この章ではタスク・リスト・ポートレットの構成方法について説明します。これにより、Oracle WebCenterポートレットからワークリスト・タスクを確認および操作できます。
項目は次のとおりです。
JSR-168に準拠したWSRP(Web Services for Remote Portlets)として公開されるワークリスト・タスク・リストは、ポータル・アプリケーションに埋め込むことができます。開発者は、このポートレットを使用して、ユーザーに割り当てられたビジネス・タスクや個人用To Doタスクを確認したり、それらのタスクを操作することができます。また、コンシューマ・アプリケーションを作成して、タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションがホストするJSR-168ポートレットを使用できます。ポートレット・プロデューサ(Oracle WebLogic Serverのポートレット・サーバー)に登録済のコンシューマがこのポートレットを使用できます。このポートレットでは、パラメータを使用した様々なカスタマイズもサポートされています。パラメータについては、第34.4項「ワークリスト・ポートレット・パラメータの受け渡し」を参照してください。図34-1は、高レベルなポートレットのデプロイメントと使用方法を示しています。
この項では、タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションを管理対象ポートレット・サーバーにデプロイして構成する方法について説明します。
この項では、タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイメントの前提条件について説明します。
タスク・リスト・ポートレットはWSRPポートレット・プロデューサ・アプリケーションであるため、ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ用に構成された管理対象サーバーにデプロイする必要があります。そのためには、Oracle WebCenterをインストールする必要があります。
Oracle WebCenterとOracle SOA Suiteは、別のドメインにインストールする必要があります。
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションがSOAサーバーにインストールされている場合は、第34.2.3項「リモートSOAサーバーへのタスク・リスト・プロデューサの接続方法」で説明する手順を省略できます。
図34-1に示すように、タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションは、Oracle WebLogic Serverのポートレット・サーバー(Oracle WebCenterがインストールされているホスト)にデプロイします。このポートレット・サーバーはリモートOracle WebLogic ServerのSOAサーバーに接続し、リモートEnterprise JavaBeans (EJB)コールを使用してタスク・リストにアクセスします。ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのEARファイルは、SOAサーバーの次のディレクトリに配置されます。
Oracle_Home/SOA_Home/soa/applications
(例: /fmwhome/AS11gR1SOA/soa/applications
)
共有ライブラリoracle.soa.workflow.wc
は、Oracle WebLogic Serverのポートレット管理対象サーバーにターゲット設定されている必要があります。手順は、第34.2.2項「タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ方法」を参照してください。
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイする手順は、次のとおりです。
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterインストレーション・ガイド』の説明に従って、Oracle WebCenterをインストールします。
この管理ドメインで、Oracle WebLogic管理サーバーと、Oracle WebLogic Serverのポートレット管理対象サーバーの両方を起動します。管理サーバーと管理対象サーバーを起動する手順については、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』を参照してください。
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションではデプロイ済のライブラリoracle.soa.workflow.wc
が使用されるため、このライブラリがOracle WebLogic Serverのポートレット管理対象サーバーにターゲット設定されていることを確認する必要があります。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
http://hostname:port/console
hostname
とport
は、Oracle WebLogic Server管理コンソールのホスト名とポートです。
「デプロイメント」→「oracle.soa.workflow.wc」→「ターゲット」の順に移動します。
「WLS_Portlet」が選択されているかどうかを確認します。選択されていない場合は、選択して更新内容を保存します。
「TaskListTaskFlow.ear」ファイルをOracle WebLogic Serverのポートレット管理対象サーバーにデプロイします。
「ドメイン構造」セクションで、「デプロイメント」をクリックします。
「デプロイメント」セクションで、「インストール」をクリックします。
「TaskListTaskFlow.ear」に移動して選択し、アプリケーションとしてインストールします。例:
/Oracle_Home/SOA_Home/soa/applications/TaskListTaskFlow.ear
WebブラウザからWSDLにアクセスして、WSRPプロデューサ・アプリケーションが実行されていることを確認します。
http://server:port/TaskListTaskFlow/portlets/wsrp2?WSDL
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションは、リモートOracle WebLogic ServerのSOA管理対象サーバーと通信してログイン・ユーザーのタスク・リストを取得します。詳細は、図34-1を参照してください。これを実行するために、タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションでは、ヒューマン・ワークフロー・サービスAPIへのリモートEJBコールを使用します。したがって、Oracle WebCenterがインストールされているOracle WebLogic ServerにリモートJNDIプロバイダを構成する必要があります。
Oracle WebCenterのOracle WebLogic Serverで外部JNDIを定義する手順は、次のとおりです。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
http://remote_hostname:remote_port/console
remote_hostname
とremote_port
は、リモートOracle WebCenterのOracle WebLogic Serverのホスト名とポートです。
「ドメイン構造」→「サービス」→「外部JNDIプロバイダ」の順に移動します。
「新規」をクリックします。
「名前」フィールドに、ForeignJNDIProvider-SOA
と入力します。
「OK」をクリックします。
「ForeignJNDIProvider-SOA」リンクをクリックします。
ForeignJNDIProvider-SOAページの設定が表示されます。
表34-1のリストに従って、各フィールドに値を入力し、「保存」をクリックします。
表34-1 パラメータと値
フィールド | 説明 |
---|---|
初期コンテキスト・ファクトリ |
|
プロバイダURL |
注意: |
ユーザー |
|
パスワード |
ユーザーのパスワードを入力します。 |
パスワードの確認 |
同じパスワードを再度入力します。 |
「ForeignJNDIProvider-SOA」をクリックします。
「リンク」タブをクリックします。
「外部JNDIリンク」で、「新規」をクリックします。
「外部JNDIリンクの作成」ページが表示されます。
表34-2のリストに従って、各フィールドに値を入力し、「OK」をクリックします。
ステップ11を6回繰り返し、「名前」、「ローカルJNDI名」および「リモートJNDI名」の各フィールドに表34-3に示す値を入力します。
外部JNDIプロバイダの構成方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server管理コンソールのヘルプを参照してください。
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションは、コンシューマ・アプリケーションですでに認証されているユーザー・トークンがプロデューサ管理対象サーバー、リモートSOAサーバーの順に渡されるように構成する必要があります。そのためには、関連するドメイン間でグローバル・トラストを有効にします。Oracle WebLogic Serverドメイン間でクロス・ドメイン・セキュリティを有効にする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの保護』を参照してください。
EJBアイデンティティ伝播を構成する手順は、次のとおりです。
グローバル・トラストを有効にするには、Oracle WebCenterのOracle WebLogic ServerのOracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
ページの左側で、インストール時に指定したドメイン名(例: soainfra)を選択します。
「セキュリティ」を選択し、「詳細」を展開します。
ドメイン資格証明を変更します。
SOAサーバーのOracle WebLogic ServerのOracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
SOAサーバーのドメイン資格証明を変更し、ステップ4でOracle WebCenterサーバーに入力したパスワードと同じパスワードを入力します。
「保存」をクリックします。
Oracle WebCenterのOracle WebLogic Serverドメインの認証者は、SOAサーバーで使用するのと同じアイデンティティ・プロバイダを指し示すように構成する必要があります。
コンシューマ・アプリケーションのログインに使用するユーザー名がポートレット・サーバーとSOAサーバーのアイデンティティ・ストアに存在するか、3つすべてのサーバーが同じアイデンティティ・ストアを指し示す必要があることに注意してください。対象となる3つのサーバーは次のとおりです。
Oracle SOA Suiteの管理対象サーバー
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションがデプロイされているOracle WebCenterの管理対象サーバー
ポートレット・コンシューマ・アプリケーションがデプロイされているサーバー
最初に、ユーザーがコンシューマ・アプリケーションにログインします。したがって、このサーバーのアイデンティティ・ストアにユーザーが存在している必要があります。次に、コンシューマ・アプリケーションがタスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションに接続したときに、そのユーザー名がOracle WebCenterの管理対象サーバーに伝播される必要があります。このサーバーのアイデンティティ・ストアにも同じユーザー名が存在している必要があります。次に、Oracle SOA Suiteデータをフェッチするために、タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションがOracle SOA Suiteの管理対象サーバーに接続します。したがって、SOAサーバーにこのユーザー名が再度伝播される必要があります。Oracle SOA Suiteサーバーのアイデンティティ・ストアにも同じユーザー名が存在している必要があります。また、前述のすべてのサーバーが同じアイデンティティ・ストアを指し示すこともできます。
アイデンティティ・ストアを構成する手順は、次のとおりです。
Oracle WebCenterのOracle WebLogic ServerのOracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
アイデンティティ・ストアを構成する手順については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドの外部LDAPへのアイデンティティ・ストアの再割当てに関する項を参照してください。
3つすべてのサーバーについて、これらの手順に従います。
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションを保護するには、次のタスクを実行する必要があります。
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションに対するWS-Securityの有効化
証明書キーストアの設定
注意: タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションが実行されているファイル・システムにproducer.jks ファイルをコピーしてください。次の例では、キーストアをdomain_home /config/fmwconfig の下にコピーしています。 |
Webサービスのセキュリティを使用してタスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションを保護する手順は、次のとおりです。
WS-Securityを有効化して証明書キーストアを設定する手順については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのWS-Securityを使用したWSRPプロデューサの保護に関する項、およびWS-Securityを使用したOracle WebLogic Communication Services(OWLCS)の保護に関する項を参照してください。
これらの項の手順に従う一方、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールの次のページにアクセスします。
左側のナビゲータで、Farm_base_domain→「WebLogicドメイン」の順に選択します。
base_domainは、この例のドメイン名です。
base_domainを右クリックし、「セキュリティ」→「セキュリティ・プロバイダ構成」の順に選択します。
図34-2に示すプロバイダ構成ページの下部にある「キーストア」セクションにアクセスし、「構成」をクリックします。
図34-3に示すように、キーストア管理およびアイデンティティ証明書の詳細を入力します。特定の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのWS-Securityを使用したWSRPプロデューサの保護に関する項を参照してください。
完了後に、「OK」をクリックします。
管理対象ポートレット・サーバーと、その管理対象ポートレット・サーバーの管理サーバーを再起動します。
次に、インバウンド・セキュリティ・ポリシーを指定します。この項では、第34.2.4項「Webサービスのセキュリティを使用してタスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションを保護する方法」で説明したキーストア構成手順が完了していることを前提としています。
インバウンド・セキュリティ・ポリシーを指定する手順は、次のとおりです。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールの「アプリケーション・デプロイメント」で、ポートレット・プロデューサ・アプリケーション・ノードに移動します。
「アプリケーション・デプロイメント」→「TaskListTaskFlow (WLS_Portlet)」の順にクリックします。
メニュー→「アプリケーション・デプロイメント」→「Webサービス」の順に選択します。
図34-4に示すように、表示されるページでマークアップ・ポートを選択します。
表示されるページで、「ポリシー」タブをクリックします。
「アタッチ」/デタッチ」ボタンをクリックします。
図34-5に示すように、使用しているタスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションに適したポリシーのアタッチとデタッチを実行します。
完了後に、開いている各ページで「OK」をクリックします。
タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動します。
次に、図34-1に示したタスク・リスト・ポートレットを埋め込むポートレット・コンシューマ・アプリケーションを作成します。
第34.2項「ポートレット・サーバーへのタスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ」で説明したように、タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションをすでにデプロイして構成し、実行していることを確認してください。ポートレット・コンシューマ・アプリケーションをデプロイできるのは、Oracle WebCenterがインストールされている管理対象サーバーに対してのみであることに注意してください。
次の手順に従って、タスク・リスト・ポートレットを埋め込むコンシューマ・アプリケーションを作成します。
タスク・リスト・ポートレットを埋め込むポートレット・コンシューマ・アプリケーションを作成する手順は、次のとおりです。
Oracle JDeveloperで新規のOracle WebCenterアプリケーションを作成します。
「ファイル」メイン・メニューから「新規」→「アプリケーション」の順に選択します。
「WebCenterアプリケーション」を選択し、「OK」をクリックします。
「アプリケーション名」フィールドに、名前を入力します(この例ではTaskListConsumer
が入力されています)。
「終了」をクリックします。
アプリケーションconsumer.jspxに新規のJSPXページを追加します。
consumer.jspxにポートレットをドラッグ・アンド・ドロップして、コンシューマにWSRPプロデューサを登録します。
「アプリケーション・ナビゲータ」で、「View Controller」を右クリックし、「新規」を選択します。
「Web層」の下にある「ポートレット」をクリックします。
図34-6に示すように、右側のペインにある「WSRPプロデューサの登録」を選択します。
「OK」をクリックします。
WSRPポートレット・プロデューサの登録ウィザードが表示されます。
「ようこそ」ページで「次へ」をクリックします。
「アプリケーション・リソース」ボタンを選択します。
図34-7に示すように、プロデューサの登録名を指定します。
「次へ」をクリックします。
次のURLエンドポイントを指定します。
http://server:port/TaskListTaskFlow/portlets/wsrp2?WSDL
server
はポータル・サービスがインストールされているホストで、port
はそのサーバーのポートです。
環境に適したプロキシ詳細を入力します。
図34-8に詳細を示します。
「次へ」をクリックします。
図34-9に示すように、実行タイムアウトを指定します。300
秒など、大きい値を指定することをお薦めします。これによって、実行時にタイムアウト例外が発生する可能性が低減されます。
「次へ」をクリックします。
セキュリティ属性の構成ページが表示されます。
「トークン・プロファイル」リストで、環境に適したトークン・プロファイルを選択します。たとえば、「メッセージ整合性付きSAMLトークン」トークン・プロファイルを選択します。選択するトークン・プロファイルは、タスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションでWS-Securityを構成した際に選択したのと同じトークン・プロファイルである必要があります。Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter管理者ガイドのWS-Securityを使用したWSRPプロデューサの保護に関する項を参照してください。
「構成」オプションで、「カスタム」を選択します。
図34-10に示すように、デフォルトのユーザーにfmwadmin
と指定し、発行者名にwww.oracle.com
と指定します。
consumer.jks
をローカル・ディレクトリにコピーします。
「参照」ボタンをクリックし、プロデューサ・アプリケーションに対するWebサービスのセキュリティの構成に使用したコンシューマのキーストア(consumer.jksファイル)を選択します。第34.2.4項「Webサービスのセキュリティを使用してタスク・リスト・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションを保護する方法」を参照してください。
残りのフィールドを完成します。
図34-11に詳細を示します。
「終了」をクリックします。
「アプリケーション・リソース」の下に、登録したポートレットが表示されます。
図34-12に示すように、アプリケーションの要件に基づいてトークン・プロファイルを選択します。
図34-13に示すように、JSPXページconsumer.jspx
に「Worklist」というタスク・リスト・ポートレットをドラッグします。
図34-14に示すように、タスク・リスト・ポートレットの高さと幅をページに適するように指定します。このダイアログは通常、ページにドラッグしたポートレット・コンポーネントを選択すると右下に表示されます。このダイアログが表示されない場合は、「表示」メイン・メニューから「プロパティ・インスペクタ」を選択します。
図34-15に示すように、デザイナの「consumer.jspx」を右クリックし、「ページ定義に移動」を選択します。
この操作によって、consumerPageDef.xmlが表示されます。
表34-4の説明に従って、パラメータの値を指定します。詳細は、第34.4項「ワークリスト・ポートレット・パラメータの受け渡し」を参照してください。
表34-4 パラメータと値
パラメータ | 値の説明 |
---|---|
SOAサーバーとポートレット・サーバーが異なる場合に使用します。To Doタスクのタスク詳細にはこのURLが必要です。 |
<variable Name="Worklist1_1_soaURL" Type="java.lang.Object" DefaultValue="${'http://soa_host:soa_port')"/> |
タスク・リスト・ポートレットを含むページの完全なURL。 |
<variable Name="Worklist1_1_refreshURL" Type="java.lang.Object"
DefaultValue="${'http://soa_host:soa_port/HWTFConsumer/faces)
|
図34-16に詳細を示します。
ADFセキュリティを使用して、Oracle WebCenterコンシューマ・アプリケーションを保護します。手順については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』の「Fusion WebアプリケーションでのADFセキュリティの有効化」の章(Oracle ADFセキュリティの有効化に関する項)を参照してください。
Oracle JDeveloperの埋込みOracle WebLogic Serverのアイデンティティ・ストアが、SOAサーバーのアイデンティティ・ストアを指し示すように構成します。これを実行するには、第34.2.3.3項「アイデンティティ・ストアの構成方法」の手順に従います。
consumer.jspxコンシューマ・アプリケーション・ページを次のように実行します。
「consumer.jspx」ページを右クリックします。
「実行」を選択します。
この操作によって、埋込みOracle WebLogic Serverインスタンスが起動し、コンシューマ・アプリケーションがデプロイされ、consumer.jspxページにポートレットが表示されます。
タスク・リスト・ポートレットでは、consumerPageDef.xml
ファイルの特定のパラメータを受け入れることができます。タスク・リスト・リージョンのコンシューマ・アプリケーションでは、次の操作を実行できます。
プロデューサ・アプリケーションへのパラメータの受け渡し
埋込みリージョンの表示動作の制御
タスク・リスト(タスク・タイプのリストやタスク属性値リストなど)をフィルタ処理するためのパラメータの受け渡し
表34-5に、表示パラメータを示します。
表34-5 表示パラメータ
パラメータ | 説明 | 値 | 必須 |
---|---|---|---|
|
タスク・リスト表に表示する列のカンマ区切りの文字列。 |
使用可能な値は次のとおりです。
例については、第34.4.2項「すべての列定数を含むファイルの例」を参照してください。 |
いいえ |
|
言語設定をWebブラウザから取得するのか、アイデンティティ設定から取得するのかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
タスク・リスト・ポートレットを含むページの完全なURL。
タスク・リスト・リージョンのタスク詳細は、インライン・フレームに表示されます。したがって、タスクの詳細ページでアクションが実行されると、タスク・リスト領域のリフレッシュが試行されます。これを実行するために、タスク・フローまたはポートレットが含まれているページのURLがリフレッシュされます。タスク・フローではコンテナ・ページのURLを認識しないため、このURLをパラメータとして渡す必要があります。 |
環境に適した値を入力します。例については、第34.4.2項「すべての列定数を含むファイルの例」を参照してください。 |
はい |
|
ツールバーに「アクション」リストを表示するかどうかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
ツールバーに割当フィルタの選択ドロップダウン・リストを表示するかどうかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
「クイック検索」テキスト・フィールドを表示するかどうかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
ツールバーにタスク・ステータス・フィルタの選択ドロップダウン・リストを表示するかどうかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
タスク詳細パネルを表示するかどうかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
ツールバーに「ビュー」選択ドロップダウン・リストを表示するかどうかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
「ビュー」選択パネルを表示するかどうかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
SOAサーバーとポートレット・サーバーが異なる場合に使用します。
To Doタスクのタスク詳細にはこのURLが必要です。これは、非SOAのリモートOracle WebLogic Serverにデプロイされているアプリケーションからアクセスした場合、内部アプリケーションであるTo DoタスクがSOAサーバーのURLを認識していないためです。書式は次のとおりです。 http://soa_host:soa_port |
環境に適した値を入力します。例については、第34.4.2項「すべての列定数を含むファイルの例」を参照してください。 |
はい |
|
このリージョンのタスクをソートするために使用するデフォルトの列の名前。 |
デフォルト値は |
いいえ |
|
タスク・リストを昇順でソートするか、降順でソートするかを指定します。 |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
認証済のワークフロー・コンテキストのトークンを指定します。 |
環境に適した値を入力します。例については、第34.4.2項「すべての列定数を含むファイルの例」を参照してください。 |
いいえ |
表34-6に、フィルタ・パラメータを示します。
表34-6 フィルタ・パラメータ
パラメータ | 説明 | 値 | 必須 |
---|---|---|---|
|
割当て先のタイプを指定します。 |
例については、第34.4.1項「割当てフィルタの定数」を参照してください。 |
いいえ |
|
タスクの表示用に選択したビューを指定します。 |
作成したカスタム値を入力するか、デフォルト値の |
いいえ |
|
渡したタスク・タイプのタスクのみを表示するための、タスク・タイプ値のカンマ区切りリスト。 |
環境に適した値を入力します。 |
いいえ |
|
指定したフィルタ基準の検索に使用する |
使用可能な値は次のとおりです。
|
いいえ |
|
属性値に基づいてタスクをフィルタ処理するために使用する、名前と値のペアで指定したカンマ区切りリスト(名前はタスク列名で値は列値です)。 |
例については、第34.4.2項「すべての列定数を含むファイルの例」を参照してください。 |
いいえ |
たとえば、priority = 1
、status = ASSIGNED
、およびプロモートされたマップ済属性textAttribute1 = NorthAmerica
の属性フィルタ値を使用してタスクを表示する場合は、これらの値を次のように設定します。
attributeFilterList: priority=1, status=ASSIGNED, textAttribute1=NorthAmerica
属性フィルタ演算子は次のように設定します。
attributeFilterOperator: and
表34-5と表34-6のパラメータは、テストJSPXページのページ定義に定義されています。例34-1は、タスク・リストがタスク・フローとして使用されるときのconsumerPageDef.xml
ページ定義ファイルの構文を示しています。属性value
には、パラメータの値を指定します。
例34-1 パラメータ定義
<parameters> <parameter id="showViewsPanel" value="#{testBean.showViewsPanel}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="showTaskDetailsPanel" value="#{testBean.showTaskDetailsPanel}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="wfCtxID" value="#{testBean.wfCtxID}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="soaHostName" value="#{testBean.soaHostName}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="soaPort" value="#{testBean.soaPort}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="refreshURL" value="#{testBean.refreshURL}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="localeSource" value="#{testBean.localeSource}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="showActionDropdown" value="#{testBean.showActionDropdown}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="showViewFilter" value="#{testBean.showViewFilter}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="showAssignmentFilter" value="#{testBean.showAssignmentFilter}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="showStatusFilter" value="#{testBean.showStatusFilter}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="showSearchControl" value="#{testBean.showSearchControl}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="assignmentFilter" value="#{testBean.assignmentFilter}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="viewFilter" value="#{testBean.viewFilter}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="displayColumnsList" value="#{testBean.displayColumnsList}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="sortColumn" value="#{testBean.sortColumn}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="sortOrder" value="#{testBean.sortOrder}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="taskTypesFilterList" value="#{testBean.taskTypesFilterList}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="attributesFilterOperator" value="#{testBean.attributesFilterOperator}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> <parameter id="attributesFilterList" value="#{testBean.attributesFilterList}" xmlns="http://xmlns.oracle.com/adfm/uimodel"/> </parameters>
例34-2は、タスク・リストがポートレットとして使用されるときのconsumerPageDef.xml
のページ定義コードの例を示しています。属性DefaultValue
には、パラメータの値を指定します。
例34-2 ポートレットとして使用されるタスク・リスト
<variableIterator id="variables"> <variable Name="Worklist1_1_soaURL" Type="java.lang.Object" DefaultValue="${'http://<soa_host>:<soa_port>'}" /> </variableIterator>
次のリストは、使用可能な割当てフィルタの定数を示しています。
My
Group
My+
Group
Reportees
Creator
Owner
Reviewer
Previous
Admin
例34-3は、displayColumnList
パラメータに渡すことができるすべての列定数が含まれたファイルの例を示しています。定数値を渡す必要があります。たとえば、TITLE_COLUMN = "title"
の場合は、TITLE_COLUMN
ではなく、“title”
を渡す必要があります。
例34-3 displayColumnListパラメータに渡すことができるすべての列定数
package oracle.bpel.services.workflow.repos.table; public interface WFTaskConstants { public static final String TABLE_NAME = "WFTask"; public static final String TL_TABLE_NAME = "WFTask_TL"; public static final String HISTORY_TABLE_NAME = "WFTaskHistory"; public static final String HISTORY_TL_TABLE_NAME = "WFTaskHistory_TL"; public static final String ASSIGNEE_TABLE_NAME = "WFAssignee"; public static final String REVIEWER_TABLE_NAME = "WFReviewer"; public static final String WFCOMMENT_TABLE_NAME = "WFComments"; public static final String WFATTRIBUTES_TABLE_NAME = "WFMessageAttribute"; public static final String WFATTACHMENT_TABLE_NAME = "WFAttachment"; public static final String WFCOLLECTIONTARGET_TABLE_NAME = "WFCollectionTarget"; //table aliases public static final String TABLE_ALIAS = "wfn"; public static final String TL_TABLE_ALIAS = "wfntl"; public static final String HISTORY_TABLE_ALIAS = "wfnh"; public static final String HISTORY_TL_TABLE_ALIAS = "wfnhtl"; public static final String WFCOMMENT_TABLE_ALIAS = "wfc"; public static final String WFATTRIBUTES_TABLE_ALIAS = "wfma"; public static final String WFATTACHMENT_TABLE_ALIAS = "wfatt"; public static final String ASSIGNEE_TABLE_ALIAS = "wfa"; public static final String REVIEWER_TABLE_ALIAS = "wfr"; public static final String WFCOLLECTIONTARGET_TABLE_ALIAS = "wfct"; //task table column public static final String ACCESSKEY_COLUMN = "accessKey"; public static final String APPROVALDURATION_COLUMN = "approvalDuration"; public static final String ACQUIREDBY_COLUMN = "acquiredBy"; public static final String ASSIGNEDDATE_COLUMN = "assignedDate"; public static final String APPROVERS_COLUMN = "approvers"; public static final String ASSIGNEES_COLUMN = "assignees"; public static final String ASSIGNEESDISPLAYNAME_COLUMN = "assigneesDisplayName"; public static final String REVIEWERS_COLUMN = "reviewers"; public static final String REVIEWERSDISPLAYNAME_COLUMN = "reviewersDisplayName"; public static final String ASSIGNEEGROUPS_COLUMN = "assigneeGroups"; public static final String ASSIGNEEGROUPSDISPLAYNAME_COLUMN = "assigneeGroupsDisplayName"; public static final String ASSIGNEEUSERS_COLUMN = "assigneeUsers"; public static final String ASSIGNEEUSERSDISPLAYNAME_COLUMN = "assigneeUsersDisplayName"; public static final String OUTCOME_COLUMN = "outcome"; public static final String PARALLELOUTCOMECOUNT_COLUMN = "parallelOutcomeCount"; public static final String PUSHBACKSEQUENCE_COLUMN = "pushbackSequence"; public static final String CREATEDDATE_COLUMN = "createdDate"; public static final String ELAPSEDTIME_COLUMN = "elapsedTime"; public static final String DIGITALSIGNATUREREQUIRED_COLUMN = "digitalSignatureRequired"; public static final String PASSWORDREQUIREDONUPDATE_COLUMN = "passwordRequiredOnUpdate"; public static final String SECURENOTIFICATION_COLUMN = "secureNotifications"; public static final String ENDDATE_COLUMN = "endDate"; public static final String EXPIRATIONDATE_COLUMN = "expirationDate"; public static final String EXPIRATIONDURATION_COLUMN = "expirationDuration"; public static final String IDENTITYCONTEXT_COLUMN = "identityContext"; public static final String FROMUSER_COLUMN = "fromUser"; public static final String FROMUSERDSIPLAYNAME_COLUMN = "fromUserDisplayName"; public static final String HASSUBTASK_COLUMN = "hasSubtask"; public static final String INSHORTHISTORY_COLUMN = "inShortHistory"; public static final String ISGROUP_COLUMN = "isGroup"; public static final String LANGUAGE_COLUMN = "language"; public static final String MAILSTATUS_COLUMN = "mailStatus"; public static final String MOREINFOROLE_COLUMN = "moreInfoRole"; public static final String NUMBEROFTIMESMODIFIED_COLUMN = "numberOfTimesModified"; public static final String ORIGINALASSIGNEEUSER_COLUMN = "originalAssigneeUser"; public static final String REQUESTINFOUSER_COLUMN = "requestInfoUser"; public static final String STATE_COLUMN = "State"; public static final String SUBSTATE_COLUMN = "SubState"; public static final String SYSTEMSTRING1_COLUMN = "systemString1"; public static final String SYSTEMSTRING2_COLUMN = "systemString2"; public static final String SYSTEMSTRING3_COLUMN = "SystemString3"; 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