Oracle Access Managerは、Oracle Dynamic Monitoring Service(DMS)を使用し、OAMサーバーとエージェントの両方についてアプリケーション固有のパフォーマンス情報を測定します。この章の内容は次のとおりです。
注意: この章では、Oracle Access Managerを使用してパフォーマンス・メトリックをモニターする方法を説明します。ただし、Oracle Access Managerのパフォーマンス・メトリックのモニタリングは、以下に示すようにOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して行なうこともできます。
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メトリック収集は、コンポーネントが特定のイベントについてメモリに情報を収集するためのメカニズムです。これらのイベントに基づいて、特定の領域内で経過した時間をモニターしたり、特定の発生事象や状態変化を追跡したりすることができます。これらのメトリックはメモリ内にのみ保存されますが、たとえばEM、dmsSpy、dmsDumpなど、これらを取り出して表示するためのメカニズムもいくつかあります。
管理者は、「アクション」メニューの「システム構成」タブにある「モニター」コマンドを使用して、Oracle Access Manager 11gのパフォーマンスをモニターすることができます。
OAMプロキシは、Oracle Access Manager 10gのアクセス・サーバーと同じスループット、あるいは匹敵するスループットを実現します。スループットとは、1秒間に処理されるリクエスト数を言います。待機時間とは、特定のリクエストを処理するために必要な時間を言います。WebGateとOAMサーバーの間にプロキシを導入することによる待機時間の増加は20%未満です。
OAMプロキシのパフォーマンスは、Jave EEコンテナ管理コンソールを通じてその構成を変更することによってチューニングすることができます。Java EEコンテナ管理者とOAM管理者は、ともにパフォーマンスのチューニングを行なうことができます。
表15-1 OAMプロキシ・メトリック
メトリック | 説明 |
---|---|
handshakes.active |
ハンドシェイクを行なうアクティブ・スレッドの数 |
handshakes.avg |
初期ハンドシェイクの実行に要した平均時間 |
handshakes.completed |
初期ハンドシェイクが実行された回数 |
handshakes.maxTime |
初期ハンドシェイクの実行に要した最大時間 |
handshakes.minTime |
初期ハンドシェイクの実行に要した最小時間 |
handshakes.time |
初期ハンドシェイクの実行に要した合計時間 |
failedHandshakes.count |
失敗したハンドシェイク数 |
peerCompatibilityFailures.count |
ピア互換性チェック失敗の発生回数 |
openSecurityMode.count |
オープン・セキュリティ・モード・ハンドシェイクの発生回数 |
simpleSecurityMode.count |
シンプル・セキュリティ・モード・ハンドシェイクの発生回数 |
SSLSecurityMode.count |
SSLセキュリティ・モード・ハンドシェイクの発生回数 |
negotiateSecurityMode.active |
セキュリティ・モード・ネゴシエーションを実行中のアクティブ・スレッド数 |
エージェントまたはサーバー・インスタンスのモニター方法
「システム構成」タブのナビゲーション・ツリーで、モニターするインスタンスを確認して選択します。
OAMエージェント名
OSSOエージェント名
OAMサーバー名
以下のステップに示すように、「アクション」メニューの「モニター」クリックして、表示されるページ上のメトリックを確認します。
OAMサーバー: 表示されたインスタンス・ページ上に結果が表示されます。
サーバー・プロセス概要
セッション操作
サーバー操作
OAMエージェント
OAMエージェント:
接続性
操作の概要
操作の詳細
情報
OSSOエージェント: 表示されたインスタンス・ページ上に結果が表示されます。
プロセスの概要
操作の詳細
この項では、さまざまなコンポーネントのメトリックの確認方法と、チューニングが必要かどうかの判断方法を説明します。内容は次のとおりです。
この項の内容は次のとおりです。
OAMプロキシのチューニング・パラメータを表15-2に示します。
表15-2 OAMプロキシのチューニング・パラメータ
目的 | パラメータ | タイプ | 値 | 説明 |
---|---|---|---|---|
スロットル |
MaxGlobalBufferSize 注意: プロキシ・サーバーは、リソースを使用できないことによってクラッシュが発生するのを避けるために、指定時間あたりのリクエスト数が一定値を超えないように制限(スロットル)することができます。 このような場合は、クライアントが一時的にそのリクエストを他のサーバーに回す必要があることを示すステータス・コードが返されます。 |
整数 |
すべての接続に対するメッセージ・キューの最大メモリ(KB)。この値を超えると、OAMプロキシは接続に関するリクエストをそれ以上受け付けなくなります。0または0未満の数が指定されると、このパラメータは使われません。 |
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サービス拒否攻撃 |
ConnectionValidationInterval |
整数 |
120 |
サービス拒否攻撃に関して定期的に接続の検証を行なう際の時間間隔(秒) |
BacklogQueue |
整数 |
50 |
バックログ・キューの最大長さ |
|
MaxNAPHandShakeTime |
整数 |
100 |
クライアント同士がNAPシェイクハンドを完了させるまでに使用できる最大時間(ミリ秒)。ある接続を介したNAPシェイクハンドがこの時間内に完了しなかった場合、その接続は悪意あるものとしてマークされます。 |