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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity Managementクイック・インストレーション・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55907-03
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3 共通のインストール・タスクの実行

この章では、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成に共通のタスクについて説明します。内容は次のとおりです。


注意:

この章に記述されている共通のインストール・タスクをすべて実行しても、Oracle Identity Managementソフトウェアはインストールまたは構成されません。

Oracle Identity Managementソフトウェアのインストールおよび構成のすべての詳細は、次のリンクを参照してください。


3.1 OID、OVD、ODSM、ODIPおよびOIF(11.1.1.4.0)に共通のインストール・タスク

この項の内容は次のとおりです。

3.1.1 インストールの開始

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成の開始に共通する手順について説明します。インストールは、インストーラを起動して開始し、「前提条件チェック」画面の手順を終了して完了します。


注意:

インストーラを起動するには、UNIXオペレーティング・システムに非ルート・ユーザーとしてログインする必要があります。

インストール・プログラムを起動するこのコマンドは、次のOracle Identity Managementインストーラに適用されます。

  • Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1.2.0)。

  • Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1.4.0)のパッチセット・インストーラ。


Oracle Identity Managementのインストールを開始するには、次の手順を実行します。

  1. 次のいずれかのコマンドを実行してインストーラを起動します。

    UNIX: ./runInstaller

    Windows: DRIVE:\setup.exe

    インストーラが起動すると、「ようこそ」画面が表示されます。

  2. 「ようこそ」画面で「次へ」をクリックして、インストールまたはパッチ適用のプロセスを続行します。

    Oracle Identity Management 11.1.1.2.0インストールの11.1.1.4.0へのパッチ適用の詳細は、「Oracle Identity Management 11.1.1.2.0の11.1.1.4.0へのパッチ適用」を参照してください。

3.1.2 インベントリ・ディレクトリの作成(UNIXのみ)

UNIXシステムへのインストールで、Oracle Universal Installerを使用して初めてシステムにOracle製品をインストールする場合、インベントリ・ディレクトリの場所を指定するよう求められます。インベントリ・ディレクトリは、インストーラがサブディレクトリを設定し、このシステムにインストールされる各Oracle製品のインベントリ・データを保持する場所です。

表3-1の手順に従って、インベントリ・ディレクトリ情報を構成します。

表3-1 インベントリ・ディレクトリとグループの画面

画面 説明

インベントリ・ディレクトリの指定

Oracleインベントリ・ディレクトリおよびこのディレクトリのグループ権限を指定します。このグループには、Oracleインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限が必要です。

「OK」をクリックして続行します。

インベントリの場所の確認

reateCentralInventory.shスクリプトをルートとして実行します。

「OK」をクリックして続行します。



注意:

集中インベントリを使用しない場合は、oraInst.locファイルを作成し、インベントリのカスタム・ロケーションを追加して、次のコマンドを使用してrunInstallerを実行できます。

runInstaller -invPtrLoc <full location to oraInst.loc>


3.1.3 インストール・ディレクトリの特定

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成で特定する必要のあるディレクトリについて説明します。特定のインストーラ画面については記載していません。インストール時に、このトピックに記載されていない他のコンポーネントに固有のディレクトリを特定する必要があります。

この項で説明する共通ディレクトリの内容は、次のとおりです。

3.1.3.1 Oracle Middlewareホームの場所

Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリの場所を特定します。このフィールドで特定するOracleミドルウェア・ホームの下に、インストールするコンポーネントのOracleホーム・ディレクトリが作成されます。また、Oracleミドルウェア・ホームの下にOracle共通ホーム・ディレクトリが作成されます。Oracle共通ホームには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびOracle Java Required Files (JRF)に必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが含まれます。各Oracleミドルウェア・ホーム内には、1つのOracle共通ホームのみ作成できます。

Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、通常MW_HOMEと呼ばれます。


注意:

既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。

3.1.3.2 Oracleホーム・ディレクトリ

コンポーネントのOracleホーム・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下にOracleホーム・ディレクトリを作成します。バイナリやライブラリなどの、コンポーネントのホストに必要なファイルがOracleホーム・ディレクトリにインストールされます。

Oracleホーム・ディレクトリは、通常ORACLE_HOMEと呼ばれます。


注意:

既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracleホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。

3.1.3.3 WebLogic Serverディレクトリ

Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのパスを入力します。このディレクトリには、Oracle WebLogic Serverのホストに必要なファイルが含まれます。通常WL_HOMEと呼ばれます。


注意:

既存のOracle WebLogic Server管理ドメインにOracle Identity Managementコンポーネントをインストールするには、ドメイン内の各Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのディレクトリ・パスとディレクトリ名が同じである必要があります。

3.1.3.4 Oracleインスタンスの場所

Oracleインスタンス・ディレクトリを作成する場所のパスを入力します。インストーラは、このフィールドに入力する場所と、「Oracleインスタンス名」フィールドに入力する名前を使用してOracleインスタンス・ディレクトリを作成します。ファイルを含む既存ディレクトリのパスは入力しないでください。既存ディレクトリのパスを入力する場合、そのディレクトリは空である必要があります。

コンポーネントの構成ファイルがOracleインスタンス・ディレクトリにインストールされます。ランタイム・コンポーネントは、このディレクトリにのみ書き込みます。Oracleインスタンス・ディレクトリ用にシステムで任意の場所を特定できます。Oracleインスタンス・ディレクトリは、Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に存在する必要はありません。

3.1.3.5 Oracleインスタンス名

Oracleインスタンス・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracleインスタンスの場所」フィールドに指定する場所にOracleインスタンス・ディレクトリを作成します。このディレクトリは通常ORACLE_INSTANCEと呼ばれます。

インスタンス名は、インスタンスを一意に識別するためにOracle Fusion Middlewareで使用されるため重要です。同じコンピュータに複数のOracle Fusion Middlewareインスタンス(Oracle Identity ManagementインスタンスやOracle WebLogic Serverインスタンスなど)をインストールする場合、これらのインスタンスに異なる名前を付ける必要があります。

Oracleインスタンス・ディレクトリに入力する名前には次の条件があります。

  • 英数字とアンダースコア(_)のみ使用可

  • 先頭は英字(aからzまたはAからZ)

  • 4から30文字で構成

  • コンピュータのホスト名またはIPアドレスの使用は不可


注意:

インストール後、Oracleインスタンス名は変更できません。

3.1.4 ポート番号の特定

Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントを既存のOracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、既存コンポーネントのポートを特定する必要があります。たとえば、Oracle Directory Integration Platform 11g リリース1(11.1.1)を既存のOracle Internet Directory 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、Oracle Directory Integration Platformのインストール時にポートを特定する必要があります。

ポートについての情報は、次の方法を使用して入手できます。

  • WebLogic Server管理コンソール。

    管理コンソールにログインします。「環境」の下の「サーバー」をクリックして、管理サーバーと管理対象サーバーに使用されているポートを確認します。


    注意:

    Oracle Internet Directoryについては、WebLogic Server管理コンソールを使用してポートに関する情報を入手することはできません。

  • $ORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/ports.prop


    注意:

    インストール後にコンポーネントのポート番号を変更する場合、ports.propファイルは更新されません

  • $ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl status -lコマンドを実行して、Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)により管理されているコンポーネントのポート番号を確認します。

3.1.5 インストールの完了

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成の完了に共通する手順について説明します。インストールは、「インストール・サマリー」画面の手順で開始し、「インストール 完了」画面で終了します。

「インストール・サマリー」画面が表示されたら、次の手順を実行してインストールを完了します。

  1. 「インストール・サマリー」画面でインストールと構成の情報を確認します。

    • 「保存」をクリックして、インストールのレスポンス・ファイルを保存します。このファイルには、インストーラのプロンプトとフィールドに対するレスポンスが含まれます。このレスポンス・ファイルを使用して、サイレント・インストールを実行できます。


      注意:

      インストールのレスポンス・ファイルは、デフォルトでは保存されません。保持するには「保存」をクリックしてください。

    • 「インストール」をクリックします。「インストールの進行状況」画面が表示されます。

  2. インストールの進行状況を監視します。インストール・ログ・ファイルの場所が参照用にリストされます。インストールの進行状況が100%に達すると、「構成の進行状況」画面が表示されます。


    注意:

    UNIXシステムの場合、インストールの進行状況が100%に達すると、確認のダイアログ・ボックスが表示され、oracleRoot.shスクリプトに関する情報が示されます。別の端末でスクリプトを実行して、「構成の進行状況」画面に進みます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のUNIXプラットフォームでのoracleRoot.shスクリプトの実行に関する項を参照してください。

  3. 構成の進行状況を監視します。構成ログ・ファイルの場所が参照用にリストされます。構成の進行状況が100%に達すると、「インストール 完了」画面が表示されます。

  4. デフォルトでは、管理の開始に役立つインストール・サマリー・ファイルがOUI_INVENTORY/logs/ディレクトリに保存されます。ファイル名の形式はinstallSummaryDATE.txtです。このファイルには、管理コンポーネントのインストール・ディレクトリの場所やURLなど、構成に関する情報が含まれます。

    必要に応じて、「インストール完了」画面で「保存」ボタンをクリックして、ファイルに別の名前や場所を選択できます。

    「終了」をクリックしてインストーラを終了します。

3.1.6 オプション: Oracle WebLogic Serverの最大ヒープ・サイズの最小容量の構成

Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)のインストール後、Oracle Identity ManagementコンポーネントをホストするためにOracle WebLogic Serverで必要な最大ヒープ・サイズ(-Xmx)の最小(最低)レベルを構成する場合は、この項の手順を実行します。


注意:

この手順はオプションで、一般にテスト、開発またはデモ環境でのみ実行されます。

この手順はOID、OVD、ODSM、ODIPおよびOIFのみを対象としています。


最大ヒープ・サイズの最小(最低)レベルは、次のとおりです。

  • Oracle WebLogic管理サーバー: 512MB

  • Oracle WebLogic管理対象サーバー: 256MB

Oracle WebLogic管理サーバーとOracle WebLogic管理対象サーバーのヒープ・サイズを構成するには、次の手順を実行します。

  1. MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_NAME/bin/ディレクトリでsetDomainEnvスクリプト(.shまたは.bat)を開きます。

  2. EXTRA_JAVA_PROPERTIESエントリの最後のオカレンスを検索します。

  3. EXTRA_JAVA_PROPERTIESの最後のオカレンスで、ヒープ・サイズ・パラメータの最後のオカレンスを検索します(-Xmx-Xmsなど)。


    注意:

    これらは、Oracle WebLogic管理サーバーのヒープ・サイズ・パラメータです。

  4. 必要に応じて、Oracle WebLogic管理サーバーのヒープ・サイズ・パラメータ(-Xmsおよび-Xmx)を設定します。例: -Xms256mおよび-Xmx512m

  5. Oracle WebLogic管理対象サーバーのヒープ・サイズ・パラメータを設定するには、EXTRA_JAVA_PROPERTIESエントリの最後のオカレンスのすぐ下に例3-1のテキストを入力し、次の手順を実行します。

    • 必要に応じて、ヒープ・サイズ・パラメータ(-Xmsおよび-Xmx)を設定します。例: -Xms256m -Xmx256m

    • wls_ods1を、Oracle Directory Services ManagerをホストするOracle WebLogic管理対象サーバーの名前に置き換えます。

    • wls_oif1を、Oracle Identity FederationをホストするOracle WebLogic管理対象サーバーの名前に置き換えます。

    例3-1 Oracle WebLogic管理対象サーバーのヒープ・サイズ・パラメータ

    if [ "${SERVER_NAME}" = "wls_ods1" -o  "${SERVER_NAME}" = "wls_oif1" ] ; then
            EXTRA_JAVA_PROPERTIES=" ${EXTRA_JAVA_PROPERTIES} -Xms256m -Xmx256m "
            export EXTRA_JAVA_PROPERTIES
    fi
    
  6. setDomainEnvスクリプトを保存して終了します。

  7. 「スタックの起動」を参照して、Oracle WebLogic管理サーバーとOracle WebLogic管理対象サーバーを再起動します。


注意:

UNIXシステムでは、ps -efコマンドおよびgrepを、AdminServerまたはOracle WebLogic管理対象サーバーの名前(ps -ef | grep AdminServerまたはps -ef | grep wls_oif1など)に対して実行すると、出力にヒープ・サイズ・パラメータの複数のオカレンスが含まれます(-Xmxおよび-Xms)。

出力内のヒープ・サイズ・パラメータの最後のオカレンスが有効で、前のオカレンスに優先されます。


3.1.7 インストール・ログ・ファイルの検索

ログ・ファイルは、UNIXシステムの場合はORACLE_INVENTORY_LOCATION/logsディレクトリに、Windowsシステムの場合はORACLE_INVENTORY_LOCATION\logsディレクトリに書き込まれます。

UNIXシステムでは、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合、ORACLE_HOME/oraInst.locファイルで検索できます。

Microsoft Windowsシステムでは、インベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsです。

次のインストール・ログ・ファイルがログ・ディレクトリに書き込まれます。

  • installDATE-TIME_STAMP.log

  • installDATE-TIME_STAMP.out

  • installActionsDATE-TIME_STAMP.log

  • installProfileDATE-TIME_STAMP.log

  • oraInstallDATE-TIME_STAMP.err

  • oraInstallDATE-TIME_STAMP.log

  • opatchDATE-TIME_STAMP.log

3.2 OIM、OAM、OAAM、OAPMおよびOIN(11.1.1.3.0)に共通のインストール・タスク

この項の内容は次のとおりです。

3.2.1 インストールの開始

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成の開始に共通する手順について説明します。インストールは、インストーラを起動して開始し、「前提条件チェック」画面の手順を終了して完了します。


注意:

rootユーザーとしてのインストーラの開始はサポートされていません。

Oracle Identity Managementのインストールを開始するには、次の手順を実行します。

  1. iamsuite.zipファイルのコンテンツを、ディレクトリに解凍します。デフォルトでは、このディレクトリはiamsuiteと名前が付けられています。

  2. iamsuiteフォルダの下のDisk1ディレクトリに移動します。

  3. 次のいずれかのコマンドを実行してインストーラを起動します。

    UNIX: <runInstallerディレクトリへのフル・パス>/runInstaller -jreLoc <ミドルウェア・ホーム>/jrockit_160_05_R27.6.2-20/jre

    Windows: <setup.exeディレクトリへのフル・パス>\ setup.exe -jreLoc <ミドルウェア・ホーム>\jrockit_160_05_R27.6.2-20\jre


    注意:

    インストーラから、システムにインストールされているJDKへの絶対パスを入力するよう要求されます。Oracle WebLogic Serverをインストールすると、ミドルウェア・ホームの下にjrockit_160_05_R27.6.2-20ディレクトリが作成されます。インストーラの起動時には、このJDKにあるJREフォルダの絶対パスを入力する必要があります。たとえば、Windowsでは、JREがD:\oracle\Middleware\jrockit_160_05_R27.6.2-20にある場合、インストーラをコマンド・プロンプトから次のように起動します。

    D:\setup.exe -jreLoc D:\oracle\Middleware\jrockit_160_05_R27.6.2-20\jre

    Oracle JRockit JDKの使用時にコマンド・ラインで-jreLocオプションを指定しないと、次の警告メッセージが表示されます。

    -XX:MaxPermSize=512m is not a valid VM option. Ignoring

    この警告メッセージは、インストールには影響しません。インストールを続行できます。


    インストーラが起動すると、「ようこそ」画面が表示されます。このドキュメントで、実行するインストールに対応した手順を参照して続行します。

3.2.2 Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの起動

新規または既存のWebLogic管理ドメインでのOracle Identity Management製品の構成に使用するOracle Fusion Middleware構成ウィザードを起動するには、<IDM_Home>/common/bin/config.shスクリプト(UNIXの場合)を実行します。Windowsでは、<IDM_Home>\common\bin\config.batスクリプトを実行します。Oracle Fusion Middleware構成ウィザードが表示されます。


注意:

config.cmdまたはconfig.shコマンドを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

*sys-package-mgr*: can't create package cache dir

このエラー・メッセージは、デフォルトのキャッシュ・ディレクトリが有効でないことを示しています。コマンド・ラインに-Dpython.cachedir=<valid_directory>オプションを含めることで、キャッシュ・ディレクトリを変更できます。


3.2.3 実行可能ファイルのリスト

表3-2に、Oracle WebLogic Server、Oracle Identity Management、Oracle SOA Suite、Oracle Web TierおよびOracle HTTP Server 11g WebGate for Oracle Access Managerの各インストーラに含まれる実行可能ファイルをリストします。

表3-2 実行可能ファイル

ファイル名 説明

iamsuite.zip

Oracle Identity Manager、Oracle Access Manager、Oracle Adaptive Access Manager、Oracle Authorization Policy ManagerおよびOracle Identity Navigator用Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)インストーラ

32ビットLinuxシステムにはwls_linux32.bin、32ビットWindowsシステムにはwls_win32.exeおよびすべての64ビット・プラットフォームにはwls_generic.jar

Oracle WebLogic Server 10.3.3インストーラ

soa.zip

Oracle SOA Suite 11g(11.1.1.2.0)インストーラ

soa_patchset.zip

Oracle SOA Suite 11g(11.1.1.3.0)パッチ・セット・インストーラ

webtier.zip

Oracle Web Tier 11g(11.1.1.2.0)インストーラ

webgate.zip

Oracle HTTP Server 11g WebGate for Oracle Access Managerインストーラ

rcuHome.zip

Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utility


3.2.4 インストール・ディレクトリの特定

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成で特定する必要のあるディレクトリについて説明します。特定のインストーラ画面については記載していません。インストール時に、この項に記載されていない他のコンポーネントに固有のディレクトリを特定する必要があります。

この項で説明する共通ディレクトリの内容は、次のとおりです。

3.2.4.1 Oracle Middlewareホームの場所

Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリの場所を特定します。このフィールドで特定するOracleミドルウェア・ホームの下に、インストールするコンポーネントのOracleホーム・ディレクトリが作成されます。Oracleミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、通常MW_HOMEと呼ばれます。

3.2.4.2 Oracleホーム・ディレクトリ

コンポーネントのOracleホーム・ディレクトリの名前を入力します。インストーラは、このフィールドに入力する名前を使用して、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下にOracleホーム・ディレクトリを作成します。

バイナリやライブラリなどの、コンポーネントのホストに必要なファイルがOracleホーム・ディレクトリにインストールされます。Oracleホーム・ディレクトリは、通常ORACLE_HOMEと呼ばれます。


注意:

Oracle Homeなど、ディレクトリ名にスペースは使用しないでください。ディレクトリ名でのスペースの使用は、サポートされていません。

3.2.4.3 Oracle共通ディレクトリ

このディレクトリは、「Oracle Middlewareホームの場所」フィールドに入力する場所の下に作成されます。

コンポーネントのホストに必要なOracle Java Required Files (JRF)が、Oracle共通ディレクトリにインストールされます。各Oracleミドルウェア・ホーム内には、1つのOracle共通ホームのみ作成できます。Oracle共通ディレクトリは、通常oracle_commonと呼ばれます。

3.2.4.4 Oracle WebLogicドメイン・ディレクトリ

WebLogicドメインには、ドメイン内のすべてのリソースを一元的に構成および管理する、管理サーバーという特別なWebLogic Serverインスタンスが含まれます。通常、ドメインは、管理対象サーバーという追加のWebLogic Serverインスタンスを含めるように構成します。Webアプリケーション、EJB、WebサービスなどのJavaコンポーネントおよびその他のリソースを管理対象サーバーにデプロイし、管理サーバーは構成および管理目的にのみ使用します。

ドメイン内の管理対象サーバーは、クラスタにグループ化できます。

ドメインのディレクトリ構造は、WebLogic Serverホームのディレクトリ構造とは別個です。任意の場所に配置でき、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に配置する必要はありません。ドメインはOracleインスタンスのピアです。

Oracle Fusion Middleware構成ウィザードは、ミドルウェア・ホーム(MW_HOME)の下のuser_projectsというディレクトリにドメインを作成します。

3.2.4.5 WebLogic Serverディレクトリ

Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリのパスを入力します。このディレクトリには、Oracle WebLogic Serverのホストに必要なファイルが含まれます。通常WL_HOMEと呼ばれます。

3.2.5 ポート番号の特定

Oracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントを既存のOracle Identity Management 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、既存コンポーネントのポートを特定する必要があります。たとえば、Oracle Identity Manager 11g リリース1(11.1.1)を既存のOracle Internet Directory 11g リリース1(11.1.1)コンポーネントに対してインストールする場合、Oracle Identity Managerのインストール時にポートを特定する必要があります。

3.2.6 インストールの完了

このトピックでは、ほとんどのOracle Identity Managementのインストールと構成の完了に共通する手順について説明します。インストールは、「インストール・サマリー」画面の手順で開始し、「インストール 完了」画面で終了します。

「インストール・サマリー」画面が表示されたら、次の手順を実行してインストールを完了します。

  1. 「インストール・サマリー」画面でインストールと構成の情報を確認します。

    • 「保存」をクリックして、インストールのレスポンス・ファイルを保存します。このファイルには、インストーラのプロンプトとフィールドに対するレスポンスが含まれます。このレスポンス・ファイルを使用して、サイレント・インストールを実行できます。『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』のサイレント・インストールの実行に関する項を参照してください。


      注意:

      インストールのレスポンス・ファイルは、デフォルトでは保存されません。保持するには「保存」をクリックしてください。

    • 「インストール」をクリックします。「インストールの進行状況」画面が表示されます。

  2. インストールの進行状況を監視します。インストール・ログ・ファイルの場所が参照用にリストされます。インストールの進行状況が100%に達したら、「OK」をクリックします。「インストール完了」画面が表示されます。

  3. 「保存」をクリックして、インストールのサマリー・ファイルを保存します。このファイルには、構成および管理の開始に役立つ、インストール・ディレクトリの場所など構成に関する情報が含まれます。


    注意:

    インストールのサマリー・ファイルは、デフォルトでは保存されません。保持するには「保存」をクリックしてください。

    「終了」をクリックしてインストーラを終了します。

3.2.7 インストール・ログ・ファイルの検索

ログ・ファイルは、UNIXシステムの場合はORACLE_INVENTORY_LOCATION/logsディレクトリに、Windowsシステムの場合はORACLE_INVENTORY_LOCATION\logsディレクトリに書き込まれます。

UNIXシステムでは、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合、ORACLE_HOME/oraInst.locファイルで検索できます。

Microsoft Windowsシステムでは、インベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsです。

次のインストール・ログ・ファイルがログ・ディレクトリに書き込まれます。

  • installDATE-TIME_STAMP.log

  • installDATE-TIME_STAMP.out

  • installActionsDATE-TIME_STAMP.log

  • installProfileDATE-TIME_STAMP.log

  • oraInstallDATE-TIME_STAMP.err

  • oraInstallDATE-TIME_STAMP.log