管理者を作成する必要があります。また、sudoを使用している場合は、Oracle Date Quality製品をインストールする前に、sudo権限も付与する必要があります。この管理者は、サーバー・アプリケーションをインストールし、Oracle Data Qualityサーバーのスケジューラとライセンス・マネージャを管理します。

UNIXオペレーティング・システムでアプリケーション管理者を作成するには:

  1. UNIXルート・ユーザーとして、Oracle Data Quality管理アクティビティを実行するためのOracle Data Quality管理者ユーザー・アカウントを作成します。

    Oracle Data Quality管理者名には命名制限はありませんが、 ユーザー・アカウントはodqadminという名前にすることをお薦めします。

  2. 次のいずれかの操作を行います。

    • sudoにより提供されるセキュリティを利用しない場合は、Oracle Data Quality管理者が、定義したすべてのデータ・インポート・ディレクトリ対して読取り権限を持つことを確認してください。「Oracle Data Qualityローダー・ユーザーの定義」に進みます。

    • sudoのセキュリティ機能を利用する場合は、次のステップに進みます。

  3. UNIXルート・ユーザーとして、コマンド: visudoを入力します。これにより、sudoersという名前のファイルが編集用に開かれます。

    注意: このファイルは、必ずvisudoコマンドを使用して編集する必要があります。

  4. 「デフォルト」指定セクションで、次のエントリを追加します。

    Defaults:<user_id> targetpw
    Defaults:<user_id> passwd_tries=1
    Defaults:<user_id> timestamp_timeout=0
    
  5. 「ユーザー権限」指定セクションで、次のエントリを追加します。

    <user_id> ALL=(ALL) ALL
    
  6. ファイルを保存して終了します。

  7. sudoが正しく構成されていることを検証します。

    1. 新規作成されたOracle Data Quality管理者としてログインします。たとえば、次のように入力します。

      sudo -u odqadmin id
      
    2. プロンプトが表示されたら、ユーザーのパスワードを入力します。

    3. コマンド: idを入力します。

      オペレーティング・システムからUNIXユーザーIDが返されます。返されない場合は、システム管理者に問い合わせてください。

Windowsオペレーティング・システムでアプリケーション管理者を作成するには:

  1. Windowsサーバー管理者として、Oracle Data Quality管理者用のWindowsユーザー・アカウントを作成します。

    Oracle Data Quality管理者名には命名制限はありませんが、 ユーザー・アカウントはodqadminという名前にすることをお薦めします。

  2. Oracle Data Quality管理者ユーザーodqadminを、管理者グループに追加します。

  3. Windowsの「コントロール パネル」から、「管理ツール」の「ローカル セキュリティ ポリシー」を開き、「セキュリティの設定」「ローカル ポリシー」フォルダを開きます。

  4. Oracle Data Qualityアプリケーション管理者ユーザーodqadminに、次のオプションを追加します。

    • サービスとしてログオン

    • オペレーティング システムの一部として機能

4.1.2.2 Oracle Data Qualityローダー・ユーザーの定義

データをフラット・ファイルからインポートする予定であれば、UNIX上でOracle Data Qualityローダー・ユーザー・アカウントを定義します。フラット・ファイル・データをOracle Data Qualityにインポートする場合は、UNIXユーザーIDを使用してサーバー上のファイル場所にアクセスします。

たとえば、Oracle Data Qualityサーバー上の/dataディレクトリにあるCOBOLコピーブックで記述されたフラット・ファイルをインポートする場合は、 Oracle Data Qualityサーバーにログオンして/dataからそのファイルを読み取ることのできるOracle Data Qualityローダー・ユーザー(UNIXユーザーID)が必要です。


注意:

データをリレーショナル・ソースから直接インポートするつもりであれば、UNIXユーザーIDは不要なため、これらのステップを実行する必要ありません。 必要なユーザーはRDBMSログイン・アクセス用のみです。

  1. Oracle Data Qualityローダー・ユーザーとして機能するように、新規ユーザー・アカウントを定義するか、既存のユーザー・アカウントを選択します。

    注意: Windowsオペレーティング・システムでは、チームが共有する1つのユーザー・アカウントを作成するか、または各ユーザーが独自のユーザー・アカウントを持つかを決定してください。

  2. そのアカウントに、ローダー接続の作成時に使用する予定のデータ・インポート・ディレクトリに対する読取り権限を付与します。

    注意: Windowsオペレーティング・システムでは、各ユーザー・アカウント(フラット・ファイル・データにアクセスする)をそれぞれ保護された場所に適切なWindowsユーザー・グループに追加してください。Windowsグループに含まれていないユーザー・アカウントは、そのローダー接続用のフラット・ファイル・データをインポートできません。

4.1.3 使用可能なポートの特定

インストール中に、クライアントからサーバーにアクセス可能でブロックされていないポート番号を少なくとも2つ指定する必要があります。これらのポート番号は次のサービスで使用されます。

  • Oracle Data Qualityスケジューラには、スケジューラ・ポートと呼ばれるポートが必要です。

  • Oracle Data Profiling and Qualityメタベース・リポジトリには、リポジトリ・ポートと呼ばれるポートが必要です。


注意:

ODBCデータソースをWindowsベースのサーバーから使用する予定がある場合は、Oracle Data Quality ODBCアダプタ用の3番目のポートを予約しておく必要があります。

リスニングしているアプリケーションのあるポートを特定するには、netstat -anコマンドを入力します。使用可能なポートを2つ選択し、設定用にそれらを書き留めておきます。


注意:

ポート番号は1001から65535までの範囲で、参照しやすいように連続した番号にする必要があります。(たとえば、リポジトリ・ポート用に7600、スケジューラ・ポート用に7601など。)

4.2 Oracle Data Quality製品のインストール

この項では、Oracle Data Integratorのインストールに関する情報と手順について説明します。

4.2.1 インストーラの起動

インストーラを起動するには、Oracle Data Qualityインストール・ディスクを挿入するか、ODQインストール・ディレクトリ(ODQ .zipまたは.jarファイルを保存した場所)内の/Disk1に移動し、次のコマンドを実行します。

  • UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./runInstaller
    
  • Windowsオペレーティング・システムの場合:

    setup.exe
    

システムでサポートされるJDKを確認するには、Oracle Fusion Middleware動作保証ドキュメントを参照してください。http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

4.2.2 インストール・ログ・ファイル

インストーラにより、Oracle_Inventory_Location/log(UNIXオペレーティング・システム)またはOracle_Inventory_Location\logs(Windowsオペレーティング・システム)ディレクトリに、ログ・ファイルが書き込まれます。UNIXシステムでは、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所が不明な場合は、次のディレクトリ(デフォルト場所)にあるoraInst.loc ファイルから探し出せます。

  • Linuxオペレーティング・システム: /etc/oraInst.loc

  • HP-UXおよびSolarisオペレーティング・システム: /var/opt/oracle/oraInst.loc

  • Windowsオペレーティング・システム: \Program Files\Oracle\Inventory\logs

4.2.3 UNIXオペレーティング・システムでのインストール

UNIXオペレーティング・システムのOracle Data Profiling and Qualityインストールには、次のコンポーネントが含まれています。

  • Oracle Data Quality for Data Integrator

  • メタベース・サーバー

  • メタベース定義

表4-2に、UNIXオペレーティング・システムのインストールに含まれる画面を示します。詳細は、付録B「Oracle Data ProfilingおよびData Qualityのインストール画面」を参照してください。

表4-2 UNIXオペレーティング・システムのインストール・フロー

番号 画面 この画面がいつ表示されるか 説明および必要なアクション

1

ようこそ


常時

「次へ」をクリックして続行します。

2

前提条件チェック


常時

この画面では、ホスト・コンピュータを分析して、特定のオペレーティング・システムの前提条件を満たしているか確認します。

失敗した前提条件チェックがあると、短いエラー・メッセージが画面下部に表示されます。エラーを修正して「再試行」をクリックし、再試行します。エラーや警告メッセージを無視してインストールを続行する場合は、「続行」をクリックします。

すべてのコンポーネントについて前提条件チェックを中止するには、「中止」をクリックします。

3

インストール場所の指定


常時

「場所」フィールドに、製品をインストールするOracleホーム(このガイドではODQ_HOMEと呼びます)を入力します。

「次へ」をクリックして続行します。

4

メタベース・サーバーの詳細


常時

この画面では、メタベース・サーバーを構成します。

必要な情報を入力し、「次へ」をクリックして続行します。

5

インストール・サマリー


常時

サマリーを確認し、「インストール」をクリックして続行します。

6

構成の進行状況


常時

インストーラにより、各構成アシスタントが自動的に順次実行され、「ステータス」列に進行状況が表示されます。

この画面ではアクションは必要ありません。

7

インストールの完了


常時

この構成をテキスト・ファイルに保存する場合は「保存」をクリックします。このファイルは、後でコマンドラインから同じインストールの実行を選択する場合に使用できます。

「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。


4.2.4 Windowsオペレーティング・システムでのインストール

表4-3に、Windowsオペレーティング・システムでのインストールに含まれる画面を示します。詳細は、付録B「Oracle Data ProfilingおよびData Qualityのインストール画面」を参照してください。

表4-3 Windowsオペレーティング・システムのインストール・フロー

番号 画面 この画面がいつ表示されるか 説明および必要なアクション

1

ようこそ


常時

「次へ」をクリックして続行します。

2

コンポーネントの選択画面(Windowsオペレーティング・システムのみ)


常時

インストールするコンポーネントを選択します。次のオプションがあります。

  • クライアント・ユーザー・インタフェース

    Oracle Data ProfilingおよびOracle Data Qualityのユーザー・インタフェースは、32ビット版Windowsオペレーティング・システムのみで使用できます。このクライアントは、別のマシンにインストールされたメタベース・サーバーに接続するように構成できます。

  • Oracle Data Profiling and Qualityサーバー

    Oracle Data Profiling and Qualityサーバーのインストールには、メタベース・サーバー、Data Quality Server(32ビット版Windowsオペレーティング・システムのみ)、ODBCサーバー(32ビット版Windowsオペレーティング・システムのみ)が含まれます。

「次へ」をクリックして続行します。

3

前提条件チェック


常時

「次へ」をクリックして続行します。

4

インストール場所の指定


常時

Oracleホーム(このガイドではODQ_HOMEと呼びます)への絶対パスを指定します。

「次へ」をクリックして続行します。

5

メタベース・サーバーの詳細


常時

この画面では、メタベース・サーバーを構成します。

必要な情報を入力し、「次へ」をクリックして続行します。

6

メタベース・クライアントの詳細(Windowsオペレーティング・システムのみ)


コンポーネントの選択(Windowsオペレーティング・システムのみ)画面でメタベース・クライアントを選択した場合のみ。

この画面では、メタベースおよびODBCサーバーに接続するクライアントを構成します。

必要な情報を入力し、「次へ」をクリックして続行します。

7

インストール・サマリー


常時

サマリーを確認し、「インストール」をクリックして続行します。

8

構成の進行状況


常時

インストーラにより、各構成アシスタントが自動で順に実行され、「ステータス」列に進行状況が表示されます。この画面ではアクションは必要ありません。

9

インストールの完了



この構成をテキスト・ファイルに保存する場合は「保存」をクリックします。このファイルは、後でコマンドラインから同じインストールの実行を選択する場合に使用できます。

「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。


4.3 追加郵便表のインストール

郵便表は、データ品質プロセスの重要な部分で、レコード内の名前とアドレスの検証と改善に使用する郵便情報を提供します。この項では、Oracle Data Qualityサーバーに郵便および国勢調査ディレクトリをインストールする方法について説明します。

4.3.1 郵便表の命名規則

郵便表と国勢調査/DPVディレクトリは、圧縮形式で配布されます。ファイル拡張子は.zip (Windowsオペレーティング・システム用)および.tar (UNIXオペレーティング・システム用)です。

表4-4に、使用されるファイル命名規則を示します。

表4-4 命名規則

表またはディレクトリ名 使用される命名規則

一般およびアジアの郵便表

XXMMMq.ext、ここでXXは2文字の国コード、MMMは郵便表の発行月の省略形、extはzipまたはtarです。

例:

AUJULq.zipは、オーストラリアの7月の郵便表です。

グローバル郵便表

注意: グローバル郵便表は、Oracle Data Quality内から呼び出される国際郵便表のサブセットです。グローバル郵便表は追加サービスを必要とするため、他のものとは区別されます。このサブセットには次の郵便表が含まれます: オーストラリア、ブラジル、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランドおよびスウェーデン。

XXXMMMYY.ext、ここでXXXは3文字の国コード、MMMYYは郵便表の発行年月の省略形、extはzipまたはtarです。

例:

DENJAN09.zipは、デンマークの2009年1月の郵便表です。

国勢調査ディレクトリ

注意: 国勢調査データは米国にのみ使用できます。

USCMMMq.ext - 補間された最上位ファイルを含む米国国勢調査ディレクトリの名前。 MMMはディレクトリの発行月の省略形、extはzipまたはtarです。

USXMMMq.ext - ZIP+4重心ファイルを含む米国国勢調査ディレクトリの名前。MMMはディレクトリの発行月の省略形、extはzipまたはtarです。

USPMMMq.ext - 補間された付加ディレクトリのみを含むファイルの名前。MMMはディレクトリの発行月の省略形、extはzipまたはtarです。

DPVディレクトリ

DPVMMMq.ext - 米国のDelivery Point Validation(配達地点検証)ディレクトリの名前です。ここでMMMはディレクトリの発行月の省略形、extはzipまたはtarです。

LACS DirectoryLink

USLMMMq.ext - 米国のLACSLinkディレクトリの名前、extはzipまたはtarです。

SuiteLinkDirectory

USLMMMq.ext - 米国のSuiteLinkディレクトリの名前。MMMはディレクトリの発行月の省略形、extはzipまたはtar。

注意:

  • Delivery Point Validation (DPV)は、既存のアドレス情報の正確性を評価し、不正確、不完全または間違いのあるアドレスを識別できるようにする米国郵政公社のテクノロジです。

  • 米国郵政公社とのライセンス契約により、DPVおよびLACSLinkディレクトリの出荷および転送は、米国とその領土のみに制限されています。これらのディレクトリを購入する顧客も同じ制限に従う必要があります。

  • SuiteLinkは、米国郵政公社の製品で、限定されたレコードに1組の番号を追加してビジネス・アドレス情報を改善します。CASS処理によって高層デフォルトとして識別されたビジネス・レコードのみがSuiteLink処理の候補になります。


4.3.2 郵便番号のインストール場所

郵便関連ファイルおよびディレクトリは、デフォルトで次の場所にインストールされます。

  • 一般郵便表(DPV、LACSLinkおよびSuiteLink表)

    UNIXオペレーティング・システムの場合:ODQ_HOME/oracledq/12/tables/postal_tables

    Windowsオペレーティング・システムの場合: \ODQ_HOME\oracledq\tables\*

  • グローバル郵便表および緯度/経度表

    UNIXオペレーティング・システムの場合:ODQ_HOME/oracledq/12/tables/postal_tables

    Windowsオペレーティング・システムの場合: \ODQ_HOME\oracledq\tables\*

  • アジア郵便表(中国、日本、韓国、台湾)

    UNIXオペレーティング・システムの場合:ODQ_HOME/oracledq/12/tables/postal_tables

    Windowsオペレーティング・システムの場合: \ODQ_HOME\oracledq\tables\*

  • 国勢調査

    UNIXオペレーティング・システムの場合:ODQ_HOME/oracledq/12/tables/postal_tables

    Windowsオペレーティング・システムの場合: \ODQ_HOME\oracledq\tables\*

郵便表に別の場所を使用するには、4.3.3項「代替の郵便番号インストール場所」の手順に従ってください。

4.3.3 代替の郵便番号のインストール場所

郵便表はデフォルトのディレクトリ(4.3.2項に記載するディレクトリ)にインストールすることをお薦めします。別のディレクトリを使用する場合は、郵便表をインストールする前に代替場所を定義する必要があります。

郵便表の代替場所を指定するには:

  1. すべてのOracle Data Qualityクライアントを含む、Oracle Data Quality製品を終了します。

  2. Oracle Data Qualityスケジューラ・サービスを閉じます。

  3. メッセージ・サービス・アプリケーションを開始します。

    • Windowsオペレーティング・システムの場合:

      「プログラム」→「Oracle Data Quality Software」→「Metabase」

    • UNIXオペレーティング・システムの場合:

      ./mtb_admin

  4. プロンプトが表示されたら、メタベース管理者(madmin)としてログオンします。

    メタベース名_controlを使用して、代替場所をすべてのメタベースに適用します。

  5. 次のコマンドを1つずつ入力して、郵便ディレクトリのインストール場所がまだ変更されていないことを確認します。

    define postal_directory
    define apac_postal_directory
    define census_directory
    define ga_directory
    

    コマンドは、次の失敗メッセージを返します: 名前nnn_directoryを持つ設定が表default_settingsで見つかりませんでした。。例:「名前census_directoryを持つ設定が表default settingsで見つかりませんでした。」

    注意: 値が返される場合は、新しい設定を定義する前に現在の設定を削除する必要があります。詳細は、「郵便ディレクトリ定義の削除」を参照してください。

  6. アジア以外の郵便表、国勢調査表、グローバル・ポスタル表、アジア郵便表のいずれかまたはすべての代替のインストール・ディレクトリを作成します。

  7. インストールされたxxCITYファイルを、デフォルトのインストール・ディレクトリから新しい代替ディレクトリに移動します。

    これらのファイルは、TSクオリティ・プロジェクト・テンプレートがインストールされたときに、デフォルトの郵便ディレクトリにコピーされました。これらを郵便表と同じ場所に置く必要があります。

  8. デフォルトのディレクトリを削除します(または空のままにします)。

  9. mtb_adminプロンプトで、次のように入力します。

    expert
    
  10. 次のコマンドを1つ以上発行して、代替場所を定義します。

    • アジア以外の郵便表用:

      define postal_directory [file join {d:\newpostal}]
      
    • アジア郵便表用:

      define apac_postal_directory [file join {d:\newpostal}]
      
    • 国勢調査表用:

      define census_directory [file join {d:\newpostal}]
      
    • グローバル郵便表用:

      define ga_directory [file join {d:\newpostal}]
      

      ここで、d:\newpostalは代替場所のパスです。

  11. exitと入力してコマンド・プロンプト・ウィンドウを閉じます。

  12. グローバル郵便表および緯度/経度表については、追加ステップがあります。

    1. テキスト・エディタを使用して、ODQ_HOME/oracledq/12/Software/binディレクトリに格納されているグローバル郵便表gaserver.iniファイルを開きます。

    2. CountryDataDirectoryエントリを、グローバル郵便表データストア\rdataディレクトリの代替場所を指すように設定します。

    3. KnowledgeBaseDirectoryエントリを、グローバル郵便表\kbaseディレクトリの場所を指すように設定します。

    4. LicenseDirectoryエントリを見つけて、それをグローバル郵便表のライセンス・ディレクトリに指定します。図4-1に、変更後のgaserver.iniファイルの例を示します。

      図4-1 変更されたgaserver.iniファイル

      図4-1については周囲のテキストで説明しています。
    5. 保存してファイルを閉じます。

    6. 変更したファイルをコピーし、それをODQ_HOME/oracledq/12/Software/bin/latlong ディレクトリに貼り付けて既存ファイルを上書きします。

      注意: 2つのバージョンのgaserver.iniファイルが同じ場所を指す必要があります。

  13. Oracle Data Qualityとスケジューラを再起動します。

4.3.4 郵便ディレクトリ定義の削除

郵便ディレクトリ定義の削除するには:

  1. すべてのOracle Data Qualityクライアントを含む、Oracle Data Quality製品を終了します。

  2. Oracle Data Qualityスケジューラ・サービスを閉じます。

  3. メタベース・サーバー・アプリケーションを開始します。

    • UNIXオペレーティング・システムの場合:

      ./mtb_admin

    • Windowsオペレーティング・システムの場合:

      「スタート」→「プログラム」→「Oracle Data Quality Software」→「Metabase Server」→「Administrator Command Prompt」

  4. プロンプトが表示されたら、メタベース管理者(madmin)として_controlメタベースにログオンします。

  5. 適切なコマンドを発行します。

    undefine postal_directory
    undefine apac_postal_directory
    undefine census_directory
    undefine ga_directory
    

4.3.5 郵便番号のインストール手順

基本のインストール手順は、すべての郵便表カテゴリで同じです。ただし、グローバル郵便表の設定には追加ステップが必要です。

郵便ディレクトリ・ファイルのインストールには:

  1. 郵便表ファイルをダウンロードし、郵便インストール・ディレクトリにコピーします。このファイルはインストールCD/DVDに格納されているか、FTPセッションからマシンにインストールされています。ファイル名の形式については、「郵便表の命名規則」を参照してください。

  2. 適切なコマンド(WinZipまたはtar)を使用して、.tarまたは.zipファイルを解凍します。展開されたファイルは、現在のディレクトリに置かれます。

    注意: Oracle Data Qualityソフトウェアでは、サイズ削減のためにいくつかの郵便表を圧縮しています。ファイルのリストに拡張子が.Zのファイルがあることを確認してください。これが圧縮されたファイルです。必要な場合には、次のコマンドを入力してファイルを解凍してください。

    uncompress *.Z
    
  3. いずれかのグローバル郵便表を購入した場合は、「Windowsでグローバル郵便サービスを設定する手順」または「UNIXでグローバル郵便サービスを設定する手順」を完了してください。(グローバル郵便表を使用する国: オーストリア、ブラジル、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、スウェーデン)

4.3.6 UNIXオペレーティング・システムでのグローバル郵便サービスの設定

UNIXでグローバル郵便サービスを設定する手順:

  1. 4.3.5表の説明に従って、グローバル郵便表のインストールを完了させます。

  2. ファイルgactlを含むディレクトリに変更します。

    • AIXオペレーティング・システムでは、このファイルは次のディレクトリにあります。

      ODQ_HOME/oracledq/12/Software/GA_server

    • その他すべてのUNIXオペレーティング・システムでは、このファイルは次のディレクトリにあります。

      ODQ_HOME/oracledq/12/Software/bin

  3. 次のコマンドを入力します。

    gactl start
    

    注意: 新しいグローバル郵便表をインストールする必要がある場合は、サービスを停止し、新しい表をインストールしてサービスを再起動する必要があります。

    サービスを停止するには、次のコマンドを発行します。

    gactl stop
    

4.3.7 Windowsオペレーティング・システムでのグローバル郵便サービスの設定

Windowsでグローバル郵便サービスを設定するには:

  1. グローバル郵便表のインストールを完了します。

  2. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle Data Quality products」「Global Postal Matcher」「Create Service」を選択します。

  3. (オプション)GA郵便表の代替場所としてネットワーク・ドライブを定義した場合は、4.3.3項の説明に従って、グローバル・アドレス・サービスのプロパティを変更する必要があります。

    1. Windowsの「サービス」ページに進みます(「スタート」「設定」「コントロール パネル」「管理ツール」「サービス」)。

    2. Global Address Serverエントリを見つけて、右クリックします。

    3. 「プロパティ」を選択して「ログオン」タブをクリックします。

    4. 「アカウント」オプションを選択し、最初のフィールドにドメイン名とユーザー名を入力します(例: domain_name\jsmith)。

    5. 「パスワード」および「パスワードの確認入力」フィールドに、ユーザーIDに対応するパスワードを入力し、「OK」をクリックします。

  4. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle Data Quality products」「Global Postal Matcher」「Start service」を選択します。

  5. 「スタート」メニューから、「設定」「コントロール パネル」「管理ツール」「サービス」を選択し、グローバル・サービスが開始されていることを確認します。

    注意: 新しいグローバル郵便表をインストールする必要がある場合は、サービスを停止し、新しい表をインストールしてからサービスを再起動する必要があります。

4.4 インストール後の構成タスク

インストール・タイプによっては、一部のOracle Data Qualityコンポーネントを手動で構成する必要があります。次のセクションを確認して、追加の構成作業が必要かどうか判断してください。

4.4.1 Oracle Data Qualityスケジューラの起動

Oracle Data Profiling and Qualityサーバーをインストールした場合は、開始する前にOracle Data Qualityスケジューラを起動する必要があります。スケジューラは、Oracle Universal Installerによりインストール・プロセスの一部として起動されますが、これをもう一度起動する必要がある場合があります。

Oracle Data Qualityスケジューラの起動手順

  1. Oracle Data Profiling and QualityサーバーにOracle Data Qualityサーバー管理者としてログオンしていることを確認します。これはインストール時にメタベース・サーバーの詳細画面で定義したものです。

  2. 次のディレクトリに移動します。

    <ODQ_HOME/oracledq/metabase_server/metabase/bin
    
  3. 次のコマンドを入力します。

    ./scheduler -start
    

スケジューラの使用に関する詳細は、メタベース管理者のオンライン・ヘルプを参照してください。

4.4.2 UNIXオペレーティング・システム用環境変数の構成

UNIXプラットフォームで、Oracle Data Integratorをインストールしたユーザーに対して次の環境変数を追加します。

  • Oracle_QUALITY=ODQ_HOME/oracledq/12/Software

  • LD_LIBRARY_PATH=ODQ_HOME/oracledq/12/Software/bin

4.4.3 inetd.confファイルの構成

Oracle Data Quality製品は、inetdと呼ばれる、UNIXオペレーティング・システムで動作するネットワーク・サービスを処理するデーモン・プロセスと連携します。実行時には、inetdはその構成情報を構成ファイル(デフォルトで/etc/inetd.conf)から読み取ります。

メタベース・サーバーをインストールした場合、Oracle Universal Installerはinetd.confファイルを自動的に更新します。Linux、HPおよびAIXシステムでは、追加のアクションは必要ありません。

inetd.confファイルをなんらかの理由で更新する場合は、それを必ず再利用してください。

Solaris 10以降のシステムでは、inetdは別の場所から構成情報を読み取ります。Oracle Data Profiling and QualityコンポーネントをSolaris 10システムにインストールした場合は、ルート・ユーザーとしてログオンして、コマンド・プロンプトで次のコマンドを発行してください。

inetconv -f -o /var /tmp

このコマンドは、inetd.confファイル内のデータ品質エントリをSolaris 10に必要な形式に変換します。