この章では、外部データ・ソース(EDS)の作成および管理に必要な情報について説明します。
項目は次のとおりです。
外部データ・ソース(EDS)とは、外部データベースへの接続のことです。通常、EDSには、変更されることが少ないデータまたは大きすぎてOracle BAMアクティブ・データ・キャッシュ(ADC)に収まらないデータが格納されます。
Oracle BAMのEDS定義は、外部データへのポインタとして機能します。たとえば、顧客管理システム内の顧客コードに基づいて顧客名を参照する場合があります。顧客名とコードのマッピングは非常に静的であるため、その外部データをOracle BAMに取り込む必要はありません。
EDS定義は、ICommandを使用してエクスポートおよびインポートできますが、コンテンツは、ICommandやOracle BAMアーキテクトを使用してインポートしたり、編集することはできません。
パスワードの入力は、クリアテキストで行います。DSN(データ・ソース名)を使用することはできません。
既存のEDSを表示する手順は、次のとおりです。
Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。
Oracle BAM外部データ・ソースは、Oracle BAMアーキテクトを使用して、作成、編集および削除します。
EDSを定義する手順は、次のとおりです。
Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。
「作成」をクリックします。
EDSの名前および説明を入力します。
注意: Oracle BAMオブジェクト名(データ・オブジェクト名、レポート名、エンタープライズ・メッセージ・ソース名など)に一重引用符または二重引用符が含まれていると、実行時エラーが発生します。Oracle BAMオブジェクト名には、一重引用符または二重引用符を含めないでください。 |
「ドライバ」
に、たとえばOracle用のoracle.jdbc.driver.OracleDriverを入力します。
「ログイン」および「パスワード」フィールドに、データベース・ユーザーの資格証明を入力します。
「接続文字列/URL」を入力します。次に例を示します。
jdbc:oracle:thin:@db_host_name:db_port:db_instance
Oracle BAMとOracle Data Integratorの統合ファイルをインストールすると、Oracle BAMアーキテクトでは、ODI_MasterとODI_Workの2つのEDS定義が作成されます。これらのEDS定義はOracle BAMアーキテクトから削除できません。また、その構成はOracle Data Integratorのホストを更新する場合を除いて変更しないでください。
EDSを編集する手順は、次のとおりです。
Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。
編集するEDSを選択します。
EDSのプロパティが表示されます。
「編集」を選択します。
変更を行い、「保存」をクリックします。
注意: Oracle BAMアーキテクトに表示されているEDSのODI_MasterとODI_Workは削除しないでください。これらのEDS定義は、Oracle BAMとOracle Data Integrator間の統合で使用されます。 |
EDSを削除する手順は、次のとおりです。
Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。
削除するEDSを選択します。
データ・ソースのプロパティが表示されます。
「削除」を選択します。
「OK」をクリックして、データ・ソースを削除することを確認します。
データ・ソースが削除されます。
この例では、SCOTTユーザー・アカウントと、OracleデータベースのEMP表を使用します。この例を進める前に、アカウントのロックを解除する必要がある場合があります。
ステップ1: EDSの作成
Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。
「作成」をクリックします。
「外部データ・ソース名」フィールドにmyDataSource
と入力します。
「説明」フィールドにMy Example External Data Source
と入力します。
「ドライバ」フィールドにMicrosoft ODBC for Oracle
と入力します。
「ログイン」フィールドにscott
と入力し、「パスワード」フィールドにtigerと入力します。
このサンプル・アカウントは、Oracleデータベースのインストールに付属しています。このサンプル・アカウントがない場合は、新しいアカウントを作成して、このサンプルで使用できます。
「接続文字列/URL」にserver=
net_service_name
と入力します。
このエントリは、tnsnames.oraファイルで定義されたネット・サービス名である必要があります。
「保存」をクリックします。
「続行」をクリックします。
EDS情報が画面に表示されます。
ステップ2: EDSを使用したデータ・オブジェクトの作成
Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「データ・オブジェクト」を選択します。
「データ・オブジェクトの作成」をクリックします。
「新規データ・オブジェクトの名前」フィールドにEmployees
と入力します。
「新規データ・オブジェクトの場所」フィールドのスラッシュ(/)はそのままにします。
データ・オブジェクトが、最上位レベルの「データ・オブジェクト」フォルダに表示されます。
「ヒント・テキスト」フィールドは空白のままにします。
「説明」フィールドにOracle Database Sample EMP Table
と入力します。
「外部データ・ソース」チェック・ボックスを選択します。
「外部データ・ソース」リストからmyDataSourceを選択します。
「外部表名」フィールドにemp
と入力します。
次のフィールドをデータ・オブジェクトに追加します。
表55-1 Employeesデータ・オブジェクトのフィールド
フィールド | 外部フィールド名 | フィールド・タイプ |
---|---|---|
ename |
ename |
文字列 |
empno |
empno |
整数 |
job |
job |
文字列 |
mgr |
mgr |
整数 |
hiredate |
hiredate |
日時 |
sal |
sal |
小数 |
comm |
comm |
小数 |
deptno |
deptno |
整数 |
表で指定されていないフィールドの属性は、デフォルト設定のままにします。
「データ・オブジェクトの作成」をクリックします。
「続行」をクリックします。
「コンテンツ」をクリックして、データ・オブジェクトのコンテンツを表示します。
Employeesデータ・オブジェクトのデータは、OracleデータベースのサンプルEMP表と一致しているはずです。
次の手順で、Oracle BAMアーキテクトでEDS定義を構成し、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionで使用します。
bijdbc.jar
ファイルを取得し、Oracle WebLogic Serverのクラスパスに追加します。
次のWEBLOGIC_CLASSPATH
にJARを追加します。
WLS_HOME/wlserver 10.3/common/bin/commEnv.cmd
Oracle BAMアーキテクトで次の詳細を使用して、EDSを作成します。
ドライバ: oracle.bi.jdbc.AnaJdbcDriver
ログイン: Oracle Business Intelligenceサーバーに対するユーザー名
パスワード: Oracle Business Intelligenceサーバーに対するパスワード
接続文字列/URL: jdbc:oraclebi://
host_name
:port_number
/catalog=
catalog_name
;
例: jdbc:oraclebi://bihost:9703/catalog=Paint;
EDS構成の例は、「ステップ1: EDSの作成」を参照してください。
EDSに基づいてデータ・オブジェクトを作成します。例については、「ステップ2: EDSを使用したデータ・オブジェクトの作成」を参照してください。