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Oracle® Fusion Middleware Oracle Content Serverユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B65038-01
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8 ワークフローの操作

この章では、Oracle Content Serverを使用してワークフローを操作する方法について説明します。内容は次のとおりです。

8.1 ワークフローについて

ワークフローとは、コンテンツをシステムにリリースする前のレビューおよび承認のために、どのようにルーティングするかを定めたものです。ファイルのレビューが必要になると、レビューするユーザーに通知が電子メールで送信されます。

この項の内容は次のとおりです。

8.1.1 ワークフローのタイプ

ワークフロー参加者の観点からは、ワークフローのタイプには次の2つがあります。

  • 基本ワークフローは、特定のコンテンツ・アイテムのレビュー・プロセスを定義するものであり、手動で開始する必要があります。

  • 基準ワークフローでは、事前定義された条件に一致するメタデータを持つファイルがチェックインされると、そのファイルは自動的にワークフローの対象となります。

8.1.2 ワークフローのステップ

1つのワークフローにレビューや通知のステップを複数含めることができ、ファイルの承認または却下を行うレビューアを1つのステップで複数割り当てることができます。ワークフロー内の各ステップに対して、一連のユーザーとステップ・タイプが定義されている必要があります。ステップに対して定義されているユーザーが実行できるのは、そのステップ・タイプに対して許可されているタスクのみです。

ステップ・タイプ 説明
コントリビューション これは、基本ワークフローの最初のステップです。ワークフローでは、だれがコントリビュータであるかが定義されています。
自動コントリビューション これは、基準ワークフローの最初のステップです。このステップでは、関与するユーザーが事前定義されることはありません。
レビュー ユーザーが実行できるのは、ファイルの承認または却下のみです。編集はできません。
レビュー/リビジョンの編集 ユーザーは、必要に応じてファイルを編集した後で、そのファイルを承認または却下でき、既存のリビジョンが維持されます。
レビュー/新規リビジョン ユーザーは、必要に応じてファイルを編集した後で、そのファイルを承認または却下でき、新しいリビジョンが作成されます。

8.1.3 後処理ワークフロー・オプション

ワークフローや個々のワークフロー・ステップを設定するときに、レビュー中のアイテムをシステムにリリースすることを許可するかどうかを指定でき、アイテムが属するワークフローが完了する前でも、そのアイテムの索引作成、検索および表示ができるようになります。このことを利用すると、ワークフロー作成の柔軟性が大幅に高まります。たとえば、あるワークフロー・プロセスで処理されるアイテムを、そのワークフローに参加していない人も使用できるようにすることや、ワークフロー内でアイテムのリビジョンを進めずにアイテムのコンテンツ情報を更新することが可能です。

8.1.4 ワークフローのプロセス

ワークフローのプロセスは次のとおりです。

  • ステップに対して定義された最小数のレビューアがリビジョンを承認すると、そのリビジョンはワークフロー内の次のステップに進みます。

  • レビューアのいずれかがリビジョンを却下した場合、そのリビジョンは編集のために最後のコントリビューション・ステップに戻されます。

  • ワークフローの最後のステップでレビューアがリビジョンを承認すると、そのコンテンツ・アイテムはシステムにリリースされます。

  • 基本ワークフローに複数のコンテンツ・アイテムが含まれている場合に、すべてのリビジョンがワークフローを完了していなくても一部のアイテムをシステムにリリースできるようにワークフローを設定できます。


    注意:

    システム管理者がどのようにワークフローを設定したかに応じて、ユーザーはワークフロー・プロセスの次のステップに進む前にユーザー名とパスワードの入力を求められることがあります。この再認証を行うことによって、Oracle Content Serverは特定のステップが正常に完了したかどうかを追跡して担当者のデジタル署名を付加できるようになります。

8.2 ワークフローへの参加

この項の内容は次のとおりです。

8.2.1 ワークフローへのファイルの入力

基本ワークフローが開始すると、電子メール・メッセージがコントリビュータに送信され、コントリビュータは、ワークフローの最初のステップとして、指定されたファイルをチェックインする必要があります。

基本ワークフローを開始するためにファイルをチェックインするには、次の手順を実行します。

  1. 「ワークフロー開始の通知」メッセージを読みます。

  2. 「ワークフロー・コンテンツのレビュー」リンクをクリックします。

    ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページが開きます。

  3. 「アクション」列のコンテキスト・メニューから「チェックアウト」を選択します。

    チェックアウトの確認ページが開きます。

  4. 次のいずれかの方法を使用して、コンテンツ・アイテムをシステムにチェックインします。

    • チェックアウトの確認ページがまだ表示されている場合は、「チェックイン」をクリックします。

    • ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページの「アクション」列のコンテキスト・メニューから「チェックイン」を選択します。

    • 「コンテンツ管理」トレイを開き、「アクティブなワークフロー」をクリックし、ワークフローの名前をクリックしてから、ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページ「アクション」列のコンテキスト・メニューから「チェックイン」を選択します。

  5. コンテンツ・チェックイン・フォームに入力します。

    • 「リビジョン編集の終了」チェック・ボックスを選択した場合、そのリビジョンは「編集」ステータスから「WWW生成」ステータスに移行し、ワークフロー内の次のステップに進みます。

    • 「リビジョン編集の終了」チェック・ボックスの選択を解除したままの場合、ファイルはチェックインされますが、「WWW生成」ステータスには移行せず「編集」ステータスのままになります。手順3に戻ってファイルをチェックアウトしてから、もう一度チェックインしてください。


      ヒント:

      チェックイン・プロセスで、ワークフローに含まれているドキュメントの変換に失敗した場合は、そのコンテンツ・アイテムが自動的に「編集」ステータスに設定されます。このような理由から、変換に対して有効であるドキュメントをワークフローに含めるようにしてください。

  6. 「チェックイン」をクリックします。


    注意:

    システム管理者がどのようにワークフローを設定したかに応じて、ユーザーはワークフロー・プロセスの次のステップに進む前にユーザー名とパスワードの入力を求められることがあります。この再認証を行うことによって、Oracle Content Serverは特定のステップが正常に完了したかどうかを追跡して担当者のデジタル署名を付加できるようになります。

8.2.2 ワークフローでのリビジョンのレビュー

ワークフロー内の次のステップがレビュー・ステップのときは、レビューアに電子メール・メッセージが送信されます。

ワークフロー内でファイルをレビューするには、次の手順を実行します。

  1. 「ワークフロー・レビューの通知」メッセージを読みます。

  2. 「ワークフロー・アイテムのレビュー」リンクをクリックします。

    ワークフロー・レビュー・ページが開き、実行できるアクションが表示されます。


    注意:

    レビューア・ステップの場合は、コンテンツ・アイテムを承認または却下できます。レビューア/コントリビュータ・ステップの場合は、コンテンツ・アイテムをチェックアウト承認または却下できます。

  3. ファイルをレビューします。

    • 「ワークフロー・レビュー」パネルの右側の領域に表示されているファイルをレビューします。

    • 「Web表示可能」リンクをクリックすると、コンテンツのバージョンの1つがブラウザに表示されます。

    • 「ネイティブ・ファイル」リンクをクリックすると、ファイルのコピーを元のフォーマットで保存できます。

    • 「HTMLレンディション」リンクをクリックすると、ファイルがHTMLとしてブラウザに表示されます。

  4. レビューア/コントリビュータの権限を持つユーザーがファイルを編集する場合は、「ワークフロー・レビュー」パネルの「チェックアウト」リンクをクリックしてコンテンツ・アイテムを編集用にチェックアウトします。それ以外の場合は、手順9に進みます。

    チェックアウトの確認ページが開きます。

  5. 元のファイルのコピーを作成して編集します。詳細は、第7章「ファイルのチェックアウト」を参照してください。

  6. 次のいずれかの方法を使用して、コンテンツ・アイテムを再びシステムにチェックインします。

    • チェックアウトの確認ページがまだ表示されている場合は、「チェックイン」をクリックします。

    • ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページの「アクション」列のコンテキスト・メニューから「チェックイン」を選択します。

    • 「コンテンツ管理」トレイを開き、「アクティブなワークフロー」をクリックし、ワークフローの名前をクリックしてから、ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページの「アクション」列のコンテキスト・メニューから「チェックイン」を選択します。

  7. チェックアウト・コンテンツ・ページに入力します。

    • 「リビジョンの承認」チェック・ボックスを選択した場合、そのリビジョンは「編集」ステータスから「WWW生成」ステータスに移行し、必要な数のレビューアが承認するとワークフロー内の次のステップに進みます。手順8は不要です。

    • 「リビジョンの承認」チェック・ボックスの選択を解除したままの場合、リビジョンはチェックインされますが、「WWW生成」ステータスには移行せず「レビュー」ステータスのままになります。この場合は、リビジョンの承認または却下が必要です。

  8. 「チェックイン」をクリックします。

  9. リビジョンを承認または却下するには、「ワークフロー・レビュー」パネルの該当するリンクをクリックします。

    • 適切な数のレビューアがリビジョンを承認すると、コンテンツ・アイテムはワークフロー内の次のステップに進みます。

    • リビジョンを却下した場合は、コンテンツ・アイテムの却下ページが開き、コンテンツ・アイテムを却下した理由について説明するメッセージをここで入力できます。却下されたコンテンツ・アイテムは、コントリビューションが許可されているワークフロー・ステップのうち、最も後のものに戻されます。


      注意:

      システム管理者がどのようにワークフローを設定したかに応じて、ユーザーはワークフロー・プロセスの次のステップに進む前にユーザー名とパスワードの入力を求められることがあります。この再認証を行うことによって、Oracle Content Serverは特定のステップが正常に完了したかどうかを追跡して担当者のデジタル署名を付加できるようになります。

8.2.3 却下されたリビジョンの操作

リビジョンが却下されたときは、最後のコントリビューション・ステップに割り当てられているユーザーに電子メール・メッセージが送信されます。

却下されたファイルを編集するには、次の手順を実行します。

  1. 「ワークフロー・コンテンツ・アイテム却下の通知」メッセージを読みます。

  2. 「ワークフロー・コンテンツのレビュー」リンクをクリックします。

    ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページが開きます。

  3. 「アクション」列のコンテキスト・メニューから「チェックアウト」を選択します。

    チェックアウトの確認ページが開きます。

  4. 元のファイルのコピーを作成して編集します。詳細は、第7章「ファイルのチェックアウト」を参照してください。

  5. 次のいずれかの方法を使用して、コンテンツ・アイテムを再びシステムにチェックインします。

    • チェックアウトの確認ページがまだ表示されている場合は、「チェックイン」をクリックします。

    • ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページの「アクション」列のコンテキスト・メニューから「チェックイン」を選択します。

    • 「コンテンツ管理」トレイを開き、「アクティブなワークフロー」をクリックし、ワークフローの名前をクリックしてから、ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページの「アクション」列のコンテキスト・メニューから「チェックイン」を選択します。

  6. チェックアウト・コンテンツ・ページに入力します。

    • 「リビジョン編集の終了」チェック・ボックスを選択した場合、そのファイルは「レビュー」ステータスから「WWW生成」ステータスに移行し、ワークフロー内の次のステップに進みます。

    • 「リビジョン編集の終了」チェック・ボックスの選択を解除したままの場合、ファイルはチェックインされますが、「WWW生成」ステータスには移行せず「レビュー」ステータスのままになります。この場合は、ファイルの承認が必要です。

  7. 「チェックイン」をクリックします。

8.3 ワークフロー情報の表示

この項の内容は次のとおりです。

8.3.1 ワークフロー情報

ワークフロー内のコンテンツ・アイテムに関する情報を表示するには、様々な方法があります。ワークフロー・ページ間のリンクを使用して、次のタスクを実行できます。

8.3.2 アクティブなワークフローの一覧表示

システム内のすべてのアクティブなワークフローを一覧表示するには、次の手順を実行します。

  1. 「コンテンツ管理」トレイを開きます。

  2. 「アクティブなワークフロー」をクリックします。

    アクティブなワークフロー・ページが開きます。

8.3.3 自分のワークフローの一覧表示

自分のアクションが必要なワークフローを一覧表示するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Content Serverトレイを開きます。

  2. その後、「ワークフロー割当て」をクリックします。

    キュー内のワークフロー・ページが開きます。

  3. コンテンツ・アイテムをリストから削除するには、「アクション」列のコンテキスト・メニューから「キューからの削除」を選択します。(コンテンツ・アイテムがワークフローから削除されることはありません。)

8.3.4 ワークフロー履歴とワークフロー・ステップに関する情報の表示

ワークフロー履歴とワークフロー・ステップに関する情報を表示するには、次の手順を実行します。

  1. ワークフロー・コンテンツ・アイテム・ページまたはキュー内のワークフロー・ページを表示します。

  2. 「アクション」列のコンテキスト・メニューから「ワークフロー情報」を選択します。

    アイテムのワークフロー情報ページが表示されます。

8.3.5 コンテンツ情報の表示

ワークフロー内のリビジョンのコンテンツ情報を表示するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Content Serverトレイを開きます。

  2. その後、「ワークフロー割当て」をクリックします。

    キュー内のワークフロー・ページが開きます。

  3. 「アクション」列のコンテキスト・メニューから「コンテンツ情報」を選択します。

    コンテンツ情報ページが表示されます。