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Oracle® Fusion Middlewareパッチ適用ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61412-02
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6 11g(11.1.1.2.0)Oracle Identity Management高可用性環境への11g(11.1.1.4.0)パッチの適用

この章では、既存の高可用性環境Oracle Identity Management 11.1.1.2.0にパッチを適用して11.1.1.4.0にする方法について説明します。パッチを適用するには、次のタスクを実行します。


参照:

トポロジについては、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementアップグレード・ガイド』のOracle Identity Management環境のタイプに関する項を参照してください。


注意:

このパッチ・セットを適用する前、または既存のOracleソフトウェアにその他の変更を加える前に、Oracleソフトウェア、インベントリ、スキーマおよびドメインをバックアップしてください。Oracleソフトウェアおよびインベントリをバックアップする手順については、ご使用の製品の管理者ガイドを参照してください。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「高度な管理: バックアップとリカバリ」を参照してください。

6.1 タスク1: サーバーおよびシステム・コンポーネントの停止

Oracle Identity Managementを更新する前に、次のサーバーとコンポーネントを停止する必要があります。

6.1.1 管理対象サーバーの停止

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、IDMHOST1およびIDMHOST2で実行中の管理対象サーバーWLS_ODS1およびWLS_ODS2を停止する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの起動と停止に関する項を参照してください。

6.1.2 管理サーバーの停止

IDMHOST1管理サーバーを停止する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の管理サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

6.1.3 ノード・マネージャの停止

ノード・マネージャが実行されているコマンド・シェルを閉じて、IDMHOST1およびIDMHOST2で実行中のノード・マネージャを停止するか、ノード・マネージャ・プロセスを終了します。たとえばUNIXでは、コマンドkill -9 pidを実行します。pidは、ノード・マネージャ・プロセスのプロセスIDです。

6.1.4 Oracle Management Agentの停止

IDMHOST1およびIDMHOST2で実行中のOracle Management Agentを停止するには、次のコマンドを実行します。

opmnctl stopall

6.1.5 システム・コンポーネントの停止

opmnctlコマンドライン・ツールを使用して、Oracle Internet Directory(OIDHOST1およびOIDHOST2で実行)、Oracle Virtual Directory(OVDHOST1およびOVDHOST2で実行)、およびOracle HTTP Server(WEBHOST1およびWEBHOST2で実行)で実行中のシステム・コンポーネントとプロセスをすべて停止する必要があります。

opmnctl stopall

6.1.6 OIDレプリケーション環境へのパッチの適用に関する特殊な考慮事項

11.1.1.2.0でOIDレプリケーションを構成している場合、ディレクトリ・レプリケーション・グループ(DRG)のすべてのノードでレプリケーション・サーバーを停止し、パッチ・セット・インストーラを使用して一度に1つずつ、各ノードにパッチを適用して11.1.1.4.0にします。DRGのすべてのノードにパッチを適用したら、レプリケーション・サーバーを再起動します。

6.2 タスク2: Oracle WebLogic Server 10.3.2からOracle WebLogic Server 10.3.4への更新

Oracle Identity Management 11.1.1.2.0にOracle WebLogic Serverをインストールしている場合、IDMHOST1、IDMHOST2、OIDHOST1、OIDHOST2、OVDHOST1およびOVDHOST2でOracle WebLogic Serverを10.3.2から10.3.4に移行する必要があります。

WebLogic Serverを更新するには、My Oracle Supportアカウントが必要です。WebLogic Serverの更新には、次の2通りの方法があります。

6.3 タスク3: Oracle Identity Managementパッチ・セット・インストーラを使用したOracle Identity ManagementのOracleホームの更新

Oracle Identity Managementのパッチ・セット・インストーラを使用して、IDMHOST1IDMHOST2OIDHOST1OIDHOST2OVDHOST1およびOVDHOST2でOracle Identity ManagementのORACLE_HOMEを11.1.1.2.0から11.1.1.4.0に移行する必要があります。

手順については、第3章「Oracle Fusion Middlewareの最新パッチ・セットの適用」を参照してください。

インストールが完了したら、oracleRoot.shの確認ダイアログ・ボックスが表示されます。このダイアログ・ボックスでは、インストールを続行する前に、構成スクリプトをrootとして実行するよう推奨されます。確認ダイアログ・ボックスを開いたまま、別のシェル・ウィンドウを開いて、rootとしてログインし、oracleRoot.shスクリプト・ファイルを実行してください。

スクリプトが完了したら、確認ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。

6.4 タスク4: Oracle Web Tierパッチ・セット・インストーラを使用したOracle HTTP ServerのOracleホームの更新

ORACLE_INSTANCEでOracle HTTP Serverを構成している場合、Oracle Web Tierのパッチ・セット・インストーラを使用して、WEBHOST1およびWEBHOST2でOracle HTTP ServerのORACLE_HOMEを11.1.1.2.0から11.1.1.4.0に移行する必要があります。

手順については、第3章「Oracle Fusion Middlewareの最新パッチ・セットの適用」を参照してください。

6.5 タスク5: パッチ・セット・アシスタントを使用したOracle Identity Managementリポジトリの更新

パッチ・セット・アシスタントを使用して、Oracle Internet Directory 11.1.1.2.0のデータベース・スキーマを11.1.1.4.0に更新する必要があります。パッチ・セット・アシスタントでは、既存の11.1.1.2.0スキーマに対してインプレース・スキーマ更新が実行されます。

手順については、第4章「パッチ・セット・アシスタントによるスキーマの更新」を参照してください。


注意:

トポロジ全体でスキーマを一度更新する必要があります。

6.6 タスク6: システム・コンポーネントおよびサーバーの起動

次のものを起動する必要があります。

6.6.1 システム・コンポーネントの起動

次のシステム・コンポーネントを起動する必要があります。


注意:

OPMNを起動していない場合には、次のコマンドを実行して起動する必要があります。
opmnctl start

6.6.1.1 Oracle Internet Directoryプロセスの起動

Oracle Internet Directoryプロセスを起動するには、次のOPMNコマンドを使用します。

opmnctl startproc ias-component=oid_component_name

Oracle Internet Directoryインスタンスが起動していることを確認するには、次のopmnctlステータス・コマンドを実行します。

opmnctl status

例:

Processes in Instance: oid_inst1
---------------------------------+--------------------+---------+---------
ias-component                    | process-type       |     pid | status
---------------------------------+--------------------+---------+---------
oid1                             | oidldapd           |   31522 | Alive
oid1                             | oidldapd           |   31520 | Alive
oid1                             | oidmon             |   31449 | Alive
EMAGENT                          | EMAGENT            |   31448 | Alive

6.6.1.2 Oracle Virtual Directoryプロセスの起動

Oracle Virtual Directoryプロセスを起動するには、次のOPMNコマンドを使用します。

opmnctl startproc ias-component=ovd_component_name

Oracle Virtual Directoryインスタンスが起動していることを確認するには、次のopmnctlステータス・コマンドを実行します。

opmnctl status

例:

$ ovd_instance_home/bin/opmnctl status
 
Processes in Instance: ovd_inst1
---------------------------------+--------------------+---------+---------
ias-component                    | process-type       |     pid | status
---------------------------------+--------------------+---------+---------
ovd1                             | OVD                |   31658 | Alive
EMAGENT                          | EMAGENT            |   31657 | Alive

6.6.1.3 Oracle HTTP Serverの起動

ORACLE_INSTANCEでOracle HTTP Serverを構成している場合、次のコマンドを使用して起動します。

opmnctl startproc ias-component=ohs_component_name

Oracle HTTP Serverインスタンスが起動していることを確認するには、次のOPMNコマンドを実行します。

opmnctl status

例:

[abcd@stajz13 Disk1]$ /u01/app/oracle/ps1/admin/ohs_inst1/bin/opmnctl status
 
Processes in Instance: ohs_inst1
---------------------------------+--------------------+---------+---------
ias-component                    | process-type       |     pid | status
---------------------------------+--------------------+---------+---------
ohs1                             | OHS                |    7144 | Alive

6.6.2 ノード・マネージャの起動

次のように、startNodeManager.shスクリプト(UNIX。WL_HOME/server/binディレクトリにあります)またはstartNodeManager.cmdスクリプト(Windows。WL_HOME\server\binディレクトリにあります)を使用して、IDMHOST1およびIDMHOST2で実行されるノード・マネージャを起動する必要があります。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

MW_HOME/wl_server_n/server/bin/startNodeManager.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合:

MW_HOME\wl_server_n\server\bin\startNodeManager.cmd

6.6.3 Oracle WebLogic管理サーバーの起動

次のコマンドを実行して、IDMHOST1管理サーバーを起動する必要があります。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh          -Dweblogic.management.username=weblogic          -Dweblogic.management.password=password         -Dweblogic.system.StoreBootIdentity=true

Windowsオペレーティング・システムの場合:

DOMAIN_HOME\bin\startWebLogic.cmd          -Dweblogic.management.username=weblogic          -Dweblogic.management.password=password         -Dweblogic.system.StoreBootIdentity=true

6.6.4 管理対象サーバーの起動

IDMHOST1およびIDMHOST2で実行されるノード・マネージャを起動する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のFusion Middleware Controlを使用した管理対象サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

6.6.5 Oracle Management Agentの起動

IDMHOST1およびIDMHOST2で実行されるOracle WebLogic ServerのOracle Management Agentを起動するには、次のOPMNコマンドを使用します。

opmnctl startproc ias-component=EMAGENT

Oracle Management Agentインスタンスが起動していることを確認するには、次のopmnctlステータス・コマンドを実行します。

opmnctl status

例:

Processes in Instance: wls_ods1---------------------------------+--------------------+---------+---------ias-component                    | process-type       |     pid | status---------------------------------+--------------------+---------+---------EMAGENT                          | EMAGENT            |   10971 | Alive

6.7 タスク7: Oracle Enterprise Managerに表示されるバージョン番号文字列の更新

11.1.1.2.0のOracle Internet DirectoryコンポーネントまたはOracle Virtual Directoryコンポーネントを使用しており、それらのコンポーネントにパッチを適用して11.1.1.4.0にした場合は、opmnctl updatecomponentregistrationコマンドを使用して、Oracle Enterprise Managerに表示されるバージョン番号文字列を手動で更新する必要があります。

手順については、第3.8.1.1項「システム・コンポーネントのアップグレード」を参照してください。