Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for TCP (IMS)(以後TMA TCP for IMSと呼ぶ)では、処理環境を確立するために構成ファイルが使用され、このファイルは実行時に読み込まれて処理されます。構成ファイルは単純な構造のテキスト・ファイルで、システム・プログラマが容易に構成を定義したり変更できるようになっています。
構成の定義の対象は、ローカル(IMS)・ゲートウェイ、1つ以上のリモート・ゲートウェイ(たとえばCICS)、およびTMA TCP for IMSからアクセス可能な各種のリモート・ゲートウェイが提供する1つの以上のリモート・サービスです。OTMAクライアントを使用する場合は、ローカル・サービスも構成する必要があります。
TMA TCP for IMSシステムを停止せずに構成ファイルを変更する場合は、「TMA TCP for IMSの動的な構成」の項を参照してください。
SYSTEM
文(「システム構成パラメータ」の項を参照)
システム構成パラメータはSYSTEM
文で定義します。SYSTEM
文は、構成ファイルの最初の文として1つだけ定義する必要があります。パラメータの構文は、リスト4-1を参照してください。
次のコード・リストに、SYSTEM
文のパラメータの構文を示します。
SYSTEM,
SLEEPTIME=(sleep-min,sleep-max,sleep-delta),
OTMACLIENT=TMA-
clientname],
OTMAGROUP=XCF-groupname]
[,OTMASECURITY={Yes|No}]
[,MSGLEVEL={msg-level|4}]
[,CLIENTSHUTDOWN={Yes|No}]
[,IDLETIMEOUT={nn|0}]
[,DRUEXIT=exit-name|DFSYDRU0]
[,SPARESOCKETS=nn|0]
TMA TCP for IMSは新しい処理が発生していないかどうか定期的にポーリングします。TMA TCP for IMS製品では、増分式のポーリング間隔が使用されておりこの間隔は、新しい処理を検出するたびに最小スリープ時間に設定されます。その後に、ポーリング間隔は、次のいずれかが発生するまで増分の時間ずつずれていきます。
|
||
SHUTDOWN リクエストをリモート・クライアント・リクエストとして発行できるようにするのか、またはリモート・クライアント・リクエストに対するレスポンスとして発行できるようにするのかを指定します。システムの停止の詳細は、「Oracle TMA TCP for IMSの監視」の項を参照してください。
|
||
このクライアントが使用する、IMSの宛先解決ユーザー・イグジット・ルーチンの名前を指定します。デフォルトは
DFSYDRU0 です。DFSYDRU0 ユーザー・イグジットのサンプルは、「JCLおよびユーザー・イグジットのサンプル」の項を参照してください。
|
||
IMSリクエストに対するサービスを提供するIMSホスト・システムは、HOST TYPE=IMS
文を使用して定義します。この文は、TMA TCP for IMSをOTMAクライアントとして実行する場合にのみ使用します。
次のコード・リストに、HOST
文のパラメータの構文を示します。
HOST,TYPE=IMS,
IMSID=IMS-system-logical-identifier
,
OTMANAME=IMS-clientname
,
OTMAINPIPE=server-request-name,
OTMAOUTPIPE=client-request-name
]
[,NUMTPIPES=(nnnn|1)]
MAXRSPLEN=nnnn
ローカル(IMS)・ゲートウェイの定義には、リモート・ゲートウェイがIMSゲートウェイとの接続に使用できるアクセス・ポイントを定義します。
ローカル・ゲートウェイを定義する際に、物理的なIPアドレスとポート番号を1つずつ付与することも、物理的なIPアドレスとポート番号のどちらか一方、またはその両方を複数付与することもできます。また、物理的な各ポートが、リモート・ゲートウェイから1つ以上の着信TCP/IP接続を同時に受け付けるように定義することもできます。
ローカル・ゲートウェイを定義するGATEWAY TYPE=LOCAL
文が構成ファイル内に1つ以上なければなりません。それぞれのGATEWAY TYPE=LOCAL
文には、TMA TCP for IMSがリモート・ゲートウェイから着信接続リクエストを受信するための特定のIPアドレスとポート番号を定義します。リモート・ゲートウェイは着信接続を使用して、クライアント・リクエストをIMSゲートウェイに送信し、IMSサーバー・トランザクション側で処理できるようにします。GATEWAY TYPE=LOCAL
文に定義する各ローカル・ゲートウェイには、一意の論理マシン識別子(ゲートウェイの識別に使用されるシンボル名)を付与する必要があります。
リモート・システムがローカル・ゲートウェイとの着信セッションを確立しようとするときに、アカウントIDとパスワードのどちらか一方または両方を要求するように設定できます。
サンプルの構成は、「構成ファイルの例」の項を参照してください。
リスト4-3に、ローカル・ゲートウェイのパラメータの構文を示します。
GATEWAY,TYPE=LOCAL,
LMID=logical-machine-id,
PORT=port-number,
ACCOUNT={account-id|*},
PASSWORD={password|*}
[,HOSTADDR=(ip-address|hostname)]
[,MAXMSGLEN={max-message-length|2048}]
[,SESSIONS={(startup-sessions,max-sessions)|1}]
[,IDLETIMEOUT={nn|0}]
[,MULTIPLEX={nn|1}]
GATEWAY TYPE=LOCAL
文で使用するパラメータは次のとおりです。
リモート・ゲートウェイとは、1つ以上のTCP/IP接続を介してTMA TCP for IMSから接続可能なもう一方のOracle Tuxedo Mainframe Adapterゲートウェイ(TUX、CICSまたはIMS)のことです。リモート・ゲートウェイの定義には、TMA TCP for IMSがリモート・ゲートウェイとの接続に使用するアクセス・ポイントを定義します。
リモート・ゲートウェイはそのIPアドレスとポート番号で定義します。ローカル(IMS)・ゲートウェイが開始する1つ以上の発信TCP/IP接続を同時に受信するゲートウェイとして、リモート・ゲートウェイを定義できます。IMSゲートウェイは発信接続を使用して、IMSクライアント・リクエストをリモート・ゲートウェイに送信し、リクエスト先のサービスが処理できるようにします。
構成ファイルでは、リモート・ゲートウェイを定義する1つ以上のGATEWAY TYPE=REMOTE
文を使用します。それぞれのGATEWAY TYPE=REMOTE
文は、TMA TCP for IMSがリモート・ゲートウェイとの発信接続の確立に使用するIPアドレスとポート番号を定義します。また、GATEWAY TYPE=REMOTE
文は、一意の論理マシン識別子により、リモート・ゲートウェイの識別も行います。
構成ファイルに複数のGATEWAY TYPE=REMOTE
文を記述し、それぞれ別々のリモート・ゲートウェイを定義できます。GATEWAY TYPE=REMOTE
文がない場合、TMA TCP for IMSはリモート・ゲートウェイとの発信接続を確立できないため、IMSクライアント・リクエストを処理できません。
リモート・ゲートウェイとの発信セッションを確立する際に、有効なアカウントIDとパスワードの指定を要求するようにTMA TCP for IMSソフトウェアを構成することもできます。
GATEWAY TYPE=REMOTE
のサンプルは、「構成ファイルの例」の項を参照してください。
リスト4-4に、GATEWAY TYPE=REMOTE
文のパラメータの構文を示します。
GATEWAY,TYPE=(REMOTE,{TUX|IMS|CICS,tran-id
|CICSCPT}),
LMID=
logical-machine-id
,
HOSTADDR=(
ip-address|hostname),
PORT=
port-number
,
ACCOUNT={
account-id
,*},
PASSWORD={
password
,*}
[,MAXMSGLEN=
max-message-length|2048
]
[,SESSIONS=(
min-sessions
),(
max-sessions
)]
[,MULTIPLEX={nn|0}][,
IDLETIMEOUT={nn|0}]
GATEWAY TYPE=REMOTE
文で使用するパラメータは次のとおりです。
リモート・ゲートウェイのIPアドレスを指定します。IPアドレスは、標準的なドット区切りの10進表記法(
103.204.79.82 )を使用して指定します。ホスト名は1~256文字の文字列として指定し、DNSのエントリと一致していなければなりません。
|
||||
TMA TCP for IMSの初期化中に、このゲートウェイで自動的に開始される発信セッションの最小数(10進数、0~32,767)を指定します。それ以上のセッションは、要求に応じてそれぞれ開始されます(セッション数の上限は指定の最大数まで)。
|
||||
リモート・サービスは、TMA TCP for IMSのアクセス先のリモート・ゲートウェイから提供されるサービスです。IMSクライアント・トランザクションからは、リモート・ゲートウェイで提供されているサービスに対するリクエストを発行できます。
構成ファイルでは、リモート・サービスを定義する1つ以上のSERVICE TYPE=REMOTE
文を使用します。それぞれのSERVICE TYPE=REMOTE
文には、ローカル・サービス名(サービスをリクエストするためにIMSクライアント・トランザクションが使用)、リモート・サービス名(リモート・システム上のサービスの呼出しに使用)、およびサービスを提供するリモート・ゲートウェイの論理マシン識別子を定義します。指定した論理マシン識別子に対応するGATEWAY TYPE=REMOTE
文を構成する必要があります。
構成ファイルには、1つの(ローカルの)サービス名に対して、それぞれ異なる論理マシン識別子(つまりゲートウェイ)を割り当てたSERVICE TYPE=REMOTE
文を複数、指定できます。この場合は、TMA TCP for IMSが、使用可能なサービス・プロバイダにサービスのリクエストを分配するため、ビジーになったときにスループットを最小限に抑えることができます。
この文のサンプルは、「構成ファイルの例」の項を参照してください。
リスト4-5に、SERVICE TYPE=REMOTE
文のパラメータの構文を示します。
SERVICE,TYPE=REMOTE,
NAME=(local-service-name,remote-service-name),
LMID=logical-machine-id
[,TIMEOUT={timeout|30}]
SERVICE TYPE=REMOTE
文で使用するパラメータは次のとおりです。
ローカルのIMSホストが提供するサービスは、SERVICE TYPE=LOCAL
文を使用して定義します。それぞれの文が別々のローカルのIMSID
を指定するという前提で、複数のSERVICE TYPE=LOCAL
文を定義することも、複数の文で同じサービスを定義することもできます。
リスト4-6に、SERVICE TYPE=LOCAL
文のパラメータの構文を示します。
注意: | TMA TCP for IMSをOTMAクライアントとして実行している場合にのみ、SERVICE TYPE=LOCAL 文を使用します。 |
SERVICE,TYPE=LOCAL,
NAME=(local-service-name,remote-service-name),
IMSID=logical-IMS-id,
[,V21COMPAT={Yes|No}]
[,FASTPATH={Yes|No}]
[,SECURITY={Yes|No}]
[,RESPONSE=remote-service-name
]
LOCAL SERVICES
文で使用するパラメータは次のとおりです。
|
||||
TMA TCP for IMS製品では、処理環境を確立するために構成ファイルが使用され、このファイルは実行時に読み込まれ処理されます。構成パラメータをゲートウェイの実行中に変更することもできます。TCPの処理待ちのWTORでコマンドを入力して、次に示すように、TMA TCP for IMSゲートウェイの構成を動的に変更できます。
MOD SYSTEM
コマンドを使用して、次のSYSTEM
パラメータを動的に変更できます。
リスト4-7は、MOD SYSTEM
コマンドを使用するときの例です。
MOD SYSTEM, SLEEPTIME=(150,500,5), MSGLEVEL=4, CLIENTSHUTDOWN=NO
パラメータの説明と構文は、「SYSTEMパラメータの説明」の項を参照してください。
現在の構成をファイルに書き込むには、完全修飾ファイル名を指定したCHKPT CONFIG
コマンドを使用します。リスト4-8は、現在の構成をBEA.TMATCP.CONFIG1
という名前のファイルに書き込むときの例です。
CHKPT CONFIG, FILE="BEA.TMATCP.CONFIG1"
コマンドが記述されているファイルを処理するには、完全修飾ファイル名を指定したINFILE
コマンドを使用します。リスト4-9は、BEA.TMATCP.TESTFILE1
ファイルを処理するときの例です。
INFILE BEA.TMATCP.TESTFILE1
ゲートウェイ構成を動的に変更でき、新しいゲートウェイの追加、既存のゲートウェイ定義の変更、ゲートウェイの開始、およぴゲートウェイの停止を行うことができます。パラメータの説明と構文は、「GATEWAY TYPE=LOCALパラメータの説明」および「GATEWAY TYPE=REMOTEパラメータの説明」の項を参照してください。
現在の構成にゲートウェイを追加するには、ADD GATEWAY
コマンドを使用します。このコマンドでは、次のGATEWAY
文のパラメータを使用できます。
リスト4-10は、ADD GATEWAY
コマンドを使用するときの例です。
ADD GATEWAY, TYPE=LOCAL,
LMID=IMS1,
PORT=4500,
ACCOUNT=ACCT101,
PASSWORD=PSWD101,
HOSTADDR=128.0.0.1,
MAXMSGLEN=2048,
SESSIONS=5,
MULTIPLEX=3
ゲートウェイを起動するには、LMID
パラメータを指定したSTART GATEWAY
コマンドを使用します。リスト4-11は、OS3901ゲートウェイを起動するときの例です。
START GATEWAY, LMID=OS3901
ゲートウェイを停止するには、LMID
パラメータを指定したSTOP GATEWAY
コマンドを使用します。処理中のリクエストが完了するまで待たずに、すぐにゲートウェイを停止する場合は、IMMED=YES
パラメータを使用します。未処理のリクエストはエラーとして送信され、すべてのゲートウェイ接続が閉じます。ゲートウェイのトランザクションの処理が完了してから停止する場合は、IMMED=NO
を使用します。待機している間、ゲートウェイは新しいリクエストを受け付けません。IMMED=NO
がデフォルトです。リスト4-12は、トランザクションの処理が完了してからOS3901ゲートウェイを停止するときの例です。
STOP GATEWAY, LMID=OS3901
既存のゲートウェイを変更するには、まずゲートウェイを停止します。次に、MOD GATEWAY
コマンドを使用して、サポートされているパラメータ定義を変更します。MOD GATEWAY
コマンドには必ず既存のLMIDを指定するようにしてください。このコマンドでは、次のGATEWAY
文のパラメータを使用できます。
リスト4-13は、MOD GATEWAY
コマンドを使用するときの例です。
MOD GATEWAY, LMID=SUN2, ACCOUNT=ACCT102, PASSWORD=PSWD102, MAXMSGLEN=2048
IMSホスト構成を動的に変更でき、ホストの新規追加、既存のホスト定義の変更、ホストの起動、およびホストの停止を行うことができます。パラメータの説明と構文は、「GATEWAY TYPE=LOCALパラメータの説明」および「GATEWAY TYPE=REMOTEパラメータの説明」の項を参照してください。
現在の構成にホストを追加するには、ADD HOST
コマンドを使用します。このコマンドでは、次のHOST TYPE=IMS
文のパラメータを使用できます。
リスト4-14は、ADD HOST
コマンドを使用するときの例です。
ADD HOST, TYPE=IMS,
IMSID=IMS3,
OTMANAME=IMS71SYS3,
OTMAINPIPE=SYS3,
OTMAOUTPIPE=SYS3OUT,
NUMTPIPES=5
ホストを起動するには、IMSID
パラメータを指定したSTART HOST
コマンドを使用します。リスト4-15は、IMS3ホストを起動するときの例です。
START HOST, IMSID=IMS3
このコマンドでは、次のHOST
文のパラメータを変更できます。
リスト4-16は、MOD HOST
コマンドを使用するときの例です。
MOD HOST, IMSID=IMS3, NUMTPIPES=6
ホストを停止するには、IMSID
パラメータにHOST, TYPE=IMS
文のIMSID
の指定と同じ値を指定したSTOP HOST
コマンドを使用します。「ローカル・ゲートウェイの定義」の項を参照してください。処理中のリクエストが完了するまで待たずにホストをすぐに停止する場合は、IMMED=YES
パラメータを使用します。未処理のリクエストはエラー・メッセージとして送信されます(エラー・メッセージの説明は、「エラー・メッセージと情報メッセージ」の項を参照してください)。未処理のリクエストの処理が完了してからホストを停止する場合は、IMMED=NO
を使用します。待機している間、ホストは新しいリクエストを受け付けません。IMMED=NO
がデフォルトです。リスト4-17は、トランザクションの処理が完了してからIMS3ホストを停止するときの例です。
STOP HOST, IMSID=IMS3
リモート・サービス定義を動的に変更でき、新しいサービスの追加、既存のサービス定義の変更、サービスの開始、およびサービスの停止を行うことができます。現行のサービスを変更する場合は、事前にサービスを停止する必要があります。パラメータの説明と構文は、「SERVICE TYPE=REMOTEパラメータの説明」の項を参照してください。
現在の構成にリモート・サービスを追加するには、ADD SERVICE
コマンドを使用します。このコマンドでは、次のSERVICE TYPE=REMOTE
文のパラメータを使用できます。TYPE
、LMID
およびNAME
は必須パラメータです。
リスト4-18は、ADD SERVICE
コマンドを使用してリモート・サービスを追加するときの例です。
ADD SERVICE, TYPE=REMOTE,
LMID=TUX1,
NAME=(ECHO,ECHO),
TIMEOUT=60
リモート・サービスを停止するには、LMID
パラメータとNAME
パラメータを指定したSTOP SERVICE
コマンドを使用します。この場合、NAME
パラメータには、完全修飾(ローカル名, リモート名
)の構文ではなく、ローカル名
のみを指定します。処理中のリクエストが完了するまで待たずにすぐにサービスを停止する場合は、IMMED=YES
パラメータを使用します。未処理のリクエストはエラー・メッセージとして送信されます。リクエストの処理が完了するまで待つ場合は、IMMED=NO
を使用します。待機している間、ゲートウェイは新しいリクエストを受け付けません。IMMED=NO
がデフォルトです。リスト4-19は、TUX1
ゲートウェイのECHO
を停止するときの例です。
STOP SERVICE,
LMID=TUX1,
NAME=ECHO
既存のリモート・サービス定義を変更する手順は次のとおりです。
リスト4-20は、MOD SERVICE
コマンドを使用するときの例です。この場合は、NAME
パラメータには完全修飾(ローカル名, リモート名
)の構文ではなく、ローカル名
のみを指定します。
MOD SERVICE,
LMID=TUX1,
NAME=ECHO,
TIMEOUT=60
サービスを開始するには、LMID
パラメータとNAME
パラメータを指定したSTART SERVICE
コマンドを使用します。この場合、NAME
パラメータには完全修飾(ローカル名, リモート名
)の構文ではなく、ローカル名
のみを指定します。リスト4-21は、TUX1
サービスを開始するときの例です。
START SERVICE,
LMID=TUX1,
NAME=ECHO
ローカル・サービス定義を動的に変更でき、新しいサービスの追加、既存のサービス定義の変更、サービスの開始およびサービスの停止を行うことができます。既存のサービスを変更する場合は、事前にサービスを停止する必要があります。パラメータの説明と構文は、「ローカル・サービスの定義」の項を参照してください。
現在の構成にローカル・サービスを追加するには、ADD SERVICE
コマンドを使用します。ローカル・サービスを追加する場合、TYPE
、IMSID
およびNAME
は必須パラメータです。このコマンドでは、次のSERVICE TYPE=LOCAL
文のパラメータを使用できます。
リスト4-22は、ADD SERVICEコマンドを使用するときの例です。
ADD SERVICE, TYPE=LOCAL,
IMSID=IMS1,
NAME=(BEASVR01,ECHO),
SECURITY=YES,
FASTPATH=NO,
V21COMPAT=NO
ローカル・サービスを停止するには、IMSID
パラメータとNAME
パラメータを指定したSTOP SERVICE
コマンドを使用します。この場合、NAME
パラメータには完全修飾(ローカル名, リモート名
)の構文ではなく、リモート名
のみを指定します。処理中のリクエストが完了するまで待たずに、すぐにサービスを停止する場合は、IMMED=YES
を使用します。未処理のリクエストはエラー・メッセージとして送信されます。リクエストの処理が完了するまで待つ場合は、IMMED=NO
を使用します。待機している間、ゲートウェイは新しいリクエストを受け付けません。IMMED=NO
がデフォルトです。リスト4-23は、IMS1
ホストのECHO
を停止するときの例です。
STOP SERVICE, IMSID=IMS1, NAME=ECHO
既存のローカル・サービス定義を変更する手順は次のとおりです。
このコマンドでは、次のSERVICE TYPE=LOCAL
文のパラメータを変更できます。
リスト4-24は、MOD SERVICE
コマンドを使用するときの例です。この場合は、NAME
パラメータには完全修飾(ローカル名, リモート名
)の構文ではなく、リモート名
のみを指定します。
MOD SERVICE, IMSID=IMS1, NAME=ECHO, SECURITY=YES
ローカル・サービスを開始するには、LMID
パラメータとNAME
パラメータを指定したSTART SERVICE
コマンドを使用します。この場合、NAME
パラメータには完全修飾(ローカル名, リモート名
)の構文ではなく、リモート名
のみを指定します。リスト4-25は、IMS1
のECHO
サービスを開始するときの例です。
START SERVICE, IMSID=IMS1, NAME=ECHO
TMA TCP Gatewayのステータスを表示するには、STATUS
コマンドを使用します。コマンドを実行すると、全IMSホストのXCFステータス、処理メッセージの数、受信したXCFメッセージの数、メッセージ制御ブロックの使用状況およびサービス数が表示されます。結果として出力されるIMSホストのステータス・コードは次のとおりです。