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Oracle Tuxedo Mainframe Adapter製品は、Oracle Tuxedoシステムと、それとは別のオンライン・トランザクション処理環境(IBM社のCICSやIMSなど)との間で、通信ゲートウェイのセットとして機能します。これらを使用して、システム間の相互運用性を確保することで、応用範囲を広げることができます。Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for TCP (IMS)(以後TMA TCP for IMSと呼ぶ)製品はゲートウェイ接続の特性を備えており、IMSシステムとOracle Tuxedoドメイン、CICSシステム、またはその他のIMSシステムのクライアント・トランザクションとサーバー・トランザクションとの間で透過的に通信できます(Oracle Tuxedoドメインとは、1つのOracle Tuxedo構成を共有する1台のコンピュータ[または複数台のコンピュータのグループ]です)。
次の情報に沿って、TMA TCP for IMS製品の基本知識について説明します。
このドキュメントが対象としている読者は、Tuxedo Mainframe Adapter for TCPシステムの構成と管理を担当するシステム管理者です。さらに、プログラマ向けに、リモートのTuxedo Mainframe Adapter for TCPゲートウェイとの間でデータを交換するクライアント・プログラムやサービス・ルーチンを開発する際にも役に立つ情報も掲載しています。
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for TCP (IMS)の特徴と利点は次のとおりです。
TMA TCP for IMS製品は、z/OS環境で稼動するOpen Transaction Manager Access(OTMA)クライアントとして実行されます。これは、z/OSのTCP/IPソケットAPIを使用して、リモートのOracle Tuxedoシステム上のTMA TCP Gatewayとの通信を行い、IMSメッセージ・キューを使用して(OTMAを直接的または間接的に介して)、IMSトランザクションとの通信を行います。この製品は、リモートのTMA TCP Gateway、TMA TCP for CICSゲートウェイ、その他のTMA TCP for IMSゲートウェイのいずれとも通信が可能です。図1-1に、リモートのTMA TCP Gatewayとの接続を示します。
リモートのOracle Tuxedoシステム側のTMA TCP Gatewayの構成定義に従って、IMSゲートウェイが提供するリモート・サービスにOracle Tuxedoのローカル・サービスがマップされます。各リモート・サービスはIMSサーバー・トランザクションに相当します。Oracle Tuxedoシステム側のクライアントから発行されるサービス・リクエストは、TMA TCP Gatewayを経由してTMA TCP for IMSゲートウェイに送信され、対応するIMSサーバー・トランザクションによって処理されます。
同様に、TMA TCP for IMSゲートウェイ側の構成定義に従って、Oracle Tuxedoシステムが提供するリモート・サービスにローカル・サービス名がマップされます。IMSクライアント・トランザクションから発行されたサービス・リクエストは、TMA TCP Gatewayに送信され、対応するOracle Tuxedoサービスによって処理されます。
どちらのケースでも、サービスをリクエストするクライアント側からは、リモート・サービスに対するアクセスは透過的です。
TMA TCP製品にはドメイン・ベースのアーキテクチャが採用されており、双方向通信、リクエスト/レスポンスのサポート、およびIMS OTMAインタフェースのサポートが実現されています。
TMA TCP製品は、リモート・ゲートウェイから渡されるユーザー名に基づいて、Tuxedoサービスに対するアクセス権限を付与します。
TMA TCP for IMS製品には、セキュリティが強化されたOTMAインタフェースが備わっています。このインタフェースの特徴は、Tuxedoのリクエスタが、OTMAサーバーのインタフェースを介してユーザーIDを送信し、サード・パーティのセキュリティ・パッケージで認証できることです。
セキュリティの構成の詳細は、「Oracle TMA TCP for IMSの監視」の項を参照してください。
TMA TCP製品では、ドメイン・ネーム・サーバー(DNS)によるIPアドレスの解決がサポートされています。つまり、ドメイン・ネーム・サーバー側でIPアドレスを変更するため、TMA TCP Gatewayを再構成せずにアドレスを変更できます。
TMA TCP製品では、TMA TCP構成パラメータの動的な構成を更新できます。TMA TCP製品を停止し再起動しなくても、構成を変更できます。
TMA TCP for IMS製品ではトランザクション処理のために次のコンポーネントが必要です。
TMA TCP for IMS製品は、z/OS環境で稼働するOTMAクライアントとして実行されます。これは、z/OSのTCP/IPソケットAPIを使用して、リモートのOracle Tuxedo Mainframe Adapterゲートウェイとの通信を行い、IMSメッセージ・キューを使用して(OTMAクライアントの場合は、OTMAを直接的または間接的に介して)、IMSアプリケーション・トランザクションとの通信を行います。
IBM LE/370は、C/C++を含む各種のIBM高級言語向けの共通ランタイム環境です。TMA TCP for IMSゲートウェイはCプログラミング言語で記述するため、LE/370ランタイム環境が必要です。
IBM TCP/IP for z/OSを使用すると、z/OS環境で実行するプログラムが標準のUNIX式のソケットAPIを使用してTCP/IPで通信できるようになります。TMA TCP for IMS製品は、TCP/IPを使用して、リモートのOracle TMAゲートウェイと通信します。
| 注意: | このガイドは、IBM TCP/IP for z/OS製品を使用していることを前提にしています。Interlink TCPaccessなどのサポートされている別のTCP/IP製品を使用している場合は、製品ドキュメントの同等のコンポーネントに関する記載を確認してください。 |
IMSサーバー・トランザクションは、リモート・システムから発行されるサービス・リクエストを処理するユーザー作成のプログラムです。サーバー・トランザクションは通常のIMSトランザクションであり、IMSでサポートされている任意の言語で記述できます。サポートされている言語については、IBM社のIMSのマニュアルを参照してください。
IMSクライアント・トランザクションは、リモート・システムが提供するサービスに対するリクエストを発行するユーザー作成のプログラムです。クライアント・トランザクションは、通常のIMSメッセージ処理プログラム(MPP)・トランザクションであり、IMSでサポートされている任意の言語で記述できます。
  
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