Oracle® Fusion Middleware Oracle Web Tierインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B55905-03 |
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この章では、Oracle Web Tier Utilities Suiteのインストール方法について説明します。インストールと構成プロセスの実行時に、次の製品のインストールと構成を行えます。
Oracle HTTP Server (OHS)
Oracle Web Cache
Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)は、デフォルトでインストールと構成が行われます。
内容は、次のとおりです。
Oracle Web Tierをインストールする前に、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』の「開始する前に」の項を参照してください。
さらに、インストールする前に次の項も確認する必要があります。
この項では、64ビット・オペレーティング・システムでの32ビットOracle Web Tier製品のインストールに関する重要な情報について説明します。お使いの環境に当てはまらない場合は、この項をスキップできます。
32ビット版の製品をWindowsオペレーティング・システムにインストールする場合、インストールするオペレーティング・システムもサポート対象の32ビット・システムにしてください。64ビット・システム上で32ビット版の製品をインストールすることはサポートされていません。
Oracle Web Tierの32ビットLinux版は、大半の64ビットLinuxプラットフォームにインストールできます。サポートされているプラットフォームの詳細は、次のページから入手可能なOracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件とサポート対象プラットフォームを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html
動作保証されている64ビットLinuxシステムに、32ビットOracle Web Tierソフトウェアをインストールするには、次の手順を実行します。
インストーラを開始する前に、次のコマンドを実行します。
linux32 bash
インストール中に、リンクの段階でエラーが発生します。このエラーには次のように対処します。
root
ユーザーとしてログインします。
次のmv
コマンドを使用して、既存の/usr/bin/gcc
ファイルを/usr/bin/gcc.orig
に移動します。
mv /usr/bin/gcc /usr/bin/gcc.orig
viなどのテキスト・エディタを使用して、次の内容を含むgcc41
という新規ファイルを作成します。
#!/bin/sh exec /usr/bin/gcc.orig -m32 -static-libgcc -B /usr/lib/gcc/i586-suse-linux/2.95.3/ $*
注意: ファイルi586-suse-linux/2.95.3 は、Linuxオペレーティング・システムの正確なバージョンに応じて若干異なる場合があります。使用しているLinuxオペレーティング・システムの正確なバージョンを確認します。/usr/lib/gcc で32bit ディレクトリを検索し、正確なファイル名を入手してください。 |
次のコマンドを使用して、gcc41
ファイルの権限を変更します。
chmod 755 /usr/bin/gcc41
次のコマンドを使用して、/usr/bin/gcc
へのシンボリック・リンクを作成します。
ln -s -f /usr/bin/gcc41 /usr/bin/gcc
お使いの環境で64ビットJVMを使用している場合は、すべてのOracle Fusion Middlewareコンポーネントで64ビットJVMを使用していることを確認してください。32ビットJVMを使用するコンポーネントと64ビットJVMを使用するコンポーネントは併用できません。
詳細は、次のページから入手可能なOracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件とサポート対象プラットフォームを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html
Oracle Fusion Middlewareコンポーネントを64ビットJVM環境で実行する場合は、WebLogic Serverが64ビットJDKとともにインストールされていることを確認してください。32ビットJVMサポートの場合は、使用プラットフォームの32ビットJVMサポート用に使用環境を構成する方法について、『Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート』を参照してください。
Oracle Web Tierのインストーラには、次の2つのインストール・オプションがあります。
インストールと構成
このオプションでは、製品のバイナリがOracleホーム・ディレクトリにインストールされ、Oracleインスタンス・ディレクトリに作業インスタンスが構成されます。この作業が完了すると、管理コンソールやEnterprise Managerを使用して、製品の構成と管理ができるようになります。
ソフトウェアのインストール - 構成なし
このオプションでは、Oracleホーム・ディレクトリへのソフトウェア・バイナリのインストールのみが行われます。したがって、製品を使用する前に、Web層Oracleホームのbin
ディレクトリから構成ツールを手動で実行して、製品を構成する必要があります。このオプションを使用すれば、ディスクを共有するソフトウェアの複数のインスタンスを簡単に作成できます。
最新のOracle Web Tierソフトウェアをインストールするには、「ソフトウェアのインストール - 構成なし」インストール・タイプを選択する必要があります。第1.2項「インストールのロードマップ」の説明を参照してください。
Oracle Web Tierをインストールして構成する方法には、次の2つの方法があります。
スタンドアロン
WebLogicドメインを使用せずにOracle Web Tierを構成し、管理はコマンドラインから行います。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用
この方法を使用する場合は、Oracle Web TierをWeblogicドメインに関連付ける必要があります。
インストール時または構成時の「コンポーネントの構成」画面で、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」を選択すると、Oracle Web Tierコンポーネントを既存のOracle Fusion Middlewareスタックの一部として構成できます。このように構成した場合は、Oracle Enterprise ManagerコンソールからWebTierコンポーネントを管理できます。
Oracle Web Tierコンポーネントを既存のOracle Fusion Middlewareスタックに関連付けない場合、またはOracle WebLogic ServerをインストールせずにOracle Web Tierをインストールする場合は、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」が選択されていないことを確認してください。デフォルトでは、このオプションは選択されていません。
WebLogicドメインを作成します。
Oracle Web Tierには、既存のWebLogicドメインが必要です。Oracle Web Tierのインストール中に、WebLogicドメインを作成することはできません。
データベースおよびデータベース・スキーマが必要であるかどうかの情報や、Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』の開始する前に関する項を参照してください。
Oracle WebLogic Serverのインストール後、Oracle Fusion Middleware製品を(構成するのではなく)インストールします。
Oracle Fusion Middleware製品をインストールすると、Oracle共通ホーム・ディレクトリ(MW_HOME
/oracle_common
(UNIXオペレーティング・システムの場合)、またはMW_HOME
\oracle_common
(Windowsオペレーティング・システムの場合)が作成されます。このディレクトリには、Enterprise ManagerおよびJava Required Files (JRF)のドメイン・テンプレートが含まれます。
Oracle共通ホーム・ディレクトリ(config.sh
(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはconfig.cmd
(Windowsオペレーティング・システムの場合))から、構成ウィザードを実行します。
「ドメイン・ソースの選択」画面で、oracle_common
ディレクトリに関連付けられているOracle Enterprise ManagerとOracle JRFのテンプレートを選択します。Oracle Enterprise Managerテンプレートを選択すると、Oracle JRFテンプレートは自動的に選択されます。
『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Tierインストレーション・ガイド』の説明に従って、Oracle Web Tierをインストールします。
「コンポーネントの構成」画面で、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」を選択します。
「WebLogicドメインの指定」画面で、先ほど作成したWebLogicドメインの資格証明を指定します。
インストールの完了後、ドメインの管理サーバーを起動し、次のURLにアクセスしてOracle Web Tierコンポーネントが表示されることを確認します。
http://host:port/em
Oracle Web Tierインスタンスを既存のWebLogicドメインに登録する場合は、次の手順に従ってノード・マネージャを起動する必要があります。
UNIXオペレーティング・システムの場合、ORACLE_HOME
/common/bin/setNMProps.sh
スクリプトを実行します。
Windowsオペレーティング・システムの場合、ORACLE_HOME
\common\bin\setNMProps.cmd
スクリプトを実行します。
このスクリプトは、必要なプロパティをnodemanager.properties
ファイルに付加します。これらのプロパティは、手動で付加することもコマンドライン引数として指定することもできます。
注意: StartScriptEnabled=true プロパティは、管理対象サーバーが適切なクラスパスとコマンド引数を受け取るために必要です。 |
UNIXオペレーティング・システムの場合、WebLogic_Server_Home
/server/bin/startNodeManager.sh
スクリプトを実行して、ノード・マネージャを起動します。
Windowsオペレーティング・システムの場合、WebLogic_Server_Home
\server\bin\startNodeManager.cmd
スクリプトを実行して、ノード・マネージャを起動します。
ノード・マネージャの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverノード・マネージャ管理者ガイド』を参照してください。
この項では、Oracle Web Tierのインストールと手順について説明します。内容は、次のとおりです。
ソフトウェアを取得する場所の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のOracle Fusion Middlewareソフトウェアの取得に関する項を参照してください。
いずれかのダウンロード場所を選択して、Oracle Web Tierをダウンロードします。これは、.zip
アーカイブ・ファイルとして使用システムに保存されます。
アーカイブ・ファイルのダウンロード後、インストールを実行するマシン上の任意のディレクトリにアーカイブ・ファイルを解凍します。
インストーラは、ログ・ファイルをOracle_Inventory_Location
/log
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはOracle_Inventory_Location
\logs
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に書き込みます。ログ・ファイルとその内容の詳細は、第D.2.1項「インストール・ログ・ファイル」を参照してください。
インストーラを起動するには、アーカイブ・ファイルを解凍したディレクトリに移動して、次のコマンドを実行します。
UNIXオペレーティング・システムの場合:
./runInstaller
Windowsオペレーティング・システムの場合:
setup.exe
注意: root ユーザーでのインストーラの実行はサポートされていません。 |
UNIXシステムにOracle Universal Installerを使用して最初にOracle製品をインストールする場合には、インベントリ・ディレクトリの場所を入力するように求められます。インストーラは、この場所にサブディレクトリをセットアップして、このシステムにインストールされる各Oracle製品のインベントリ・データを保管します。
表2-1の手順に従って、インベントリ・ディレクトリの情報を構成します。詳細は、次の表の画面名をクリックするか、GUIの「ヘルプ」ボタンをクリックしてください。
この項の手順に従って、最新のOracle Web Tierソフトウェアのインストールと構成を行ってください。
インストーラを起動した後(第2.4.3項「インストーラの起動」)、表2-2の手順に従ってOracle Web Tierをインストールします。
いずれかのインストール画面で問題があれば、付録A「Oracle Web Tierのインストール画面」を参照するか、「ヘルプ」をクリックしてオンライン・ヘルプにアクセスしてください。
表2-2 「インストールのみ」オプションのインストールの流れ
インストールが完了した後、Oracle Web Tierにパッチ・セット・インストーラを実行して、ソフトウェアを最新のバージョンに更新する必要があります。
手順については、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』の最新のOracle Fusion Middlewareパッチ・セットの適用に関する項を参照してください。
ソフトウェアに最新バージョンのパッチを適用したら、コンポーネントの構成を開始できます。手順については、第2.4.5.3項「コンポーネントの構成」を参照してください。
構成ツールを実行して、Oracle Web Tier製品を構成します。
Web_Tier_ORACLE_HOME/bin/config.sh
Web_Tier_ORACLE_HOME\bin\config.bat
構成ツールを起動した後、表2-3の手順に従います。
表2-3 構成の流れ
番号 | 画面 | 画面が表示される場面 | 説明と必要なアクション |
---|---|---|---|
1 |
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毎回 |
「次へ」をクリックして続行します。 |
2 |
|
毎回 |
構成するコンポーネントを選択します。 これらのコンポーネントを既存のWebLogicドメインに関連付ける場合は、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」を選択します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
3 |
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「コンポーネントの構成」画面で「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」が選択された場合のみ。 |
既存のWebLogicドメインの接続情報を指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
4 |
|
毎回 |
Oracleインスタンスの場所とコンポーネントの名前を指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
5 |
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「コンポーネントの構成」画面で「Oracle Web Cache」を選択した場合。 |
Oracle Web Cache管理者のパスワードを指定します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
6 |
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毎回 |
ポートの構成を自動または手動で行うかを選択します。 注意: 詳細は、Oracle Fusion Middleware管理者ガイドのポート番号に関する項を参照してください。 「次へ」をクリックして続行します。 |
7 |
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毎回 |
セキュリティ・アップデートに登録する場合は、製品の最新の問題を受け取るための電子メール・アドレスを入力します。 「次へ」をクリックして続行します。 |
8 |
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毎回 |
この画面の情報を確認します。 「構成」をクリックして構成を開始します。 |
9 |
|
毎回 |
「次へ」をクリックして続行します。 |
10 |
|
毎回 |
「保存」をクリックして、構成情報をファイルに保存します。この情報には、後で参照することが必要になる場合がある、ポート番号、インストール・ディレクトリ、URLおよびコンポーネント名が含まれています。 構成情報を保存した後、「終了」をクリックしてインストーラを終了します。 |
構成が完了したら、第2.5項「インストール後の作業」に移動します。
インストールと構成が完了した後、トポロジと構成によっては、インストール後の作業を実行する必要があります。この項の内容は、次のとおりです。
デフォルトでは、Oracle HTTP ServerとOracle WebLogic Serverの間のルーティングは構成されません。Oracle HTTP ServerからOracle WebLogic Serverへリクエストをプロキシできるようにするには、プラグインを構成する必要があります。
方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』のmod_wl_ohsに関する項を参照してください。
Oracle BAMでOracle Web Cacheを使用している場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』のキャッシング・ルールの構成と監視の基本的なタスクに関する項を参照してください。
次のOracle BAM設定を使用します。
Expression Type : Regular Expression URL Expression : oracle.bam.web (or Event=viewReport, for the second rule) HTTP Methods : Select all Leave URL and POST Body Parameters empty. POST Body Expression : .* Caching Policy : Don't Cache Leave Comment as it is. Compression : Off Enabled : yes
インストールの成功を検証するには、次のタスクのうちのいくつかを実行します。
Oracleインベントリ・ディレクトリ内のlogs
ディレクトリにインストール・ログ・ファイルが存在するかを確認します。UNIXシステムで、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合は、WebTier_ORACLE_HOME
/oraInst.loc
ファイルを参照すればわかります。Windowsシステムのインベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logs
です。
ドメイン・ホーム・ディレクトリ内のservers
ディレクトリにあるドメイン・サーバー・ログを確認します。UNIXシステムの場合の例:
Web_Tier_ORACLE_HOME/user_projects/domains/domain_name/servers/server_name
Windowsシステムの場合:
Web_Tier_ORACLE_HOME\user_projects\domains\domain_name\servers\server_name
インスタンス・ホーム内のINSTANCE_HOME
/bin
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはINSTANCE_HOME
\bin
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)からopmnctl status
コマンドを実行します。たとえば、次のとおりです。
> ./opmnctl status Processes in Instance: instance2 ---------------------------------+--------------------+---------+--------- ias-component | process-type | pid | status ---------------------------------+--------------------+---------+--------- webcache1 | WebCache-admin | 24057 | Alive webcache1 | WebCache | 24056 | Alive ohs1 | OHS | 23890 | Alive
この情報には、このインストールで構成されたコンポーネントが示されます。「Alive」ステータスはコンポーネントが起動していて実行中であることを示します。
インスタンス・ホーム内のINSTANCE_HOME
/bin
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはINSTANCE_HOME
\bin
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)からopmnctl status -l
コマンドを実行して、コンポーネントが使用するポートのリストを取得します。たとえば、次のとおりです。
> ./opmnctl status -l ---------------------------------+--------------------+---------+----------+------------+----------+-----------+------ ias-component | process-type | pid | status | uid | memused | uptime | ports ---------------------------------+--------------------+---------+----------+------------+----------+-----------+------ webcache1 | WebCache-admin | 24057 | Alive | 1067146469 | 43712 | 14:43:29 | http_admin:7799 webcache1 | WebCache | 24056 | Alive | 1067146468 | 64072 | 14:43:29 | http_stat:7800,http_invalidation:7801,https_listen:7802,http_listen:7798 ohs1 | OHS | 23890 | Alive | 1067146467 | 50260 | 14:43:39 | https:9999,https:4447,http:7777
この表示のポート番号を使用して、ブラウザで適切なページを開きます。次の形式を使用します。
http://system_name:port_number
前述の情報に基づき、表2-4のURLを使用して、この構成から様々なページにアクセスします。