Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド 11g リリース1(11.1.1) B63029-01 |
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この章では、マップ・ビューに対して設定できる高度な構成オプションについて説明します。内容は次のとおりです。
追加情報は、第13章「マッピングおよび空間情報の構成」を参照してください。マップ・ビューを構成する前に、次のガイドの情報を理解しておく必要があります。
『Oracle Fusion Middleware Oracle MapViewerユーザーズ・ガイド』(Oracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリの一部)
Oracle Spatial開発者ガイド(Oracle Databaseドキュメント・ライブラリの一部)
MapViewerはOracle BI Enterprise Editionの一部としてインストールされ、Webアプリケーション・サーバー上のOracle BI EEと同じドメインにデプロイされます。アプリケーション・サーバーでのMapViewerのデフォルトのコンテキスト・パスは、/mapviewerです。MapViewerの管理コンソールを使用して、MapViewerでマップ・ビューを表示できるように構成できます。
MapViewer専用のリモート・インスタンスを別に構成して、マップで必要となる重い処理負荷をサポートするプロキシとしてそのインスタンスを機能させることができます。パフォーマンスがそれほど重要ではない場合は、Oracle BI EEと同じ場所に配置されている(コロケート)MapViewerインスタンスをレンダリング・エンジンとして使用できます。
MapViewerエンジンは、次の役割で使用できます。
コロケートMapViewer: 非プロキシ・モードとも呼ばれます。MapViewerをOracle BI EEと同じドメインに配置し、レンダリング・エンジンとして使用した場合、すべてのマップ・リソース(JavaScriptファイルやイメージなど)がそのMapViewerインスタンスからダウンロードされます。
リモートMapViewer: プロキシ・モードとも呼ばれます。MapViewerの独立したリモート・インタンスをレンダリング・エンジンとして構成した場合、ブラウザはそのリモート・インスタンスと通信してリソースを要求することができません。セキュリティ上の理由から、ブラウザではドメイン間のAJAX呼出しは実行できません。この制限に対処するため、すべてのリクエストがまずコロケートMapViewerに転送され、その後このMapViewerと実際のリモート・インスタンスとの通信が行われます。
リモートMapViewerを構成する手順は次のとおりです。
第20.2項「マップ・ビューの手動による構成」で説明している手順に従って、instanceconfig.xmlファイルのRemoteOracleMapViewerAbsoluteURL要素を編集します。
MapViewerの構成ファイルmapViewerConfig.xmlのproxy_enabled_hosts要素を編集して、リモート・サーバー上のMapViewerを指すように設定します。次に例を示します。
<security_config> <proxy_enabled_hosts>http://remoteserver:9704/mapviewer</proxy_enabled_hosts> </security_config>
図20-1は、マップ・ビューの優先アーキテクチャを示しています。プロキシを使用したこのアーキテクチャでは、図13-1で示しているデフォルトのアーキテクチャよりもパフォーマンスが向上します。Oracle Database、またはOracle BI EEがサポートするその他のデータベースにデータを格納できます。
マップ・ビューの構成には、instanceconfig.xmlファイルの様々な要素を使用します。この手順を開始する前に、第3.4項「構成設定を更新するためのテキスト・エディタの使用」の情報を理解しておく必要があります。
マップ・ビュー構成の設定を手動で編集するには:
第3.6項「構成ファイルの格納場所」の説明に従って、instanceconfig.xmlファイルを編集するために開きます。
SpatialMapsセクションを見つけ、このセクションに次の用語を追加する必要があります。
ColocatedOracleMapViewerContextPath: Oracle BI EEと同じ場所にある(コロケート)MapViewerインスタンスのコンテキスト・パスを指定します。デフォルト値は/mapviewerです。
RemoteOracleMapViewerAbsoluteURL: リモートのMapViewerインスタンスのURLを指定します。この要素にはデフォルト値はありません。
この要素に値が指定されていない場合、マップ・レンダリング・エンジンはコロケートMapViewerインスタンス(/mapviewerなど)であるとみなされます。この要素に値が指定されている場合は、コロケートMapViewerがリモート・サーバーに対するすべてのリクエストのプロキシとして機能します。次の例は値のサンプルです。
<RemoteOracleMapViewerAbsoluteURL>http://remoteserver:9704/mapviewer </RemoteOracleMapViewerAbsoluteURL>
MaxRecords: マップ上の個々のレイヤーに含めることができる最大レコード数を指定します。この設定はマップ上のすべてのレイヤーに適用されるとともに、この設定によって、データ・キューブに適用されるMaxVisibleRows要素がオーバーライドされます。デフォルト値は500です。レイヤーの形式が原因でこの値を超える場合は、警告メッセージが表示されます。親要素はLayerDataLayoutです。
MaxColumns: マップ上の円グラフと棒グラフで生成される区分と棒の最大数を指定します。この設定はマップ上のすべてのレイヤーに適用されるとともに、この設定によって、データ・キューブに適用されるMaxVisibleColumns要素がオーバーライドされます。デフォルト値は300です。レイヤーの形式が原因でこの値を超える場合は、マップのかわりにエラー・メッセージが表示されます。親要素はLayerDataLayoutです。
SyndicatedOracleMapViewerContextPath — マップを外部ページに埋め込む場合に使用するMapViewerインスタンスのURLを指定します。詳細と例は、第20.4項「マップを外部で使用するための構成」を参照してください。
次の例に示すように、必要な要素とその祖先要素を追加します。
<ServerInstance> <SpatialMaps> <ColocatedOracleMapViewerContextPath>/mapviewer</ColocatedOracleMapViewerContextPath> <RemoteOracleMapViewerAbsoluteURL></RemoteOracleMapViewerAbsoluteURL> <LayerDataLayout> <MaxRecords>600</MaxRecords> <MaxColumns>400</MaxColumns> </LayerDataLayout> </SpatialMaps> </ServerInstance>
変更内容を保存し、ファイルを閉じます。
Oracle Business Intelligenceを再起動します。
マップのタイル・レイヤー定義に、著作権の文字列などの任意のテキストを追加できます。タイル・レイヤーが追加または削除されたときや、タイル・レイヤーが非表示になったときには、Oracle BI EEでマップ上のテキストが自動的に更新されます。また、ユーザーが概要マップを最小化したり、元のサイズに戻したり、削除したりしたときには、テキストの位置が自動的に調整されます。
図20-2は、マップ上の著作権文字列の例を示しています。文字列は画面の右下にあります。
マップのタイル・レイヤー定義にテキストを挿入するには:
タイル・レイヤーを作成します。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle MapViewerユーザーズ・ガイド』を参照してください。
タイル・レイヤー定義を選択し、詳細の編集/表示ボタンをクリックして定義を編集します。
「編集」ページで、著作権情報フィールドに適切なテキストを入力します。
たとえば、次のコードでは、図20-2にあるような著作権行が表示されます。
<copyright>Map data © 2010, NAVTEQ</copyright>
「送信」ボタンをクリックすると、変更内容が保存されます。
更新されたテキストがマップに表示されない場合は、ブラウザの「最新の情報に更新」ボタンをクリックして、マップの表示を更新します。
対応する構成オプションを設定することによって、Oracle Portalのページなどの外部ページにマップ・ビューを埋め込むことができます。独立したWebアプリケーション・サーバーにホストされているビューを埋め込むには、前の項で概説しているプロキシ・ルールに従ってください。ブラウザの制限があるため、外部ページまたはポータルと同じアプリケーション・サーバーにMapViewerインスタンスをインストールします。外部ページをホストしているWebアプリケーション・サーバーにインストールされているMapViewerインスタンスのプロキシ・コンテキスト・パスが、Oracle BI EEのコンテンツをホストしているアプリケーション・サーバーと異なる場合があります。その場合は、SyndicatedOracleMapViewerContextPath要素を設定します。Oracle BI Presentation Servicesのサーバーは、サード・パーティ・ページから送信されたリクエストを識別すると、この要素の値をチェックしてプロキシ・リクエストをどこに渡すかを判断します。
次の例では、この要素のサンプル値を示しています。
<ServerInstance> <SpatialMaps> <SyndicatedOracleMapViewerContextPath>/mapviewer</SyndicatedOracleMapViewerContextPath> <RemoteOracleMapViewerAbsoluteURL>http://myserver:9704/mapviewer</RemoteOracleMapViewerAbsoluteURL> </SpatialMaps> </ServerInstance>