インストレーション・ガイド

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OpenVMSへのOracle Tuxedoのインストール

この章では、OpenVMSシステムにOracle Tuxedoシステムをインストールおよび構成する方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

 


Oracle Tuxedoのインストール前の作業

注意: インストール・プロセスを開始する前に、Polycenter製品インストール・ユーティリティ(PCSI)を確認してください。このユーティリティは、Oracle Tuxedoのインストールに使用されるため、操作に関する実際の知識が必要です。

Oracle Tuxedoをインストールする前に、次の作業を行う必要があります。

次の項では、この情報を確認するための手順について説明します。

ハードウェアおよびソフトウェア構成の検証

Oracle Tuxedoをインストールする前に、Oracle Tuxedoをインストールするマシンがハードウェアおよびソフトウェアの最小要件を満たしているかを確認する必要があります。

マシンが要件を満たしているかを確認するには、次の手順に従います。

  1. Oracle Tuxedoをインストールするマシンのハードウェアおよびソフトウェア構成を確認します。
  2. 構成とハードウェアおよびソフトウェアの要件を比較します。詳細は、「Oracle Tuxedo 11gリリース(11.1.1.2.0)プラットフォーム・データ・シート」を参照してください。
  3. Oracle Tuxedoをインストールするマシンのディスク領域が300GB以上空いていることを確認します。

ユーザーID権限および割当て制限の検証

Oracle Tuxedoをインストールする個人は、表2-1に記載のユーザーID権限と割当て制限を使用してマシンにログオンする必要があります。

ユーザーID権限を確認するには、次の手順に従います。

  1. ユーザー・アカウント・ファイルを開いて編集します。
  2. ユーザー・アカウント・ファイルに次の行を入力します。
  3. set proc/priv=all 

 


Oracle Tuxedoのインストール

  1. 「ユーザーID権限および割当て制限の確認」で確認したユーザーIDを使用して、マシンにログオンします。
  2. インストール・パッケージ(PCSI)を準備し、src_dirディレクトリなどに置きます。
  3. 製品インストール・ユーティリティ(PCSI)を起動します。
  4. product install Tuxedo /source=src_dir/destination=dest_dir

    説明:

    • src_dirは、インストール・パッケージ(PCSI)を置いたディレクトリです。
    • dest_dirは、Oracle Tuxedoがインストールされるディレクトリです。dest_dirは有効なディレクトリ名にする必要があります。
  5. PCSIユーティリティによって、実行するインストールのタイプを指定するように求められます。
  6. 以下のいずれかのオプションを選択します。

    1- 完全インストール

    2- サーバーのインストール

    3- 完全クライアント・インストール

    4- Joltクライアントのインストール

    5- ATMIクライアントのインストール

    6- Customize ...

    注意: 完全(Oracle Tuxedoインストール・コンポーネント・パッケージをインストール)
    注意: サーバー(すべてのOracle Tuxedoサーバー・パッケージをインストール)
    注意: 完全クライアント(Oracle Tuxedoのクライアント・パッケージのみをインストール)
    注意: joltクライアント(Oracle Tuxedo Joltクライアントのみをインストール)
    注意: atmiクライアント(Oracle Tuxedo ATMIクライアントのみをインストール)

5. PCSIユーティリティによって、必要なファイルがインストールされます。インストールの進行状況は画面上で監視できます。

 


環境の設定

Oracle Tuxedoを使用するには、postinstallという名前のDCLスクリプトを使用して環境を設定する必要があります。DCLスクリプトでは、次のタスクが実行されます。

注意: このスクリプトは、マシンを再起動するたびに実行する必要があります。Oracle Tuxedoの管理者は、DCLスクリプトをスタートアップ環境に置いて、マシンの再起動時にスクリプトが実行されるようにできます。

論理名

Oracle Tuxedoを使用するには、複数の論理名を設定する必要があります。OpenVMSオペレーティング・システムでは、論理名をグループ表またはシステム表のいずれかに設定できます。

グループ表

論理名をグループ表に設定すると、複数のバージョンのOracle Tuxedoを同じプラットフォームで実行できます。以降のバージョンのOracle Tuxedoシステムは、異なるグループ表にインストールできます。

この方法を使用するには、Oracle Tuxedoの必要なすべての論理名が記載されるグループ表に、Oracle Tuxedoコマンドを起動するすべてのユーザーをリストする必要があります。

システム表

論理名をシステム表に設定すると、システムのすべてのユーザーがOracle Tuxedoにアクセスできるようになります。ただし、以降のバージョンのOracle Tuxedoを同じマシンに同時にインストールすることはできません。

vps_daemonプロセス

vps_daemonプロセスは、Oracle Tuxedoのクライアントおよびサーバー・プロセスの基本的なインフラストラクチャを提供します。Oracle Tuxedoのクライアントおよびサーバー・プロセスでは、vps_daemonプロセスを使用してデータ交換、同期、監視およびネットワーク通信の機能を実行します。vps_daemonプロセスでは、これらの機能を実行するために、Oracle Tuxedoのクライアントおよびサーバー・プロセスで必要なリソースも割り当てます。

vps_daemonプロセスでは、論理名VPS_INITPATHが、プロセスの構成パラメータを含む有効なファイルを指している必要があります。このファイル(vps_init.txt)はudataobjディレクトリにありますが、変更しないでください。このファイルのパラメータは、Windows NTプラットフォームのIPC(プロセス間通信)チューニング・パラメータに対応します。vps_init.txtのデフォルトのパラメータでは、約50のOracle Tuxedoサーバーと200のOracle Tuxedoクライアントをサポートできます。

デフォルトのパラメータを変更する場合(高度な構成タスクを実行)は、Oracleサポートまでお問い合せください。

Oracle Tuxedoの構成

この項では、Oracle Tuxedoをインストールした後の構成方法について説明します。

構成手順

構成プロセスを完了するには、次の手順に従います。

  1. カレント・ディレクトリをdest_dir.binディレクトリに変更します(dest_dirはインストール時に指定したディレクトリ)。
  2. コマンドラインで、次のコマンドを入力します。
  3. set default device:[dest_dir.BIN]

    deviceは、ファイル・システムのデバイスの指定で、dest_dirは、インストール時に指定したディレクトリです。

  4. コマンドラインで、次のコマンドを入力します。
  5. @postinstall

  6. DCLスクリプトによって、Oracle Tuxedoシステムの構成情報(グループ・レベルまたはシステム・レベル)を指定するように求められます。
  7. ワークステーションのみのインストールでない場合は、DCLスクリプトによってtlistenパスワードの入力が求められます。
  8. 注意: DCLスクリプトではパスワードが反復されませんが、パスワードの確認は実行されます。
  9. DCLスクリプトによって、vps_daemonプロセスを開始するかどうかを指定するように求められます。
  10. 注意: vps_daemonプロセスを開始しない場合は、プロセスを手動で開始する必要があります。vps_daemon.exeファイルは、Oracle Tuxedoのインストール・ディレクトリのBINディレクトリにあります。
  11. DCLスクリプトによって、SSLをサポートするようにLDAP設定を構成するように求められます。
  12. 注意: アプリケーションでSSL暗号化を使用する場合は、「Y」を選択して、次のLDAP構成情報を入力します。
    • LDAPサービス名: LDAPサーバー・システムのURL
    • LDAPポートID: LDAPサーバー・システムのURLのポート番号
    • LDAP基本オブジェクト: LDAPサーバーの検索用の基本オブジェクト
    • LDAPフィルタ・ファイルの場所: LDAPフィルタ・ファイルの名前(入力がNULLの場合は、"$TUXDIR.udataobj.security]bea_ldap_filter.dat" のデフォルト値が使用されます)
    • コマンド(epifregedt.exe)を使用してLDAPフィルタ・ファイルの場所を手動で登録する場合は、書式に注意してください。次の例は、正しい書式と間違った書式を示しています。

      正しい書式:

      epifreg -u "filterFileLocation=file:////dka0/tuxedo10gr3/udataobj/security/bea_ldap_filter.dat"

      epifreg -u "filterFileLocation=file:///dka0:[tuxedo10gr3.udataobj.security]bea_ldap_filter.dat"

      間違った書式:

      epifreg -u "filterFileLocation=file://dka0:[tuxedo10gr3.udataobj.security]bea_ldap_filter.dat"

      これで、Oracle Tuxedoが完全に構成されたため、実行できます。


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